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嫌だよ、こんなのやだよ…。
ねぇ、死んだ振りだよね?そうだよね?
[とうに死んでいるそんなことはわかっていたが聖をゆすり必死に声をかけ続ける、
涙がこぼれ落ちて、聖に垂れ落ちていく]
―― PCがある部屋 ――
[心許ない足許に、焦る気持ちとじっと待つ気持ちとが鬩ぎ合う。]
七重姉、無理なく、行こう?
[よろけるなら手を貸して、
僕たちは休憩室を探すべく歩き出した。]
あのね、あの携帯の持ち主って…
実はアートさん、なんだ。
[壁伝いに歩くビル内の廊下。
響く声から情報が洩れないように、僕は真実を告げる。
告げるけれども]
そしてね、彼はセンセー…、えっとWenと一緒に…
休憩室へと――
[最後の言葉は、擦れて音には*ならなかった*]
死んだ振りは…いらないよ。
アートさんはもう死んだから、レンが殺してくれたから…。
[話しかけるコエに返事はない]
HAL、レンが…レンが動かないの、血いっぱいながして、
動かないの。
[死んだとは言えなかった、それを認めたくなかったから]
なんで、って。
なんで、って。
あんたが、「また」なんて、言うから……!
なんか、やるんじゃないかって……!
[間抜けな返答に、返るのはこんな言葉]
……だめ、って、言ったのに。
なんで、こんな事、なってんの、よ……。
[それが一方的な言葉だったなんて、意識にない。
「ここ」が何処か、認識していたから。
「ここ」ではあいたくなかった。
考えてるのは、それだけだった]
―パソコンの部屋―
[如何ほどの時間が経ったか。
ふと思い立ち、パソコンの前に移動する。]
…変わってる。
[そこには知らない名前が2つ並んでいた。]
そういえば「ゆっきー」とか呼んでたっけ。
…じゃあ、あいつかな。
[1人の青年の姿を思い浮かべる。
もう一つの名前は、文字だけでは分からなかった。]
[そう。
死なないという約束はしなかったはずだ。
それは「陣営勝利」のために出来なくなるかもしれないから]
…。
[けれど。別の約束は、した。
戻ったら彼女の家庭教師になると。
楽しい未来を一緒に想像した]
[携帯の画面を見た亜佐美が驚きの声をあげ、ゆっくりとこちらを見る。
だが、奏もまた目を見開いたまま呆然としている。
だが、問いに対する回答に、ハッと意識を亜佐美に向ける。]
…………そう。見ちゃったんだ、ね。
[一歩一歩距離を取っていく亜佐美に、スッと目は細められる。]
/*
が。
がんばれ、地上の黒一点……!
ところで。
自分の方向が定まらないんだが、あたし。
……どーしたいんだ、るいるい。
─PCのある部屋─
[立ち上がり、床にしっかり足をつける。
ふらついてなんか居られない、きっと、今はそんな状況のはず]
大丈夫、行こう。
[口ではそう言ったけれど、一歩目はやはりおぼつかない。
見かねた晴美に手を差し出され、その手を握り返した]
…え、アートの、携帯?
[晴美の告げる真実に、相手の声と同等くらいまで声を落して返す。
裕樹が占い師候補であると言う情報が加わり、頭の中にピースが一つ増える]
……二人で、休憩室に行ったのね?
[ここまで来れば、晴美が何を予感しているかも想像がついてくる。
もしあのメール文が偽装ではないのなら、けたたましく鳴った携帯が何かを暗示するものであるなら。
裕樹の安否が気にかかるのは当然のことだろう]
ああ…。
[なんだ、ちゃんと見てたのかと。
思ったらちょっと、なんというか。
視線を逸らそうとしたが、逸らせなかった。]
…ええと、ごめん。
[また、には覚えがあるが。
何が駄目なのかはさっぱりで。
ただ謝らないといけないとは、おぼろげに感じて。
それ以上に、色々と。
謝罪しなければいけない事はあったので。
色々な意味を込めて、ごめんと謝った。]
[パソコンから離れて、再び窓の前に立つ。]
…面倒くさ。
あのまま消えてればよかったのに。
[灰色の空を眺めて1人きり。
眉を顰め、聞く人のいない言葉を吐いた。**]
[奏の声も耳には入らず。ただ怯えながら、後ろに下がるのみ。
後ろは、壁か出口か、それすらもわからないまま。
焦点の合わない目を大きくあけて、視線は空中をさ迷っている]
みてた、よ。
……あんたが、自分に、爪立てるとこも、ずっと。
[見てるだけで、いたかった。
こぼれた、あかいろ]
……ばか……謝るくらいなら、なんで……。
[短い謝罪。
コエ、震えた]
……いきてて、ほしかったん、だ、よ。
話せないの、やだった、けど。
しんじゃうのは、もっと、嫌だった……のに。
ばかぁ……。
[言ってる内に、結局、泣きそうになってるのに、気づいて。
そこまで言ったら、言葉、途切れた]
[彼女のコエ>>*4が、散っている意識に触れた。
ゆっくりと。とてもゆっくりと集まってゆく]
……。
[彼女のコエ>>*5が、集まり始めた意識に触れた。
決定的な一言はないけれど、現状を教える言葉が届いてきた]
─ →休憩所─
[ある程度の目星をつけながら休憩所を探し歩いて、ようやくその場所へと辿り着く]
う……この、匂いは…。
[出入り口へと立ち、漂って来る匂いに思わず手で顔の下半分を覆った。
部屋の中では倒れ伏す聖を揺する涼の姿。
聖がどんな状態で倒れているのかは涼の影となって見えなかった。
視線を巡らすと、その更に横にもう一つ倒れる影を見る]
…っ!
アート!!
[隣では既に晴美が裕樹に向って駆け出していた。
続くようにして裕樹や聖、涼の傍へと駆け寄る]
これって……もしかして、相討ちした、って、こと…?
[誰に訊ねるでもなく、そう呟いた]
うえぇぇぇぇぇぇん……
[そのまま感情は収まらず、その場に崩れて泣き叫んだ。
聖の体は何の反応を示すことなく重力に従い崩れ落ちた。
服はところどころ聖の血だらけに、その場に崩れこめば床にたまった血にさらに汚れるだろうか]
/*
ああ。5人か。狼1、狂1、と。村吊り襲撃なし、で、あと1日かー
これは、錯乱状態のまま、吊られてもいいかもね。
というか、やっと最初の目標に戻ったというべきだろう…か…
そして、奏さん怖くてかっこいいよー、ご迷惑おかけしてすみません、と謝っておくのです。
…なんだろー、黒かっこいい狼さんと対峙すると、ほんと食われたくなるのは…
[泣き叫ぶ声が聞こえる。
ああ、泣かないで。そんな意識が浮かび上がり。
それを契機としたように、幻灯のような身体が形を成す]
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