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―シャワー室―
[こちらを見る涼の目は涙でいっぱいで。
慰めの言葉はかけようもなかったが、労わるような視線を向けた]
はい、お願いします。
こちらはnoR_aさんと同じ部屋に運びますから。
[出てゆく二人を見送って、瑠衣の身体を抱え上げた。
水を含んだタオルもありかなりの重さになっているのを、どうにかこうにか横抱きにしてみたが]
一人じゃ流石に危ないな。
手を借りるか、椅子でも持って来ないと。
[仕方なくもう一度下ろして脱衣場へ]
蒼………、
とき……ごめ…ごめん……私…一緒に……いたのに……
[なんとかそれだけを声に出してまたすぐに漏れ出すなき声は収まらず、
亜佐美に連れられるままに歩き出した。
亜佐美に服を着せられた後もしばらくは泣いたままに、
いずれ時がたてば泣くのは*やむだろうか?*]
二人は死んだら嫌だよ?
[HALとレンの会話を聞きながらそう呟くようなコエ、
そして次ははっきりとしたコエ]
二人が死ぬのが、
私、一番、嫌だから。
kana、一体どこへ行ってたんだ。
[姿を消していた奏もみつけた。
けれど今は追及までも出来ない状態だった。瑠衣を抱えたために自分の服も血に濡れていて]
…こっちには来るな。
蒼さんたちと一緒にいるんだ。
[押し付けるように言うと反応を待たずに脱衣所を出る。
一番近くの部屋を覗くと、デスクチェアがあった。
あまりにもの都合の良さに逆に気分が悪くなった]
まあいい。使えるものは使おう。
[カーテンを一枚外し、チェアに乗せて運ぶ。
瑠衣の遺体を包むのにもタオルだけでは心許ない。
後は車椅子の要領でベッドの並んだ部屋まで運ぼうと*思った*]
約束、しれくれる?
先に死なないって二人とも…?
[無茶苦茶なことを言ってることはわかっていたがそうコエに出して*呟いた*]
へえ。
危なっかしいとは思ったけど、殺し合いをねぇ。
[赤猫を連れ出す蒼を見送りながら、唇を吊り上げる]
馬鹿馬鹿しいね。…けど。
確かに、笑ってばかりもいられないか。
[水に濡れた瑠衣を抱えても、実際はふらつきもしなかった。けれど腕に掛る重さからして、そのまま運んだら不自然だろう]
誰がどう出てくるか、予断を許さなくなってくるな。
………え?
[脱衣所から聖に抱えられて出てくるバスタオルに包まれた塊。
それはちょうど人の大きさと同じくらいで。
しかも、聖の服とそれは紅く濡れていて。]
…………ま、さか。
[ふらり歩み寄ろうとするが、聖に強い口調で止められ、ビクッと反応し足を止める。
そして、チェアに乗せられ運ばれていくそれをただ呆然と見送る。
もし亜佐美の説明があればその予想が事実であることを知るだろう。]
そんな……ときさんも一緒に死んじゃうなんて。
[その言葉に付いて問われれば、玲の死について知るところを告げるだろう。
なお、呆然としながらも晴美の説明は耳に入っていた*様子*。]
疑われるのは人数的にもどうしようもないさ。
後はどうやってかわしてゆくか、だな。
[泣きそうな赤猫を宥めるようなコエで囁く]
大丈夫だ。
死ぬつもりはないよ。
[約束を求めるコエに返ったのは*哂うコエ*]
[赤猫にそう告げたところで、自らの状態を認識。]
うあ、しまった。濡れ鼠だ、これ。
うー、どうしよう。流石に濡れたまま戻るわけにもいかないし。
……あ、そうだ。
[そう言ってポンと手を打つと、掛けてあったタオルで身体を拭きつつ、瑠衣の衣装を漁る。
幸いにも、ソーイングセットと今の衣装と似ている(ような気がする)衣装を発見。]
急がないと、誰か来ちゃうよね。急げー急げー。
[そう言いつつ、取り急ぎ応急処置で裾上げと装飾の移植をする。]
よしこれでよし。
[満足そうに衣装を広げると、そう言って濡れた衣装を脱ぐ。]
[その胸は平坦で……そしてないはずのものがはえていたりしたが、気にしてはいけない。]
[そうして、新しく拵えた服を着ると、]
さて。赤猫さん、後は任せたよ。
[そう言うと、濡れた衣装を持ったまま壁を蹴り、換気口に上って誰もいない廊下まで抜けるのであった。
なお、濡れた衣装は換気ダクトの中に置いてきた。
変なところに置いて見つかっては元も子もない。]
よっ、と。ふう、誰も見ていないよね。
……ところで、あの音の正体は何だったんだろうね、と。
[そう呟くと、資材置き場へと向かったのであった。
そこに自分たちの関与せぬ死体が転がっているとは知らずに。]
/*
退席記号と移動記号つけるの忘れたが、これで補完終了。
うん、なぁんのもんだいもないよね(にっこり
では、*おやすみなさぁい*。
[沈んだ意識は、ふわふわと。
止まった時間はもう動かない、けれど、ときは動く]
……りょーたん?
[泣いてるのが誰か、わかって。
でも、なんで泣いてるのかはわかんなくて。
呼んだのに、届いてないみたいで]
……りょーたん。
あたし、ここにいるよ?
[もう一回呼んでみた。
でも、涼はこっちは見なくて]
……あれ?
[違和感。違和感]
……ねぇ、なんで、ない……。
[また呼びかける。
途中で。
気づいた。
あかいいろ]
……え……?
[あかいいろ。
みずがうすめてもどんどんながれるいろ。
それをながしてるのは。
なに?]
[追いつかない。
認識。
ついていけない。
思考。
その内、亜佐美が入ってくる。
聖がやって来る。
運ばれていく。
自分。
でも。
……でも?]
……あたしは、ここにいる。
[声は、どこにも届いていない]
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