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―東殿・回廊 焔側―
[何故だろう。月闇竜と生命竜が自分を見る目がおかしい気がする。
もう一度、自分の情報を整理してみた。
うん、間違ってない、多分。きっと。恐らく。――多分。
ただ、そんな風に思うのも、脳の随分かなり隅っこの方でのこと。
今は大きな頭痛が大半を占めており、それを抑えるのが精一杯]
……、オトフリート?
[翠樹の仔へのひそひそ話や、ばれたら怒られる、という言葉には、
素直に頷くのみ。
命竜に撫でられれば、不可思議そうに睨みつけただろうか]
/*
ご、ごめんなさい。
地上のナタ様に、何かデジャヴモドキを感じるのは私だけですか…?w
ちょっと肩の力が抜けたかも。
墓下もまたやりたいこと始めちゃってます…ごめんなさい。
─ →西殿・中庭─
[走りつつ、感じたのは違和。
つまり、近くに感じる気配と、遠くなった気配の存在。
二つは丁度、入れ代わったようにも感じられ]
……ここ……って。
[微かに戻った冷静さが、一つの予測をはじき出し。
やがて、たどり着いた場所にいた者の姿に、それは確信になるが、その前に]
……それ、そーじするから。
下がってな。
[声が低いのは、気にしちゃいけないと思われます]
―東殿・回廊 焔側―
――ッ!?
[頭痛がさらに酷くなった時。回廊の奥から、通路いっぱいの荒波が押し寄せてきた。
幾分離れたところで波が止まると、はるか高みに見覚えのある上半身が出で生まれ]
流水のナターリエ……!?
[暴走しても見える、彼女の容貌。そして、声に、驚きを隠せない]
氷破竜 ブリジットは、影輝竜 ノーラ を投票先に選びました。
ティル様?
[顔を上げる。呼び方を間違えたのは気付かない。
ただ声が何だか危険な気だけは少しした]
は、はい。
[まだ絡め取られるところまで来ていなかったのが幸いか。
反動をつけるように、身体を離した]
─東殿・回廊─
[目の前にあり得ぬ光景が広がる。高波が、頭を擡げていた。それはナターリエであったもの。波へと転じたナターリエは、通路いっぱいに身を広げながら何処かへと流れ行く。こちらへ来なかったのは僥倖であったろうか]
ぬぅ……あのまま放っておくわけにも行くまい。
が…まずはこ奴をどうにかせねば。
[背に抱えたエーリッヒに視線をやり、彼の個室へ向かおうとする。途中アーベル達に声をかけられたなら、後にしてくれんかの、と断りを入れて、低空飛行で回廊を進み始める]
─東殿・エーリッヒの部屋─
[眠りについたままの表情が歪む。]
…エル…ザっ……
[譫言と共に、灯火の一つは蜘蛛のごとき魔物へと走る。
焔は膨らむことなく色を変え、青白い幾万度の広がらぬ熱へと。]
[ナターリエの怒号は止まらない]
「流水」が泣いている!
嘆き悲しんでいる!
聖なるものとして作られたものが、本来と逆の使われ方をして泣いている!
誰が!誰が!
そのようなことをした!
何故泣かせる!
何故悲しませる!
誰が!誰が!
流水を、眠らせていない!
あいよ、宿題は了解。
忘れないように明日提出するわ。
[さてどうしようかと内心で考える。
とはいえ、かなり『いいわけ』作りは難航しそうだが。
睨まれたのと不機嫌そうなのには、軽く笑んだ。ええ心から。]
まーま。
…自分の立ち位置が出来て良かったじゃねぇか。
暫くは、剣の所持者の心持ちでいればいいさ。
嘘はついてねぇ。
[実際持っているわけだし。]
[呼び方を気にする余裕は、今の所はなく。
エルザが距離をとるの確かめると、ずっと握っていた銀のロッドをす、と構え]
風牙、烈空……。
[周囲に、風の力を呼び集める。
目が座って見えたら、それは正解]
……破砕撃!
[声と共に一気に距離を詰め、ロッドを振り下ろす。
変化した蜘蛛に撃ち込まれたロッドの衝撃と、それがまとった風のエネルギーが一度に叩き込まれた。
苛立ちで増幅したのか、先ほどの嵐の疾走の影響か、いつになく重い一撃は、蜘蛛を容易く吹き飛ばし]
…また話をややこしく。
まずいな、離すか?
[一見錯乱しかけながら、おそらく真実を口にしているナターリエは再び事を混ぜ返しそうで。]
[エーリッヒの部屋に着くと扉をあけ、ベッドへその身体を横たわらせる。顔は未だ青ざめていて昏睡しているらしく、目覚める気配は無かった]
一体何があったと言うのじゃ…。
流石に後で聞きださねばなるまい。
[孫のように接する存在。その彼が倒れしに心配しないはずもなく。倒れた時に感じた機構の力の増大と、あの光は一体何だったのだろうか。流石に聞かぬと言うわけには行かなくなって来た]
[エーリッヒの身体に毛布をかけてやっていると、開け放たれたままの扉から機械竜が入って来て、エーリッヒの傍へと降り立った]
お主は確か……エーリッヒが作りし機械竜じゃったか。
……後で様子を見に来る故、しばらくエーリッヒのことを頼むぞぃ。
[機械竜の頭を撫でるように触れ、傍を離れると部屋の外へと足を向けた]
さて…あやつはどこへ行ったやら。
[次に気になるのは、波となり駆けて行ったナターリエのこと]
[止めの一撃を繰り出す前に、力の波動を感じて、一歩、引く。
翻る焔を避けられたのは、多分、本能の成せる技]
……ったく。
[零れたのは、重いため息と]
っつーか。
ここって、どこ?
[ある意味、ボケきった*問いかけ一つ*]
[この場合どうすればいいのか。というか流水の様子が怖いのは、事前の印象がものをいっているという部分もある。]
ブリジット殿。
そこの変態のひとに此処を押し付けて、逃げませんか?
[腰が引け。]
――私は逃げます。
―東殿・回廊 焔側―
暴走している……、若焔が、結界に送られた所為……?
[頭痛の原因もこれか、と顰め面になりながら。
痛みで言葉の意味はあまり捉えることが出来ず、ただ睨むだけで]
―東殿・回廊 焔側―
お、おい?落ち着け、しっかりしろ!
[まるで錯乱しているようなナターリエに近づき。
ゆらと、周囲に集めるのは琥珀の光る粒子。
生命の一部を周囲に漂わせ、押さえ込み――というよりは、宥めにかかる。
ゆらり、ゆらり、粒子はナターリエを取り巻いてゆく。]
―東殿・回廊 焔側―
……反対する理由はありませんね。
[月闇の竜に、こくり頷きながら。
翠樹の仔を、しっかりと強く抱きしめて]
――戦略的撤退です。
ええ。
促しました。
[共に逃げる気はないと。]
――このナターリエ殿は、ベアトリーチェ殿も誤って傷つけてしまいそうですから。
逃げられるので、ご安心を。
いいですか、私は、こっちに逃げるので。
あっちに、お願いします。
[自分はナターリエに近付くけれど、と、部屋をさし。
ブリジットには、廊下の遠方を。]
それでは、お願いしますね。
後でまた。
[いうなり、部屋へと入り込む。
そのまま窓を開け――外へと、そして結界の中へ、余裕があれば回りこんで、逃亡**]
―東殿・回廊 焔側―
変態の人とか愛が足りないってオトたん。
…まぁいいわ。
任されるから行ってらっしゃいっと。
あんまし役に立たないかもしれないけどね!
[けらけら笑いながら、ナターリエの方を向いたまま、片手で3(4)竜にひらりひらり。]
―東殿・回廊 焔側―
ええ。オトフリートも、色々気をつけて。
まだ、揺らされているものも残っていそうですから。
[オトフリートの指示にこくりと頷き、命竜ほっぽっといて大逃亡。
廊下の遠方を目指し、小走りで掛けていった]
グルルルルルルル……!!
[強い唸り声と共に、ナターリエが三人の姿を順に眺める……ベアトリーチェは目に入っていないようだ。
流水の気配。
それは、いつもからかったりして、相手していたオトフリートから感じ取れた]
何故、貴様が「流水」の気配をさせている!
何故、今、貴様から感じる!
何も無かった!
貴様と触れおうたときには、何も感じなかった!
なのに、何故、今の貴様からそれを感じる!
答えよ!オトフリート!!
[言いつのっている途中、クレメンスから放たれた生命の粒子がナターリエを取り巻いてきたが]
しゃらくさい!!
[一喝して、今は退けた]
うははは!まぁそれが正解だな!
…最悪本性解放すれば何とかなるだろ。
[チビを傷つけかねないには同意する。]
心配しねぇが気をつけろ。
[万一結界に逃げ込むなら既に居る中の住人に、とは暗に含ませた。]
ダーヴィッド様!?
[飛来する焔に驚いて思わず振り返る。
直後の轟音。
振り返った場所に残っていたのは黒焦げの物体のみだった]
あ、ここは。
西殿…あの結界の内部、になります。
[口調はボケていても、どこか重い溜息と共に掛けられた問いに、恐る恐るティルへと答えた。
やっぱりか、などの声と再びの溜息が落ちるだろうか。
少し縮こまったまま、焔の主の元へと戻る]
ティル様、お手をお貸しいただけますか?
ダーヴィッド様を二階にある部屋までお連れしたいのですが。
[そうして手を借りて、一室へと運ぼうと。
運び方が苦しい体勢になったかもしれないことは、どうか御内密に]
─東殿・回廊─
[ナターリエの姿を探し、先程向かった方角に見当をつけて歩き出す]
あの様子であれば、何事か痕跡が……と、水が増えてきたの。
おそらくは、この先か。
[ナターリエは水に乗り駆けて行っていた。なれば室内でありながら水の溜まっている方向に居るだろうと当たりをつけ、そちらへと向かって行く。近付くにつれて強まる流水の気配]
──……何?
[それに紛れ感じる、別の気配。左手首の腕輪が鈍く光った]
…何故じゃ、何故こちらにある…!
[感じるのは片割れの剣の共鳴。エルザと共に消えたはずの、剣の共鳴が何故か感じ取れた]
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