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[用を承れば、厨房にてすぐさま準備をして、
食器を銀のトレイに乗せ、再び客室へと向かう。
片手にバランス好くトレイを持ち、扉を二度ノック]
失礼致します、ローゼンタール様。
お飲み物と果物をお持ち致しました。
―書庫―
ううううぅぅ
[膨大な書がひしめき合うように、それこそこれ全部読むやつがいるのか?と思うほど保管されている。静かで落ち着きのある空間にてうめき声が聞こえる]
弟と…妹が…いっぱい……
[...は本を横に置きながら長机に突っ伏して寝ているようではあるが…悪夢でも見ているのだろうか。その内容は寝言から推して知るべし]
[用件を畏まって承り去る足音に、ようやくゆっくりと動き出す。
声は男性の物だった。この姿を見せるにはまだ時間が早いだろう]
…ゥゥン、まぁこんなところかしらァ?
[昼用のワンピースに着替え、薄く化粧を終えた所で響くノック音]
アラァ、いいタイミングだわァ。
…どうぞォ。
こんなに大量につくってどうするつもりだー…
…大量生産の時代到来ってやつかー…
[……一体何が?]
髪飾りは食えないぞー
[本当に何が。それは夢の話]
[客人の答えを耳にすれば、扉を開いて。
失礼致します、ともう一度告げ、恭しく礼をする。
一歩踏み入り、備え付けのテーブルの上に食器を並べていく。
透明な器には、瑞々しい赤をした苺が盛り付けられて]
手摘みの、完熟苺です。甘酸っぱさをお楽しみ頂けるかと。
紅茶にはダージリンのセカンドフラッシュを、ストレートで。
お口に合えば宜しいのですが。
[言いながら、ポットから白磁のカップに紅茶を注いでいく。
ソーサーに置かれた器の内は濃いめの橙色に満たされ、
薄い湯気と爽やかな香りとが辺りに漂う]
/中/
……別に釣りのつもりはなく。
旬の果物っていうと、やはり、ね。
本当はダージリンなら葡萄かとは思うのですが。
ちなみに日本では苺の旬はもうすぐ終わりですが、
ドイツでは春〜初夏が旬なのだそうです。
うぐぅ……はっ
夢か……もう少しで猪と熊の乱闘に巻き込まれるところだった
[弟と妹がどこにいったのか。それは既にわからない]
にしてもまだ眠いな……んーー
[座った状態で寝てしまったために凝り固まった身体を伸ばしてほぐす。だがまだ思考は寝ぼけており、瞼も重たそうにしている]
ん
[一人で軽く頷きながらポケットにいくつか入っている知恵の輪を取り出した。これは起きたときようだ。寝ぼけて鈍った思考力が元に戻るころには知恵の輪は外れているだろう。そういう風に作られている。黙々と気だるそうにしながら、知恵の輪を無心にいじっている。]
─庭園─
Die Fliege des Flugels weg von hier vermutlich erweitern, wo sie nicht andert……
[季節の花と緑が見事に組み合わされた庭園を、白いふわもこ肩に乗せ。
なにやら歌らしき物を口ずさみつつ、のほほんと散歩中]
/中/
はっはっは、性懲りもなく謎ドイツ暴走中。
ちなみに、某コラボのサイドBです。
Aの方もやっとくかなー。一曲だとネタが尽き易いし。
……て、つきやすい、を憑き易い、と一発変換するってどうなんだ、自分。
[新鮮な空気を取り入れる為か、窓は大きく開かれている。
執事自らがお茶を準備するのを、扇のような睫毛の下で満足そうに見やりつつ、初夏の風に吹かれた髪を指先で遊ぶ]
フゥン、完熟の…美味しそうだわネェ。
[赤い爪を伸ばし、一つ摘んで齧る。
唇についた果汁を舌先で舐め取り、目を細めるさまは猫のようか]
…アァン、甘酸っぱくていいいわァ。
[黙々といじり続けて、知恵の輪が外れる。そのころには、だるそうな雰囲気こそ変わらなかったが、眠たげに虚ろいでいた瞳は、確かな意思をもった光を放っていた…とはいっても、ぼんやりとしているのは仕方がない。
外した知恵の輪を元に戻して、しまう。
そして昨日寝る前に持ち出して、でも開いた形跡のない本。というか開けてないのだから当然だけども。それを見る。タイトルは『極上の麺のうちかた』というもの…]
俺は何でこういうのとったのだろうな。
[自分で自分に首をかしげ、もう一つあるのを見ると、『正しい服の織りかた』というもの]
……ここなんでもあるなー
[思わず感心]
In der Schwarzung duckst dich du, die Pupille, die stark schliest.
In der Welt des Schwarzen, das degradieren nicht einzelnes verpackt und andert wird.
Deine eigene genugende normale Schwarzung, die ist, ist uberhaupt nicht geschlossen.
Weil was anderung anbetrifft jedoch sie nicht ist, gibt es keine jeden Schmerz.
[そこで一度、口をつぐんで、空を見上げ]
あー……いい天気だなあ……。
「ぬくぬく、ねー」
[ふともらした呟きに、カーバンクルがこくこくと頷いた。
日差しがその額の真紅の石に煌めきを弾く]
[果物にも似た爽やかな香りを愉しみつつ程よく冷まし、白磁に紅唇を寄せる。上質な葉と上質な腕によって淹れられたお茶は、舌の肥えた女をも満足させる物だった]
…こちらもいいお味ですわァ。
いつもはミルクを入れていただくのだけどォ、このままいただこうかしらァ。
ギュンター様は良い使用人をお持ちですわネェ。
[くすりと笑みを浮かべて、喉を潤す]
[銀のトレイを抱いて、再び一礼]
お気に召されたのならば、何よりです。
[言の葉を紡ぐ声は、柔らかなテノール。
表情を和らげ、形式的な笑みを浮かべる。
開かれた窓から吹き込む風に、黒橡の髪が靡くのを感じ取れば、
客人の妨げにならない位置へと一歩、移動して]
また御用があれば、何なりとお申し付け下さい。
食事会まではまだ時が御座いますが、
邸内は御自由に御覧下さいませ。
[なんでこれを出したのか首をかしげながらも、読み始める。出した以上読もうという辺りは律儀なようだが、頭に入っているかどうかは定かではない。
眺めるようにのんびりとぺらぺらめくる。]
ま、なんか食事会とかいうのはまだ見たいだし、時間つぶすにはちょうどいいよな。
[...はオルゴールにはあまり興味はない様子だが、知識を蓄えるのはやぶさかではない。興味と言う感情まではぼやけてはいないようだ
若干方向性が乱雑ではあるが]
─庭園─
あら、あれは……
[庭園の掃除をしていると向こうから歩いてくるのは見知った顔]
こんにちは、エーリッヒさん。本日はいい天気でございますね
[そう言ってにっこりと微笑み]
ミルクティーがお望みでしたか、申し訳御座いません。
次の機会には、必ずそのように。
[謝罪の言葉と共に目を僅か伏せて、頭を垂れる。
そして少しの間を置いて顔を上げれば、
笑む客人に対して、微笑を返した]
いいえ。私などはまだまだです。
[後の様子に気付けば、邪魔をすまいと口を噤んだ]
おっと……。
[呼びかける声に、そちらを見やり]
やあ、こんにちは。
うん、ほんとにいい天気だねー。
ここ数日徹夜の缶詰だったから、風が気持ちいいよ、ほんとに。
太陽見たのも、わりと久しぶりだし。
[軽く手を振りつつ、さらりと問題発言]
/中/
ドイツ語のお勉強。
Herr ヘル(ヘァ):男性に対する敬称。
Frau フラウ:既婚女性に対する敬称。が、現在では未婚女性に対しても。
Fraeulein フロイライン:少女に対する敬称。
基本的には苗字+様。ただし、使用人仲間は苗字呼び捨て。
性別不明もいるのと、呼び分けがややこしいため、敬称はあまり使わない。
単体で使う事があるくらいでしょうか。
[赤い煌きがどこから来たのかを、まるで景色を愉しむように硝子越しに探す。視線は睫毛の下に隠しているが、鋭いモノなら察したかもしれない。
銀のトレイを抱いて礼をする執事の声に、ゆるりと瞳を向ける]
ァラン、ありがとォ。
ではせっかくですしィ、お茶の後で散策させていただくわネェ。
[散策と言う名の値踏みだろうが。
給仕に満足しているので、執事が忙しいのであれば引きとめはしないだろう]
[謝罪の言葉には、ひらりと手を振る]
アラァ、いいのよォ。
ダージリンはストレートの方が美味しいのですものォ。
初めての客の好みまでは知らずとも無理は無いわァ。
…そうネェ、最後の濃くなった分だけミルクでいただけるかしらァ?
[そう言いつつも、美味しくないお茶であれば女は叱責したであろうが。
それから、まるでついでというように窓の方を見る]
アァン、せっかくのお茶が冷めてしまうわねェ。
窓を閉めていって下さるかしらァ?
す、数日徹夜で缶詰ですか。それは、なんというか……ご苦労様でした
ああ、そうそう。ローゼさんもこんにちは
[そう言って、ふわもこの喉を撫でようと指を伸ばす]
[ご苦労様、という言葉にくすくすと笑って]
ん、まあ、それが俺の仕事だし、ね。
それに、楽しんでやってる事でもあるしねー。
[だから、なんて事ないよ、とさらり。
挨拶されたカーバンクルはみゃう、と応えつつ、大人しく撫でられ]
[その視線に執事が気付いたかは、変わらぬ表情からは窺えない。
ただ、せっかくだからとの言葉に、はい、と一度頷きを返して。
注文には、すぐさま侍女を呼びミルクを持って来るよう言いつける]
かしこまりました。
[言われるままに、一礼して窓辺に近寄り、手を掛ける。
庭園にて、金髪の青年と話す茶髪の少女の姿が視界に入った。
退屈させないようにするのも使用人の役目であるし、
客人の手前だからと叱責する事はなけれど、一瞬目を眇めた]
気候は暖かいですが、風は少々冷たいようです。
お身体を悪くされぬよう、お気をつけ下さい。
[窓を閉め入り口傍へと戻ったところで、
丁度運ばれて来たミルク入りのポットを受け取り、卓上に]
[女がミルクティを好むのは、猫舌である事を隠す為でもある。
ダージリンのような香りの良いお茶は、執事がしたようにストレートでいただくのが常なのだから]
[麺を寝かせる時間や水の配分をぼけーっとしながらも脳に記録していて本を閉ざした。が、この辺職種とは一切関係ない。この知識が使用されることはほとんどないだろう]
刀鍛治やら細工やらの本のほうがいいんだろかな
[あまりにも今更のことをいいながら、読み終えた本を所定の位置に返そうとして……どこにあったのか思い出すのに悪戦苦闘する]
どこだっけか…
[そして書庫の広さに呆然。ある程度の位置ぐらいは覚えれていたのがせめてもの僥倖だっただろう、しばし目を走らせ続け……どうにかなったが、疲れはててしまった]
あー…ん。また後でにしよ。ってか麺とか見て腹減った。
[と、後でまた来ようと決めつつ疲労感を滲ませながら書庫を後にしてホールにでも戻ろうかなとか思いつつ、微妙に迷いそうな予感がひしひししている]
[有能な執事の素早い対応を眺めながら、苺を口に運ぶ。
窓を閉める後姿に、庭にいる客人――正確にはその連れの獣――について問いかけようとして、眇められた瞳に口を噤む。伊達に客商売はしていない]
ハァン、身体を冷やすのはよくないものネェ。
気をつけるわァ。
[ミルク入りのポットが届いたのを見、カップを空にして置く。
お代わりをと眼差しのみで促しつつ、なんでもない世間話のように問いかける]
ギュンター様は随分とお顔が広いのネェ。
変わったお客様も多いのかしらァ?
…珍しい獣をお連れの方もいらっしゃるようですわァ。
[ふ、と表情が穏やかになるのは、相棒と少女の間の和みの空気のためか]
趣味が高じて、仕事になったようなものだし。
それで楽しくなかったら、一体なんなんですか、とね。
[くすり、と笑ってこう言って]
それに、自分のペースでできるから、そういう意味でもラク。
人のペースを大切にしなきゃなんない君に比べれば、全然お気楽なもんだよ。
こっちだっけか。
[自信なさげに歩きつつもしっかりとホールのほうへと向かっている。
外はなかなかにいい天気だ。とぼんやりと中庭を眺めていると。そこには人が二名。
見たことあるようなないような。…いや、ある。あの赤い宝石のもふもふは印象には残っている。
確か幾度か店に顔を出したような。そういえば昨日ちらっとみた芳名録にも名前がのっていた気もする。彼も招待客か。
そしてそのもふもふをなでている自分と同じ年か少し下か、それぐらいの茶色い髪の少女。こちらは会ったことあるかどうか曖昧だが、服装からしてここの召使の一人だと予想がつく。
あのもふもふをなでるのは羨ましい。]
そういや、他の招待客とかに全然あっていなかったなー
[ブリジットには昨日偶然あったけど。と思いつつ。挨拶するべきかせずに通り過ぎるか。
別にほうっておいてもよかったけど、そういえば自分の客間はどこなのか聞いていなかった。(正確には聞き流したためわからない)ことを思い出し、召使がいることにちょうどいいか。と中庭に足を踏み入れた]
[スッとローゼから指を離すと]
そうですか。それならやりがいもあるんでしょうね
[くすりと笑うエーリッヒに微笑み返す]
そんなことありませんよ。私はそれも含めて好きでしているわけですから
十分楽しんでいますわ、私も
[視線を向けられれば、澱みない動きで再び紅茶を注ぐ。
空のカップが、先程よりもやや色の濃くなった液体で満ちて。
最後の一滴まで注ぎ切った後に、ミルクポットを手にし、
好みの分量を伺いながら白を混ぜていく]
はい。
様々な年代、様々な職種の方がいらっしゃいますね。
[問われた事に、彼女が何を求めているかは気付いただろう。
が、こちらも世間話のように、素知らぬ振りで言葉を返す]
珍しい……というと、レーヴェ様の事でしょうか。
各地の神話や伝承を研究されているそうです。
以前は、旅をなさっていたのだとか。
[芳名録に書かれている程度の、当たり障りのない事を。
客人の情報を、妄りに己が口にするべきではないから]
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