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……ピューリトゥーイ。
[時間が無いと理解しながら、じっと耳を傾ける。
カルメンの首のバンドが緩んでいた。彼女自身が自分でバンドを引っ張っていた事が有ったと聞いた時には明らかに顔を顰め。
うつむいたままのダーヴィッドをじっと見詰めたまま、]
ダーヴィッド。
それは、救命行為に事故が重なっただけだ。
実際、オトフリートを助けた。
私なら、カルメンがオトフリートの首を絞めなくても。
ピューリトゥーイだと判断した時点で、
彼女のバンドに手を掛けただろう。
脱出用のヘリは10人用程度。
空中の密室にピューリトゥーイは連れて行けない。
躊躇わず、彼女を石にする。
[ハインリヒの大きな声]
[少しだけ眇める瞳]
[滲む視界]
[焦点を合わせるように]
───首、輪?
[不思議な言葉]
[まるであかんぼうのような]
[眼鏡の人]
[その手にあるもの]
…!?
ゆり…あん?
[『しまったです』]
――ユリアン!何が…
[武器が落ちる音。]
…くっ、…
[ドアノブを開いて無数の蛇の中へ無我夢中で飛び込んだ。
これは蛇じゃない蛇じゃないと心の中で必死に訴えて]
…リーチェ、
[大丈夫…その保障がない。
今は優しく触れる仕草が何時刃に変わるかもわからない。
ピューリトゥーイ…その副作用には衝動的と書いてあった。
今度はゲルダに差し出される首輪。
ケホ…咳をして、立ち上がって]
……せんせい。
それは…誰の、首輪…なんだ?
[既に落ちた物を拾ったのか、それとも…。
新たな名が書かれていたのなら…]
……なら、いいが。
[レシピさえ、という言葉が多少不安だったが、今はそれを追及せず]
……野外採取で、この手のトラブルには慣れているが。
今の状態だと、きついな……。
[動きの鈍さと、視力低下による、反応の遅れ。
今の動きでそれが覚れて、ため息一つ。
ともあれ、山刀の刃を拭い、鞘へと収める]
物は、見つけた。
後は、専用の器があるはずだから、それも探して。
上の扉は、開け放しておかないと危険だな。
[淡々と説明する様子は無意識か、『植物学者』としてのそれ]
―3階 蛇部屋―
[武器は腰の楯しかない。
それを震える手で必死で持ち]
ユリアンから――…離れ、なさいッ!
[両手に噛み付く蛇、目がけてぶんと振り下した。
嫌な感触が手に伝わったからおそらく命中しただろう。
しかし、その勢いで奥にある石像の一部まで壊したとは知らず]
>>291
[議員の口から出る正論。
そして、それがピューリトゥーイならば、躊躇わないと。]
そうですね……。
[反論の余地はない。ただ………]
………圧倒的な事実です。
[殺したのだという……]
[その時ヘルムートはどんな顔をしただろう。]
とにかく、動きます。
[頭を振って、よろりと立ち上がる。
そして転がっていた斧を手にとった。]
[もはや悩んでる暇は無かった、目の前の石像を必至に力を振り絞って地面に叩き付けた。
石像はその重さで蛇を押しつぶし砕けた欠片で更に多くの蛇を傷つけるだろう]
ご、ごめんなさ、いですっ……。
で、も、僕一人じゃ、ないんで、すっ!!
だから、こわ、されてく、ださ、いっ!!
っ!!
げげげ、限界、で、すかっ……。
[幾多の石像を倒し続けて部屋の奥まで辿り着いた。
目の前にはまだ像が一つあった、だけど限界だった。
石像では地面にいる蛇を殺せても自身に巻きついた蛇には効果が無い。
体中に力を入れようとする。
しかし締め付けられた痛みで体は反応しない、もはや意識を保つ事すら不可能だった。
地面の蛇は片付いただろうか?
残り4匹ならなんとかしてくれるだろうか?
そんなことを考えながら意識を手放さざるを得なかった]
令嬢 ブリジットは、清掃員 ゲルダ を能力(守る)の対象に選びました。
[ベアトリーチェの声。
首を傾げる]
べーいー
べーいーちー
べーぁ いーち
[ぽい、とそこらに首輪を投げ出した。
音にならない音が、いくつもこぼれる]
[そっと彼女の腕をとる。
大柄な男の、注射器の方へとおしやろうと]
[受け取る首輪。
その持ち主が誰なのかは、知っていた。
震える手で、ハインリヒへと手渡す。
アリス・マクレガーのために作られた首輪を。]
/*
く。
感覚性言語野だけはまだ生きてる。
ということになった。なんというご都合主義。
正直にいって、流石に無理だった
薬、先にもらえば良かったね。
[気遣わしげにライヒアルトを見る。]
うん、じゃあ早く探して行こう。なんだかやな予感がする。
[点が振れる。糸が細く、映る。ノーラの身に何かあったのだろうかと、心配になる]
ツヴァイさん、ノーラさんが、大変そうなの。
危ないの。大丈夫、かな。
[左手でオトフリートの腕に触れたまま、ハインリヒへ助けを求めるように]
どうしよう。
もし。
[石になったエーリッヒの姿を思い出した]
[仰向けの青年の、掠れた声。ブリジットの、声。
咳き込む男の声。
交互に視線を流す。男を、見上げた]
あー うめ
[ブリジットが首輪を手に取る。一人、何度か頷いた。
視線が扉の外を向く]
私は助かる可能性がある人員を一人でも増やす為、
一人を犠牲に出来る人間だ。
この施設に入る事を決断した時も、そうだった。
自分が生き残るべきだと、信じて。
私の手がバンドを千切ったなら良かった。
[まだ、地面に置かれていたダーヴィッドの手に、自身の手をそっと重ね。
その時、はじめて生き残った事への罪悪感、後悔、翳りをダーヴィッドに向けた労りに似た笑みに滲ませた。
とにかく動くと、ダーヴィッドが意識を切り替えた所で、手を離した。]
行こう。
財閥令嬢が奮闘しているのに、
大人の男が二人、床に転がってる訳にもいかない。
[頷くのは強い眼差し。ブリジッドに聞いた方角へ、急ぐ。]
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