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………そー、ですね。
[ダーヴィッドが近づいてきたのに気付けば其方へと視線を遣して。
距離を忠告されれば、素直に頷いて。
促されるままに、更に数歩距離を置く。]
よく、判んないけど。後でも出来そーですし。
……事を整理するのも、問い詰めるのも。
うるっせぇ!
惚れた弱みで押し切られちまったんでいっ!
[無意識なのかなんなのか。さらっと飛んでもない事を叫びつつ。
胴に叩き込まれた腕を、押さえ込み]
…
[…どういう経緯でそうなったのか分からないため、止めようもなく…
呆然と見ていたが、ふと、声をかけられるとそちらの方を向き…]
ぁ…こんばんは…ベアトリーチェちゃん…
[何も気にせず接す少女に少し戸惑いながらも、挨拶を返した]
『まあ、フェーンだし、ね。
……恐らく、今。
ああやってないと、壊れちゃうんだと思う』
[だから、ぎりぎりまでほっといてあげて、と。
ネズミ、呆れたようにこう言った]
あ、きぱっと決定的な台詞がでましたねぇ、黒猫さん。
「せやにゃー。そないなこといまさらゆーんにゃったら、なしてさっさと花輪わたさへんのにゃ。
じれったくも執念深いとこはお后さまにそっくりにゃ」
……見た?
[ミハエルの言葉に、動きが止まる]
[その間に、少女は繋いでいた手を離れ]
[ミハエルも其方へと向かうのを見て、追う様に後へと続く]
惚れてたんならなおさらだろっ!!
それこそ…どんな手段つかってでも
お前にとっちゃ守らなきゃいけねー奴だろうがっ!!
[腕を押さえられたままの青年が…立て続けに吠える。]
[ベアトリーチェも同じく歩む――髪が短くなっている事に、今更気付いた。
とは言っても、少女の目的は異なるようで。声をかけた先は、ランプ屋の女性]
[彼はユリアンとアーベルに、巻き込まれない程度の位置まで近付いて]
[溜息。]
[額のかかった髪を、くしゃりと、掻き上げる]
[リディが素直に距離を置いてくれたことに安堵して。
疲れたような息を吐きかけて、止まる]
…そうだな。
[ぽつり、呟いたが。
飛んで来たユリアンの叫びに振り返って]
……当人の前で言え。
[思わずそんな言葉が零れたり]
これ、お返しします。
僕はお金を払っていないので、ミリィさんにあげてください。
銀色の光につれていかれたみたいですけど。
[子供はさらりといって、
ランプをそのまま手渡した。
受け取らないならその場に置くだろう。]
それじゃあ、おやすみなさい。
[ちらりとも男たちのおばかな戦いを見ることはなかった。
この間から男=馬鹿の認識が、
子供の中には広がっている。
おそらく、覆すのは相当な困難だろう。
そして子供は、ノーラに一言、コエを投げて、
おやすみなさいと、一人、
*施設に帰っていった*。]
[ヴィントの呆れたような言葉に、呆れたような、困ったような苦笑が零れる]
まぁ、気を失ったりしたら運ぶくらいはしよう。
その時は道案内頼む。
[真っ直ぐ辿り着ける自信は相変わらず無い]
ぇ…ミリィ、さん…が?
[嘘…小さく呟いて…思わず、ランプを受けとってしまい…]
…おやすみ、なさい…
[呆然と少女の背中を見送り…二人…いや、ユリアンを見つめる…
彼女が好意を寄せていたのは…
そして、彼が…好意を寄せていたのは…?]
…なんで…?
[小さな呟きが漏れた]
ああ、そうだよなっ!
そのくらいわかってらぁなっ!
[だけど、という言葉はややかすれて。
意識の上で交わした言葉。
約束。
それらに、迷いは、ないから]
……それでもっ……ただ、自分のためだけにやった訳じゃねぇし、ちゃんと……迎えに行くって、約束してんだよっ!
[怒鳴るように言いつつ、抱えた腕を突き放すようにして態勢を崩し。
そこに、肘討ちの一撃を叩き込み]
…おやすみなさい。
また、明日。
[違和感を感じてはいても、こえとして響くそれには、何処か安心を感じる]
……置いて、行かないでね。
[風に紛れる様な、囁く様な声は]
[少女には届いただろうか]
『うん、案内するからー。
その時は、御願いねー?』
[案内が必須なのは、既に予測しているようだ。
それもそれで、酷い]
[同じように眺めるダーヴィッドとリディに気付いて]
何やら、ややこしい事になっているな。
[事態は把握出来てはいないものの、落ち着いた様子で、声をかける]
……ミリィが銀色の光に攫われた、というのは本当か。
『……フェーン。
それ、声に出してちゃんと言ってない気ー』
[相棒の叫びに、ネズミ、ぽそっとこんな事を突っ込んでたり]
……まぁ、あれですけどね?
事を整理して、問い詰めて、……事と場合によっては制裁を下すのも
あたしの予想が、本当だと判ってからでも良いんですけど
[何となく釈然としないらしい。憮然とした表情と辛辣な言葉を、
2人―――正しくはユリアンに向けつつ、ダーヴィッドへと言葉を返し]
……本当、本人に言えば良いのに。
[続くユリアンの言葉が聞こえれば、
ダーヴィッドに同意しつつも、何を思ってか小さく溜息。]
…了解。
[その時は間近にいるリディの追求も自分が受けることになるのだろうか、と思えばまた溜息が漏れて。
方向音痴が彼らに嫌と云うほど知られているのは知っているので、今更と云うか何と云うか。それでも凹みはするだろうが]
[膝打ちを状態を捻り浅く留め、
軽く息を詰まらせながらも…状態をもどすバネの勢いを借り
胴体を狙い渾身の力を込め中段蹴り]
何が…約束だ!!
自分の親父を説得さえ出来ないアマちゃんの癖に!!
つーかアレだな…。
[ユリアンの言葉に更にずずーんと落ち込みつつ。]
…やっぱ俺、そういう星の元に生まれたわけなのね…。
[ふと、ミハエルの言葉に気付けばそちらを振り返って。
続く言葉に、あぁと小さく声を上げる]
まぁ…多分"王様"とは違うと思うけど、
――――…ミリィがつれてかれたのは、本当。
そして、その八つ当たり?の機を待ち構えている最中。
[最後の言葉は、別に聞かれても居ないのだけれど。]
[とりあえず、ミリィの説明は聞いてるようであんまり聞いてない。]
フィー姉さんにしろ…ノーラちゃんにしろ……まー、仕方ねぇなとは思ったんだが…。
そっか、一目で気になっただけでもそーなるとは…。
ええ…随分と。
[ミハエルの声に視線を向けて。
続く言葉にはゆるりと首を横に振る]
…私は見て居ませんでしたから。
[そうして、天上を見上げた]
[…ノーラに気付くと、会釈をし…]
…
[手に持つガナッシュを口に含むと、その場を後にする]
…
[ユリアンの叫んでいた言葉。
その言葉に、偽りはないだろう、と…
話をしなくても、良いか。
小さく思ったのだとか。
…それよりも、あの騒ぎで二人が謹慎にならないように…自衛団に言っておいた方が良さそうだった。
その足取りは少し速く…自衛団…祭実行委員会の詰め所へと*足を向けた*]
[ガードするか否か。
一瞬、迷いが生じたけれど。
「腕を傷めたら、細工を仕上げられない」
そんな思いが、ガードを捨てさせた]
[ついでに回避も]
[蹴りは見事に決まって]
[今度は勢いを殺しきれずに、吹っ飛んだ]
[蹴りの直撃が放った衝撃は、力の行使で消耗していた身体に大きく響いて。
意識が、沈んで行く。
それでも]
甘ちゃんは、甘ちゃんなりに……。
覚悟、決めて……らぁ、な……。
[切れ切れにでも反論するのは、*忘れなかった*]
ユーディットちゃんもいとしのご主人様のモノだしなぁ…。
ほんっと…なんなんだろうね、これ。
「にゃんのはなしにゃー?」
[きょとんと聞いてくる黒猫に返答。]
…いや、あれなんよ。俺さ、女を見る目には自信があるんよ。
そりゃぁもう。
「にゃにゃ?」
…俺が惚れる娘ってさ、
大抵既に誓った相手が居たり…居なくても近々あっさり結ばれちゃったり、するわけ。
…制裁、か。
ユリアンに、ならば…もう随分と受けているようにも見えるが。
[まだ終わらない攻防に何度目かの溜息。
憮然とした表情に気付けば苦笑して]
……まぁ、色々とあるのだろうな。
[リディの溜息の理由は解らずに僅かに瞬いた]
[ノーラの会釈に気付けば同様に返して]
これくらいなら甘んじて受けるさ。
[肩を竦め冗談めかして言いながら。
本来自分が受ける罰には遠く及ばないだろうから、と思う]
[返って来た二人の言葉――主に、リディの方に、そうかと頷いて。
自分の見た事を伝えようとした矢先、]
[騒動は終わったようだった]
[派手な音を立てて吹き飛ぶユリアン…辺りの物を巻き添えにしながら]
…………たくっ……
覚悟決まってんなら親父とタイマンしてこいっつうの…
[既に意識が落ちているユリアンに悪態をつく。
青年は肩で息をつきながら、肘打ちが当ったあたりを擦る。]
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