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[白き羽根の舞に合わせ、小さな声で歌を紡ぐ。
呼応するように、走る、光。
それらの乱舞は少しずつ速度を増して]
……その器より、疾く、出でるがいい。
[静かに宣する声は魔なる者のそれか。
その声に、今は力を失いし魔が反応したか。
蒼の青年の身体はわずかに震えたようにも見え。
拒否するような声が、意識の内へと届いたが。
しかし、乱舞は止まる事無く、その速度を増し。
……不意の静寂。そして]
−庭園−
[緑の中を過る風が、髪を靡かせていく。
昨晩は漆黒の翼のようだったそれは茶がかった元の黒橡に戻り、
意匠のこらされた金の輪によって、一つに纏められていた。
モノクルの奥の孔雀石は穏やかな緑を湛え、
頬に付けられた傷の痕は、既に、其処にはない]
さて……
[黒靴の向けられた先は、白と黒の一角に佇む深き赤の許。
額に零れた一筋を掻き上げて、執事は口唇を笑みに歪ませる]
終わりました、が。
こちらは、如何致しましょうね?
[白の手袋を引き抜くと、赤の印の刻まれた手が露になった]
[指先が、先ずは深紅に、一滴落とされたかの如き漆黒に触れる]
このままただ、散りゆくを待つか、
力を蓄え、数少ない復活の可能性にかけるか。
[欠けた花弁を補うかのように、そっと、その輪郭をなぞっていく]
或いは、この場で喰らってしまうか。
[細めた眼も、端を吊り上げた口唇も、まるで遥か天の月の如くに]
貴女の望むように、出来れば宜しいのですが。
[甘やかなテノールは、静かに、柔らかに、薔薇の艶女の名を紡ぐ]
――フラウ・ヘルガ=ローゼンタール。
[ふわり、と。
白の羽根が一斉に床へと落ちる。
数瞬の間を置いて、羽根は再び舞い上がり、蒼の青年の頭上で渦を巻いた。
やがて、その渦の中央に、蒼い色の焔が浮かぶ。
それが現れるのと、蒼の青年がその場に膝を突くのはほぼ同時か。
その様子に、真白の妖精が案ずるような声を上げる]
……大丈夫だ、ローゼ。
上手く、いってる。
[静かな声で言いつつ、蒼の焔へ向けて、手招きするように左手を動かす。
焔──切り離された魔の魂は抗うように揺らめくものの。
白い羽根の縛により、差し伸べられた手の上に舞い降りる]
……対価は、得た、な。
[名を呼ばれ――失せようとしていた魂が反応する。
紅薔薇から音もなく花弁が一枚離れ、ふわり少女の姿を形作った]
……ぁあ…ん…?
オト…フリート……
[蝶の羽ばたきのようにゆるり瞬いて、月のような表情を見上げる]
[手にした蒼い焔はゆらゆらと。
それは赦しを乞うが如く見えようか。
しかし、魔がそれに向けるは、冷たき艶笑。
そして、魔は彼の胸の傷痕の辺りへと、その焔を押し当てる。
焔は震えつつ、その内へと消えた]
……さて、では。
『望み』を叶えるとしよう。
[何の『望み』であるかは口にせず。
魔は淡々と言葉を綴る]
……愛しき『歌姫』に。
静かなるまどろみを。
他者に縛されず、他者に囚われず。
ただ、自身であるがままの、まどろみを。
[その言葉に応えるように、銀は静かに震える]
……お休み、愛しき『歌姫』……。
[呟くような言葉と共に、銀にあしらわれた金緑石に口付けを落とす。
ふわり。光が弾け。
すう……と。
それは失せた]
Bilden am Traumblick.
Was hier anbetrifft ausen an allen.
Die Unbegrenztheit, die gerechte Zeit einfach uberschreitet.
Was die Schmerz anbetrifft jedoch ist er nicht.
Jedoch es gibt keine jede sorge.
Die Freude dort ist nicht an allen. ...... ....... Folglich mindestens, bildend am Traumblick.
In mir, den morgens zu unbegrenzter Spirale sich verfing. ...... Mindestens dosen und traumen.
Im Gefangnis des Namens, denkend.
Ich, der in den Selbst schlos.
Wenn sogar das, wenig du dich das Sagen bedauern ......., das am Traumblick bildet.
Der Himmel war geglaubte Unbegrenztheit.
Traum dieser Zeit ....... was mich anbetrifft dieser Zeit ......, ohne an allen zu wissen .......
Weil es moglich war, dich unschuldig zu lieben .......
ご機嫌うるわしゅう――とも、申せませんか。
[異なる様相を意に介した風もなく、腰を折って礼をする。
それは客人に対する仕草と変わりないように映るだろうか。
しかし、一見にこやかなその表情は、魔の者たる艶を孕む]
[歌の終わりと共に、す、と翠が開かれる。
僅かな翳りは彼のものか魔のものか。
それを知るのは、彼ら自身のみだろうか]
……これで……一段落、だな。
後は、これからこれをどうするか……か。
[彼が生きている内は、魔がその魂魄に止まる内は。
ここに静かに眠らせて置いてもよいのだけれど]
問題は……これだけの騒ぎがあって。
御大、何ていうかなあ……。
[色々と面倒だなあ、と思いつつ、ため息をつく]
……どうすれば、いいと思う?
[それから、真白の妖精と、魔を切り離した衝撃から立ち直りつつある、蒼の青年へと問う。
その翠の瞳も声の調子も。そして浮かぶ微かな笑みも。
『真なる名』を封じられし魔──『メルヒオル』の物ではなく。
本来の彼──エーリッヒ=フォン=レーヴェの物に、*他ならなかった*]
[艶に見惚れたか、微かに届く歌に耳を澄ませたか…しばし無言。
やがて魔の少女は、ふぃとそっぽを向く]
……謝りは、しませんわよぉ?
あれだけもったいぶって見せびらかして…聴かせてくれないなんて。
それだったら最初から…見せなければいいんですわぁ。
[魔であるが故の、勝手な言い草]
[透ける指先は、執事がしたように深紅の中の黒を撫でる]
私は私の望むように、心のままにしただけ……
だって、私は――
[――魔なのだから、と静かに呟いて。ようやく孔雀石の瞳を見る]
魔にとっては力が全てですわぁ…。
殺生与奪は、勝者の望むままに―――
[挑むような表情は妖艶に、花弁をなぞる指先は微かに震えて――]
そうですねえ、主にも困りものです。
厭な予感はしていたのですが。
[口許に手を当て、眉を寄せてくつりと笑んだ。
困ったものだ、と言ったように。
だが、すぐさま眇められた眼は鋭い色を帯びる]
……個人的な関心としては、聴いてみたいと思っていたもので。
そういう意味では、貴女方には感謝しておきましょう。
[対する執事の言葉は、もっと身勝手な言いようになるか]
もっとも、主の魂に手を出した事は、また別の話ですが。
ええ、その通りです。
[深紅を見返す孔雀石に宿るは、昏い光]
――己が欲望のままに。
それが、在るがままの姿ですから。
[伸ばされた手は、震える少女の手を取ろうと]
……あぁら、そぅ…それはよかったわねぇ。
でも、彼等と一緒にはしないでいただけるぅ?
[踊らされたのが不愉快なのか、少女の眉が微かに顰められる]
えぇ…そうだわぁ…
欲望のまま、あるがまま―――貴方の望むままにぃ?
[強がりを口にしながら、まっすぐに孔雀石を見つめる。
その昏い光に気付きながらも、伸ばされる手を避けようともせず]
それは失礼致しました、フラウ。
いいえ、今はフロイラインとお呼びするべきでしょうか?
[どちらにせよ、魔にとっては年齢など、瑣末な問題だが]
同情はしているのですよ。
身の程を弁えればこのような事にはならなかったと。
[前置きとは裏腹に、言葉に籠められているのは冷酷さ。
赤の刻印を有した手は、苦もなく少女の小さな手に触れる。
それを緩く持ち上げ、身を屈め、その甲に口唇を落とす。
恭しいその所作はまるで、姫君に対する家臣の如くに。
否、主人に対する執事と言った方が正しいか。
しかし意味するものは、それとは全く異なるもの]
貴女にその覚悟がお有りになるのならば、
……頂きましょうか。
[伏せていた睫毛を上げて、嫣然たる笑みを浮かべた]
[呼びかけに、ひとつ瞬く。
少女は今の姿に気付いてはいなかったから。
けれどそれは瑣末な事――問題は同情されるという屈辱の方]
…同情なんて、馬鹿にしないでちょうだぃ。
御託はもうたくさん。さっさと喰らってしまいなさいなぁ?
[手の甲に唇が触れた時、震えはしなかったろうか。
嫣然とした笑みと吸い込まれそうな深緑を見つめながら、魂なのにどうして触れられるのだろうと関係ない事をぼんやりと思う]
………えぇ。
[一つ頷いて。
決して視線を逸らさぬまま、最期の刻を迎えようと―――]
申し訳御座いません。
口数が多いのが欠点でして。
[謝罪の言葉を紡ぎながらも、全く悪びれた様子はなく。
変わる空気の流れに、
白と黒の薔薇とがさざめき、
花弁が舞った。
手から離れた手は、その顎に触れて、そっと上を向かせる。
モノクルの奥の緑は、底知れない深さを湛えて]
貴女を美しいと言った言葉に、偽りはありませんでしたよ。
ヘルガ。
それでは―― さようなら。
[薔薇の花弁のような深紅に、口唇を重ねる]
[白と黒の花弁が舞う。
少女の頬がさっと紅に染まったのは、怒りか羞恥か]
―――っ
[紅唇を開くより先に、唇が重なる。
孔雀石の瞳を見つめたまま、意識が存在が魂が薄れ―――]
[*白と黒だけを残し、紅は散りぬる*]
[その口接けには愛も情もなく、在るのは魔としての欲のみ。
重ねていた時は、ほんの一時にも、長い間にも思えたか。
薄れていく存在を、内に蓄積されていく力を感じつ、手を離す]
やはり魔の味は、格別だな。
[薄い口唇をなぞりながらの声を聞く者は、もうない。
散りゆく紅を見送り、刻んだ笑みを深める。
それも、次第にモノクロームの世界に消え。
手の甲の印はその色を増して、*昏く輝いた*]
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