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─ 『蝕』翌々日/自宅前 ─
[陽の光を浴びながら、瞳を閉じて意識を集中する。
頭に思い描くのは、『封』が破られた後に泉で会った青年の顔。
あの場所で手折られた睡蓮を持っていたからずっと引っ掛かっていて、けれど調べ損ねていた人]
[ねむらせているのは あなた?]
[心の中で問う。
エリィゼの時は何も感じられなかった。
けれど]
────ひゃ!
[唐突に駆け抜けるものを感じ、両手で頭を抱え込む。
手から零れ落ちた睡蓮が地面へと舞い落ちた]
………いま の
[瞑った瞳を薄く開き、跳ねる鼓動を落ち着けようと何度も深く呼吸する。
───嘆きだった。
慟哭にも似た感情がクレムから感じ取れた。
今まで調べた者とは違う結果。
つまり]
クレム君、が。
[会わなければと、そう思う]
……やっぱり、そうなんだ……
アルカお姉ちゃんが……
[目の前で見た事実に、それは確信となって]
眠らせることが出来ないなら、どうすればいいの、かな……
童話作家 ポラリスが時計を進めました。
/*
ところで、エリィゼ投票が無理な理由は、向こうから向かって来られない限り、封じが絶対出来ない唯一の相手だからです。
他の村で悪狼やってる時なら仲間でも投票してますけどね。
この村の基本設定で悪狼も無理。
─ 村中 ─
[青年がアルカの家に向かったと知らない男は、彼の住む家を目指し歩く。
が、眠り込んだ家族のいる村人から呼び止められれば足を止めるしかなく。
家族の安否を問う彼らに、明確な答えを返せない歯痒さを留めて頭を振って]
…すまんが、いつ目が覚めるかは正直解らん。
今日明日の間は寝かせたままでも問題無いとは思うが…
眠ってしまった者は増えてはいないか?
[そう問いかけると、返されたのは親しい者の名前で。知らず、目を瞠る]
クレイグと、ソーヤも。
…そうか。
[自分に出来ることをすると決めてはいるけれど。
あまりに無知で無力を感じながら、声をおとした**]
/*
ふと思ったんだけど。
ずっと慰めてた…のはきっと通ってないよねって思ったら、
へたれなんじゃないかってところに思い至った。
ボクの中の、『魔』というなにか。
医者 ヒューゴが時計を進めました。
商人 アルカが時計を進めました。
─ 『蝕』翌々日/自宅前 ─
[鼓動が落ち着いた頃、腰を折って地面に落ちた睡蓮を拾い上げる]
クレム君、どこだろ…。
[封じもそうだけれど、聞きたいこともあったから、クレムがどこにいるか村の中を*探し始めた*]
………アルカお姉ちゃん、待って……!
[咳き込む声>>5に近くにいることを知って、一瞬そちらに気を取られ。
アルカを引きとめようと手を伸ばすのが、僅かに遅れる
その手は届いたとしても、引き止めるには弱く]
[よろける足で、必死に歩きながら、考える。アルカには馬がある。追ってこられたら忽ち追いつかれてしまうだろう]
は、あ...
[残る手は一つしか無い、立て続けに力を使い続けた身体は悲鳴を上げているけれど]
逃げる……うん、そう、だね……
アルカお姉ちゃん、走って追うつもり、みたい
[引きとめようとしても、子供の力で敵うとは思えずに]
ごめん、眠って...アレッキオ......
[馬に向かった力は今度は通じたろうか?もしかすると、人間に対する時よりも、弱い力しか作用しなかったかもしれないが]
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