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[思い切り払われた布は、残念ながら腕にしか当たらない]
いやいや。
ふ…っくく
[笑い、言葉は途切れ]
これ、使いなさいと、いうことですよ
ちょっと差し出す位置が、高かったかもしれませんけどね
[ジト目で見上げられても、おかしさしかこみあげない]
右手は使うんじゃないですよ。
[そばによってきたイレーネに、笑いを一度引っ込めて]
ええ。
とても
[ユリアンを見て、また笑い声]
あ、そうです。
イレーネ君も、どうぞ
あたたかいタオルですから。
気持ちが落ち着きますよ
[顔面にくらったユリアンはそんなこともないだろうが]
……イレーネ。
[ザフィーアが見つけたのは、彼女だったらしい。
クルりと周りを巡って、僕の肩に停まる]
使うって。
差し出すというより、進行方向妨害するかの如く、
広げたようにしか思えませんが。
左手だけじゃ、ロクに弾けないじゃないですか。
変に力入れなかったら、平気です。
あっ、ありがとうございます。
[短時間とはいえ部屋着だけで外に居た体は冷えていて。
湯気の立つタオルはとてもありがたかった]
顔に当てると、気持ちがいいね?
[頬に当てながら、もう一度クスリと笑った]
ピアノ。
ユリアンは弾けるのね。
[もちろん破壊音波は弾けるというのに含めません]
いや、すみませんね。
ほらこの位置だと、ちょうど取りやすいもので
[にこにこと笑う]
でもそういうことを言うと…そうですねぇ
やっぱりアーベル君に言いつけますか。
それとも、リディ君がいいでしょうかね?
[周りに二人の姿が見えないということは、そう言っておくのもありだろう]
そんなに聞きたければ俺がひきますけど
[その言葉がちゃんと言えたかどうか…]
歌うより、弾くほうが好きだから。
[遅れて、付け足す。
歌えないわけではないが、昔は今より声が高かったから、女の子みたいと言われた記憶が蘇るのが嫌だった]
……無理はしないですって。
第一、監視役はいますから、言いつけは要りません。
[ザフィーアが応じるようにひと鳴きした]
[あたたかい格好を、と言われればコクリと頷いて。
まさかあの恐怖の主が目の前の人物だなんて知らないから]
誰か?
[小さく首を傾げて]
…クレメンスさんは弾けるんですか?
[好奇心は猫を殺します]
歌も歌えるの。
凄いね。
[殆ど同時に言われたユリアンの言葉に微笑む]
少しだけなら、私も。
聞きに行こうかな。
[特に外に行かなくてはいけない理由があるわけではないので。
一声鳴いた黒い鳥をなんとなく見ながら]
君は監視役がいても無理をしそうなんですよねえ。
そうじゃありませんか?
[烏に尋ね]
[しかしイレーネの好奇心に満ちた若い声に、]
弾けますよ?
[にっこりと答えた]
天国と地獄とか。
イレーネが聴きたいのは僕の演奏らしいですから、
若者の邪魔をしないで下さい。
[そんなことは言っていないが、敢えて強引に重ねた]
[クレメンスの質問に、ザフィーアがどんな反応を示したかは見ていなかった。
それより先にと、音楽室へと足を向ける。
布は押し付けた]
天国と地獄。
[題名だけではすぐに曲が思い出せずに。
まさかそれが現実に阿鼻叫喚を引き起こす曲だなんて]
どんな曲だったかしら。
[弾いて欲しいと言わなかったのはセーフか。
それともすでにこの時点でアウトか]
ユリアン君も隅におけませんねぇ
[どこか親父くさい言葉(もちろん親父なのだが)]
二人きりになっても、嫌がることはしてはいけませんよ?
[しかし押し返されたタオルはどうしようかと思った]
[使うのも微妙だろう(当然ながら)]
あ。
[ユリアンの言葉でかろうじて救われたか。
それは自分だけではなく、休んでいる人々も、だ。
移動し始めるユリアンの後を反射的に追いかける。
数歩歩いてからクレメンスを振り返って]
タオル、ありがとうございました。
[ぺこりと頭を下げ、手に持ったまま音楽室の方へ]
そうですね、ええと。
…ユリアン君の演奏が終わったら、ひきましょうか?
[にこにこと笑って、彼のタオルもイレーネに押し付けていた]
ええ。またあとで
気をつけてくださいね。
[何にとは言わなかった]
ああ、ちなみに俺は集会所に戻るつもりだ
村にはいけないようだし、特に見るべきものもないだろうからな
[そう続けて言うが、それでもすぐ動かないのは、森に慣れているらしいアーベルとは違い、ナターリエを置いていくというのも気が引けていたからで、ただ束縛する気もなく
集会所に戻るなら共に戻るだろうが、一人でなにかしたいようだったら、素直に別れて*集会所に戻るだろう*]
そうですね、時間があったら?
[危険は先延ばしになっただけだったかもしれない。
その間に何とかなるといいのですが。
押し付けられたタオルもごく自然に受け取ってしまって。
まあ後で一緒に洗っておけばいいのだろう、きっと]
はい、またあとで。
[気をつけて、というのには小さく動きを止めて。
一拍遅れてから小さく首を傾げてみせた]
[音楽室に入れば、様々な楽器が並んでいた。
弦楽器のケースを懐かしそうに撫でたりもするか]
ユリアンの好きな曲、教えて。
[それから端の方へと座って。
静かにユリアンの演奏を*聞くだろう*]
[背後の会話は聞こえなかった]
[音楽室へと入り、ピアノの音の調子を二、三、確かめる。破滅的演奏のあとにも関わらず、特に調子が狂っているわけではなさそうだった。
椅子に手をかけると、ザフィーアは邪魔にならないようにと思ったのだろう、窓際へ飛んでいく。眼差しは厳しかったが]
出来るかなあ……っと。
[左手だけで、記憶の中の歌のラインを辿る]
[遅れて入ってきたイレーネの姿に一度手を止め、ケースを撫ぜる様子に、何か習っていたのかと思ったが、尋ねることはしなかった。
代わりに、投げられた質問に、ゆっくりと首をもたげて]
んー……
好きなのは、これかな。
[昨日も弾いた曲を、やはり片手だけでなぞる――『月の光』]
―広間―
疲れているでしょう?
これを
[と、疲れが見える人たちに温かい渡す]
[怪我にはふれるだろうから、強請られなければあげるつもりはない]
[一節を終えたところで、指を離す。
夜の音色が昼のひかりに溶けて、消えた]
でも、今日弾こうと思ったのは、別でさ。
[一音一音、確かめるように、白と黒の鍵盤に触れていく。
記憶の水底を揺らして、白い雪の降る光景を思い浮かべて]
Ich werde Schnee fur Sie bringen.
Diese Erde, alles...
[左手に右手を添え、眼を伏せる。
たどたどしい音の連なりは、流れる指先によって、旋律へと変わりゆく。
窓は開けていた。
音は彼方へと、飛んでいく。
羽ばたく鳥のように]
[*蒼い空へ*]
[遠くへとゆく音を見るように目を細めた]
[何かを口にした]
[それは決して、人の耳には届かなかった]
[かわいそうに、と]
[それだけ*だった*]
[恐らくは考え事もあったのだろう。ユリアンはおろか、続いた羽音にも気付かなかった。
或いは気付いたとして、「食事途中に席を立つな」という両親の教育が枷となったかも知れない。]
・・・・・・・
あ。逃げてるし。
[容器が空になり、漸く顔を上げた。
慌てて立ち上がったところで届く音。それはやがて聞き覚えのある旋律を紡ぐ。]
・・・・・まぁ、良いか。
弾けてるなら、大丈夫かな。
[少女より優秀な監視役はしっかりとついているのだろう。音が途切れたら、探しに行けば良い。
ぼんやりとそんなことを考えて、元通り座り込んだ。]
だと良いね。
[クレメンスの言葉に呟く。]
でも、無理だろうね。
・・・・・人狼がいるから。
[俯いていたから、その後に続いた言葉に気付くことはない。
こちらの表情を見せることも、*また。*]
/中/
ふむり。
ここまで見た感じ、イレーネが先代蒼(エリ)、リディが先代朱(ベア)のラインと読める。
今の赤の傾向では、村側に挫折感を与える選択肢が一番リアリティがあるように思えるのだがさてはて。
さて。
リディ落としたらダークフラグかな、と思ったが、真っ白すたーと余白万歳。
むしろそこから生存執着型にシフトできそうな予感。
それに、想定LWが極端にへにゃってしまったり、縁に拘る流れになるのはよろしゅうなかろう。
/中/
しっかしこれ……なあ。
絡みの深度は大体皆同じくらいなんで、こうなると発言数準拠だとは思うんだが……。
アマンダかねぇ……。
なんか能力者っぽくもあるから考えちゃうんだけどさ。
つーか、守護はどこなんだろうかorz
ちきしょー、人弾いておいてこのまま紛れたら、エピでハリセンするからなーっ!(なんだそりゃ
[クレメンスの問いに、カラスは肯定の響きの声を返したかも知れず。
とはいえ、それを肯定と判断できるかどうかは聞き手次第だったろうか]
[そしてそんなやり取りの事など知る事無く。
カラスの相棒は森を出て、集会場への帰途へついていた]
……まだ、結構残ってるみたいだな……。
ま、今の内は警戒してそうだけど……。
[厄介に変わりねぇ、と呟いて、集会場へ。
途中でわかれた二人は戻ったろうか、などと考えつつ、歩みを進め──]
……ん?
[ピアノが紡ぐ、良く知った旋律。
くすり。
笑みが掠める]
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