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― 蝕の翌々日/村 ―
[ゆっくりと村の中を歩く。一軒一軒、覗きこむようにするのは、誰が起きていて、誰が眠ってしまったのかを確かめるため。眠ってしまったのに気付かれず放置されている人を見つけたら、非力な自分では運ぶ事も出来ないので、隣近所に知らせて]
様子がおかしい人はいないですか?
[ついでに尋ねるのは、知らぬ人には、皆の身体を心配してのことと思われただろう]
― 宿屋 ―
[本屋に取り置いて貰った本を取りに行く心算でいたけれど
夜となってしまえばこんな時間に迷惑かと思えて
その日はまっすぐと宿屋に戻ることにした。
宿の厨房には大きな鍋と散らばる皿の欠片がそのままになっている]
片付けなきゃ。
[しゃがみ込んで破片を一つ一つ拾ってゆく。
細かなものは掃いて片して]
あとはこれを如何するか。
[大鍋を見遣り息を吐く。
店で出す為に作っていたのだろう。
どう考えても一人では食べきれない]
―自宅―
おふくろー、ただいまー
いるー?
[家に帰って声をかけても返事はなかった。
居間をのぞいてみればソファに座ったまま寝ている母親がいて]
やっぱり…
[覚悟はしていたけど、やはり動揺はする。
とにかく母親をベッドに連れて行って寝かせた]
こんなことしてるやつって…このままどうするつもりなんだろう。
みんなを寝かせて、村の時間を止めて…
話したり、笑ったりする人もいないまま…
みんなのこと、嫌いなのかな。
だから―
[寝息を立てている母親を見ながら、さみしそうにつぶやいた**]
[実際に探しているのは、泉に封じられていた存在...『魔』と呼ばれるもの]
どこに居るんだろう...?
[どこかに居るのは判っている。外に出られないのはそのせいだ]
村ひとつ、覆ってしまうなんて...力、使いすぎなんじゃ?
[ぽつりと零した声は、少しだけ心配そうだった]
― 回想・本屋→ ―
[本屋を出た時にアルカが落とした問い>>67に、考えるようにして目を伏せる
「彼」は目覚めるといっていた、けれど、今はそれは言えなくて、結局なにも言葉には出来なかった
一人きりの家には帰りたくない、と思っていた所に、アルカから声が掛かって]
……いいの?
[そう訊いた時はやっぱり不安そうに見えたかもしれない。そういうときに、アルカの気遣いはとても嬉しかったから]
それじゃ、アルカお姉ちゃんのところに行こうか、な。
[と、素直に申し出を受けてアルカの家に向かった。
色々あって疲れていたのかすぐに眠ってしまったけれど、目が覚めた時に少しだけほっとして
そうして、アルカも無事に目覚めたなら、安心したような表情を見せただろう*]
/*
魔の人を嫌ってはないですよ、というのを落としておきつつ、だね。
このこがどうしようとしてるのか、は、実は墓下のソーヤが、いのいちで気付いてそうな罠。
まあ、そこらは、封じられた後で知られるんでも問題ないですが。
― 宿屋 ―
[使い慣れた皿に一人分盛り付けて
酒場のカウンターで一人食事をする。
おいしいはずの料理はいつもと違って味気なく感じられた]
……。
[味気なく感じるのは共にする者が居ないから。
つ、と寝室の方を見遣り、ゆると首を振る。
静かな室内には己が立てる音がやけに響いて]
一人はさびしい。
……ヒューゴは如何して家に戻らないんだろ。
[診療所で寝泊まりする彼は寂しくないのだろうか、と
物憂げなまま食事を終えて食器を片づけ
残った料理は器に移し替え保冷庫へと仕舞った]
[ソーヤの家と、クレイグの本屋には寄らない。とても顔は見られそうになかったから。それに彼らが探し人ではない事も判っていた]
ヒューゴ先生も違った。あと目覚めてる人は...
─ →村 ─
[後片付けをし、テーブルの上においてあった睡蓮の花を手に取る。
いくらか花弁を無くし、少し歪になった花の形。
『封』を護るはずのものなのに、それを壊しているように見えて、少し心が痛んだ]
…探さなきゃ。
[呟いて、陽が高くなった外へと出て行く]
― 宿屋 ―
[部屋に戻り膝に巻いた手巾を外す。
消毒もせずにいたせいかじくりと傷口が膿んでいた]
あー……。
[急いでいたとはいえ手順を守らなかった自分の落ち度で
みられたらまずいような気がした。
湯浴みの際、痛む傷口を丹念に洗い
あがれば今度は救急箱を持ち出してしっかり手当てした。
と、言っても家庭で出来る簡単な処置ではあるけれど。
夜が更ければぱたりと倒れ込むように眠りに落ちた*]
―真夜中の夢―
[とても暗い場所。
時の止まった場所で、一人… いや 気配は他にもう一つ。
あとは なにも 感じない。
もうひとつへ声をかけ、手をさしのべ…
それは届いたのか否か。
ただ感じるのは、想う心]
だれ なの。
ボクのなかに、いるんでしょ?
みんなを眠らせてしまってるのは…あなた?
ううん、ちがうよね。
ちがうって、わかる。
みんなのこと、好きって思ってるもの。
ボクと同じだから、わかるよ。
あなたは、だれ?
ボクは、怖がったりしないから。
だから――
[やっと気づいてくれた、と聞こえた気がした。
鈍感って言われた気もする。
男の子だと思ったと言われたような気もする。
あの子を探して、と言われた。
不思議と、『祈り子』のことだとわかった]
あなたが、『魔』…?
どうして…ううん、ボクに手伝えるなら、やるよ。
[たまたま近くにいたから、と聞くことがなかったのは
よかったのか、なんなのか**]
─ 『蝕』翌日/広場 ─
可能性の一つを挙げただけだ。
[アルカ>>17とアルビーネ>>13>>22の視線を受けて、頭を振る。
現在進行形の異変が誰の意図でおきているか解るのは当事者位。
その可能性を挙げた理由として睡蓮が手折られていたからだと口にしなかったのは、少なからず男も動揺していたからで。
アルカから母の心配>>18を聞くと、あぁ、と声を落とし]
起きていたなら杞憂で済む、様子を見に行ってこい。
眠っているだけなら今日明日は心配要らんだろうが、変に倒れていたりしたら動かさずに俺を呼べ。
[クレイグにも一度本屋に戻れと言ってこの場を離れようとして、アルビーネの言葉>>21を受けて]
[話を聞いて回ると、アルカとアルビーネは目覚めているらしいと判る]
アルカ、帰ってきてたのか。
[なんとなく気になったのは、何故だろう?]
旧家の子供 エリィゼは、医者 ヒューゴ を心の中で指差しました。
[村の人々が眠りに落ちた翌日。
朝は変わらず訪れて目覚めを促すけれど
常の眠りとは違う、封じられた者は未だ目覚める事はなく。
身支度を整えて宿屋の主人の部屋に足を運ぶ]
……おはよ。
ね、……はやく起きてよ。
[声を掛けて、呼吸と脈を確かめる。
変わりなくあれば僅か安堵するように表情を緩めた]
─ 『蝕』翌日/広場 ─
これについては解った。
が、正直解らんことが多すぎる。
後でまた、話せるか。
今は、俺のやることをやらねばならんのでな。
[現状の変化に、眠りに落ちた者達の安否。
これらについてポラリスはどこまで解っているのか、どうできるのか。
自分に出来ることはあるのか。相談したいと告げてから、駆け足で眠っている者達のいる家々を回る為にこの場を離れた。
だから、助けを求めるエリィゼの声も、広場に残ったポラリスがクレイグに花を使ったことも、この日は知らず仕舞いで終わった*]
/*
投票先…。[定時の呟き]
PL視点で投票はしているけど、PCで理由をつけにくくなるジレンマ(
そして今更だけどエリィちゃんに描写ありがとう書き忘れてることに気付く…。
― 蝕の翌々日/村 ―
[いずれにせよ、目覚めているというなら、とりあえずは、と、アルカの家の方へと向かう。偶然にも、そこにエリィゼが泊まったとは知らない。彼女はまだ、家に居たろうか?]
/*
ポラリス投票はうっかりがあると怖い、ので、多忙そうなヒューゴ先生にシフト(ぇ
ポラリス・クレム・アルカは欠けさせるわけにいかない、気が。
欠けて問題なさげなの、ヒューゴとリィじゃないかなぁ、とか。うん。
[状況把握を諦めて、あちらこちらをふらふらとして。
わかったのは、どういうわけか村からは出られない、という事と、かなりの人数が眠りについている、という事で]
……どーなんのかなあ、これから。
[広場には行かなかったから、クレイグに起きた事は気づいていなくて。
ぼんやりと漂う内──時間は過ぎていたようだった]
どこ、行くんだろ。
[こちらから、何か働きかけるのができないのはわかっている。
それでも、やっぱりほっとけなくて、ふわふわとした足取りでその後を追いかけて──]
あっちって。
アルカん家?
[行く道が、自分も良く知る場所へと続く事に気づくのは早い。
なんで、と思いつつ、ふわふわとその後を追いかけた]
― 翌々日・アルカの家 ―
[起きたのは朝と言うには少し遅かったかもしれない
アルカと朝の挨拶をして、出かける、と言うならば>>87少し考えて]
んー、リィも少し外に行こうかな。
他の人が、ちゃんと起きたか気になるし……
あ、でも、お姉ちゃんが用があるなら邪魔はしないから、ね?
[そう言って、自分も簡単に身支度をする。
アルカの足の怪我の様子がどれくらいかは昨日は気付いていなかったから、今も不思議には思わなかった]
旧家の子供 エリィゼが時計を進めました。
[やがて、アルカの家が見えてくる、と]
え...?
[きり、と胸が痛むような感覚]
これ...?
[アレッキオは、どんな反応を示しただろう?]
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