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[そして意識は]
――……何で、泣いてるの。
[いつの間にか身体の外にあって、
血に濡れた自分と、幼馴染みの姿を、他人事のように見ていた]
ああ……もう、後が、ない……
狼が、二人――……友梨ちゃんを処刑しても、きっと、誰かが死ぬ……
[命を落とした森に諏訪が駆け寄るのが見える。
露島の狂気的な仕草は見てられなくて。
友梨が殺されても、まだ狼は、いる……それはきっと露島だと、なぜか確信しながら。
ただ、次の襲撃は、ないことを祈るけれど――きっと無理だろうとも、どこかで思っている]
……最後に、残るのは……狼役であっても、つらい、だろうね……
[友梨の怯えは真物だった。
だからわからなかった。
――狼だと考えると恐いけれど、それでも……友梨の言動を思い返して、静かに瞳を閉じた**]
あ、川島くん?
[声に気付いて振り返る。]
ってことは、いぐにすが……かな。
間に合わなかった……か。俺、まじ、役立たず。
[がくりと肩をおとした。]
─…森、君…
[友梨のことを聞いた慎太郎はなんと答えたろうか。
友梨を追っていったかもしれないし、その場に立ち尽くしたかもしれない。
自分はそのどちらでもなく、春を抱えて嗚咽を零す幼馴染の元へと向かい。
彼の背に手を添え、春と彼、二人を抱えるように抱きしめた。
佑と同じくらい、彼も、失いたくなかったのに。**]
[武器を持たずに居た事を後悔した。
春の傍から離れたことを後悔した。
守る力の無い自分が恨めしくあった。
春の纏うジャージに染みた赤が白衣に移り染めゆく。
無力感と哀しみが胸を満たし声を殺して泣いた。
泣き顔は誰にも見せない。
微かに震える肩だけがそれを物語る]
――…あ、ずま。
[嗄れた声が覇気なく名を紡いだ。
自らの目元を乱暴に拭い、顔を上げる]
― 階段付近 ―
さてのう。儂とて死んだ事なんぞないから、これからどうなるかは分らん。
……ご苦労じゃった。
[学校に引きこもると言い出す>>+23アズマにはそう告げた。
どのみち事が終わるまでは出るつもりも無いのだが。
かける言葉を探したものの、結局出たのはそんな程度のものでしかなかった。
背負ったハルエの重さは感じないが、アズマの声>>+24に背の身体を何度かずらし背負い直して。]
今は疲れて寝ておるだけじゃ。
死んだ事を上手く受け入れきれておらんのじゃろう。
あるいは、罪悪に苛まれておるのかもしれん。
[そうして今度は現れたハルヒの方を、また苦い顔をして見つめていた。]
間違ってなんかない。何も。
[戻ってきた音。
赤い世界の声を聴き止めて、呟く]
おれのことなんか切り捨てていいって、言っただろ。
[春に声をかけられ、そこで初めて周囲の“声”に気がついて、
振り返ると喪われたはずの幾つもの顔。
殺せと囁いた相手も――直接手にかけたものの姿もそこにはあって、
何も言わずに、曖昧な笑みを*浮かべた*]
[春の名を幾ら呼ぼうとも返事は聞こえない]
――莫ァ迦。
『ignis』との話が済む前に眠るやつがあるか。
[いつもの軽口を紡ぎながら笑おうとするが
如何しても泣きそうなかたちに歪んでしまう]
莫迦なのはボクの方、か。
[自嘲的な響きは消え入りそうな程弱い。
春の肩を抱いたままあれば背に触れるぬくもり>>26]
蛍、ちゃん。
[幼馴染の名を呼んで、
再び溢れそうになる涙を隠すように微かに顔を伏せた**]
[イメージの中にあった赤い枠は、いつしか灰色になっている。
いくら言葉を並べても、きっと向こうには届かないのだろう]
……桐さん?
[焦るような声が聴こえた。
そこに彼女の姿はなくて、代わりに血に濡れた遺体が*もう1つ*]
/*
ここで表でやり損ねたネタバラし。
最初に慎太郎に見せた占いメールは、受信ではなく送信ボックスに入ってました。
つまり自分で作成→保存したもの。
そんでもって一瞬しか見せなければ、多分判定のほうに目が行って細かい違いには気づかないんじゃないかしらと。
もう一回見せろと言われたらピンチでした。
百乃喜さん宮町さんの時はずっと慎太郎と行動してたし、作る暇なんかなかったから、完全にアドリブです。
狼が1人も落ちておらんのであれば、犠牲を1人にする事は出来るが…。
[サクラの声>>+29を聞けば1人そう呟く。
では誰が犠牲になるのかと問われれば、結局は答えられないのだが。
曖昧な笑みを浮かべるハルヒ>>+34に、溜息一つ。ただ一言。]
ご苦労じゃった。
[それだけ口にした。]
― 階段付近 ―
もう少し意識だけ向こうに置いておけば、嫉妬するような事も無かったんじゃろうがのう。
[軽口>>+36にはそんな言葉が口に出る。
背中での出来事は良く見えないが、軽く息をついて。]
どうにかするのは、宮町自身と、後は……
宮町が罪悪感を感じておる相手次第じゃろう。
[おそらくはマリーかと、思った所でそういえばマリーはヒビキはどこ行ったと改めて辺りを見回すが居たかどうか。]
これ、こんな所で寝るんじゃないわ。
[言ったが言葉は届いたか。
背中にハルエを背負ったまま、その場を離れず暫し生きている者らを見ていた**]
[包むような幼馴染の温もりが
徐々に佑一郎の気持ちを落ち着かせる]
蛍はずるくない。
優し過ぎるだけだ。
[例え話で自分をずるいと言った彼女>>12を
佑一郎はずるいとは思わない。
今触れているぬくもりも彼女の優しさの表れだと思った]
それに、ずるいのはきっとボクの方だ。
置いてかれるのがイヤで置いていく側を選ぼうとしてる。
[守りたいと思った者を守れず失ってばかりいる男は
失うことに何処かで怯えていたのかもしれない。
彼女が望まぬと知りながら、それでもきっと
春を庇おうとしたように、また同じ事をするのだろう]
[――ずるい、と妹に泣かれた事があった。
幼い頃に亡くした母に歳をおう毎に似てゆく佑一郎を
父は事のほか可愛がり目を掛けた。
父が妹に愛を注がなかったわけではない。
同じように妹も可愛がられていたように思うけど
妹はそうは感じていなかったらしい。
お父さんを取らないで、と小さな妹に泣かれて
佑一郎は父と距離をとるようになった。
守るべき大事な妹を知らぬうちに傷付け泣かせた自分を嫌悪した。
また、誰かに、ずるい、と泣かれるのがイヤで
それ以来、自分から誰かを求めることは無くなった。
ずっと特定の恋人を作らなかったのも、
春と蛍子の幸せを願ったのも、其れが背景にある。
頭を掠めた色あせた景色を覚えているのは佑一郎ただ一人]
――…ありがとう、蛍。
御蔭で、少し、落ち着いた。
[失った痛みは消えないけれど
それは幼馴染である蛍子も同じだろう。
顔を上げ蛍子を見詰め微かな笑みを浮かべた。
慎太郎>>23の問いには蛍子が答えたけれど
彼へと眼差しを向け]
春は占い師だった。
そして、友梨ちゃんを狼だと断じた。
占い師を、狼が、襲撃、したンだろうね。
[言葉にすればその光景が過りきつく柳眉を寄せる。
霊能者が二人いる事は知らない。
既に居なくなってしまったという可能性さえ頭の片隅にある]
――…さて、と。
此処で寝かせるのはあんまりだから……
春を宿直室に運んでくるよ。
襲撃が起きた直後なら、
まだ、安全な方だと思う、し。
[断りを入れてから、春を抱え立ち上がる]
こうして運ぶのは三度目だな、春。
[微かな呟きは何処か懐かしむような音色。
感傷に浸りたくなる己を叱咤して前へと進む。
春を宿直室に運び寝かせれば
毛布を被せたまま置き去りにしてしまった桜子を迎えにゆき
同じように宿直室に寝かせることとなる**]
―階段上―
[>>25 問いに返る、蛍子の掠れた声と。
>>31 捕捉するよな、佑一郎の言葉]
……そっ、すか……。
[間を置いて、返したのは、短い言葉。
春の死を嘆く様子には、何も言えないから、ただ小さく息を吐いて]
……俺、桐谷、探しに行きます、わ。
はるさん……たのんます。
[>>32 春を運ぶ、という佑一郎に短く言って、歩き出す。
春陽と、それから、誠の方は、振り返れなかった]
― →写真部部室―
[探すと言っても宛はなく。
更に、返り血塗れで歩き回れるほどには極限状態ではなかったから、まずは血の痕をどうにかしよう、と。
足を向けたのは写真部の部室。
撮影時のトラブルで着替えが必要になる事も多いから、ここには予備のジャージを置いていた]
……っ……。
[中に入った途端、足の力が抜けた。
ずるり、と。そんな感じで、その場に座り込む]
は……ははぁ……やって、らん、ね。
[零れる声には、はっきりそれとわかる、震えの響き。
ひとを殺した――その衝撃が、今更のように、押し寄せてくる。
身体が震えて、思うように動けない。
けれど]
死んで、たまるか……死ねる、かよ……。
[こんな思いが、四肢に力を与えて、立ち上がらせる。
死ねない、帰りたい。
けれど、それをやるには。
誰かを――人狼を、殺さなくてはならなくて。
そして、それは]
……なんで、よりによって、あいつなんよ。
[他の誰かなら良かった、と言うわけではない、けれど。
ここにいる中で、一番付き合いがあったのは友梨で。
そうであって欲しくない、という気持ちもあって。
けれど、と、でも、がループする]
……あー、っとに!
[苛立つ、苛つく。
色んなものに。
それらを振り払いたくて、まずは頭を冷やそう、と。
部室備え付けの水道を思いっきり出して、頭から水を被った**]
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