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彫刻師 カルメンが「時間を進める」を選択しました。
[噎せかえるような血の匂いが辺りに漂う。
未覚醒な身が受ける感覚は人と同じ。
生々しい鉄錆の匂いに酔い乱されることはない。
ギュンターだったものの背から広がる赤から
聲紡ぐ漆黒へと視線を移し]
心臓は――…狩った者の特権、でしょ?
[首を傾げ小さく笑う]
少しだけ、頂戴ね。
[断りいれてから背に流れる赤に指先を這わせる。
人差し指と中指の腹で掬い取るようにして
おずおずとその指についた血にくちびるを寄せた]
[舌に広がるのは鉄の味。
微かな甘さを感じるのは眠る性がそうさせているのか。
ちろちろと赤く濡れた舌先が赤を拭い取ってゆく]
――…ン。
[濡れたような深い蒼がとろりと細まり弧を描いた。
美味しいとまでは思えなかったが
人間の血を糧として女の身体は受け入れている]
ごちそうさま。
[指につけた血を全て舐めとればそういって
後は二人の用が済むのを傍らで待つことにした**]
/*
占い師:ゲルダ(ミリィ白)、カルメン(ロミorジティ白)
霊能者:ベアトリーチェ
守護者:ライヒアルト
聖痕者:ロミ
智狼:
囁き狂人:
多分こうね。
カルは多分ロミを占ったかなぁと思うのだけど、どうなのかしら。
ジティならジティが黒寄りかしらね。
さて、アタシの動きはどこから情報を得るかに寄るんだけど…。
カルが赤側だったら中身割れてるしアタシ引き込みに来そうなものなのだけどねぇ。
[←基本赤側で動こうとする人]
昨日能力者の言及については関われなかったのよね。
何も知らないままに無差別でも良いかしら…。
/*
心房中隔欠損・心室中隔欠損と言う病気がアタシの症状にあってることが発覚しました。
しかも先天性。
大まかな部分は幼少期に自然治癒したけど、完治し切れなくてたこつぼ型心筋症が発症するようになったとか。
……うん、ちょっと調べてみたら何か合致しそうな感じに見えたんだ。
この病気、眩暈よりも発作なんだけどねー。
薬で体調維持してることにしよう。
たこつぼ型心筋症が左心室に影響が出るらしいので、アタシの場合は心房中隔欠損になるかしらね。
そんなことよりもログ書きなさいアタシ。
───……薬、飲んでおかないと。
[今はだいぶ落ち着いたけれど、いつまた発作が起きるとも知れない。
ポケットのリスを食べかけのマカロンがあるテーブルへと置いて、エーリッヒはベッドの傍に置いてある小箱を手に取った。
その中から粉薬を取り出し、水と共に飲み下す]
っ───。
…けほっ…。
………難儀な身体よね。
[少し喉に引っかかって堰をしつつ、ぽつりと自嘲気味に言葉を零した。
鎮静作用もあるその薬はゆるゆると睡魔も引き寄せてきて。
今日は店を閉めたまま、ゆっくりと休むことに*した*]
―詰め所―
あなた。
[ここへ来るべきではない。
そう理解してはいるものの、やはり足は向いてしまい。
団員に通されると夫の待つ部屋に入った。
夫は相変わらず難しい顔をしているようで。
それが少し前にここを訪問したベアトリーチェの一件がそうさせているのだとは知らなかったが。]
………ええ、明日から宿屋に泊めて貰うことになって。
あなたも出ずっぱりになるでしょうし、丁度良いわねぇ。
[夫は事態が収まるまで帰らないだろう。
直接告げられてはいなかったが、それくらいはわかる。
人狼以外の事を話す時は勤めて穏やかに。
他愛の無い話が夫婦の間を行き来した。
自分が何物であるかを、改めて夫に告げる事はなかった。]
あなたも、体には気をつけて。
ええ、私は大丈夫ですから。
[心配させないようにと向けた笑みだったが、少しぎこちないのは察されただろう。
だが夫は昨日のように自分を抱きしめる事はなかった。
少しだけ寂しそうにするも、今日はまっすぐ家に帰る。
やはり他人の同情や恐れの視線は刺さり、何度か溜息をついてしまったが。]
―自宅―
[帰るとまず小さな鞄に替えの服を入れてから、枕元に置いて横になる。
真夜中に一度、思い出したように目が覚めて。
奥のタンスにしまっておいた小さな小箱を取り出した。
中に入っているのは、銀の針。
プロポーズされた時に夫から送られた針は、輝きを損なう事無くそこにある。]
私は翡翠のついた指輪が欲しかったのに。
あの人、魔よけになるからってこれをくれたのよねぇ。
プロポーズ、嬉しかったのに…。
[それで喧嘩になったのよねぇと、懐かしそうに箱を撫でる。
人狼は銀を嫌うと言う。こんなものでも効くのかしらと思いながら、その箱も鞄の奥にしまったのだった*]
―翌日―
[老女の朝は早い。
日の出と共に目が覚めると、鞄を持って外に出た。
とはいえこんな時間に宿の扉を叩くわけにもいかず、暫く暖まって過ごそうかと向かう先は広場のはずだった。]
…あら?
[その途中、玉泉へと続く道に、何かが転がっているのが遠目に見えた。
老女の目には、はじめ猫が蹲っているようにも見えた。
だが、それにしては何かがおかしい。
行ってはいけない。
どこかがそんな警告を発するのに、歩みの遅い足は止まらない。
嗅ぎ慣れない匂いが鼻を擽り。
辿りついたその先で見た物は。]
[苦しそうに歪んだ最愛の人の顔。
倒れた身体は、一見しただけではどうなっているのかわからないくらいに無残に散っていた。
内臓の何が無いのかなど、知る事もできない。]
きっ…
きゃあああ!!あなた――――!!
[早朝に老女の張り裂けんばかりの悲鳴が、村に響き渡る。
傍らに崩れ落ちると、誰かが来るまで周囲に飛び散った内臓や腕を必死に掻き集めようとして、その身は赤く染まっているだろう**]
/*
ちょっと夜に時間食い込みすぎると申し訳ないのでここで落とすのでした。
大丈夫だと思ってるけど、希望者いたらごめんね!
― 夜/玉泉近く ―
[幾ら狼と言えども、道が違えば止める事は厳しかっただろう。
ただ、今回は自衛団員を止める事は出来た。
彼らを気絶させ、詰所の近くまで運ぶだけ。
人間の力ならば出来ない。狼の力でもって、彼らを運んだ。
それ以上は必要無かった。
声だけでなく、姿を二人の前に現したのは、暫くの時間を経た後。
カルメンが、ギュンターの血を舐めた後だ]
――ハ、すげー、無様。
[ギュンターであった物を見下ろす目は、嘲笑うよう。
余計な事を仕出かした老人には、それ以上の感慨を抱かなかった]
俺は、今日は要らね。
昨日喰ったからな。
もっと散らしとくか?
[未だ人の姿を取る狼は、
散らされた腕を掴み上げる。
未だ多少は温かさの残る人の腕は、軽く、人目に付くように、
少し離れた場所に放られた]
コレを見て。
それでも一人ずつ殺すってんなら、
[飛び散った血、内臓、肉体。
人の仕業ではない事はすぐに分かるだろう。
喰らう場所が少ない事からも、今回は――見せしめなのだ、と。
腕を取った時に手に付いた血を、ぺろりと舐めた]
疑う奴は、殺すしかねぇな。
生きる為だ。
誰かを人狼だとすれば、良い。
――三人で、生きる為だ。
[僅かに口元に浮かんだのは、確かに、*笑みだった*]
― 翌朝:自住居 ―
[老婆の悲鳴もなんのその、
男は今日もぐっすり眠っていた。
大きめのバッグに、衣類は詰め込まれている。
本は一冊も、其処に入っていなかった。
アーベルに貸した人狼の伝承の本には、
極一般的に知られている事実が記入されている。
身体能力の事、治癒力の事。
銀に対する反応。
生者、死者を見定める者の事。
狼のイラストの描いてあるページに、栞の様な細長い紙が一枚挟まっている。
其処には二年前、村を出た後の日付が、ウェンデルの字で*書かれていた*]
─ 宿屋 ─
[察したような表情>>27に返すのは苦笑。
鍵を受け取ると、カップに残った紅茶を飲み干して立ち上がった]
……ご馳走さま、と。
んじゃ、しばらく、世話になる。
[足元に置いておいた荷物を拾い上げると、部屋へと向かう。
アーベルに声を掛ける黒いローブ姿>>23とすれ違う時には、泊り客というのは把握していたので、軽い会釈はしていた。
何気に、ベアトリーチェの名は聞き損ねていたりするが、そこまで意識は回っていない。
元々、よほどの事がなければ他者に対して突っ込んで興味を持つ気質でもないのだが]
─ 宿屋・自室 ─
[部屋に落ち着くと、壊れた腕輪の包みを出して開き、明り取りの近くにそっと広げる]
……鳳の方に、傷が入ったか。
直せない範囲じゃない、な。
[二つの玉と枠に施した細工の状態を確かめて小さく呟く。
刻まれた細工は、番の鳥。
二つの玉に刻んだそれを、水晶の珠を挟んで向き合う形に配し、同じく鳥を刻んだ銀の枠に嵌めた物。
父の故郷で、霊鳥と称されるものの意匠。
永きを共にし、護り続けたい、との意志を形にするにはどれがいいか、と考えて選んだのがそれだった]
……まったく。
一人残した挙句に、こんな騒動に巻き込んじまって。
空回りもいい所だろうに……。
……まったく。
一人残した挙句に、こんな騒動に巻き込んじまって。
空回りもいい所だろうに……。
[ぼやくように呟いて、玉をそっと布の上に置く。
翠に宿るのは、何事か思案するようないろ]
……念の強さを思うなら、作り変えた方が、守りとしての機能は高まるだろうけれど。
それは、望まないだろうしな……。
[でなければ、わざわざ自分を訪ねては来ないだろう、と。
そう思い、浮かんだ考えは脇に退けておく]
とにかく、明日の朝一で清めに持ってくか……。
俺も、ちゃんと気を鎮めないと。
[ベルトから下げた組紐飾りの玉を軽く握り締めながら呟いて。
一度だけ、荷物袋に──その中の黒の包みに視線を向けた後、ベッドに潜り込んで目を閉じた]
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