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―脱衣所―
[話を聞いて、少し、自分の生活を思い出す。]
お母さんは……
ん、大変だったのね。
[それから、警戒の色を強くした少女に、苦笑して]
そうね。あんまり話してないもの。
わたしは…それに、この力が好きじゃない。命を縮めるんですって。だから狼を見つけたくないのかもしれないわね。
[ウェンディを抱きしめながら。
ふと、思い出した事がある。
あの時口にした言葉。確か……]
……では……宿題……。
『ばらの下で』……
答え合わせは……私の気が向いた……
[小声でぽつりぽつりと呟き。]
答えが……合っていたら……ちょっとした、ご褒美……。
何が、欲しいか……。
[何故今頃になってそれを思い出したのか、気付いた。
私は、まだ]
答え合わせを、していない。
/中/
む。
とりあえず銃の設定を自動結界張り機(ネーミングセンス皆無)に変更したほうが良いかなぁ。一応まだ“銀色の”弾としか言ってないからね。
襲撃が何時の設定になるか分からないし。朝更新なら夜に張り込みで良かったんだけども。
[足早に部屋を出て、階段へ。
二、三段降りたところから、勢いをつけた跳躍で一気に残りの段を飛び降り、着地する。
……以前はこれをやって気づくと、血相変えて飛んできた者は、今はいないのだと。
ふとそんな事を考えて]
おや。
[その姿を見て、なんだかほっとしたのか、軽く会釈をして迎え入れる。]
…あの方なら、先ほど庭園で見ましたが。
[あの女のことは、名前ですら呼ばぬほど。]
命を、縮める?
死んじゃうの?
[少女の目が大きく見開かれる。昨日のメイの声を思い出す。
力を持つと言うことは重いのだ。]
力を使わないこととか、出来ないの?
使いたくないなら、使わなければいいんじゃないの?
[目の前の女性がもし、本当に人狼を見分ける者だとしたら、彼女の力は自分にとって嬉しいものだとはわかっていたけれど。
敢えて尋ねたのは、自分がもしその立場にあったらと考えたから。]
[ 行く宛も無しに廊下を歩んでいれば丁度メイが階段から跳び下りる様を見留め、上から半眼で其の姿を見下ろす。]
……なーに、危なっかしい事やってんだ。
正しくはね、なんだか少しずつ、身体が死んでいくらしいのよ。
毒素というか……合わないんですって、身体に。
端っこからぼろぼろ崩れてしまうことになるの。
薬もあるんだけどね
[彼女の言葉も、やさしいと思う。
だって、知りたいはずなのに。]
ん、それがね。できないのよ。
なんだろう……血が騒ぐっていうのかしら。どうしても調べないといけないって思っちゃうの。
それにね……もし調べなかったら、皆が死んでしまう。そんなことにはしたくないのよ
[わたしは小さく微笑みを作る。]
ウェンディ。
[意を決して、切り出す。]
私には、話しておかなければいけない事がある。
貴方に向かって吐いてきた嘘の事を。
私が、あの男に抱いてきた感情の事を。
……もしかしたら、この話を聞いたら貴方は私を嫌うかもしれない。
それでも、聞いて欲しい。お願いだから。
[そして、ウェンディの*返事を待つ。*]
/中/
誰も疑えないとか言ったら駄目だよね?(笑
コーネさんは不思議だけど、狼っぽいかと言うと……。ああ、でもアーヴの体が私とローズのところにあって、彼のところになかったのは不思議かな。
起きたら居なかったんで、ちょっと心配で…。
[答えを返す彼の様子には気付かぬままで]
…庭園?
……一人になりたかったのかな…。
[昨夜の出来事を思えばそれも仕方がないと考えて]
貴方は何故此処に…?
ん……?
[上から聞こえた声に、くる、と振り返って]
別に、珍しいことでもないけどー?
結構、いつもやってるし。
[軽い口調で、さらりと返し]
…いえ、なんとなく人恋しくて。
[肘をついて組んだ手に、目を伏せ。]
義兄を殺した人狼とやらが居るとしても、僕以外全員…というわけでもないでしょう?
こうして言葉を交わしていた方が落ち着きますし。…一人で居るよりは安全な気もいたしました。
[脳裏には悲鳴をあげて抱きついて来た少女の姿。涙すら浮かべて縋る姿。一度ならず二度までも、彼女はその娘の恐慌状態を目の当たりにしていた。
その姿と、主を死に際まで弄んだ人狼の像は如何しても重ならない]
――違う。
[声に出してそう言うのは、それでも頭の何処かで人狼の狡猾さを理解していたからか。
でもきっと彼女は違う。
ならば、如何するべきか?]
[ 両手をポケットに入れた儘にトン、トン、と慣れた革靴で一段一段と階段を降りて行けば、緋色の絨毯を踏んで溜息を吐いて、]
然様で。怪我しても知らないが。
[他人事の口調で矢張り軽く返す。]
[人恋しい、と聞いてふと、自分もそうなのかと思い。
そんなことは今までなかったのに、と少し困惑。
しかしそれは表には出さずに]
確かに大勢の方が良いかもな。
一人では良くない事ばかり考える。
人狼は…どうだろうな、居た所でそう多くは無いと思いたいね。
[目の前の綺麗な顔が、白い腕が、崩れていく。
それは少女にはどうにも想像がつかなくて。
言葉が見つからず、ただぼうと口を開けたまま。
その微笑が、なんだかとても儚く見えた。]
……占いの力を持っていたら、誰も疑わなくて済むと思ったの。
[力があればよかった。
自分が先ほど投げたその言葉は、彼女にとってどう響いただろう。
占いの力に頼れば、無実の人が誰も死ぬことなく狼を殺すことができると思っていた。
けれど、彼女に頼ると言うことは彼女に代わりに死ねと言うことなのだ。
何に頼っても、結局は誰かを死に追いやるのか。]
私は、あなたを信じない。
占わなくても狼を見つけるわ。
[そう告げる言葉が、既に彼女が占い師であると認めかけていることに、ヘンリエッタは気づかない。]
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