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え…そ、そりゃすごく可愛いとは思うよ?
あ、う…え、えっと…。
[ゲルダから微笑まれると言葉に詰まり。
ユリアンからも笑いかけられ、カルメン本人からもお礼代わりと言われれば赤くなりながらも欲しくないわけではないからなんといえば良いのか解らなくなり助けを求めるようにゲルダを見て。]
じゃ、じゃあ…ゲルダも一緒に見させてもらお?
[やっぱり一人で貰うわけにはいかないから、と幼馴染を巻き込んだ。**]
どうぞ?
[クロエたちの返答に微笑んで、籠をそちらに少し移動させた。
やがて詰所に行く面々にはついていかず、その場で見送る心算]
そういえば、こちらが頼んだものは今あるかしら。
[それらが一段落した頃か。
ふと思い出したように手を合わせ、ユリアンに*尋ねた*]
そうね、ここは平和な村だったのだし。
[今まで"狩る"時も、極力村に影響のない者を、時には麓で、その周囲で行い。
自分たちの住みかに影響ないよう注意を払っていた。
それを崩した原因を思えば、やはり調子は少し沈む。
それでもそれを口にすれば、また夫や同胞に気を使わせてしまうので告げる事はなかったが。]
……ふふ、そのつもりだったわ。
[同行を薦められる前から、渡すのであれば彼女らと一緒にという思いはあったので笑みながら返す。]
考えてる事は一緒、ね。
ええ、なるべく疑われないように……。
[全ては腹の子の為に。
子の宿る袋を撫でながら、母は穏やかに微笑んだ。]
[幼馴染からもミハエルの事を聞いて。
何処か自分達とは纏う空気が違うことを少年から感じながら、
娘は、そうなんだ、と相槌混じりに娘は返事を返す。]
そうだね、行かなくちゃ
ずっと待ってて呉れる様子でも――無かったし
[クロエと共にカルメンの人形を眺めながら
どうしようかとも訊ねたりしているうちに好い時間となり。
待たせてしまった面々に詫びを入れながら自衛団の詰め所へと向かうことになる。]
じゃあ、行って来るのだよ
カルメンさんとユリアンはお互いにいい商談にまとまる事を祈ってる
[付いてきて呉れるライヒアルトにお願いした途端、
イレーネの話を思い出しながら娘は、]
白雪色に染まる髪、綺麗にライヒ君にも似合うと想うのだよ?
[心配を掛けさせるかはともかく、娘は想った事を口にした。]
石商人の噂と、親父から教わった話だけど。
俺もちゃんと話したのは今年が初めてだ。
うん、可愛いよね。仲も良さそうでさ。
[カルメンに、これは外すねと目線で告げる。
ゲルダが買うとは限らなくてもそうするのが良いと思った。
クロエも選ぶならそれについても同じように]
ああ、別に其処まで気を使ってほしい訳ではなくてね…
でもユリアンが良いと想ったのなら遠慮しなくてもさ
[おろおろしながらも、如何しようかと娘はクロエにも同意を向ける。
―――内心としては、きちんと大切に扱えるかの方が解らなく自衛団が考えを改めないのなら…という想いも娘の心中に或る。
だからこそ、愛らしい人形たちが血に濡れることなく、如何か良い人たちにめぐり合ってほしいと望む訳で。]
うん、本当に可愛いよ
[悟られぬように二人へ極めて常の笑みを向けると、手にした本をぎゅうと抱きしめた。クロエに不安そうに思われたのか背を撫ぜられると、有り難うと耳元で囁いて。]
― 宿→自衛団詰め所 ―
[話もそこそこに向かう面々達に声をかけて宿を出る。
宿から其処まで遠くない場所に詰所は建っていた。治安を守る名目よりは寧ろ鉱山で採れる瑠璃の産出量を取り締まる事の方が常の仕事ではないかとも娘は感じていた。だからこそ今回の騒ぎで村を掛け回る団員達の姿に違和感を抱くのも当然の事で。
当然、此処までの道のりも前にも後ろにも団員達が付いてきた事もあり、処置の為された手首を撫ぜながら不安そうに娘は俯く。時折脚の歩みが遅くなる事もあり、後ろに居た人とぶつかりもした。娘は謝りながら詰所内へと急ぐと其処には先程宿屋で処刑の取り決めをした自衛団長の待つ執務室へと一向は通される事となる。]
―――ギュンターおじいちゃん
[団員達の鋭い眼光に萎縮こそすれど逃げるわけでもなく。娘の脚が小さく震えるのは恐怖では無く、得体の知れないものに脅かされた人間の空気で。]
僕の聞きたい事、それは――――…
[震える唇はやや云い淀むが、
それでも言の葉を紡ぐことは辞さず。]
10年前、僕の双子の弟のエドガーが死んだのも
もしかして人狼の仕業だったのかな…
[不幸な事故だったとその時の人は云う。雑木林で野犬か獣に襲われたと確かあの時はそう結論付けられた筈で。…けれど娘は見てしまったのだ。弟が無残な屍に成り果てた事を。
其の時の人狼と、今回の事件が重なるとは思ってはいない。けれど、如何しても近視感を拭う事が出来ず老年の自衛団長に恐る恐る訊ねた。返事が返らずとも言葉が濁されても、其れも一つの答えとして娘は受け入れたのだろう*]
─宿屋・食堂─
あ、それ可愛いよね。
女の子も猫さんが一緒だから寂しくなさそうで。
うん、やっぱりカルメンさんのとこの子は可愛いな。
…あ、そうだね。
もうそろそろ行かないと爺ちゃんも忙しいだろうしね。
ごめんねカルメンさん、また後で見せてもらっても良いかな?
[ゲルダも一緒に人形を見てくれれば、安堵したように微笑んで。
ベッティやブリジットも交えてどれが可愛いなどと話をしただろうか。
背を撫でたことに対してゲルダから耳元で礼を言われれば擽ったそうに微笑んで。
結局自分は明確にどれが欲しいとは言わぬまま、ゲルダ達とともに自衛団詰め所へと向かった。]
─宿屋→自衛団詰め所─
[詰め所へと向かう自分にキーファーはついてきただろうか、ついてこないなら大人しくしてるんだよ?と声をかけ、ついて来るならそっと抱き上げ連れていっただろう。
詰め所へと向かう者達の前後を監視するかのように自衛団員たちにつかれ居心地の悪い思いをしながら道中を行き。
途中ゲルダの歩みが遅くなることがあれば大丈夫かと問い手を差し伸べた。
そうこうしている内に詰め所につき、執務室へと通されれば自衛団長がそこにいて。
ゲルダが自衛団長へと問いたことを聞けば、彼女の憂いの一因を知り驚きに目を見開いた。
かける言葉は持っておらず、彼女の細い肩をそっと支えることしか出来ず、自衛団長の返事を待っただろう。]
[ゲルダと自衛団長の話が終わっても彼女の傍についたまま、連れ立ってきた面々が自衛団長と話すのをただ聞いていて。
結局皆の話が終わるまでゲルダの傍を離れなかった。
皆が帰ろうとする頃合、どうしようか、と悩んでいるところに自衛団長からクロエ、と名指しで呼ばれはっと顔をあげるとこちらを見つめるその人の姿があって。]
ギュンじい、ちゃん。
[話があるのだろう?と問われれば躊躇いがちに小さく頷いた後、言って良いのかどうかわからぬまま、こんな希望を述べた。]
出来れば、爺ちゃんだけに聞いて欲しい。
[その言葉を聞けば周りの自衛団員は止めただろうが、自衛団長はわかった、と頷いて人払いをしてくれた。
ゲルダ達はどういう反応を示しただろう、それに対しては彼女達の方は見れぬままでごめん、と謝罪だけして。
誰かが自衛団長の方を見ていれば、気になるならば聞いていろ、と目配せされただろうか。
そうして、二人だけになった部屋の中。]
ギュン爺ちゃんは、おじいちゃんから、聞いてたんだね。
私の、目のこと。
[その言葉は、問いではなく確認だった。
頷きをもって返す自衛団長をまっすぐに見つめたまま、震える声で言葉を続ける。]
……だから、私を村に置いていたの?
…ごめん、爺ちゃんがそんな人じゃないの解ってるのに。
[自衛団長の返答を聞く前に目を伏せて謝った後。
目を閉じたまま、しばらく逡巡して。]
…でも、私の目は。
生きてる人には意味がないことも、ちゃんと聞いてる?
…そう……なら、良い。私の目は、呪われた目だってことが、解ってれば、良い。
[暗い闇色の瞳が映すのはこの世ならざるもの、骸に残った念や本性。
死者にしか通用しない、この力は、幼馴染の誰にも話したことのないもので。]
爺ちゃんが、私に、この目を使うことを望むなら、私も、覚悟はする。
でも…ごめんね、爺ちゃん、今からは、ちょっと、弱音を言っても、良いかな。
…こんな目を持ってること、ゲルダ達に、ライ兄達に知れたら。
私、嫌われ、ちゃうかな。
この目のこと黙ってたこと、怒られる、かな。
こんな目持ってるくせに、黙って傍にいたって知られたら、私、皆から、どう見られるんだろう。
[そう小さな声で搾り出される言葉は、涙に震えていて。
人狼がいるかもしれないことよりも、自分も殺されるかもしれないことよりも、何よりも。
大切な友人達にどう思われるかが怖くて、*泣き崩れた。*]
/*
……ちょ、ま。
ええええええ。
なにこの。
みょーなところでの涙石再来。
あ、でも、これなら初回鬼引き回避もできそう?
賭博師 アーベルは、行商人 ユリアン を能力(占う)の対象に選びました。
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