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[陽が、翳る]
[月が、重なる]
[何かが変わり、何かが目覚める]
封じ、ないと
[だけど気付く、自分には「封じる」だけの力がないことに]
ああ……
[嘆きにも似た声、無意識に零して]
[それがどうしてなのか、今はわからないままで]
[けれど、最近のそれは...体調のせいというより、ひどく夢見が悪いせいで]
『タスケテ...』
[夢の中の声が、いつまでも耳に残る]
はあ...ソーヤにもらったお茶、飲もうかな?
[身体を温めるにはいいかも、と起き上がって厨房に向かった]
[ハーヴティーを届けに来てくれたソーヤに、ついでに薬を頼もうとしたら、直後にヒューゴ先生が様子見にやってきて、いろいろばれたりしたのは、ともかくとして...ハーヴティーは、とてもいい香りがした]
/*
うーん?
この村建て描写だと『蝕』の後に『封』が破られた、と読めるのだけど。
『封』が破られたのは夜中、だから、『蝕』を見た翌日に判明、で良いのかしら?
でも冒頭の文から行くと『封』が破られたから〜、にも見えるのよね…。
どっち…?(´・ω・`)
「怖い」
『コワイ...』
[重なる声は、夢の中と同じ]
『コワイ』
『タスケテ』
『ドウシテ?』
「誰...?」
[それはそのまま、自分の心の声だ]
[だから...重なる心に引き寄せられるように、泉へと向かった]
……だあれ?
[感じる気配に問いかける。
それは、助けを求めるような、声
だけど、自分の手は、力は届かない
気が付いていたのだ
自分には感じることは出来ても、それに応えるだけの力はないと言うことには]
どうすればいいの?
[古いお話の、真実をまだ知らなかった少女は、戸惑うように気持ちを揺らす]
[祈り子を眠らせているという、花]
[魔を封じているという、花]
怖い、よね...
[泉のほとりに膝をつき、蓮の花に手を伸ばした時、もうひとつのコエ]
君にも...聞こえるの?
[静かなコエが、問う]
大丈夫、君はまだ、何もしなくても。
僕が、封を解くから。
[そう、封を解くのだ、と、知らないはずの知識を、重なる心が教える]
[その日は起きても何だかすっきりしなかった。
前日根を詰めすぎたのもあるかもしれないけれど、何となく、それだけじゃない気がする]
今日は休暇にしちゃおうかなぁ…。
[スランプは未だ続いていて、筆記帳に色が乗ることも無くなっていた。
こういう時は一旦仕事から離れるに限る、と今日は何も持たずに外へと出る]
うわぁ……もうお昼…。
[随分と寝てしまっていたらしい。
これではクレイグのことを言えないなぁ、と思いながら目を空へと向けた]
[聞こえてきたコエ、聞いたことがあるようなコエに、耳ではなく意識を傾ける]
封を、解く……?
ああ……
[助けを求めているのはそれなのだ、と、何故かすぐに理解できた]
お願い、して、いい?
私には、封は解けないから。
[願いを込めた思いをコエに乗せて、伝えて]
思っていたんだ、ずっと...
僕は...もう、解放されたいって。
「『あの子は、もうイラナイ』」
「父に『人に』」
「棄てられた『追われた』」
『「その時から」』
[手折った蓮の花を手に、聞こえた願いに頷く]
うん、これで...僕達は、解放されるから。
[けれど、同時に目覚めた力と想いが、その願いを阻む]
[それに気付くのは、夜が明けてからのこと**]
― 自宅 ―
[ポラリスと本屋を訪れてから数日
その日は家の大人たちの様子がおかしくて、朝から外には出してもらえなかった]
……つまんなーい。
[退屈そうに窓の外を眺めて、それに気付いた]
……お日様?
[辺りが少しずつ暗くなる、月が太陽を隠していく]
あ……
[陽がすっかり隠れた時、小さな声が零れて落ちた
何故かわからない不安に駆られて窓辺から離れる]
[結局眠れぬまま、夜を越えて]
あ...
[散歩に出かけた泉のほとり、手折られた蓮の花を手に、呆然と立ち尽くしたのは、夜明け直後**]
[「蝕」なんて初めて見たから動揺してるだけ、と自分に言い聞かせる]
…………
[幽かに、震えるような唇は言葉を紡ぐことはなく
だけど、何かとても大事なことを思い出したような気がして
だけど、それは思い出してはいけない事のような気もして、きゅっと目を閉じる]
だいじょう、ぶ
[自分を励ますように、おまじないのようにそう言って
あとで、外に出ても良いと言われたなら、誰かに元気付けてもらおう、と、そう思った**]
……解放?
[それが助けを求める声と「コエ」との想いだと気付いて]
うん、それであなたたちが解放されるなら、私も嬉しいな。
[無事に封が解かれたらしい気配に、僅かに安堵の気配を
それを阻む物がいることは、今は気付いていなかったけれど**]
─ 森の中 ─
[薬草摘みの朝は早い。
と、いうか、早起きな祖父と共に生活していると、自然とそうなる、とも言うのだが]
んじゃ、俺、森に出るねー。
[祖父母と三人での朝食の後、いつものように籠を肩にかけて森へと向かう。
外に出るとすぐ、相棒が肩の定位置へと舞い降りた。
そのまま真っ直ぐ森へと向かい、必要な薬草を選り分けて摘んで。
先日は採取を見送った薬草を摘んだ時、近くの枝に止まっていた相棒が、いつになく甲高い声を上げて、鳴いた]
どした、クレー?
[問いかけながら、相棒の丸い目が見上げる先を見て]
……え?
[いつもとまるで違う空に、少し惚けた声を上げた。**]
/*
手折られた蓮の花を勝手に持ってる=狼or囁COなわけですが、まあ、さすがに気付かれるだろ、うん。
[これでも自重したのよ!]
/*
あ、さりげなくクレムさんが封を解いたって示唆してる。
エリィゼ赤組だってわかるかなぁ?
気がついたけど、赤と表とで時間の齟齬があるにゃ。
退席符つけちゃったし変な夢を見た、と言うことにして明日の朝にでも落とそう。
/*
あ、蝕の翌朝って事はこのあと封を解くのか。なら大丈夫かな?
まあ、夢を見たと落とせば赤組って伝わるかもだし落とそう。
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