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[少年らと遅い晩餐を取った後。]
[適当な部屋に入り、古びた寝台の上で、埃のにおいのする寝具に包まったのが夜半の月が傾く頃。]
[激動の一日に肉体が疲弊していたのか、速やかに暗黒の眠りの国へと堕ちていった。]
[翌朝。]
[階下で番人の無惨な骸が発見された頃、男はちょうど心地良いまどろみに浸っていた。]
終焉の使者。
そんな…
[続いた言葉に、眉を寄せました。]
どうして、そうだと?
[遺体の傷は見ていませんし、仮に布団を剥いだとてこの眼では見えないでしょう。
それが幸いか、不幸なのかは分かりませんけれど。]
人の手による傷じゃない
死体は見慣れてるからな、それくらいはわかる
――先に見たあの男もそう言っていたぞ
見た奴らに聞けばいい
[問いには簡単な答えを]
終焉の使者が二人居るとなれば、誰にアリバイを聞いても無駄だろうな
[リィン]
[鈴を揺らし、黒の門をくぐる]
[多少、顔触れに変化は有ったものの、広がった緋色は変わらない]
[そこに居た人々に、女は唯一礼をするのみ]
[手を洗えそうな場所へと足を進めていく]
ケッ呑気なもんだぜ。
記憶ねえ傷持ちをよく放置出来るもんだ。
あん、あれか? いつのまにか出来ちまってたのかねえ?
[誰もいないキッチンに入り込み、食料より先に刃物を漁る。一番切れ味の良さそうな包丁を布巾に包み腰のベルトにねじ込んで辺りを見回した]
お、何か残ってるじゃねえか。上等だぜ。
…冷めてるにしちゃまあまあだな。
[鍋の蓋を開けて昨夜の残りを平らげ、足りない分を漁る。連なる腸詰を齧りながら日持ちのする食料を幾つか包む]
…傷。
[それを聞いて、床の白に手を伸ばし掛けて、…止めました。
その手を胸前まで引き戻し、杖を両手で握ります。]
本当に、いるのですね。
[眼を伏せました。
傍からは、祈りのようにも見えたかも知れません。]
ああ、いるだろう
――いつまでも此処に置いておくわけにはいかないな
見たくないなら、行っていろ
[言いながらしゃがみ、男は死体の傍にしゃがむ]
[布団ごと持ち上げるつもりではあった]
[鈴の音をさせ、キッチンの扉を開く]
[男が一人何かをする態を見つけ、女はくれないを開いた]
物取りの様でございますね。
[その反応を見る事無く、女はその場にある水を指先へと掛ける]
…本当に。
[胸の内だけで繰り返す言葉。
恐怖がないわけではありません。
ただ、そこにあるのは決して、それだけではありませんでした。]
お独りで、大丈夫ですか?
[非力な上にこの眼では、碌に手伝いなどできないことは分かっていましたが。
言葉からその動きは予測できて、わたしはそう問いました。]
なんとかなるだろう
少なくとも――生きている時よりは
[手伝うというのなら止めはしない]
[外に運んだ後は、埋めるなど手間のかかることを、*一人でやる心算はない*]
[一度止まった言葉の続きは察しがついてか、僅か、眉を寄せ]
……確かに、な。
何かしらやっとかんと、まずいだろうし。
[続いた言葉にには、ため息を交えて同意を示す]
[涼やかな鈴の音にばっと振り向き、警戒する目つきで下から女を睨む。指を洗う仕草を見で追いながら口からぶら下げた腸詰を噛み千切る]
…ケッ、もう番人はいねえんだ。
ここにあるのは誰のものでもねえよ。
…その、
何か、探してきましょうか。
[埋めるならば掘る道具を、火葬ならば火を起こせるようなものを。
力仕事は難しいですし、探し物だって他の人がするより時間は掛かるでしょうけれど。]
そうですね。既に、誰の物でも。
――此処に於いて、確実に自己の所有物だと言えるのは、己が命程度に過ぎないのかもしれません。
[吐息混じりの呟き]
[入念に水を掛け、指を擦り、それでなお続く疼きに眼を伏せる]
……っ。
[小さく息をつめた後、辺りを見回す]
[一度眼差しが男に止まり、くれないを開いた]
貴方は既に番人殿の事はご存知でいらっしゃいますか?
……必要なら、手は貸すが。
[何とかなる、という言葉に、短く問い、壁から身を離す]
怪我人だが、腕が全く使えん訳じゃない。
[疼きの鎮まった腕を軽く撫でる。
紅は変わらずそこに滲んではいるが、昨日ほどには色彩は広がってはいなかった]
まったくだ。それもいつ取り上げられるか知れねえと来てる。
…碌なもんじゃねえよ。
[キャロルに同意を返し、小さく息を詰める音にぎらつく目を女の濡れた指に向ける]
…ああ、番人なら見たぜ。
獣の爪に裂かれひでえ有様だったな。
アンタも見たようだが、その指先で裂いたんじゃねえだろうな?
それとも、…床を拭くのが先でしょうか。
[床の白に滲み、或いは広がる赤い色を、わたしは見つめました。
と、不意に声がしました。
振り向いた先に灯を翳し、目を凝らしてみると、緑色が見えます。]
何があったのですか。
この臭いは。
[散らされても残る異臭。
それが何であるかは確信しているような問い。
向けられた蒼氷を受け止める翠は、どこか色薄く]
床を。
…黒くなる前に?
[灯りを向けられれば僅かに目を細め]
それが必要であれば、布を持って参りましょう。
水場に積んでありましたから。
[言いながらゆっくりと段を降りてゆく]
ああ、確かに掃除も必要だな……。
[ニーナの言葉に今気づいた、と言わんばかりに呟いて]
『番人』が……死んだ。
『終焉』を齎す者の手にかかって、な。
[ネリーの問いに答える刹那、鎮まったはずの疼きが左の腕をかける。
僅か、眉が顰められた]
番人が、殺された…そうです。
[緑のひとの視線は、こちらに向いてはいないようでしたが。
その問いに違和感などを覚えることはなく、わたしはそれだけ言いました。]
ええ。
その様な干渉は、私も望まぬ所でございます。
[薄く清潔な布を見つけ、細く畳む]
[指先にその白を巻き、けれど、結び目を作るのに試行錯誤]
獣の爪?
この花の毒にさえ抗えぬ指が、その様な事を。
[平生と変わらぬ口ぶりで、男の様を見る]
お戯れを。
終焉の使者に、番人の方が。
[確認するように繰り返す。
じっと布団に覆われた「もの」を見た]
番人の方が言われたとおりにですか。
であるならば。
望まなけいのならば。
抗わなければいけませんか。
どこまで抗えば良いのでしょう。
[淡々と言葉を紡ぐ。
番人を見下ろしたまま、暫し瞑目した]
花の毒? あ゛ー、外のアレか。
[警戒の目は緩めないが死角の包丁の柄から指を離す。立ち上がり試行錯誤する女に近づき、ぶっきらぼうな声]
見せてみろ。ついでに縛ってやる。
……冷静だな、随分と。
[淡々と紡がれる言葉に、口をついたのはこんな呟き]
望まぬなら、抗うしかないだろ。
死にたくなければ、望まぬ変化を齎す者を。
『終焉』を齎す者に、『終焉』を齎すのみ。
[静かな口調で、こう返した後。
零れたのは、ため息]
……ま、問題は、それが誰かを見極める術が俺にはない、という事か。
…お願い、します。
[場所が分かるのであればそちらに任せたほうがいいかと、声にはそう返しました。
灯に対する反応は分からず、けれど正体は知れたので、手元に戻します。]
それと、何か…弔うための道具を。
…あの部屋に、あるかしら。
[昨日探索していて見つけた、倉庫のような部屋を思い出して、独りごちます。]
[記憶の霞が揺れる。
自分に、見極める術はない。
けれど。
異なるは術はある、と。
容認の方向への分岐を進んだ事で、認識は深さを増してゆく]
[肯定は頷きを以って]
[およそ丁寧とは言い難い口調は、内容と裏腹なもの]
よろしいのですか?
[考える間を置き、女は腕を持ち上げた]
終焉を齋す者を、探す…力。
それを持つひとも、いるのでしたか。
[聞こえた溜息に、白い塊を見ます。
尋ねたところで、番人は答えをくれません。]
探して、それで、…。
[続きは言いませんでした。
…不用意に言わないほうがいいと、そう思ったからです。]
[玄関ホールを立ち去り向かったのは倉庫のような部屋。迷うことなくその扉を開き、一直線にとある場所へと向かう]
……確か、この辺り……。
[荷物が積まれた中から目的の物を手にする。布に包まれた棒状の何か。しばしそれを見つめた後、ぎゅ、と握り締めた]
自分の身は、自分で護らないと。
信じられる者が居ないと言うのであれば、尚更。
[覆っていた布を少しずらし、中身を握り、抜き放つ。それは妙にその手にしっくりと馴染んだ。据えられた燭台に灯る炎が握ったそれに光を与え、暗がりできらりと光らせる]
[再び布へと包むと、それをどうにかケープの中に隠れるように仕込み、何事も無かったかの様に倉庫を出た]
冷静ですか。
…そうですね。
[死を目の前にしても深い感慨を覚えない自分を自覚する。
色を薄めた翠が揺らぐが平板な声は変わらず]
死は誰にも平等。
そんなところだけ、平等。
終焉を齎すものに終焉を。
やられる前に、やる。
[溜息に続く言葉には小さく瞬き]
見極める術があったとして。
それが真実であるか否かはどう見極めれば。
むずかしいです。
[息をついてから零れた呟きだけは幼げに]
……酷いものだ。
歌劇とはまるで違う――『死』とは、あくまで無惨なもの。美しいものたりえない。
せめてこの場所をきれいに拭くことくらいは必要だな……。
遺体は運ぶべきか?
焼くのはまずいかもしれない。番人殿だけでなく、花も城も焼けてしまう。
[ちいさく、溜息。]
死は、誰にも平等……か。
[呟く刹那、蒼氷は翳りを帯びて伏す。
だが、それは本当に一瞬の事で]
そう、やられる前に。
とはいえ、どこぞの酒臭い男みたいに、難癖つけて噛み付くやり方じゃ、ただ消耗するだけだ。
[先の騒動を思い出してか、口調は吐き捨てるよに]
見極める術が真実か、見極める術、ね。
確かに、それも問題か……。
そも、そんな力がある、と大っぴらに名乗り出るのも難しいだろ。
それこそ、『番人』の二の舞になりかねん。
はい。では私は布を持って参ります。
水も汲んで参りましょう。
[常盤の房を左右に揺らし、灯を持つ少女に頷いた]
弔いはどうすれば良いか分かりませんので。
ご存知の方々にお任せします。
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