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[ぴしり。と音が近くで聞こえた。
びしびし、と遠くでも音が聞こえてきた。
視すぎた罰か、赤星との反発かは解らない。]
―――、く…
[痛みと同時に右目を手で覆い隠す。]
ッ…――
[足が本当に石のように重い。違う、もう、右足は動かない。
視界に違和感を感じた。ダーヴィッドの時は涙が石に変わっていたけれど、今回は―――瞳そのものが。
痛みからか思わず身を捩る。]
/*
みんな振りすぎよ!
そして未だレベル2なリーチェ。
いや、促し貰ってないんだけどね。
-10あっただけで。
病気のダイスが低すぎる件
[刹那。]
――ッ は…、… ――!?
[城が崩れる。遠ざかる。
焼けて、 しまう。
左胸に手を当て、身体を折る。
いばらの痛みは、痛み無くした身を
知らず苛む。
――放射状に広がる土気色。
――石化病だけではなく
――歪な共鳴《ガードシーカー》の代償]
───俺が?
[ノーラの言葉]
[こちらが目を丸くする]
[ノーラの腕の中にいた少女の問いかけ]
[こちらを睨んでいたブリジット]
[自分の手をとったままこちらを見ていた]
[ライヒアルト]
[女が出来たら随分腑抜けたツラになったと思う]
[その腕の中の女]
[名前を把握していない気がした]
[ヘルムートはどんな顔をしていたか]
[溜息、一つ]
政治家 ヘルムートは、写眞家 アーベル を投票先に選びました。
政治家 ヘルムートが「時間を進める」を選択しました。
[眩暈]
───ッ。
[つながったままだったブリジットの手]
[少しだけ、強く握った]
[今になって数値を見る気はない]
心配しなくたって、どうせ───
[右腕もすっかり重い]
もう、動けないよ。
[ブリジットの手を、ゆっくりほどく]
[右の眼も痛い]
[きっとこちらも結晶化が始まっている]
シスター ナターリエが「時間を進める」を選択しました。
[それぞれの症状が進んでいると、声で気づく。ノーラの右足が硬いと、触れて]
ノーラさん、足が……。
[病気。治るのだろうか。
同じように、動けなくなったアーベルは、回復剤で動けるようになったのだと思いなおす]
早く、着けばいいのに。
ノーラさん、せめて着くまでは、休んでて。ゆっくり眠ってないでしょ?
――みんなも。
たどり着いたら、私が起こしてあげる。
[自分が一番元気だからと]
[飛び立つ翼、崩れてゆく城。
意識が共に崩れる自らの身体の方に引き寄せられたのは、やはり生に未練があったからだろうか。
先ほどの衝撃も冷め切ってはおらず、小さく震えて]
…もう戻ることはない、ね。
[いばらに囚われるかのように。飛び立った翼に意識を向けるのには、今少しの時間が*必要だった*]
アーベルさん…もう動けないの?
又、酷くなったの?
[見えない。けど、声色から、疲労が見えただろうか]
……さっきより、酷いの? だって、さっきはまだ、動けてたもの。
[回復薬を打つ前を思い出す。あの時より、酷い気がした]
[少女が変わりに足を撫ぜてくれれば、空に輝く癒しの星。
両足は感覚はないけれど膝ほどでそれが止まった。]
…ありがとう。
[優しくて、強くて、いとおしい。]
――――…
[程無く女は浅い眠りに落ちる。
少女が起こしてくれるまで、ずっと。]
───そう。
[小さく、応える]
[右の視界にまた虹がかかる]
[痛み]
[いたい]
[ベアトリーチェの言葉に返事もできないまま]
[そのまま、その場所にしゃがみこんだ*]
―― 回想 絆が生まれた訳 ――
[目を閉じる。ゆっくりとした、音楽が聞こえた]
[低音が、ずっと静かに流れて。
どこか不安な音色を湛えたそれは、徐々に音が大きくなる。
けれど、曲調は激しくなることなどなく]
(ああ、これは)
[凍りついた眠りの中でずっと頭の中に響いていた、音]
[そのときは、それが何なのか知ることはなかった]
[伝染病メドューサが、脳に到達して外側からゆっくりゆっくり染みこんでいく、音。
冷たい冷たい眠りの中で、本能をつかさどる中枢は、脳みその一番真ん中で、ただ眠ったように動いていた]
[一見それは止まっているようで。でも確かに生きていた]
[ソレは、知る。本来なら病を止める、冷たい眠り。けれど、病がその中枢の近くを蝕んだがゆえに、目に見えないほどゆっくりと、でも確かに動いていることを]
[ソレは、対策を取る。
齧り落とされた、神経のつながり。
灰色のベールに覆われゆく細胞。
代替回路のつながりを、探す]
[ソレが選んだのは、誰もがきっと持っていて。
でも長い進化の末にか、これからの進化の種にか。
普段は使われないで眠っていた箇所。
生まれて直後の刈り込み作業で、いつも剪定される枝]
[ソレが起きたのは、数億、数兆、数京の偶然の重なり]
[虫食いの穴の迂回路に選ばれたのは、脳波だけで他人に意思を伝えるための、神によって普段は封じられていた箇所]
[その回路の特性。
そこに「他者へと感染を広げ、成長・増殖する」というメドューサの病という未知なる生命の本能が、実験と称して投与された新種の薬物を触媒に、融合し、進化を遂げた]
[一代しか子孫を残さない突然変異]
[宿主の想いに乗って飛び出したそれは、分裂・増殖し、自分たちの孵化を待つ。彼女たちの脳に、新たな回路を呼び起こさせて]
[どちらか片方の感染者が全身をメドューサに蝕まれれば。
それは、新たなるミュータントが孵化するトリガー。
もう片方の感染者の全身にも、メドューサが回る]
[もし、彼女たちのメドューサが完全に治癒するなら。
所詮メドューサの亜種であるその新たなるミュータントも活動をやめることだろう]
[もしかしたら、彼女たちの脳に、開かれた回路は残るかもしれないけれど。いや、もしかしたら。思い出だけ残して、封じられた回路は再び閉じてしまうかもしれないけれど]
―― 回想 絆 終了 ――
/*
うわ、しまった。
設定の最初の部分が独り言になってる……!
うわーん、全部落としなおしは見苦しいので、
独り言になってる部分だけ落としなおす……orz
―― 回想 絆が生まれた訳 ――
[目を閉じる。ゆっくりとした、音楽が聞こえた]
[低音が、ずっと静かに流れて。
どこか不安な音色を湛えたそれは、徐々に音が大きくなる。
けれど、曲調は激しくなることなどなく]
(ああ、これは)
[凍りついた眠りの中でずっと頭の中に響いていた、音]
[そのときは、それが何なのか知ることはなかった]
[伝染病メドューサが、脳に到達して外側からゆっくりゆっくり染みこんでいく、音。
冷たい冷たい眠りの中で、本能をつかさどる中枢は、脳みその一番真ん中で、ただ眠ったように動いていた]
[一見それは止まっているようで。でも確かに生きていた]
[ソレは、知る。本来なら病を止める、冷たい眠り。けれど、病がその中枢の近くを蝕んだがゆえに、目に見えないほどゆっくりと、でも確かに動いていることを]
[寝息が聞こえるまで、ノーラの足と背を交互に撫でて。
アーベルの声は短く、様子がおかしいと首を傾げ]
アーベルさん?
[座り込んだ気配に、どうしようかと焦燥感が募る]
はやく、早く着かないかな。
[ヘリは飛ぶ。外の景色は少女には見えない。けれど]
風、強いのね。泣いてる、みたい。
[プロペラの音に混じっては越えてくる風の鳴く声]
[ノーラの寝息が聞こえてくると、起こさないように腕の中から抜け出す。
ヘリの中を探ると、用意された食料に気づいた。においでまだ新しいものだと知る。ゲルダが用意していたものだとは知らずに]
誰かが、積み込んでいたのかな。
少し、食べよう、っと。
[手に当たったものを、封を開けて口に入れる。*素朴な味がした*]
[浅い眠りの淵で――夢を見た。
遠くで城が崩れる音も聞こえない。]
(―――…ノーラ
どうか、あなただけでも…―――)
[何度も見た夢。
数多の星が流れ月が謳う闇夜の中、ヘリは飛ぶ。]
――と、さ ……おかあ、さ――…
[呟く寝言、瞳からは一筋の涙が零れ落ちた。
彼女が目覚めるのは―――もう少し先のこと。**]
[彼女が発病した後に、両親は発病した事により、自分が彼らに伝染させたと嘆き悲しんだ。それなのに自分だけ選ばれた。
厳しかった両親は――それを喜んでくれた。
私の家族の形は歪んでいた。抱きしめてくれたり、手を繋いだり、そんなありきたりの風景はなくて
「私」を見てくれていないのだと毎日思っていた。]
(私はここよ。)
[必要なのは「星詠み」だけ。]
(私は―――)
星詠み ノーラが「時間を進める」を選択しました。
星詠み ノーラが「時間を進める」を取り消しました。
[アーベルを告発するノーラの叫び。恐慌を起こしかけるのを、愛しい人の腕に護るように抱かれて一瞬で落ち着く。
子宮が病んでいるからか、この体は触れ合う以上を求めてはいない。メデューサが治っても、恐らくそれは変わらない。
止まっているのが、錆び付いているのが怖くて一度ライヒアルトに求めた。叶わなかったけど。
でも、今は心が求めている。愛する人とひとつに結ばれる事を。心だけなら結ばれていると、錯覚かもしれないけど思うけど。
眠っててと、優しいベアトリーチェの声。]
ありがとう。
[言って、左の肩にライヒアルトの頭が乗るように誘導する。]
寝顔が見えなくて残念だけど、眠って。
[ライヒアルトの黒髪を左手で撫でる。与えられるぬくもりはすべて与えたくて。そうして自分も目を閉じる。起きられるなら途中でベアトリーチェと変わるつもりで。]
[もしライヒアルトが眠れなかったり途中で起きてる時間が重なれば、他の人を起こさないように小さい声でとりとめもないことを話すだろう。]
以前、あたし髪が長かったんだ。あなたがそういうのが好きなら、また伸ばしてもいい。黒髪ほど手触りは良くないけど。
それと、あなたがジャケットのポケットに入れてたピン、あたしのポケットに入ってる。ごめんなさい。返して欲しいならポケット探って取り返して。ワンピースの左のポケット。
[理由を問われれば嫉妬と答える。]
[ほぼ一昼夜。
起きていたのが誰かに起こされたのか。明け始める空の中、白いドームの建物が見える。ドームの屋根が真ん中からパカッと開きヘリは飲み込まれるようにそこのヘリポートへ向けて下降を始める。
ヘリポートはドームの最上階にあり、中へ続く扉がひとつ見えた。]
[ヘリから降りてまたライヒアルトと手を繋ぎ、全員の顔を─アーベルを含め、見る。]
みんな、気をつけて。
[全員で一緒に動くにしろ、別れて探索するにしろ、ライヒアルトと離れずに*移動するつもり*]
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