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いや、ねこがまっしぐらに向かったってのは、例えだってば。
[ミリィの言葉に、律儀に突っ込んで]
まっぷたつって、なんでそーなんの!?
[火炎の竜にも、突っ込み一丁]
まあ、真面目なとこ。
考えられるのは、揺らされた連中の誰かをロックオン成功した、ってとこだと思う。
[無機の心、無機の命…腐食して崩れかかった左腕を伸ばす…対なるは、有機の心、有機の命]
やめてください、アーベルさん…
[悲しみは、有機の心には伝わらないか?]
中:
あれ、心話できないんだっけ?<墓入りしたら
移動不可とは書いてたけどはて。
まぁ先墓入った人が好きにすればいいのかなwww
― 東殿・回廊の何処か ―
< 荒れる息を吐き出した。
場所は確りと判別出来ないものの、喧騒は遠い。
灯りの傍ら、壁に背を凭れた。
揺らぎは収まらず、薄闇を照らす焔の揺らめきに似る >
[回廊へと出でて直ぐに、仔は闇竜殿の姿を捜すべく視線を巡らせる。]
…、ノーラ?
[回廊を進む先、見覚えのある影の姿にその歩みを速めた。
芽生えた新緑の萎れる速度が前に増して遅くなったのは、首飾りに流水の気を纏いし故か。
成長を促す糧となった其れは、仔の辿りし跡を色濃く残す。]
[ゾクリとする感覚がなんなのかはナターリエには分からなかった。
だが、その後の精神の言葉を聞きつけると]
―――精神!
もしや、貴方がもう一人の―――『揺らされたもの』!?
[答えを聞くよりも早く、アーベルはザムエルの元へと移動する]
やめ―――
[それと同時に聞こえるのは、クレメンスの言葉。
また厄介なのが登場したと思い、視線をそちらに向け……氷の存在に気づいた]
……氷の!
[叫びながらも、一瞬迷った。
月と生命と一緒にいた氷を信じてよいものか。
だが、月。それから、精神が『揺らされたもの』だとするのならば、昨日あの場にいたとしても、完全にあちら側ではないのかも知れないと思うと、その後の言葉を続ける]
……ブリジット!
『力ある剣』が暴走しようとしています!
もしも、貴方が揺らされていないのならば……その封印の力を持ってして、大地の手助けをお願い!
虚竜王の不機嫌が、こちらへ「揺らされたもの」を呼び込んだ。
と、言うことでしょうか?
[真面目に、くいと眼鏡をあげて
周りの竜達を見渡して、言葉を紡いだ。]
[無理に立ち上がるのはやめようと、聞こえぬこえを聞く努力はしなかった。]
[そっと結界に手を伸ばすけれど、ぱちりと音を出して弾かれる。]
[指先に血が滲んで、手を下ろした。]
[意識が闇に塗りつぶされたように――落ちて**]
[大地の老竜の叫びに青年は常より何処か冷たい笑みを返す]
――『願い』を叶えようとしているだけです。
[もう一度、奪う為に伸ばそうとした手は、対なる無機の心と命に引き止められた。心凍らせても届く痛みに感じた哀しみとそれは共振したかのように青年へと響く]
もう、やめられない。
やめられるくらいなら、最初から――…
[レンズの奥の紫紺に何かが過ぎり、けれど言葉と逆に後ろへと下がって――…言い終える事なく*姿を消した*]
リーチェ?
< 名を呼ぶ声すら、軸はなく頼りない。
灯りの下に薄っすら浮かぶのは、少女の姿だけではなく、後に続く草花。会ったばかりの時には枯れていた筈のそれが、一時その生命を永らえているのを見た。
抑えた手の下でも、光が揺らめく >
ええ、はい。
それが一番ありえそうですね。
[何度か深呼吸を繰り返し、心を落ち着けて。
ティルやミリィの言葉に頷きながら、目を閉じた]
(――でも。無い)
[ならば月闇の竜ではないのだろうか。
それとも誰かに手渡したのだろうか]
―東殿・回廊―
……ッ、この力は、一体……!?
[目の前で、目まぐるしい力の渦が、場を支配しているかのようだった。
その元は、老地竜の腕の辺りにあるようで。
命竜は言っていた。ザムエルが剣の主と。それが今、暴走しているのだろうか?]
アーベル……!?
それに、ナターリエ……ッ、一体何がどうなっているのッ!?
[声は力場の所為で、微かに聞こえ辛く成っていたが。
流水竜の叫ぶような声が、心に直接届いたのか。
ブリジットは、弾かれるように老地竜の元へと駆けていった]
喩え無理だとしても……抑えねばなるまい…!
何もせぬは、暴走を許して終わってしまう…!
[アーベルからの毒のごとき囁き。それに怯むことなく返す。削られる己が精神。それが削られ切れば、次に削られるは──生命力。文字通り、命をかけて抑え込むつもりだ]
…『願い』…とは…。
[問いの答え。それははきとした答えのようで、曖昧なもの。訊ぬ声は、強制力の発動の疲れにより途切れ、小さなもので。相手に届いたかまでは定かではない。
ふらり、視界が揺れる。床に座り込むことになったが、腕輪に添えられた右手が外れることは無い]
ん。
つまり、虚竜王が上手くターゲットを捉えられれば……。
[機嫌は戻る、と。
そうなれば、大分状況は変わるはず、だが]
それはそれで、この中がどうなるのか、って心配もあるよなー。
っていうか、出入りできてた連中だし、逃げ出さないともいえねぇし。
[自己診断モード。
永久機関「E.L.I.X.I.R.」……正常動作
情報蒐集サーキット「ガルバ」……正常動作
厄災予測システム「阿頼耶識」……正常動作
O.S.「アスクピレオス」……言語変換機能に障害あり
解決策……O.S.の再インストール
はぁ、とひとつ溜息をつくと、ごそりと起き上がる。]
それが問題なのでございますこと。
その権限は主様がお持ちになっているでございます。。
[我が言葉ながら頭を抱えつつ、部屋を後にした。]
ノーラ、つかれてる?
…へいき? おみず、もってくる?
[前に見た様子と異なる影竜殿の様子に、仔は困惑に似た色を見せる。
外で騒ぎがあった事は知れど、何が起こったかまでは幼子に知る由は無い。]
…あのね、オト、さがしてるの。
しらない?
……供給源が、減った?
つまり、結界自体が、弱まってる、って事?
[首を傾げる火炎の竜の言葉に、そちらを見つつ、問う]
[ブリジットに声をかけ、『力ある剣』に関しては何も出来ないだろうと悟ったナターリエが、アーベルへと意識を向けかけたとき―――その姿が消えた]
―――逃げられたか!
『力ある剣』が暴走を始めるならば、近くにいる必要性は無い、ということか!
くっ……こうなると、大地と、氷頼みになってしまうかしらねぃ。
[歯噛みして、それでも、何か役立つことがあればと、ザムエルの近くに移動して、*その安否を伺った*]
―東殿・回廊―
氷破が六花に名を連ねし、ブリジット=S=フルラージュの名の下に――!
[老地竜の腕へ、細い両の手を重ねるように置いて、叫ぶように言葉を紡ぐ]
冷徹なるは氷――、氷がもたらすは、封ッ!
[重ねた両の掌の上で、ひとつの氷の粒が踊るように回り始めた。
徐々にそれは、歯車の形を成して行き――回転速度を上げていく]
[水をこくりと飲むと、口の中に残るタバスコに清涼感が重なる。
目を瞑るエルザに視線を向け]
…それが「ねこまっしぐら」という事は、虚竜王はそれを望んでいたという事?
ということは、揺らされたものがこちらに来れば、不機嫌が治る…つまり、この状況が打破出来る、という事…?
…でも、変わって無い…?
[推測を呟き、目線を天井へと向け**]
[邪魔をした機鋼であっても、彼はまだ仔竜で。まっすぐな感情は精神の竜である青年の心を酷く揺らした。
心を凍らせても温かなそれを思い起こせば容易く緩み、ぶつけられる悲しみは青年が今抱えるものだけでなく、心の奥底の『願い』にも共振して不安定を引き起こす。
結界を主に維持しているのが彼独りになった今、その不安定は劇薬に等しいと判断して退いたのだった]
――…すみません、奪えませんでした。
[謝罪を告げても、あの温かな心の声は返らない]
乱れし力よ凍て尽きて、暫し眠りに付き給え――!
[氷で出来た歯車は、徐々にその回転速度を落としていく。
回転が緩やかになるに連れ、力の暴走が少しずつ、少しずつ収まっていくだろうか]
[対なる剣の力の乱れにより、腐食は静かに進み、やがて有機と無機のはざまの命をも侵し始める]
[それを知るは、意識を喪い倒れ伏す機鋼の仔、そして彼に繋がる、兄弟達のみではあるが…**]
< 顔に手を当てたまま微かに首を振りかけ、紡がれた名に露な左の瞳が瞬く。
今度はゆっくりと、確り、左右に振る。
「知らない」の意ではなく >
……オトは、いないの。
中に、いっちゃたから。
―東殿・騒動元―
[アーベルが消えたのは分かった。が、その前に居たはずのもう一人が見当たらない。
だが死んだとは思っていない。生命が途切れれば、容易く感知出来るはず。
なら、何処へ。
そうこうしていれば氷竜は大地の元へとかけていき。
軽く、息をつく。
契約、ではないが。約束があった。
第一に己の力を優先的に使うと。
万一二人が傷を負っているなら、そちらに向かわなければならないのだが。
苛立ちを覚え軽く眉を顰める。]
そもの問題としてさぁ。
虚竜王の不機嫌の原因って、揺らすもののちょっかいだったんじゃね?
それなら、その影響とか、干渉を抑えるなりなんなりできれば、止まるよな。
ほら、あれ。
痒いとこに手が届いた、って感じで。
[なんて例えだ]
…アーベル。無事か、怪我は。
それから、オティーリエは何処に。
[短く問う。安否は尤も気にかかる所。
目の前にいるエーリッヒも気にかかるし、力を使いたいが。
約束だけは違えないよう。
奪えなかったことへの謝罪は、おそらくオティーリエ宛てだろうから黙しかけたが。
小さく、お疲れさんとだけ告げた。]
[アーベルが消えたことにより、ほんの少しだけ、腕輪に籠る精神の力が弱まるか。それでも蠢く力は収まることは無く、尚も己が精神力は削られ行く]
……ぐ……。
……ブリ、ジット……?
[傍に駆け寄るブリジットの姿。座っても尚ふらつく視界でどうにかそれを捉え。己が手に添えられし手、紡がれる言葉。封印に呼応するかのように、増大した精神の力は少しずつ弱まり行く]
ぬ、ぅ……。
[僅かばかり、削られる精神力が減った。力んでいた全身から力が抜けて行く]
…、いないの?
[影の言葉に幼子は僅かに眼を見開いた。
想定こそしていたが、其れこそ信じるに足りぬと思っていた故に。
無意識にか、胸元が小さな手にぎゅうと握り締められようか。]
どうして?
――…ととさま、いっしょに出そうって、いったのに。
オトは、じぶんで行ったり、しないよ。
…だれが、とじこめちゃったの?
―結界内―
[血に濡れたオティーリエの側に膝をつき、足の傷に指先を伸ばしながら届く心話に囁き返す]
「オティーリエは結界内に。怪我を。」
[まず先にそれだけを告げて、自分は大丈夫だと労いに首を振る]
虚竜王様の不機嫌の真なる理由にも寄りますが。
開放に至らないのは、まだ半分、だからでしょう。
[瞼を開いてミリィに頷く]
干渉されたのは複数。
その供給源となりうるほどなのは恐らく二人。
そうでしたよね、ダーヴィッド様?
[グラスに手を伸ばし、水を一口飲む]
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