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アーベル組の動き待ってるけど、向こうももしかして待ってるのかしら?
でも、予想外の霊脳だったわね。
希望者いたと思ったのだけども…どうしたのかしらね?
――なに、雨降ってんの?
[狼の声を聴くのはもう慣れた事。
とは言え、覚醒したのは村を出た後だった。
一月前戻った時に、声を上らせ、カルメンに其れは届いていただろうけれど]
旅人とか居ねえの?
俺、腹減ったんだけど。
― 自宅 ―
[さっきまで天気が良いと思っていたのに、
家に帰りつくころにはぽつぽつと雨が降り始めていた。]
あら、あの人まだ帰って来ていないのねぇ…。
[いつもだったらこの時間には居るはずなのにと。
長年連れ添った夫の不在に首を傾げる。
ほんの僅か、胸に過ぎる不安めいたものはあったが
とにかく食事の支度が先と、台所に置いてあったパンを切り、卵とハムを焼いた物を上に乗せる。
食後の珈琲も忘れずに。]
……商い絡みのあれそれなら、しばらくは無理だぞ。
[逢いたかった、との言葉>>32に返すのは、やや素っ気ない口調。
言葉と共に、玉と水晶をしまった袋を見せれば、仕事を請けている、というのは伝わるか。
気紛れ細工師が仕事をするのは、共感できる依頼を受けるか、手をかけたい、と思える玉に触れた時のみなのは、付き合いの長い彼女には言わずもがな、だろうが]
…ん。
――――あ、
[ライヒアルトに小さく頷いて見せたあと、
ロミの笑顔に顔を斜めに傾げ、ショルダーバッグへ手を入れる。
取り出したのは、尾の丸い猫が刺繍されたハンカチ一枚で
そっと、ロミへと差出した]
こ、ここれ、ああげる…
こ、こここの前、広場で落したおお財布、
ひ、ひひ、拾ってくれた、お、お礼…
[一ヶ月ほど前の出来事だから覚えているか知らないが
刺繍は糸の流れが毛並みを表す満足の出来だった]
マリオンさんが欲しがっていた、青系の新しい顔料――。
えーと、絵の具を持ってこれたよ。
後でロミ嬢に渡すから、マリオンさんに渡してあげてくれるかな。
[むくれ顔から笑顔へと、くるくると表情を変える、此方を見上げるロミに女も笑顔を向ける]
[聲を聴き話す力は物心つく頃には備わっていたが
他に使える者が居ると知ったのは何時の頃だったか。
聞き覚えのある聲、ふたつの気配を感じ目を細める]
――…今日、来たの?
雨雲、あなたに懐いて此処まできたのかしら。
[時期と聞けば軽口めいた言葉を柔い口調で返し]
さっき降り始めたところ、かな。
旅人――…?
如何かしら、……。
[一ヶ月前から聲を交わすようになったウェンデルに
わからない、と返すが、無意識に首を振る仕草が表に出る]
― 自宅 ―
遅くなった。
[家に帰ると漂う珈琲の香り>>35に目を細めた。
いつもと変わらない、平和の象徴のような空間。
非日常を持ち込むのが躊躇われる空気がそこにはあった]
―エーリッヒの住居前―
……あ、……遅かったね。
[制止が聞こえた時には、既にリスがマカロンに齧りついてしまった後でした。僕はちょっと肩を竦めます。
今から取り上げてしまうのも可哀相なので、掌はそのままにしておきました]
……。えっと。
たまには、ご馳走食べても、いいよね?
[ちょっとだけ言い訳もしておきます]
……。
[手が離れていくのに合わせて、僕は顔を上げました。考え込む様子の彼を見つめます。
少し間が開いて返された言葉>>28の通り、どうやら本当に知らないみたいでした]
そっか。……何だろうね?
悪い事じゃ、ないといいけど……あれ。
[言葉の途中で首を傾げました。
考え事のせいで今の今まで気づかなかった微かな匂いを、その時初めて感じました]
……雨、かな。
[あまり嗅いだことはないけれど、特徴のあるそれ。少し考えて、そう結論づけます]
[ゆるり、首を振るう。
片付けを終えても尚、雨は降り続いていた。
作品を仕上げたばかりの女はその間、
まともに食事をとっていない]
何かつまめるもの……
[買い置きしていたクッキーは既に空になっていた。
きょろ、と視線めぐらせれば来訪者の置き土産があり
その包みへと手を伸ばす。
かさり、紙の包みの口を解き中を覗けば]
――…アプリコットの、ジャム?
[母親が作りでもしたのだろうか。
説明のないままだった土産を置いていった彼女は
如何にもうっかりしたところがあり
こういうこともしばしば起こる事象]
まぁ、すぐ止むだろ。
勘が外れるのは仕方ない。
[一月の間、戯れに声を交わした彼女にはそう返す。
前は使えなかった声を聞き、人狼の彼女が何を思ったのか、彼は知らない。
常日頃、人間として振舞うのと同じように言葉を返した。
ぶっきらぼうにも聞こえる言い方]
――あんた誰?
[そういえば、と問うのは、警戒等が混じる事無く]
出立しようとした旅人を狙うか。
雨だし血の痕は残らない。
お前は腹減ってないの?
ついでだから食べておけば?
─ 宿屋 ─
……誤解を招くような物言いをするなと。
[ミリィへ説明するロミ>>39に突っ込みを入れながら、常に持ち歩いている袋を開ける。
それが、紐を精巧に編んで作られたものなのは、よくよく見ればわかること。
座りながらも抵抗する様子>>39に、さてどうするか、と思いながら、小さな瓶に入れた傷薬と包帯を出し。
ゲルダからの贈り物で抵抗がなくなった>>42のを見てく、と笑みを漏らしつつ、素早く手当てをして、最後に]
……痛痛飞行。(痛いの痛いの、飛んで行け。)
[同じく袋の中から出した、花の形に編んだ紐と玉を組み合わせたお守りのようなものを傷に当てて、短く呟く。
子供の手当てをする時には、必ず付け加えるお呪いは、亡き父譲りのもの。
効果があるかどうかは、受ける方次第だが]
─ 自住居穴前 ─
仕方ないわね。
[リスがマカロンに齧りつく様子と、たまには、と言うブリジット>>44に苦笑が漏れた。
確かにお菓子は滅多に食べさせないため、ご馳走と言う感じになるのだろう]
そうねぇ……。
単に何か考え事してるだけなのかもしれないし、何かあれば伝えてくると思うわ。
[自衛団長についてはそう結論付けて、首を傾げるブリジット>>45に「大丈夫よ」と微笑む]
荒れそうな感じね。
ジティ、今日はお帰りなさい。
洞窟の中とは言え、雨は入ってくるんだもの。
[ブリジットの手にあるマカロンはリスごと拾い上げて。
空いた手で彼女の肩をとんと叩き、帰るよう促した]
……―――ん。
よ喜んで貰えて、う嬉しい。
[言葉はともかく表情には表すことなくロミへ言葉を紡ぎ。
ノーラの言葉に、少し眉を上げてから
彼女の微笑みに釣られる様に僅かに上げた頬は
少しだけ血色良く、照れの様相を掠め。
それから焼き魚へとフォークを向けて、
暫し交わされる会話へと耳を傾ける事にするのだった**]
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