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あー……っとに、もう。
これが自分の親とか、俺は正直、なきてえ……よ。
[はふ、とため息をついて。
……直後に、目眩。
ふぁさ……と、音を立てて、銀の翅が消えて行く]
あ……さすがに……力……つか、い、すぎ……た?
[かすれた声で呟きつつ、その場に膝をついて。
……こういう形では、確かに力の差は感じるのだけどそれ以外の所が以下略]
[その人の姿を見つけて、嬉しくて、すぐにも駆け寄りたいと思ったのだけれど]
あの、ユリアン…ちょっとやり過ぎだと思うわ。
[だって、あんなに小さいのに、と、呟いて困り顔]
ノーラさん?
[離れた彼女に、首を傾げた。
……アレが気になるんだろうか。
あんまりかかわりたくないと子供は思っている。]
……………
[一連の騒動を眺める、翠玉の眼差し。
そして深々と――嘆息。]
全く。
[馬鹿らしい、と呟いて]
帰るぞ。母上に報告せねば。
……それに、聞きたい事もある。
[ユリアンを殴る気も失せたらしく]
[…ランプを持って、足を店へと向ける]
…まぁ…いっか。
みんなも戻ってきたみたいだし…
あたしは…あたしの、お祭を…終わらせないと、ね。
[火が籠もったランプを手に、そのまま道を歩いていく…
帰ったら、羊皮紙を出すつもりだから。
*寄り道なんてしない*]
終わった…か。
[消えた光に、呟いて]
[一瞬子供?が空に浮かぶのが見えた気がしたが、まあそれはそれ]
[少女には何でもないよ、と頭を撫でて]
[置いていくぞと言われて、慌てて立ち上がった時。
ぱりん。
薄い硝子が砕け散るように、光の粒子が散って。]
結界が―――
『ぽむり』
[わたわたと人型に変じて、主の後を追って。]
[帰るぞ、という言葉に、小さく「…はい」と頷いた。]
「っと、居た居た!何そこで油売ってんだ!」
「閉幕式やるぞ、エーリッヒ!」
[自衛団の先輩たちに、いつものように声をかけられて。]
あー、今いくっすよ!遅くなっちまってすんませんー!!
[にゃんこに王様頼むと、*法被を翻して広場へと駆けていったわけで。*]
[ふ、と、聞こえた声に。
額の汗を拭いつつ、気合を入れて振り返る]
……いや……小さいの、外見だけだから。
あれで、年齢は千年越えてるから……。
[はふ、と息をついて]
……なんかなぁ、最初にかける言葉がこれって……きまんねぇの。
[浮かべるのは、どこか苦笑めいた……でも、強い安堵を湛えた、笑み]
[急に振り返られて、狽ムくっとして立ち止まり。]
……あの、なにか……?
[妖精の姿で村を歩いてたら捕まるので、慌てて変じたのだが。
髪が解けてぼさぼさなのかと、あわあわと手で撫で付けてみたり。]
……いいの?
[それから、子供はじっと彼女を見上げて、
やがてゆっくり首を横に振った。]
だめです。
それなら、僕もいくから、ノーラさんも。
[手をひっぱって]
お年寄りも大事にしなきゃダメ。
[きっぱりと少女は言って。どこかその様子は以前より強く見えたかもしれない]
無茶もしないでって言ったのに…。
でも…
……いや、そうかも知れないんだけど。
[いや、それ以前に親なんだから労わろうとか。
そういう発想はでないのかとか、そんな突っ込みが入りそうだが]
あ……ええと。
[無茶の事を言われれば、さすがに決まり悪くなり、軽く頬を掻き]
……でも?
[空には大輪の花火。
街角には陽気な調べ。
人々は楽しげに、手にてを取って踊り。
酒場では、幾多のグラスが澄んだ音を奏でるでしょう。
夜も更けて、祭壇の灯りが消えるまで、楽しいお祭りは続くのでした。
裏で何が起こっていたのか…それは当事者以外は知ることも無く。]
[主の問いに、きょとんとして。それから。]
……さむいですけど…冬ですから。
[出合った時の事を思い出して、にこ、と笑んた。]
[ありがとう、という言葉に、ふと、笑みがこぼれた。
ごく自然な笑み。
それは、多分。
ごく最近になって、浮かべられるようになったもので]
……約束……だし、な。
[こくり。
子供はうなずいて、
彼女と共に丘を下る。
あしあとよっつ。
ゆっくり増えて、
やがてたどり着いた広場の様子に、
子供はあきれたため息を吐いた。]
あ。
いる。
[とりあえず、ノーラに、そう告げる。
エーリッヒがいるね、と。
そしてそっと手を離そうと。]
…………
[暫しの間黙りこくり。やがて、何を思ったのか]
[ぶち。]
[オーバーコートのボタンを毟り取って]
[とさ。]
[それを脱ぎ捨て、後はもう目もくれずに無言で再び歩みだす]
[ノーラに頬笑んだ。
子供は、コエで告げる。]
『僕はここにいるから、
ええと……いじってくるといいと思います。』
[そういう扱いらしい。]
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