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[広場の方へと向けて歩いて行く足音は、微か。
網上げの革のブーツの底は柔らかく、随分と長い物。
足首までの長いスカートの裾には刺繍の猫が眠る。
肩から斜めに掛けたショルダーバッグにも同じもの。
途中 服飾店の見える道を通りかかり視線を向け
人が訪れている様子を視とめて一度足を止めた時、
くぅ。と、また腹の虫が鳴いた。]
…――さ、さ先に、
[ゲルダは馴染みの食堂へと向けてまた歩きだした]
11人目、交易商 ミリィ がやってきました。
交易商 ミリィは、おまかせ を希望しました(他の人には見えません)。
―隧道の出口―
……何とか、今回も無事に辿り着けたようだね。
[驢馬の手綱を曳いた女は立ち止まり、岩山に切り取られた空を見上げながら緩く息を吐く。
そして眸を伏せ、旅の無事を感謝する短い聖句を唱える]
宿に着いたら、飼葉をいっぱい食べさせてあげるから。
もう少しだけ頑張って。
[重い荷を負い付き従う、忠実な驢馬の首筋を労わるように優しく叩き、宿へと向けて歩き出した]
[宿に足を留めたなら、手馴れた様子で宿帳にペンを走らせる]
────────────────────
■名前:エミリー・コシェバ Emilie Koseba
■年齢:24
■職業:交易商
■経歴:村々を巡り、不足する品を商う旅商人。
長年村に出入りしているため、村人の中には『ミリィ』と愛称で呼ぶ者もいるだろう。
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12人目、画家の娘 ロミ がやってきました。
画家の娘 ロミは、聖痕者 を希望しました(他の人には見えません)。
[真っ白のキャンパスに、色が躍る。
父の手にある筆が、それを成していく。
娘は、物心ついた時から見ているこの光景を飽きた様子もなく見ていた。**]
─ 広場 ─
[ゆっくりと歩いて、たどり着いたのは広場。
柔らかな光に、僅かに目を細めて息を吐く]
……ん。
[呼びかけられて視線をめぐらせれば、目に入るのは依頼主の姿]
ああ、もう少しで玉《ギョク》の清めも終わるよ。
そうしたら、すぐに取り掛かるから。
形は、俺の好きにしていいんだよな?
[問われた作業状況に、問いを交えながらこう返す。
肯定が返れば、ん、と頷いて、家へと帰る依頼人を見送った。
翠に宿る光は、ごく穏やかなもの]
[自宅に散らばる書物の中には、青年が持つには相応しくない物も紛れている。
――少女が望む夢の様な、美しく華やかな夢物語。
――可愛らしい絵柄が全面に押し出された幼い子向けの絵本。
多種に渡る中に、人狼についての物、呪術についての物もある。
研究者の女性、ベアトリーチェに出会った時、話を聞き、連絡先を交換した。
二年間、村には薄情にも手紙を出していなかった癖に、だ。
慣れない敬語に何を彼女が思ったかは知れないが、決して敬語もどきは崩さなかった。
話の流れで、自分の居た村について話す事もあったりもしただろう。
「良い村っスよ。外に慣れると狭く感じるかもしれないんスけど」
村の中ではそんな言葉を形にする事は*決して無い*]
―宿・厩の前―
[一心不乱に飼葉桶に首を突き込む驢馬の傍らで、降ろした荷物を大まかに仕分ける。
部屋と厩を何度か往復して荷を運び込み終える頃、驢馬の食べっぷりに影響されたか、しきりに空腹を訴える腹に女は苦笑して]
……後は部屋でやるとして。
取り敢えずは、私も食事にしようか。
[立ち上がり、宿の食堂へと*向かった*]
あぁ、ミリィさん。
お久しぶりです。
[にこ、と久方ぶりに来た旅商人>>40に、笑いかける。]
飼葉、ですね、わかりました。
[動こうとする母親を手で制して、自分でやりにいく。
動物は嫌いではないが故に。
昔から青年が大きな感情を発露させた事は指で数えられるほど。
それが青年なりに身につけた処世術に近いもの、だったりするのは余談として。]
13人目、機織師 ヨハナ がやってきました。
機織師 ヨハナは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[うと、うと。
昼間はほんのり暖かな光が差し込む広場のベンチで、猫を膝に抱えたまま眠っていたのは僅かだったろう。]
………あら。
[目覚めると、膝の猫がにゃぁと鳴いた。]
いやぁねぇ。また眠って…。
あらあら、早く戻らないと。
あの人そろそろ帰ってくるわ…。
[食事の支度をしておかないとと、
老女は膝の猫を傍に降ろし、我が家へと戻る。]
[役場には、ずいぶん昔に書かれたページが、時折更新されている**]
――――――――――――――――――――――――――
■名前:ヨハナ・カウニッツ Johanna・Kaunitz
■年齢:60歳
■職業:機織師
■経歴:村産まれ村育ちの老女。
機織をして家計を助けている。ギュンターの妻。
――――――――――――――――――――――――――
[向かう道の向こうから、見知った顔を見着ける。
何時も穏やかな笑み浮かべているように見える青年]
…――――、し、食堂、の。
[宿屋の食堂を何時も利用しているゲルダの認識では、
アーベルは宿屋の息子、より食堂の女将さんの息子、のよう]
…こ、ここんにちは。
[顎を引いて上目で見るのは何時もの表情薄い顔で
歩いていた足をゆっくり止めてかける声は小さい]
/*
ギュンターの嫁をやろう!
と思ったが最後別のキャラが作れませんでしたこんばんはt_nukeです。
石村にはしょっちゅお邪魔してますがまたよろしくお願いしまーす。
そういやばっちゃん初めてだ。
[歩けば歩くほど、遠くに点のように見えていた人の輪郭がはっきりとしてきます。
右手を振ってくれたその人>>33は正しく僕の目当ての人でした。
そうと分かれば、自然と早歩きになっていました]
……。
[ぶつかりそうなくらい近くに来てから足を止めて、僕よりずっと高い位置にある顔を見上げます。
話したい事が沢山ありました。何から話そうかを考え]
……あ、こんにちは。
[危ない、うっかり挨拶をするのを忘れるところでした]
……。えっと、今、大丈夫……かな。
[それから相手の都合も聞かなくてはいけません。
そういえばさっきすれ違った人がいました。もしかしたら僕が来る前に、ここに来ていた客なのかも知れません]
─ 広場 ─
[淡い陽射しの下、玉と水晶をどう組み合わせるか、と思案していたのはどれほどの時間だったか]
……ん。
[ふと、翠が上へと向く。
村では数少ない、空が見える場所。
その上に広がる青は、いつからか、陰りを帯び始めていた]
まいったな、これは。
今夜は、月光は望めない……か?
あまり、遅くはしたくないんだが……。
ゲルダさん、こんにちは。
[宿屋は食堂も兼ねているため、ゲルダの認識>>48はあながち間違ってはおらず。]
これから、食事ですか?
[小さな声でも、あまり気にせず。
笑みを浮かべながら、こて、と首を傾げた]
しかし、そうなると……どうするか。
[自宅兼工房は、やや奥まった一画にある。
天気が崩れるなら家に戻ってもいいのだが、もし予想に反して天候が崩れなかった場合、またここまで来るのが面倒と思えて]
……一度戻って、着替えて。
それから、近場で待機、が妥当か、これは。
[そんな呟きを漏らして、一先ず足を向けるのは、自宅の方]
[こてりと傾げられる笑みに、こくり と
一文字の眉のままに 小さく頷いた]
…――きき今日の日替わり、何…?
[おずおずと尋ねてしまうのがメニューの事だったのは
今頭の中を支配しているのが空腹だからかもしれず。
彼の傾けた頭と同じ方向に 少しだけ頭を傾ける]
―少し前・厩―
いつも、世話をかけるね。
[飼葉桶を用意するアーベル>>44の背に礼の言葉を投げ掛ける。
旅塵に塗れたマントとブーツを行儀悪く脱ぎ散らしながら]
最近、様子はどうだい。
何か変わったことはないかい?
此方は――
[と、柔らかな笑顔を浮かべる青年に、女もまた穏やかな笑みを向け世間話を振る。
話込もうとして、彼が機敏に立ち働く様子を思い出す]
……アーベル君も忙しいだろうに、引き止めてしまってはいけないね。
独り旅を続けると、どうにも人恋しくてなってしまうよ。
[やれやれと肩を竦め、次の仕事に向かうだろうアーベルを見送った*]
―エーリッヒの住居前―
……そっか。良かった。
[さっき立ち上がりかけていたようにも見えたけれど、本人が休憩中と言っているから良いことにしました。
促される通り>>53に彼の隣に腰掛けます。さて]
……。大丈夫だったら、エーリィと話したいなって思ったんだ。
[いつも、改めて言う程の用があるわけじゃありません。
だけどこうして知っている人とお喋りすることだって、想像力を養う為には大切なんです。……なんて、本当はただ僕が話したいだけなんですが。
勿論邪魔にならない程度にしようとは思っています]
あ、甘いものも持ってきたよ。
[僕は持ってきた手提げ袋の口を引っ張ります。
掌の上に、綺麗な包装紙に包まれたお菓子を幾つか乗せて、相手に向けて差し出しました]
─ 自住居内 父の工房 ─
[父の前にある白いキャンパスが、どんどん鮮やかになっていく。
それを見ている娘の顔は、ただただ嬉しそうな、笑顔で。
父から声をかけられているのにも暫く気付かない程、鮮やかなキャンパスに夢中だった。]
へ?
あ、お父さん、呼んだ?
[数回名を呼ばれて、ぱちぱちと目を瞬かせ首を傾げる。
また聞こえてなかったのか、と苦笑混じりの父から頼まれた用事は、お使い。
そろそろ行商がくる頃合だから調味料や干肉などを買ってきて、と言われたことを復唱して、頷く。]
[こうして実家から人が来るようになったのにも理由がある。
昔からの趣味を生業としようと考え始めた頃から
将来について親とよく衝突しその度に家出した。
家出といってもこの村から出るでもなく
歳近い友達の家に厄介になるというささやかなもの。
すぐに見つかって連れ戻されるのが常だったけれど]
――…もう、急に居なくなったりしないのに。
[小さく零れた言葉は実家の召使いには聞こえなかったよう。
問い返す声に、なんてもないと軽く首を振る。
報告に戻るらしい召使いをいつものように見送った]
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