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[ 何時しか其の匂いは、自らの獣を抑える為ではなく血臭を誤魔化す為のものになっていた。もう、此の様な物等既に大した効果が無いのは解っている。]
[ 軈て歩む廊下の先には開かれた儘の扉。
其の部屋の前まで辿り着けば、嗚咽が耳に届いたか。微かに眉根を寄せる。]
ギルバートさん?
[ 肩を震わせて嘆く其の男に掛ける声。]
ああ。お前も、独りか。
[ クツ、と嗤う様な聲――其の顔に浮かぶのも薄い笑み。然れど其の奥深くに在る感情は別の物。揺らぐ黒曜石の双眸が映すのは過去。]
[びくり。]
[伏せていた面を上げ]
[鋭い琥珀色の視線を投げ付ける。]
[そこに浮かんでいるのは]
[不快][苛立ち][軽い敵意]
[ 琥珀の視線を受け止めて返すのは黒の視線。其れはやや冷たさを帯びた色。]
……失礼しますね?
[ 口調だけは何時もの通りに一歩、部屋の内に足を踏み入れようか。]
[言い掛けた言葉を途中で切り、]
[一瞬目を伏せ嘆息]
…………ほって置いて呉れ。
[如何でも良い癖に……と殆ど声を出さずに呟く]
[ 再び肩を竦める所作。然れども其れはやや芝居がかっているか。]
つれないな。
[ 部屋の中に脚を踏み入れ扉を閉めれば、其の口調も叉変わる。]
折角斯うして話に来たと云うのに。
[ 艶やかに咲く薄い笑み。]
[芝居がかった所作][艶やかに浮かぶ微笑]
[がらりと変わった口調にも][驚く事は無く]
[素っ気無く][気怠るげに][視線を流すのみ]
……暇だから俺を弄りに来ただけだろう。
[その発語は完全なもので。]
哀しむ犬の様子を心配して見に来てやったとは思わないのか?
[ 気を悪くした風もなく、否、寧ろ愉しそうに謂う眸は変わらず黒曜石。唯、湛える其の色の奥底には欲望の光が僅か覗く。口許が象るのは弧を描いた月。
閉ざされた扉へと背を凭れ掛け軽く首を傾ければ、濃茶が揺れる。]
……まあ、其れも或いは正解か。
哀しむ。
[クハハッと]
[自嘲じみた][或いは揶揄も含むような][嗤い]
[唇を歪め]
……そうか。其れが普通だ。其れならば……
[亦も途中で口を噤み]
[ちらり、と][面白くもなさそうな顔で]
……心配だなんて笑わせるな。
俺もお前も所詮は自分の事しか考えて居ない。
[――声は、遠く。
水底から見上げる、月の光のように。揺らめいて。]
………?
[聞きなれた青年の、聞き覚えのない口調に、小首を傾けて。]
[ぼんやりと声のする方を見やれば。
見覚えのある青年の、見たことのない艶笑に、目を瞬く。]
ハーヴェイさ…ん……?
[零れる声は、届くことなく。]
[ 細められた黒曜石は男の様相を冷静に見、声を聞く。]
普通、ね。……唯の御犬様では無さそうだ。
其の方が面白くはあるが。
[ 口許に軽く握った手を当て腕を組み、体重は壁に預ける姿は気怠げか。]
……当たり前だろう?
人の絆の脆さ、愚かさはお前も見た通り。他者の事等考えるだけ無駄だ。
[ 視線は逸らされ窓の向こうを見遣り、続く男の科白に返すのは事も無げな言葉。]
そうか。似合いかと思ったが。
[ 拒絶には少し残念そうな声色に成る。]
若しくはお前も獣か。
ギルバート……、否、"Giselbert"?
[それから。
ハーヴェイへと強い口調で言葉を投げる、ギルバートを見やる。]
[瞳に浮かんだのは、驚きと、不安と、……心配。]
……お兄さん…? どうして………?
[――声は遠く。何を言っているのかはわからないけれど。
唇を歪め、嗤う姿に。感覚のない手を伸ばして、]
[何だろう。
不安げな様子に誘われるのか?
よくわからぬまま、わたしの前には二人の姿。
わたしを殺した人狼と、
怪我をしていたひと。
それから……]
トビー君
分かっている、そんな事は。
[その声が沈み][苦いものを含んでいる様に聞こえるのは][気の所為だろうか。]
……けれども、人を愛する事だって在る筈だ。
孤独を埋めたくなる事も。
あの娘も、お前にとっては如何でも良いのか。
[ココロの揺らぎが、仮初めの身体をも揺らがせるのか。
伸ばした手は、彼の人に届く事はなく。ゆらり、揺れて。]
[拡散しようと、]
「トビー君」
[はっきりと、耳に届く声。恋焦がれた、ひとの。]
………ぁぁ。 ローズ…マリー……さん。
[振り向いた顔には、一筋の雫が流れたか。]
/中/
鳶のローズマリーへの憧れは、母性への思慕も含んでいます。
真ん中っ子で、長男で。甘えるよりもしっかりしないとって思ってる節があったので。
異性として恋心を覚えるお年頃なら、むしろウェンディやヘンリエッタにもっと興味を抱いたかと。
[わたしは。
そう、と少年に手を伸ばす]
悲しいのね
……今は、無理せず、泣いて?
[その体を、抱き締める。]
“我等にとって彼等は搾取するべき資源でしかない”
[ 其れは何時かに聴いた同族の科白と同じ物。淡々と紡がれる。]
……そう云う事だ。
十八年、人として生きてきた。
然れども斯うして覚醒めてみれば、全ては容易く崩れ去った。
[ 窓の外、遙か遠くを見遣る双眸には僅か懐旧めいた色。]
あれは、……果実が熟すのを待っているだけに過ぎない。
[ 後の言葉には微かに洩れる嗤い聲。]
人としても獣としても中途半端、か?
[ 嘲りを含む其れは何処か己に向けられているかの如くにも聴こえる。]
[抱き締められれば、仮初めの温もりが伝わって。]
[逢えた喜びなのか。喪われた悲しみか。それとも――遺してきた事への後悔か。わからぬままに、ぎゅぅとしがみついて、]
……ぅ…あ……ぅぁぁーーーーんっ!
[堰を切ったように、*泣き崩れた。*]
嗚呼。そう、其の通りだ。彼等は唯の肉、何れ捥ぎ取られるべき果実だ。
お前は正しい。
ハーヴェイ=ローウェル。
[クスクスと嗤う男の双眸からは][何故か壊れた様に涙の雫が]
/中/
あ、発言しようと思ったら…
此処には割り込めないな。
しかし、やはり、か…。
さて、どうするんだ?誰を残す?
流れ的に今日俺処刑でもありなんだが?
しかし…
何度目だハーヴ人狼ー!!
[泣き出した少年の頭を撫でる。
あたたかい。
胸に抱いた少年の悲しみが
少しでも癒えるように*優しく*]
[背後から、トビーの様子を見て。
次に、ハーヴェイ達のやり取りを見る。]
……ぐっ。
『異端審問』に反応した理由が、何処かにあるとは思ったが……。
拙いな。
誤った情報を手渡してしまったのか。
せめて、ウェンディが『あの様子』を覚えていてくれさえすれば……!
[だん。
*苛立たしげに、足を踏み鳴らす音。*]
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