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―― 大広間 ――
[金髪の男に近づきながら、どこかで見た顔だと思う]
はじめまして。私は、オトフリート・フェヒナー。
ここに来る直前まで小学校教員をしていました。
それから、現状は――
[どう説明しようか、と少し悩んで口ごもる。
そうしているうちに、ゲルダやアーベル、ベアトリーチェがやってくるのが見えた]
ああ、違ったら申し訳ありません。
あなたは、もしかしてエールラー議員ではありませんか。
[彼女たちに会釈をしながら新聞やニュースで、見た記憶がよみがえる]
嗚呼、写真家――ですか。
アーベルさんの写真集、見たことがあります。
[写真家の青年とは行く先が真反対。
交差するときに、頷いて]
貴方の写真、好きだと思いました。
[空を飛ぶ鳥の写真があったなら、おそらくそれが一番。
向かう先の途中、目覚めたカルメンの姿を緑の眸は捉え]
おはようございます。
[ひとまず挨拶だけは述べた。]
……どうした?
[呆然とした様子>>524。
ただならぬものを感じて、瞬いた後、異変に気づいて眉を寄せ]
……大丈夫、とは。
聞くだけ無為、か。
取りあえず、縛っておく方がいいか?
[もう一つ、息を吐いてからこう問いかける]
[大広間へ来ると、声を頼りに歩いていく]
新しく起きた人なの?
こんにちは。おはようかしら。
[途中で足を止めて、相手の声を待った。
オトフリートやゲルダの声も聞こえると、ほっとしたように笑む]
ダーヴィッド。
この服を…ベアトリーチェに。 [それはピンクの子供服]
…
[は、と息を吐いた。足が重い。
赤い服を抱きしめたまま顔を上げて]
ブリジット…
私の事は構わないから
2人で先に――。
−大広間〜医務室−
[ベアトリーチェを追いかけて]
[そのまま大広間へと顔を出す]
[声の主はあの零れるような金の男]
───元気そう。おもったより。
[あれだけ声を張り上げられるなら]
[大丈夫だろう、きっと]
[そこに以前笑っていた人もいて]
[そちらのほうにも視線を向けた]
…えぇ。
[「これ以外を――知らない。」
彼女と近い位置にいながら言葉を交わす事が少なかった理由。
それはどこか似ていると本能的に悟ったからかもしれない。]
…解るわ。
[『ノーラ。――貴方は、星詠みになるために、生まれてきたのよ。』]
[それ以外を、知らない。]
……………………………
……………………………
……………………………
………………………ぐう。
[寝息が廊下に響く。
考えすぎて寝てしまったようだ]
[咳が納まってくると、何故だかもう一つ寝息が聞こえます。
なんとなく予期しながらそちらを見ます。]
……
[呆れたような溜息が、零れた。]
[後ろから聞こえたアーベルの声に]
アーベルさんは知ってる人なのね。
[とだけ声をかける]
ずっと、安置所にいたのかしら。
ツヴァイさんとブリジットさんは知ってたのかな?
カプセルを叩いて確かめてたし。
オトフリート。
[彼の名乗りは、確かに患者だと言う事を示す。]
嗚呼、確かに、私は、ヘルムート・エールラー。
おそらく、一番最後に──、
コールドスリープの対象に選ばれた者です。
[おそらく、正当な抽選の結果では無く、誰かの席を奪い取る形で。エールラーの名、二世議員であるヘルムートの顔はある程度ニュースを見る者なら誰でも認識しているだろうから、敢えてそれ以上の言葉を添えず。小学校教師だと言う男性が現状説明に惑う様子を見守っているうち、ゲルダが口を開いた。]
有り難う、お嬢さん。
17人程度、20には満たない数か……。
ここまで茨に覆われた場所は見た事が無い、確かに。
[冷凍装置のある部屋の荒廃した様子からすれば、随分多くの者が生きて動いている、と言った認識を持つ。サファイアブルーに煌めく瞳を細め、ゲルダを見下ろした。話の続きに首を傾ける。]
ゼルギウス。
クスリ……。
[首を横に振った。]
残念ながら、心当たりが無い。
私達が冷凍装置に横たわってから、100年以上経過していると仮定すると、まったく未知の人間が此処を管理している可能性が高そうに思う。
>>529
[ブリジットから手渡されたジャケットはありがたく受け取った。]
>>536
ああ、これか。了解。助かる。
[ノーラからピンクの子供服を受け取った。
と同時に、ノーラの顔色があまりよくないのを見て、神妙な顔になった。]
写眞集───どれだろ。
[何冊か出した覚えがある]
[古いものならある特定の人物を中心としたもの]
[二十歳を過ぎてからのものなら特定の風景ごとに]
ありがと。
[飛ぶ鳥の姿も空の写真集の中にある]
[舞いあがろうとする鷲]
[軌跡を描く中天の鳶]
[早暁の鴉、水辺の翡翠、雪原の白鳥群]
[中には海中の勇猛なペンギンの姿も]
[後ろから聞こえた女の声]
[視線を向けた]
リディさん!?
[起きたカルメンに向けていた微笑は、
自分の横でくずおれた少女の態に、瞬時に引く。]
左の脇腹が痛むのですか……。
[彼女が押さえる先を確認し、身を支えようと伸ばす手。
ぎりり――痛むのは背中。少し唇を噛む。
すぐにその表情を納め。
背が痛まないように少し慎重に、
もう一度彼女を抱えるように腕を伸ばした。]
まぁ───起きるとこを見た。
[眩しい金の髪に目を細め]
[ベアトリーチェの問いかけに答えた]
───えらい人みたいだよ。
[オトフリートとの会話を拾う]
[議員]
[ふうん、なんて相槌]
───おは、よう?
[視線だけを向けた]
[声にしない]
[でも、決まった挨拶]
[ダーヴィッドに可愛らしい愛称をつけた彼女へ]
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