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[胸の内が見える女を抱えたまま、抉り取ったそれを口に含む。
喉に流れる味を、決して忘れまいとするように、全て咀嚼して]
……これで、三つ目。
[口にした心臓の数を、数える。
最も女主人は一口だけだったけれど、それでも食べたことに変わりはなく]
…でも。
終わらせるには、まだ、足りない。
[『鬼』と「人」、両方の感情を込めた呟きを零しながら、紅を流す女を連れて湯に向かい。
彼女を浮かべると、ついでに自分についた血を洗い流して。
脱衣所に戻ると、花瓶に生けてあった薔薇の花を一輪取り、また湯の元へと戻って]
僕みたいなのに言われても、慰めにもならないかもしれないけどね。
[最後に付け加えた呟きは、少しだけ寂しげに響いたかもしれない**]
/*
…囁き居てジラント吊り出来たら明日エピやね。
いやまぁ、人数的に良いのか?
囁き居ないんだったら続くかー。
まぁそれは置いといて発見描写だ発見描写。
/*
そうね。判定だすぞーってスタンバってたところだったもんね。
何事も無く風呂にいくのはちょっと、ね。
話しかけてくれてありがたい、動かしもありがたい。
………あなたは。
命を奪った私から冥福など、祈られたくないでしょうけれど。
私は、あなたの冥福を祈ります。
私の自己満足の為に。
[そう告げると、くしゃり、手で潰し解けた花弁を彼女の上に散りばめて。
濡れた身体を拭いて服を着込み、何事も無かったようにこの場を後にした**]
/*
サーシャに気を回させてごめん、とジラント悩ませてごめんを何度も言おう。
特にジラント、相撃ち希望叶えられんでごめんよ…
まだ発言無いのが申し訳なさ過ぎて。
アレクセイは、 サーシャ を力(堕とす)の対象に決めました。
/*
一応今日私つられるかなーと思うんだけど。
落とせるならサーシャを落とそうと思うので、セットしておく。
まぁ流れによって合わせるつもりなのでゆらゆらしつつ、ですが。
そしてせめてジラント待とうかと思ったけどさすがに2時なので落ちるのです…すまぬ、すまぬ…
あなたにも、お名前はありますか?
あって、もし良かったら、教えて欲しいです。
私もこのまま消えゆくだけかもしれないけれど。
最後まで覚えておきたい。
[私は理不尽を感じる「ゲーム」以外のことでも、自分の死に意味を探そうとして。心に響く言葉をくれた彼に、それを向けた**]
─ しばらくして ─
[室内庭園から離れた後、オリガはまだ用があったようだからその場で別れて。
小腹が空いて来たために僕は大広間へ行ってメイドに軽食を頼んだ。
ジラントはどうしていたか。
手当ての手が必要だと言うのなら、手伝うつもりでは居る。
『鬼』退治という大業を為したことに対する、多少の労いの意味も含めて。
それがなかったとしても、時間は刻一刻と過ぎて行った]
……オリガまだかな。
[あれからだいぶ時間が経っている。
どれだけ時間が掛かるものなのかまでは知らなかったけれど、これだけ間が開くと流石に不安になってくる。
その後もしばらく悩んだ後、やっぱり様子を見に行くことにした]
─ 大浴場 ─
[先程見た両開きの扉の前。
そこが何なのかはさっき聞いたため、唐突に扉を開けることはしない]
オリガー? まだ居るー?
[何度か扉をノックした後、その奥へと声をかけてみる。
しかし返事はなく、しんと静まり返った空気だけが返ってきた]
……もう出たのかな。
[体感経過時間的に、単純に考えればそれが妥当だろう。
それでも一応、中を確認しておこうと思った。
もし事故が起きたら………まぁ、その時はその時だ]
入るよー?
[声をかけながら両開きの扉の片方を開け、中へと身体を滑り込ませる。入ってすぐの脱衣所に人の気配は無い。
やっぱりもう出たのかな、と思ったところで、大浴場へと続く扉の前に鮮烈ないろが落ちているのが目に入った]
…………───── !!
[僕の顔から表情が消える。
今までにも何度か見た、鮮やかながら深みのある真紅のいろ。
アナスタシアやリディアの時とは違い、ひとひらだけであったけれど、嫌な予感を呼び起こすには十分なものだった。
僕は躊躇いなく目の前の扉を開ける]
う、 あ
うあああぁぁああぁあああぁあぁああぁぁああ!!!
[最初は押し殺すように。
けれど耐え切れず、僕は喉が引き裂かれんばかりの悲鳴を上げた。
右目からは止め処なく雫が溢れ、表情は絶望に歪む。
両手は両側頭部を掻き毟るように動き、顔の左半分を隠していた前髪が大きく乱れた。
僕の片目に広がった光景は、美しくも残酷なもの。
湯面に漂う薔薇の花弁。
輝く金糸は放射状に広がり、その中央に白い肌、それを彩るように忌まわしき紅が散っている。
切り裂かれた胸元は、やはり空洞を作っていて、そこから湯面にも紅が零れ漂っていた]
なん、 なんっ で、
なんで だ 、 『鬼』は、 死んだんじゃないのか!
[ジラントがころしたベルナルトが『鬼』だと思っていたのに。
もう誰も死ぬことは無いと思っていたのに。
思いは、最悪の形で裏切られた]
[乱れた前髪の奥から垣間見える、捩れ歪んだ肌。
右目からは滾々と雫が零れ落ちるのに、窪んだ左目からは何も零れてはくれない。
醜く歪んだ顔の左半分は、悲しみと同時に抱いた憤りを表しているかの*ようだった*]
/*
隠してる肌に触れられなかったのが残念でなりません。
サーシャさんは遅くまでがんばってくれてありがとう。
愛、たしかにうけとりました。
[さまよう暗闇。
これが地獄への道かと男は嗤う。]
あーぁ、一緒に逝ってやるよ。
そんで、あっちでもまた狩ってやる。
――あんたはずっと、俺の獲物だ。
[そこで、暗闇すらもぷつりと消えた。]
[男が意識を失ってたのは少しの間。
ガラス越しの雨音に、男の漏れる息が混じる。]
……――っ。ぁ……。
[瞼が震え、ほんのわずか開く。
そこにあるのは、地獄の風景だと思っていたのに。]
あ………。
[覗き込むサーシャの姿。]
う、ぁ……
[視線だけを横へ。
血の気を失くしたベルナルトの顔。
それは、どこか愉しげなモノにも見えた。]
[地獄へエスコートじゃなかったのかよ、馬鹿野郎が。
そんな事を毒づきながらも痛む胸元へ。
ナイフは突き立てられたまま。
もし、ナイフが抜かれていれば、失血死していたかもしれない。
もし、ナイフが数センチズレていれば、心臓を直撃していたかもしれない。]
……鬼は、死ん……だ、か――?
[絞り出す様な声で問いかけた。]
[その後、男はサーシャに止血を頼む。
やり方がわからないようなら、指示をし。
ほどなくして、シャツの代わりに包帯を巻かれた状態に。]
……すま…ん……。
もう、大丈……夫……。
[ああ、どこかで言ったセリフに似てる。
紅に濡れ、仰向けに倒れているベルナルトの顔をちらと*見た。*]
ジラントが時計を進めました。
/*
うーむ?
俺に二票って事は、もしかして、C狂いないとか?
けど、ベルナルトのラストってどう見ても死にに行ってるよなぁ……?
とりあえず今日は、万が一明日生きてた時に備えて、LW占いに行ける様にしようか。
[ジラントに刺さったナイフは際どいところにあるようで、止血と、その処置を彼に頼まれる>>22]
こう?
[軽い怪我の手当てくらいなら出来もしたけれど、こんな重傷者を相手に手当てしたことなんてなくて。
ジラントに教えられながら止血をして、彼を包帯でぐるぐる巻きにした]
ここだと落ち着かないだろうし、大広間にでも行きますか?
肩貸すくらいなら、出来ますよ。
………もう、『ゲーム』は終わり、ですよね?
[左足に関しては一旦捨て置いた。
流石に重傷者を放置なんてしていけない。
『鬼』が死んだなら、『ゲーム』は終わりのはず。
僕はそう思い込んで、ジラントに確認するように*問いかけた*]
─ 現在:一階/大浴場 ─
[僕の悲鳴で駆け付けた者は居たか。
周囲を気にする余裕もなく、僕はふらりと湯船へと足を進める。
服が濡れるのも構わずその中に入って、衣服を身に纏ったまま浮かべられたオリガへと手を伸ばした]
オリガ……………オリガ……っ!
[真一文字に切り裂かれた喉が痛々しい。
触れたオリガの肌は、お湯に浸かっているにも関わらず、どこか冷たい。
肩の後ろに右手を通し、彼女の腰に左手を当てて。
僕は身体を折り曲げるようにしてオリガを自分の方に引き寄せた。
一度は思い止まった行為。
失いたくなかった者、護りたかった相手。
零れ落ちたものを取り戻そうとするかのように、僕はきつく、彼女の骸を*抱き締めていた*]
あ……ナイフは、俺が抜く……
その、あとに……
ぐっと、ガーゼで……思いっきり、抑えろ。
[言って、ナイフの柄を両手で握る。僅かに抜くだけでも、悲鳴が上がりそうな痛み。
それならばと、男は一気に引き抜く。
紅が、散った。]
― 一階廊下 ―
[争う気配がその先から感じられる。
誰が何をしているのか確かめたいと思うのに
警鐘がなるのを感じて動けずにいた。
掛る声>>10に驚いて僅かに肩が揺れた。
先ほども聞いた声。
だから驚きの後に訪れるのは微かな安堵。
緩やかに振り返った娘の顔にはそれが笑みとなってカタチになる]
――…サーシャさん。
[名を呼び返す。
扉の向こうから感じていたのはきっと殺気のようなもの。
自分に向けられたものではないと思うのに
それに恐怖を感じていたから、思わず駆け寄りたくなる。
そっと案じて手を差し伸べてくれるその存在に縋りたくなる。
――駆け寄らずにいたのは、縋らずにいたのは
怪我を忘れて支えようとしてくれたサーシャの姿を覚えていたから]
[それがサーシャと言葉交わしたさいご]
[オリガが紡いでゆくはずだった物語の未来は]
[『鬼』により無残にも引き裂かれた]
[破られた頁] [散り散りになった紙片]
[はらりと舞って、それでおしまい**]
[望まぬ結末をオリガは拒絶する。
流した涙の意味も忘れてしまう。
深い深い眠りに誘われて、夢を見た。
幼い頃の夢だった。
クローゼットの中にたくさんの子供服があった。
オリガが袖を通したことのないそれは男の子用の服。
その頃には母は亡くなっていた。
けれど父に訊くのは何となく躊躇われて
幼いオリガはそれを祖母に訊ねた。
両親は男の子が欲しかったと知って
けれど同時にオリガの誕生を喜んでくれたことも知った。
どちらも伝えてくれた祖母にはとても感謝する。
そんな優しかった祖母がこの屋敷で白い靄となって
ずっと導いてくれていたのをオリガは知らず
懐かしい気配のみを感じていた]
[スカートしか履かない理由。
ふわふわ揺れるあの裾が好きなのだと
オリガは周囲に言って男物を身に着けようとはしなかった。
どうあがいても天から与えられた性別は変わらない。
変えられないからそれを受け入れて好きになろうと思った。
そうしないと不意に不安が過る。
どうして女として生まれてきたのだろうと。
両親の望んでいた存在であれるだろうか、と。
そんな不安は、決して一度も、口にはしなかった。
オリガとして生を受けたことを幸せだと信じられるように
周りにもそうみえるように在り続けていた]
― 大浴場 ―
[ゆっくりと目を開ける。
其処が何処なのかすぐにはわからなかった。
漂う朝靄のような湯気にここはお風呂なんだと思う。
顔をあげる。
オリガの姿は辛うじて少女と言えるかどうかの子供のなり。
隻眼から零れるその雫を見詰めながら
少女は不思議そうにしていたけれど
その人のかなしみが伝染したかのように胸が痛む。
子供の頃よくきていた白のワンピースの胸元をぎゅっと握りしめて
少女はへなりと眉尻を下げ泣きそうな顔をした]
― 大浴場 ―
[自分であったその亡骸を少女は認識しない。
私は此処にこうして居るから、
それを揺らがせる事象に心の目を塞いでいた]
どうしてないてるの?
[問い掛けて泣いているその人の涙拭おうと手を伸ばす]
どこかいたい?
けがしちゃったの?
ねぇ、……なかないで。
[声を掛け続ける。
けれどその人にはきこえないみたいで
私に気づいてくれる様子は全くなかった]
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