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―クレメンスの部屋―
ナータもまた、そういうことを言う。
[覚えていて欲しいと言われて救われる気分になって。
忘れてもいいと言われると、頬に伸びてきた手の上から恐る恐る自分の手を重ねて溜息を吐いた]
俺は、覚えていたいんだ。
ナータのことも。
何が、あっても。
[彼女の手で生を閉じられることを想像しながら呟く。
死ぬ気も殺される気もないけれど。それだけはきっと受け入れる。
それが出来る人であるかどうかはまた別として]
……うん。分かった。
後で入口に置いておく。
[沁み込んでしまっているのはクレムの血だから、自分で洗った方がいいんじゃないかと思ったけれど。
断れば寂しい顔をされそうな気もして、いつものように甘えておくことにした。部屋の扉に鍵は掛けないという宣言にもなったか]
[アーベルの言葉が聞こえてきた。
何で彼がそう思ったのかよくはわからないけど、深く考えるような余裕が今の自分にはない。
蹴られた場所はお腹から顔にかけてのことで、呼吸が苦しい理由のひとつに鼻血がでているからだと、自分で気づくのは少ししてから]
あー、べる……
[もう一人この場にいたはずの一人の名前を、助けを求めてだったか、それとも自分に代わりヴィリーを殺すことを彼に願うためだったか。
それはちょうど彼が自分を殺してたかもしれないことを、ヴィリーに話してたときで、
目をどうにかこすり、見えた視界の中、赤が噴出すのが見えていた]
[少女の意外な攻撃に、男は隻眼を見開いて、反射的に蹴りをくれた]
#$%)””!!!!!!ウヴォあ&$#”
[けれど、フォルカーの攻撃もしっかりヒットして、声にならぬ呻き声を上げながらうずくまる。そうして、痛みを感じながら、けれど、心は冷静に、アーベルの囁きを聞き取っていた]
(本当に、面白いやつだ)
[首を貫かれながら、思い浮かんだのは、そんな言葉。痛みが無ければ、声をあげて笑っていたかもしれない]
[男は仕事に失敗した。けれど、自分を殺した青年は、恐らく「獣」を助けるだろう。その前に「獣」に食われなければ、の話だが]
[ならば、仕事の半分だけは、果たされたことになるだろうか?]
そうだねえ。やっぱり、僕らはそう多く必要なくても、必要な人もいるだろうし。
[ブリジットに何を思われているかなんて知る由もない。
スープとシチューの二種類ときけば、ああそれもありか、んて頷いて]
シチューは、……肉はどうしようか。
[食料庫にはあったけれど。少しばかり声は落ちた。
それから、エルゼリートの希望に、手に持ったジャガイモを見て首を傾げる]
漉す道具あったっけ。ここ。
あるなら出来るとは思うんだけど。時間かかると思うよ
[そうでなければなめらかになる気がしないのだった。火、と言われて、首を横に振る]
もうちょっと待って。
えーと。…根菜は水からだし。
[いつも適当にやっている弊害が出た。とりあえず野菜を切るのを、ブリジットにお任せする]
[希望は即座に否定され、すぐにはまた沈黙しか返せない]
……止めてくれといったら止められるの、リエルは。
無理でしょう。なら止めても意味が無い。
それを力づくでなんか止めようとしたら、それこそ騒ぎになって二人とも生き残れなくなる可能性が高い。
それくらいは俺だって分かる。
俺が喰らわずに済むかどうかだって……賭けだ。
けれど諦める気は、ないんだ。
[身の裡で怒りを伝えてくる獣に頭痛を感じながら答える。
どれだけ分が悪くても自分には賭けたい人がいるのだ。
それは反論になっていただろうか。結局は全部ただの我儘でしかない気もする]
……野菜だけでも、美味しいですよ?
ボリュームを考えるなら、パンシチューにしても。
[お肉はどうしようかと声を落としていうゲルダに、自分も調理できそうになくてそう答えた。
エルゼの希望に首を横に振る様を見、ふふ、と微笑ましげに笑みを零してとりあえずはスープ用の具材を切り始めた。]
─厨房─
漉す道具は……微妙だなぁ。
そこまで準備万端な気がしない。
どのみち時間かかるなら良いや。
[そこまで飲みたいと思って言ったわけじゃないしな。
頭に浮かんだから言ってみただけで。
火はまだと言われたから>>21、薪の用意だけして火打石は横に置いといた]
うーす、了解。
二つ作るなら、鍋もう一個?
[また聞きながら鍋を用意しに動く]
……ん?
何か外煩いような…。
[勝手口傍まで来た時、オレはそっちに視線を向けて極小さく呟いた。
色々準備していたなら、周りには届いていなかったかもしれない]
[「教会」の管理から離れ、各地に散った因子を、密かに処分するために、男が与えられた、それが仕事]
[物心のつく前に「獣」に村を滅ぼされ、自らも一度は命を喪いかけながら、教会によって生かされた男にとって、その仕事は、疑う余地のない「自分の役目」だった]
― 納屋 ―
…っと。
フォルカー、大丈夫か?
[どこか陶酔したような笑みは、フォルカーに名を呼ばれればすっと消えて、ナイフの血を振りざっと落とし愛弟子に近づき傍らに膝をついた。]
あらら、鼻血出てるナ。ほら、押さえとけ。
[フォルカーにズボンのポケットから取り出したハンカチで顔を押さえてやると、冷たい地面から離すように半身を起こしてやった。
触れる前に一度、手に付いた血は服に擦り付けて落として。]
どこ蹴られた?腹か胸あたりか?
まだ痛むようだったら、とりあえず、ゼルん所に行くヨ。
[傷が何処だったかも確認しながら、まだ苦しんでいるようだったら、フォルカーを抱えて納屋を出ようとする。]
修道士 ライヒアルトが「時間を進める」を選択しました。
―クレメンスの部屋―
[溜め息が聞こえたからライヒアルトが呆れてしまったと一瞬思う。
けれど、紡いだ思いに対する応えを聞けば嬉しくて
重ねられた手の主を見詰め微笑みを浮かべた]
ありがとう、ラーイ。
私はその言葉だけで十分幸せよ。
[目の前にいる彼が自分を手に掛ける時がきても
彼には苦しんで欲しくなくて。
よもや同じような事を考えているとも思わずに]
ええ、そうして。
ラーイはいいこね。
[素直に甘えるおとうとに微かに目を細めて見送る態]
―納屋―
[アーベルの手当てを受けながら、自分ではうまく体をまだ動かすことができない。
どこと聞かれても腹も胸も顔も痛く]
ぜん、ぶ…いたい……
[かすれる声で答える。
そのままアーベルに抱きかかえられると、もう動かなくなったヴィリーの姿が見えた。
少し楽になり、思考の余裕ができ、人狼ではないとの言葉が頭の中にちらつく、それでも自分が間違ってたとは思いたくなかった]
俺、なにか…まちがえてた…か…?
[途中、ぽつりとアーベルに問いかける声、相変わらず苦しそうにかすれるような声だったけども]
―厨房―
[ブリジットの言葉に、頷く。やっぱり、自分も肉は触れそうにない]
まぁ、野菜だけで良いね。
それじゃあ、ブリジットに任せよう。野菜。
[ブリジットの様子にゆるく首をかしげるけれど、とりあえずは野菜の量は足りるだろうかと考えて]
レシピもってくるかなぁ。
あぁ、鍋はそうだね。もうひとつお願い。
時間があるときに、作ってあげるよ。
[そんな日がくるといい、と。内心は思いながらもごく普通の調子で言っておいた。
外の騒ぎには気付かず、もちろんその呟きにも何を作るかと考えていたから気付いていなかった。]
止めねぇなぁ、止める気なんてさらさらねぇ。
[沈黙の後の問いかけに、オレはくつくつと笑いを漏らす。
分の悪い賭けだと思うけどなぁ。
そう思ったけど、オレは聲にはしないでおいた。
そんなのきっとリートだって分かってるだろうから]
ま、精々頑張んな。
オレはオレのやりたいようにするぜ。
[改めての宣言。
オレは人を喰らうことを止める気は無い。
衝動に抗う気もない。
それはきっと、オレが”あること”を既に諦めているからだろうな。
諦めておけば、苦しみ悩むことなく居られるからよ]
[死んだ男は、やがて、静かに闇の中に目を開く。その身体には、生きている時には消えていた無数の傷跡が浮かび、その代わりのように、閉ざされていた片目が開いていた]
[左の瞳は、元のヘーゼル。開いた右の瞳には*赤い光*]
あ、ありがとうございます。
[外の出来事には気付けぬまま、野菜を刻み。
エルゼが鍋をもう一つ用意しようと動いてくれるのを見れば、礼を言った。
ゲルダが頷くのには、こちらも弱く微笑み返して。
ゲルダとエルゼのやり取りには、口を挟むことはせず。
ゼルが傍にいるなら、一緒にお野菜切る?とか問いかけていたか。]
─厨房→勝手口外─
あいよー。
[>>27 指示を聞いて、外へ向けていた意識は一旦鍋の方へ。
時間がある時に、と言われると、へらりと嬉しげな笑いをゲルダに向けた]
ん、薪微妙だからちっと取って来るわ。
鍋はどっちも水入れてかまどに乗せておいたから。
[鍋の準備は出来てるとゲルダ達に告げて、オレは一旦薪を取りに行くことにした。
二つ作るんだったらちょっと多めにあった方が良いよな]
― 納屋→ ―
アザ出来るかもな。捕まってナ。
[全部痛いと言うフォルカーに>>26そう言い落とさないよう抱えて玄関口へと向かう。
納屋を出る前に出た問いには、歩きながら答えた。]
ああ、さっき言った事か?
さぁね。狼だったらさ、死ぬ前とか苦しい時は、本性出さないかナって思ったから。
じゃないと分んないデしょ?ホントに狼殺したかどうか、なーんて。
[死体が全部人間だった場合、自衛団に信じて貰えるかねぇ。なんて事を考えていたので。]
旦那が狼だったかどうかは…結局俺にも分らんないネ。
ただお前のやった事が、間違ってるとも思ってないよ。
誰が誰を殺しても、殺されても文句言えないんだから。
狼が誰か、ちゃんと分ってる奴以外はネ。
[そう言うと、いつも通りの笑みを見せて広間へと入ってゼルギウスを探す。
血まみれでフォルカーを抱えている様を見れば何事かと思われるだろうか。]
/*
あうち、メモ見直したら場所間違ったままになってたwwwwwww
昨日の一発目のメモをコピペしたもんだからwwwwwww
今はその都度書いてるから良いよね!?
/*
……納屋から玄関口までわざわざ回るの?
[納屋は勝手口の傍]
いやまぁ、いきなり厨房は色んな意味できついだろうけども。
ゼル、ちょっとフォルカー見てくれ。
ヴィリーの旦那に蹴られてさ、顔やら腹やら痛いらしい。
痛み止めとか何かある?
[何があったと聞かれればそう答える。
広間の椅子のある所に、フォルカーは座らせ、ゼルギウスに診せた。ゼルギウスは手際よく、フォルカーを診察するだろうか。
こちらの血の事を問われれば、首を振る。]
俺は怪我はしてないヨ。無傷。
これは旦那の血。
殺してきた。旦那は…納屋で死んでるよ。
[簡潔にそう答えるだろう。]
[ブリジットに色々任せながら、外に出てゆくエルゼリートを「よろしく」と言いつつ見送った。
ひら、と手を振って、それから苦笑する]
シチュー…簡単なやつで作っちゃうかな。
[人はそれを手抜きという。
とりあえずはもう一つ、鍋がきてからだと考えながら]
ブリジットはシチューとか、最初からしっかり作ったりしてた?
基本、楽なのばっかりやってたからなぁ…。
[わざわざホワイトソースを別なんてことはしない。
なんて、呟いて。
とりあえずは料理を始めよう**]
―→広間―
[アザができることは特に気にはならなかった]
たしかに……狼…わからなきゃ…意味ないか……
[見分けられる人が誰なのかはわからない。
少なくともヴィリーがそうだったなら、狼のときと同じように言うはずだろうとは思い。
いつもの笑みを浮かべるアーベルの言葉をただ信じることにした]
そう、だよな……
[そうじゃないと、自分のしたことを正しいと思わないと、直接手を下したわけでなくとも自分が殺したようなものだったから。
広間につくと治療をされるのなら大人しくそれは受けて、エーファは自分の様子に驚いたり心配したりしていたかもしれない]
…何かしら、広間から声が…
──…アーベル…?
[エルゼが出て行って程なくか、広間からゼルを呼ぶアーベルの声が聞こえて首を傾げた。
何事か起きたのだろうかと思いつつも、ゼルから料理してて、と言われればゲルダとも目を見合わせ、とりあえずは料理を作り上げてから広間へと行くだろう。**]
─勝手口外─
[薪小屋は納屋の隣だったな。一回行ってるし覚えてる。
そう確認しながら勝手口を出ると、アーベルが…あっちはフォルカーだよな、うん。
フォルカーを抱えて玄関の方へ向かうのが見えた。
……何でわざわざ向こう回ってんだ?
つか何、逢引き?
あれ、アーベルってヴィリーと一緒にクレメンスの墓掘るとか言ってたんじゃないっけ。
………ヴィリーは? あいつどこ行った?]
…道具は納屋、って、オレ言ったよな。
[納屋は直ぐそこ。薪小屋の隣。
何だか嫌な予感がして、少しの間オレは納屋を凝視した。
誰かが出てくる気配は無い]
―クレメンスの部屋―
[おとうとの姿が見えなくなれば少しだけ寂しげな表情が浮かぶ。
其れを隠すようにクレメンスへと向き直り静かにシーツを掛け直した。
傍を離れたくないけれど此処にずっと居るわけにもいかない]
――…ラーイとおにいさまと、三人で
おとうさまや子供達のもとに帰りたかった。
ずっと、一緒だとあの日まで信じていたの。
けれど、私が弱いせいで、おにいさまが……。
[義兄に相談できなかったことを後悔していた。
核心に触れる言葉は告げられないまでも仮定として話せば、と。
勘の良い義兄のことだから言わずとも何かに感じていたかもしれない]
おにいさまは生きて帰られるべき方、なのに。
[養父の跡を継ぎ人々を導くべき存在。
物心つく前から前を歩いていた兄を妹は誇らしく思っていたから
女の胸には罪悪感と後悔の念が募る]
―二階・自室―
[菫色に見詰められた深緑は少しだけ明るさを取り戻して。
いいこ、という子供扱いには肩が落ちかけたり。
それでもほんの僅かな時間、穏やかな日常に戻った気分になれた]
これなら大丈夫だな。
[赤黒く濡れて重たくなった服を脱ぎ、少し湿り気の残る服と着替えた。手についた色は、同じく洗うことになるシャツで拭う。
洗濯する物をそれでも丁寧に畳んで約束通りに扉の内側に置く。
下の騒ぎは聞こえたけれど、少し休みたくて寝台に腰掛けた。
いつも身に着けていた十字も外して黒革の書物の上に。
頭痛を堪える仕草で息を*吐いた*]
― 広間 ―
[フォルカーを降ろし、心配するかのように顔を覗いて様子を見、安心させるように頭を撫でる際に、本人にしか聞こえないよう小さく囁いた。]
余計な事は言わずに黙っとけ。
[囁きの後はにこりと笑って、それから身を離す。
血塗れた服のままだったが、誰かに説明を求められれば。]
フォルカーと旦那が人狼云々でやりあって、フォルカーがこんなだから、結局俺が旦那を殺したヨ。
[そう説明するだろう。
それは嘘ではないのだから**]
/*
あ……、部屋の中なのか、そうか。
ラーイの部屋に取りに行けということですね。
部屋に行って襲撃されればいいんですか。
そろそろ喰ってくれますかね?
[アーベルの説明に嘘はなかったが、自分が先に手を出したことは説明されてなかった。
けれど自分には多くを語れるほどの余裕はなく、アーベルから黙っていろとその言葉を素直に聞いていた]
ごめん……
[アーベルが皆に説明をする中ぽつりと出る謝罪の言葉はどこに向かってのことだったか]
─勝手口→納屋─
[アーベル達を見たのは角を曲がる直前だったから、アイツらが赤く染まってたとか言うのにはオレは気付いていない。
フォルカーが抱えられてたことだって辛うじて見えたくらいだった]
……おいヴィリー、居るのか?
[納屋に近付く前にオレはヴィリーを探して周囲に声をかける。
返事は無い。
…もう穴掘りに行ったのかな。
そうも思ったけど、オレは念のため納屋の中を確認することにした。
道具探しててオレの声が聞こえなかったかも知れないし]
[でも、そんな期待は思い切り裏切られたんだ]
っ、お、い。ヴィリー…?
[納屋の中はそんなに明るいわけじゃなかったけど、光が差す小窓があったから部屋の中を見回すのにそんなに苦労はしない。
でもそのお陰で異変には直ぐ気付いた。
───何でヴィリー、紅いんだ?]
―クレメンスの部屋―
[義兄の対となる存在を知った。
支えるべき双花の片割れである彼女。
支えなければと本能が告げるのに
今は未だ弟の事を告げる気にはなれない。
月のいとし子は彼だけでは無いと知ってしまったから。
心の何処かでその存在を見出さねばと思う。
けれどこの日、女が見極めようとしたのは双子の片割れ。
教会に縁の深かった少女。
幼い彼女が獣でないなら此処から逃したいと思っていた。
其れが叶うか叶わぬかは別の話であるが――]
そうでしょう。
だからしない。
[獣の気配を押さえ込もうとして、息苦しそうに囁く。
この時にも衝動を押し殺すのは楽ではなく。
気を緩めれば途端に獣の意識も交じり合ってしまう。
それが人狼となった、今の自分だ]
うん。そうさせてもらう。
[リエルが突然に気を変えてナータを襲う可能性は、頭から落ちていた。そうならずに済んだのは僥倖だったのかもしれない]
/*
襲撃決定お疲れ様です。おまかせ許可ありがとうございました。
かなりの低速になりますが、こちらはもう少し覘いています。
更新前の話。>>*43
ナータのことを知られてリエルに食べられたら、逆に流されて獣となりきってしまうのもありだなと思いました。まずないと思いますがリエルが吊られるような事態があればそうするかもしれません。
今日は霊対決狙えば良さそうでしょうか。
相打ちに持ち込めるともっと良い?
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