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[ユリアンが暗いうちに帰って行ったのは、おそらく彼の親方と自分らへの配慮だろう。
それから日が昇り始めた頃に目を覚まし、桶の水で体を清めて、持っているなかで一番上等の衣類と帽子を身につけ部屋を出た。
外で帳簿をつけていた女将に昨日分の代金を渡すと、いくらか引かれた分が戻ってきた。
それを鞄にしまい。]
「何時もの通り裏から。
くれぐれも、粗相するんじゃないよ?」
[念をおされこくりと頷く。]
[そうして老人の屋敷へと向かおうとして、ふいにオトフリートの言伝を思い出し女将に伝えた。]
「あぁ、流石というか。用意いいわね医者センセ。ちょうどいい案配だわ。
あんたも、飲んで行くの忘れないように。」
[頷き、鞄の中から薬が入った紙袋を取り出し中身を水で流し込んだ。苦みを覚え眉をしかめる。
もう一度水で喉の奥へ流し込んだ後、娼館をでて、老人が待つ屋敷へと向かった。おそらく今日はほとんど一日、そこから出ることはないだろう。**]
お持ちしましたよ。
[娼館の裏扉をノックする。
出てきたのはトウが立ってもまだ美しさを見せる女。
客を鬻ぐことは減っても、これが彼女の矜持だ]
「朝飯でも食べてくかい?」
[つい、と腕が伸ばされる。
それが絡みつく前に軽く右手で押しやって首を振る]
薬を届ける先はここだけではありませんから。
お邪魔したらそれだけで済ませるつもり無いでしょう。
[ニィと女の唇が紅い三日月を描く。
こめかみを押さえて鞄を抱えなおす]
嘘じゃありませんからね。
ああ、痛み止めも入っています。それでも間に合わないようならご連絡下さい。他も、用意してはあります。
[再び女の顔を捉えた翠の温度は低い]
――薬とも毒ともなる。
詮無いのは承知しておりますが、お忘れなきように。
[苦笑う女の手に唇を掠めさせる。
女はそれで諦めたか、後ろ手を振って中へ入っていった。
彼もまた踵を返してそこを離れる]
おはようございます。
[すれ違う村人らとは柔和な笑みで挨拶を交わす]
ええ、今はバウムさんのところに。
後でそちらにも寄りましょうか。
[たかが半年、されど半年。
いつのまにかその姿は村の中に*溶け込んでいた*]
11人目、新妻 ノーラ がやってきました。
新妻 ノーラは、霊能者 を希望しました(他の人には見えません)。
えぇ、いってらっしゃいアナタ。
[契りを交わし、共に暮らし始めた幼なじみの鉱夫を送り出し、
取り込む洗濯物の、おひさまの香りを胸いっぱい吸い込む。]
ふふ…幸せだなぁ、わたし。
[小さく鼻歌をうたいながら、洗濯物を畳んで。
二人で囲んだ食卓を片付けたら、姉の宿を少しだけ手伝いに。
エプソンの上からまだ膨らみはじめる前のお腹をそっと撫でるたびに、なんとなく笑みがこぼれてしまう。]
まだ、もう少し先だけどね。
[三人で囲む食卓を思い浮かべ、自分の頬に手を当てた。*]
12人目、青年 アーベル がやってきました。
青年 アーベルは、占い師 を希望しました(他の人には見えません)。
お早う、ギュンター爺。
[村の入り口。朝陽を迎え入れるように、外へ向け門は聳える。
その傍に佇む老齢の団長に歩み寄り、すっかりと白くなった髪に眼を細めた。片手をジーンズのポケットに突っ込み、片足に体重を預ける]
どうしたのさ、変な顔して。まあ、いつもの事か。
見回り御苦労様、若いのに任せればいいのに。
[返ってくる答えと言えば、その“若い”自分達が頼りないからだ、などとの御小言めいた台詞。苦笑すら滲ませず、青年は平然とした風で老人と向かい合い]
人には向き不向きがあるんだよ。
[そんな軽い物言いと共に、笑った]
根詰めるとよくない。
たまには息抜きに、うちにおいで。
白のいいのを仕入れたんだ。
甘いのばかりって言ってたから、食事によく合う辛口。
[言うだけ言って、碌に相手の言い分も聞かずに踵を返す。
何処にいたのか、真っ白な毛並みの猫が、青年の足に絡みつくようにするりと身を滑らせた。彼が屈み込み手を伸ばすと、白猫は当然のように腕に飛び乗り、肩口に収まった。
薄い笑みを浮かべ、立ち上がって歩を踏み出しつつ、頤の下を擽る。
*なぁ、と小さな鳴き声が零れた*]
/*
あー、まじぃなー。
イレーネ依存度が高くなりつつある。
狂気に走れば手を下せないことは無いけど。
この村を気に入ってる最大要因の一つにしてはおくか。
一つは宝石加工、一つはイレーネ。
イレーネが誰かの手にかかったら、確実に暴走するなww
[帰る、というオトフリートに軽く挨拶をして。
やって来たブリジットには、特に態度を変える事無く、こちらも軽い挨拶を向ける。
連れ立って出て行く二人には特に感慨ある様子でもなく、それ故かユーディットの表情の微妙な変化にも気づかぬまま]
ああ、帰ろうか。
[ごちそうさま、と女将に笑いかけ、酒場を後にする。
自宅に戻ってからも、楽譜の確認やイメージの練り直しなどに没頭して。
結局、眠りに就いたのは深夜の事]
─昨日─
[イレーネとしばしの時間を共にした後は、明日の彼女の負担を考えて早々に娼館を後にする]
……………。
[裏口から娼館を出て、一度振り返る。
先程までイレーネと共に居た場所を見つめてから、娼館を離れた]
[その後向かった先は村はずれの丘、そこに佇む一本の木の上に登る。
工房に戻ると技師があれこれ言ってくるため、一人になりたい時は専らここへ足を運んでいた]
……今の俺じゃあ、なんにもしてやれねぇんだよな。
[虚空を見つめながらぽつりと呟く。
今自分がこの村に留まる最大の要因。
その一つを想い、小さな溜息が出た。
自分が好意を向ける数少ない人物が、明日辛い思いをするのだと考えると、僅かに苛立ちが募る。
工房に戻る気も失せ、そのまま器用にも木の上で眠り*始めた*]
[翌日、目が覚めたのは夜明け前。
まだ薄暗い中起き出して、窓越しの空を見上げる。
しばしそうやってから窓を開け、流れ込む大気の感触に目を細めた後。
メモ書き用の手帳と、飴玉の入った袋をポケットに突っ込み、テーブルの上に『散歩してくる』という走り書きを残して、窓からひらりと外に出る]
……晴れて、空が見えれば。
少しは、まとまり良くなるかな……?
[そんな事を呟きつつ、当人だけは気ままな*散歩へと*]
/*
タイミングニアミスな上に、作ろうと考えていた場所までニアミスしていた!
なんですか、この素晴らしきシンクロ。
[昨晩は、遅くならないうちに宿を出た。
帰り際に、何時もより多く給金を貰ったからと、何時ものお礼とばかりにほんの少しばかり多く払えば、『子供がそんな気使うんじゃないよ』と、パンの耳やハムの切れ端を渡してくれた]
女将さん、サンキューなー。
[笑顔で宿を出た]
[帰り道、パンの耳をかじりながら歩く]
へへーん。ちょろいもんだよな。猫被ってりゃ、こーやって食いもん分けて貰えるしー
[親の無い子供にとっては、このように大人にたかるのも処世術。悪気は全くない]
そーいや、今度ユーディ姉ちゃんが飯作ってくれるんだよなー、おだてときゃ定期的に食わせて貰えるかも。
[宿での約束を忘れずに、*帰途についた*]
[翌朝。いつものように早くに起き出して、こまごまと朝の用事を済ませた後、エーリッヒの朝ご飯を用意した。今日のメニューはトーストにサラダ、ハムエッグ。
テーブルに並べ、頃合いを見計らってエーリッヒを起こしに向かう。]
エーリッヒ様、朝ですよ。
起きて下さいな。
[ノックをして、中に優しく声をかける。]
今日は幾分か過ごし易そうですよ。
起きて下さい。
[返事はない。]
……エーリッヒ様?
[さすがに変だと思い、失礼します、と断りを入れてドアを開けた。
部屋はもぬけの殻。開かれた窓にはカーテンがはためき、テーブルには小さなメモ書きが置かれているのが見てとれる。]
エーリッヒ様……また、ですか……。
/*
さて。
改めまして、Sol・la(そら/そるら)です。
飛び入りの身で、御迷惑おかけしてすみません。
自重すればいい。
言い訳等は後に回すとして――
言い換えなしということもあり、初心に返って遊びたいと思います。
よろしくお願いいたします。
/*
皆縁故取りまくってるねぇ。
俺はキャラ設定上、親しい人はそんなに要らないんだよな。
村の人だったら基本顔と名前くらいは知ってるだろうし。
と言うわけでほとんど動かない俺様でした。
ふむ。
[ちょっとだけ思案顔をしながら、村の中をぽてぽてと歩く。
どうしても空の色が描けなかったので、父にアドバイスを聞いてみたら「根つめすぎだな。ちょっと村の中を散歩して来い。絵ってのは考えるんじゃなく、感じるもんだ」という言葉を受けて、今日は絵画を中止して、村の中を散策中]
考えるんじゃなく、感じるかあ。
むっずかしいなあ。
数学とかのように答えあればいいんだけどな。
[元々、理数肌だったらしい。
村の学校なので高が知れてるとは言え、成績がトップクラスではあったようだが、所詮村から出たことのない身としては、自分がどれだけのランクなのかは知る由も無い]
空の色も、恋模様も、方程式じゃ解けないってね。
乙女は大変だ。うむうむ。
[なにやら、一人で納得して頷いている]
それにしても―――
[立ち止まり、広がる草原を見つめて、目を細めた。
ふわりと、風がミリィを包む。
風に吹かれて、三つ編みの髪が少しだけたなびいた]
―――いい天気だね、こりゃ。
しばらく、家にこもりっきりだったから、外がこんなに気持ちいいってこと忘れてた。
[なだらかな丘の上に移動して、両足を伸ばして座り込んだ]
─昼・村はずれの丘─
[日も高くなってきた頃、木の上でふと目を覚ます。
木陰になっているため、太陽に晒されずに済み、寝苦しさは無かったが如何せん木の上。
身体が痛いのは止むを得なかった]
……あー、工房。
[無断外泊。
外泊と言うほどでもないが、朝帰りどころではない時間が経っていて。
それならいつ戻っても変わりないだろう、と直ぐに帰るようなことはしなかった。
工房へ戻らないこともほぼいつものことだったりする]
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