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―2F廊下―
[服を持っていないほうの手を腰に当て、
ユリアンを見下ろす。]
寝ていましたわ。
貴方、何処でも寝るのね。
おかしなこと。あれだけ寝ていたのに。
[呆れも隠さぬ口調で謂う。
それこそ、ノーラが心のうちで評した感情を隠さぬ様子で。
冷凍睡眠が睡眠といえるかどうかはわからない、が]
うん、また何か作るよ。
食材節約したいし、消化のいい食べやすいのがいいと思うから、多分また煮込むものになるとおもうけど。
[ベアトリーチェから美味しかったといわれて嬉しそうに。]
スパイスとか香り飛んでダメになっちゃってたから…なにで味付けたら美味しく食べられるかな。
[色々考えているみたい。]
[目立つ、といわれてこくこくと頷き]
うん、珍しいって、言ってた。
私の声が、綺麗? そうなのかな。初めて声を録音して聞いた時は、とても変な声に聞こえたわ。
でも、ありがとう。
名前は、ママとパパが付けてくれたから、気に入ってるの。
[ヘルムートがいるほうへと頭を下げた]
[聴こえる音で少しずつ状況を把握し始める]
[物によっては少し遠方からの為]
[聞き取り辛いものもあったが]
……?
[ゆっくりベッドの脇に足を出し]
[地を踏みしめると]
[医務室と大広間の間]
[医務室の扉辺りまで歩いて行く]
― 医務室 ―
いえ、女性の身体に不用意に触れようとした、
僕が悪いんですよ。
[払われた手――けれど、そこに感じる痛みは思うよりはない。
それは、気持ちの問題か、それとも石化病の進行の為か。
リディを安心させるよう、穏やかな表情を顔に刻んで]
insulin――リディさんは膵臓を患っていらっしゃる?
[彼女の懐から零れたものを拾う。]
……ご自分で打たれますか?僕が打っても?
[痛みようから、透析が必要なほどの病状なら、
この状況は拙いと頭の端で思った。]
ばっちりとな…どうした、疲れたか?
それとも満腹だったりするのか?
[頬杖ついたままユリアンへと問いかけて、
それからブリジットを見る。
その手に持つ衣類を眺めてから見上げ]
俺の分も、なんかあるか?
[空いた手で指差した。]
そう───無理はしないようにね。
[議員だという男]
[瞳を細め]
綺麗な人だよ。
[無邪気な少女の言葉]
[どういたしまして]
[頭をそっと撫でた]
[ふと、きーんと耳鳴りがして、頭痛がぶりかえしてきた]
……………っ
[浅く、息を呑む。
ゲルダやベアトリーチェに気づかれぬよう、無理やり笑顔をつくろうとして―― 右の瞼が、意思に反して瞬いた]
……すみません、エールラー議員。
それから、ええと、ミスター。
[アーベルの名を知らないことに気が付いたが、今は聞く余裕がなく]
私は、ここで少し失礼させていただきます。
医務室に、この施設に近しい方がいらっしゃいますから、もし何かありましたら行ってみるといいかもしれません。
[失礼にあたるだろうと思ったが、返事を待つ余裕もなく。
自分のカプセルへと向かった]
―― 大広間 ⇒ 冷凍睡眠施設 ――
ええ、どこでも寝れます、ね。
羨ましいですか? いい特技…………、で……す。
[勝手にまぶたが落ちてきた。
さすがにここで寝るのはまずいと感じた。
頭を振って眠気を何処かに飛ばそうとした]
うーん、疲れてはないです。
きっと、どの扉に入ろうか悩んでいたら寝てたかもしれませんね?
ここの扉は全部調べちゃいました、ですか?
できれば未開の扉があれば、その方が 楽しそう です。
わからない。
[自分に対する関心は薄い]
[迷うような声]
俺よりも───ヴィヴィかな。
[結構、しんどそうに見えた]
─二階・(5)の部屋─
別に、謝らんでもいい。
ただ、そのままだと過剰に心配するヤツもいるだろうしな。
……無理するのも多いが、心配性も多い。
[返す口調はどこまでも淡々と。
包帯ができたなら、傷を見せるよに言って、丁寧に覆ってゆく]
いばら……か。
鋏で剪定できるレベルの蔦なら、多少時間をかければ取り払えるかもしれん。
道具があれば、だが。
[後で、日用品の部屋を探してみるか、と呟いて]
あと、二部屋、か。
使えるものか、手がかりがあるといいが……。
[呟く間に、手当ては終わり。ふと、思いついて、鞄を見る]
……で、話を少し戻すが。
写真、見るか?
[暗くなった雰囲気を慮ったのか、こんな問いを*投げかけた*]
…わからない?
[眠たげな蒼が真ん丸になるが]
……そう。
[ヴィヴィ、と聴くと声だけはぶっきらぼうに返した]
[唇に双眸を伏せたときの、触れた感触が蘇るが]
……私には。
あなたも辛そうに、見える。
[同じ位に心配だった]
───気をつけて。
[ミスターと自分を呼ぶ人]
[嗚呼、また名前を知らない]
[そんなことに気づく]
[今どれだけの人数の名前を知っているのか]
[頭の中で数えて]
[途中でやめてしまった]
/*
一番病状(%)が重くなってしまったにもかかわらず、
わりと元気な気がするエーリッヒ。
ええ、今、インシュリンについて調べましたとも。
透析出したのはちとフライングでしたorz
あんまり、把握してない。
[今日は睡眠量が多かったけれど]
[強いてあげるならそれくらい]
[ぶっきらぼうな声]
[小さく笑った]
───なら、そうなのかもね。
[微笑む]
[特に自覚はないけれど]
[>>573言葉の後に頭を撫でる感触]
先生? う、ん。
でもね。……ううん。
[続けようとした言葉を飲み込む。
オトフリートの手が離れると今度は後ろから礼の言葉とともに撫でられた]
先生、お大事にね? 何だか、辛そうだから。
[オトフリートが少女に向ける明るい未来を示すような言葉。選ばれた言の葉と、医師が居ないらしき現状、ゲルダの目元、泣いた痕跡が残る──を合わせ、僅かに眉を寄せた。
サファイアブルーの視線をぐるりと一周させる。
けれども、目の見えないベアトリーチェには、お辞儀が伝わった事だけを伝え返した。]
じゃあ、素敵なご両親だ。
ベアトリーチェ、貴女は礼儀正しい。
と、食料があるのですね。
スパイスの香りが飛ぶ程度には、時間が経過している。
また、空腹になった時にいただけると助かります。
ゲルダさん。
[それほど多くの備蓄は期待出来ないだろな、と予想しながら食事を作ったと言うゲルダに首を傾けた。]
―― 自分のカプセル ――
[自分のカプセルにたどり着くと、転がり込むように倒れこんだ。
きっちり蓋をしめ、頭を抱える。
体の下に、固い感触があった。
歯をしっかりとかみ締めたまま、それを引っ張り出す]
…………ぐ
[先ほど放りだしたヤヌシュ・コルチャックの伝記だった]
[目尻に浮かぶ涙をこらえ、手を組んで神に祈りを捧げる。
祈るのは、自分の無事でもこの頭痛の終焉でもない]
[先ほど、けなげに振舞っていた盲目の少女の無事。
ベアトリーチェが病を癒し、健やかに成長するようにと]
[頭痛をこらえる瞼の裏に、ベアトリーチェの隣で、彼女を庇うように動いていたノーラの姿が浮かんだ。もし、もし特効薬が存在し、病が治るなら。きっとベアトリーチェには保護者が必要だ。それも、女性の]
[―― ひどく勝手で、無責任な願い。
自分が彼女の隣に並ぶことは考えなかった]
[だって、教え子たちを結果的にこうして裏切っている自分は、病が治癒し、ここから生きて出ることなど許されないと思う]
[親子にたとえられた時の、ノーラの暗い表情は気にかかる。
けれど、かなうなら。本当に、かなうなら]
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