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春枝は…そうだね。
アタシ達が決めたのは桜子だから、春枝は誰かに殺されたんだろうね。
[それが仲間の春陽だと言うのは知らないままに、ただ事実だけを口にする。
けれど、それで誠が動揺する理由が分からなくて、軽く首を傾げた。
隣に居た誠ならその仕草も見えただろう]
……それにしても、慣れないな、この臭い。
[漂って来た臭いに顔を顰める。
さっきよりはマシになったけれど、口の中にまたあの味が広がるように思えた]
―廊下―
[走りながら、息せききって諏訪に答える。]
あの子は、孤立してる!
狩人なんだっ……!
誰か、味方がいないと、駄目だっ!
[口の中が渇いて、声がかすれた。諏訪に聞こえたのだろうか。]
―→一階廊下の行き止まり―
無理は、しないで…、
[それ以上足の進まなくなったユリにはそこで待ってもらうことにして、ボクはその先にゆっくりと進む。
先に進むほどに、濃くなる血の匂い。
近づくと徐々に転がっているものがなんのか見えてくる、血溜りの中、転がる女の子の死体。
腹を切り裂かれて、喉を食いちぎられている]
百乃喜さん…
[その死体となった彼女の名前をボクは呟く]
皆に、知らせないと…
ごめん、もう少しそこで、待っていて、ね?
[呟くようにして、しゃがみこみ彼女の頭を一度撫でてから、立ち上がり]
行こう、桐谷さん、皆に…伝えないと……
……っとに、もう……。
動いたっちゃあ、動いたと言えるんだろけど、な!
[狼だ、という主張と、それへの否定。
どちらが正しいかは、わからない、けれど。
とにかく、放ってはおけない、と走り出す]
[展開への戸惑いから、動き出すまで数拍、間が開いたから、二人は先に行ってしまっていた。
早く追いつかないと──と、思い走る、その途中]
……え?
[ポケットに伝わったのは振動と。
微かな着信音]
判定……メール?
[足が、止まった]
っ、春枝ちゃ…川島君!
ま、って!お願い、待って!
[先に二人を追いかける慎太郎の後を追うように自分も駆け出し。
たどり着いた、そこには。]
かわしま、くん。
春枝、ちゃん、は?
[手すりを持ち階段の前に立つ春陽の姿しかなかった。]
[あっさりと告げられる言葉に、ボクの動揺はますます増していく。
首をかしげるしぐさが、隣で見える。
ボクはそれに、うまく言葉を返せない。
血の匂いに対する言葉に、ボクはようやく小さなコエで]
そう、だね…
なれるべきじゃ、ないよ、こんなこと。
――…ッ!?
[狩人という言葉に息を飲む。
彼女が狩人ということは俄かには信じ難い。
けれど否定するだけの要素もない。
彼女の事を訝しむことはあったのだけれど
結局彼女を断じるだけの何かを見つけられず
佑一郎の疑いは暫く姿を見かけなかった者へと移っていた]
其れが本当なら……
[苦い表情が過る]
分かった、急ごう。
[掠れた春の声は何とか届いたようで
走りながらも常の調子で声を返しやがて階段の前を通りかかる]
……霊能結果の、判定メール。
なんでか、これだけは届くんですよねぃ。
[>>27 蛍子の問いに、掠れた声で答え。
生唾を飲み込んでから、黒の携帯をポケットから出した。
りりん、と、ストラップの鈴が鳴る。
弟妹がくれた、『お守り』の鈴。
その音を聞きながら、開いたメールにあったのは]
……宮町……人間。
[役職シスメの下に並ぶ、二行の表示は、名前以外は全く同じもの]
それって、つまり。
[メールが示す事実は二つ。
春枝が死んだという事と。
そして、もうひとつ]
[びく、と肩を揺らす。
動揺しきったような表情で、やって来た人を見た]
その、足滑らせたみたいで、
……止めようと、したんですけど。
[手すりを持たない手で、階段の下を示しながら、
嘘を吐いた]
―一階廊下行き止まり→―
[サクラが死んだ、場が動いたことを示すもの。
もうひとつ絵から消えていた姿、ハルエのもの。彼女も死んでいることを、あらわす事実。
ユリが不思議に思っていた絵のこと、サクラが死ぬ前に消えていたことに、ボクは気にすることもできずにいた]
百乃喜さんだった…
[急いでその場から離れようとするユリに追いつこうと、できる限り急ぎながら、伝える言葉は重く]
たぶん、宮町さんも…
[そう、伝える言葉は、さらに重くなる。
意識も引きずられるように、重い、混濁する。
それでも行かないと、いけない。義務感にかられて、動く足。
ユリにはずいぶんと心配をかけるかもしれない]
……ああ、宮町さん?
[それを声にしたのは、随分と遅れてから]
人狼だって言ったら、びっくりしたみたいでさ。
階段から足滑らせて、落ちたよ。
[『仲間』にも、殺したとは言わず、
嘘を吐いた]
……そーっすね。
俺視点では、そーなります。
[>>32 蛍子の問いに、返す言葉は短いもの。
ひとつ、息を吐くと、携帯をポケットに押し込んで]
……まぁ、先輩から見たら、どっちが真かは、確定せんのでしょけど、な。
[さらりとこう言うと、歩き出す。
メールの結果は、偽りを言わないだろう、システム通りなら。
なら、自分のする事は。
現状では、決まっていた**]
[諏訪の言葉に頷き、ともに先を急ぐ。
そして、階段へと差しかかる。川島が立ちすくむ階段へと。
アズマは目を見開いた。]
(川島くんは人間)
[3日目のデフォルトは、川島春陽を*占っていた*]
ハルが、人狼だって、彼女に?
ああ、でも、それは、ハルの仕事で、ボクたちのために、だよね。
[幼馴染を、疑うことも、悪くおもうこともボクにはできない。
そもそも、大切な『仲間』を思っての行動に、どうして、ボクが悪く言えるだろう?]
事故、事故じゃ、しかたがないよね、事故じゃ。
そっか、宮町さん、ごめん…
[呟く謝罪のコエ、それから小さくかすれるようなコエ]
力になれなかった……
[『仲間』ではないはずの彼女を、思う言葉を]
[川島の役職が狼か狂人かまではわからないけれど。
春枝のことは良く知らない、だからこそ春陽の判定に一瞬迷ってしまったけれど。
彼女が狼とはやはり思えなかった。
判定が違うのなら、人だと告げる慎太郎を信じるのは自然なことだった。]
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