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[ちなみに、学長の見回りには、とっても自然に「おはよーございます!」と返してたとか]
よおおおおっしゃああ!
[授業中なんて有って無きがごとし、いい加減、教師陣にも呆れて放置されつつ放課後がやってきたわけで]
[開戦の合図の後、賑わう生徒たちを横目に向かったのは学食]
……と、いうわけで。
ぼくも、本日をもってお役御免、という事になりそうです。
[言いながら、ぺこりと頭を下げたのは食堂のおばちゃん。
別名を『影の実力者』。
学長ですらこのひとには勝てないんじゃ、と呼ばれるこのひとこそ、『裏番長』のスポンサー的存在である]
大体一年間かな、お世話になりました。
……まあ、御迷惑も多々かけましたが。
[『裏番長』の務め──それは、校内の地味な治安維持。
表立たず迅速に、水面下の生徒間トラブルを解決したりなんだりするのが主な役目なのである。
面倒な上にたまに痛い思いもするお役目のため、『裏番長』在任中は学食の特別メニューが食べ放題、という特権が与えられていた]
……大戦後ですか?
真面目に生徒会長業務に勤しみますよ。
3年になったら、色々と忙しいですし。
策謀巡らせるのは、そろそろ終わりにしたいですからねぇ。
[にこにこ笑顔でこういうと、学食のおばちゃんは呆れたようなため息をひとつ、ついて。
巡視に行く前にあったまっていきな、と言って、温かいココアを出してくれた。*]
よし、これで...!
[本人は目についたモップに手を出したつもりだった、つもりだったのだが...寸前に横合いから誰かにかっさらわれて]
こ、これで?
[残っていたのは【モップ絞り器】、ひとつ]
さって、とりあえずどーすっかなぁ。
[ゲットした青いスポンジをぽーん、と放り投げて受け止めつつ、てこてこ、歩き出す。
とりあえず、水に浸しとくか、なんて呟きつつ]
得物が得物だし、正面攻勢はちょっちきっついよなぁ。
[同時、考えるのはこんな事。**]
[一時停止は約三秒]
おらー!わっしょーいっ!
[丁度子供神輿くらいの大きさだな、と、勢いつけてモップ絞り器を肩に担いだ]
うーん、バケツの方がいい音が出ると思うんだけどなあ、仕方ねえか。
[問題は「そこ」だったらしい]
─ 廊下 ─
さて、と。
とりあえず掃除用具持ってりゃ大戦参加者だよな。
[参加意思を示すようにちり取りを右手に握り、廊下を進む。
踊りかかって来る者が居ようものなら、嬉々として受けるつもりだ**]
[どこからどう見ても大戦参加者にしか見えないモップ絞り器を担いだまま、弾むような足取りで廊下を歩きだす]
わっしょい、わっしょい、祭りだ祭りだー!
[いくらも行かないうちに、ちり取り片手にした隣のクラスの美化委員と遭遇するのは必然>>15]
お?大久保じゃないか。お前確か、帰宅部だったよなあ、丁度いい。
[にっかり]
勝負だ!俺が勝ったら、お祭り同好会に入会してもらうぜ!
[それ、ルール違う、という、ツッコミどころ満載の宣言と共に、肩に担いだモップ絞り器を頭上に差し上げ、正面から突進していく。
狙うは、相手の頭に、絞り器を被せることだが、何しろ絵に描いたような猪突猛進だ。*初撃を避けられたら終わりである*]
─ 普通教室棟廊下 ─
[放課後の廊下に威勢の良い声>>16が木霊する]
わっかりやすいなぁ。
[聞こえる声に笑いながらも進む方向は変えず、やがてその大元>>17と廊下で遭遇した]
よーぉ、天野。
悪ぃけど部活とか同好会とかはお呼びじゃねーんだわ。
町内会の祭に参加するだけで勘弁しろ。
[祭自体嫌いではない。
が、こっちもやることがあるから部活動等に参加していないのだから、その条件を飲むわけには行かない。
代替案と言えるようなそうじゃないようなことを口にして、正面から突進してくる新太郎を見据えた。
声を返す間に新太郎は間近まで迫っている。
身を翻して通過する間際にちり取りの広い面で背を叩きつけようとするが、果たして]
[思い切り振り上げたモップ絞り器は、それなりに重く、勢い付いているおかげで、本人の腕力以上に動きが速い]
バコッ‼︎
[その結果、身を翻そうとしたヒサタカの動きに僅かに先んじて、彼の頭を捉え、スッポリと被さった]
いよっっしゃあああっ!
[ガッツポーズと共に、パッコンと被さった絞り器の底を叩いて、良い笑顔]
神輿も担げよ!
[交換条件?を飲む気はあるらしい]
[ヒサタカの反応はどうだったか?もしダメージが大きいようなら手を貸してモップ絞り器をはずしてからまたわっしょいわっしょいと*歩き出すわけだ*]
─ 普通教室棟廊下 ─
ぬあっ!?
[気合の込められた声>>19と共に振り上げられたモップ絞り器が頭上目掛けて落ちてくる。
その速度は予想以上に速く、身を翻すために軽く身体を沈めたところにモップ絞り器が頭に被さってきた>>20。
小気味良い音が辺りに響く。
視界が暗くなったのを感じながら、久貴は体勢を崩して尻餅をついた]
でっ!!
[勝利の声>>21が上がり、絞り器の底を叩かれて思わず声が上がる。
絞り器の中で音が妙に反響していた]
〜〜〜だぁーくそっ、やられたっ。
[モップ絞り器の中から悔しげな、けれど笑いも混じった声が零れ出た。
廊下に座り込む形のまま、両手で絞り器を持ち上げる。
絞り器はそのまま新太郎の手に戻り、立ち上がるのに手を貸してもらった]
分かった分かった、神輿も担ぐって。
うちの男衆も全員借り出してやる。
祭は騒いでなんぼだろ。
[何だかんだで騒ぐのは好きだったから、勝手に家族や従業員も巻き込んで約束をする。
事後承諾にはなるが、皆祭りは好きだから乗ってくれるはずだ]
[新太郎とはそこで別れ、祭の如く練り歩く姿>>22を見送る]
迷いがねぇ動きって軌道見えてても侮れねぇよなぁ…。
[新太郎の真直ぐさはある意味武器だな、なんてことを考えながら、久貴もまた移動を始めた*]
─ 2年2組教室 ─
裏番長って響きに釣られてん。
ま、やるからには半端はせぇへんよって。
よろしゅうにな、シンタロー。
[呆れ顔と驚き顔、綺麗に半々に分かれたクラスメート達には取り合わず、>>4シンタロウの満面の笑みに、こちらもにっこり笑顔を返す。
突き出された拳に己のそれを合わせたところで>>0毎朝のお約束が襲来してきた為にライバルとの会話はここで終了と相成った。
髪を脱色なぞしてはいるものの一応は風紀委員のはしくれ、>>11血気はやるライバルを横目に真面目に学業をこなしていって迎えた放課後]
ほな、うちも得物探してくるわ。
次に会うたら敵同士やなー。
[掃除用具入れに猛ダッシュしていった背中に声をかけたが、シンタロウには届いたかどうか。
彼の反応を確認することもなく教室を出た為に、>>12彼が何を手にしたかは次に会う時までのお楽しみとなった]
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