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― ここまで裏設定 ―
― ここからオーフェンきゅんの夢の中 ―
―とある街のマンションの一室:深夜―
ひっ・・・
[少年が怯える声を上げるまもなく、彼の視界は上下に反転する。
男はまだほんの幼いその裸の少年を、壁へ床へ、机へと、右腕で振り回し叩きつける。
少年には泣く間もなく。やがて男の身体から開放されると、その痛みに耐え切れずぐすっ、ぐすっと泣き出す。視界がぼやけていく。
ふと目の前を見ると、男は自分よりも幼い女の子を抑えつけ、なにやら股間から怒張したモノを取り出している。
未だ幼い少年には何をしているのかは分からなかったが、男を止めなければならない。その想いだけは確かに残っていた。]
や・・・めて・・・
[その少年のか細い呟きは、しかし目の前の男の耳には入らず]
[部下達の報告の一部が上がってきた。十二宮のここ最近の行動だ。もともと常時、彼らには監視・バックアップの目的で部下が張り付いている。]
[分析するまでもなかった。「好き勝手」、その一言で十分。]
フフン。(唇の端を楽しげにつり上げる)
そうだ。「標的を殺す」、それさえ果たすなら、他には一切ルールは無い。それが十二宮、私の創りあげた十二宮だ。
『彼らに裏切りなど有り得ない。そもそも組織の下僕・手駒と考えるのが間違っている。彼らが仕えるのは、己一人だ。己を裏切る事の出来る者はいない。』
『しかし…。この理屈でボスを説得は出来ないだろうな…。』
「エドガー様、珈琲などお代わりは如何でしょうか?」
[音もなく円卓の間に姿を現したメイドは、恭しく御辞儀をすると、そっと彼に近づいた。
そして回答を得るためにエドガーの顔が見える位置まで来ると、自分の体とスカートを利用して完全に周囲から壁を作るや、さっとポケットの中にレッグからのカードを挿し込んだ。
カードにはクローディアの今後について。
今回の状況からの脱出方法について。
など、今後の方針についての質問と、残る一人を含めた指示系統の流れについて質問が載せられていた]
「ああ、失礼しました。何かお考え中に無理に声をかけてしまいました。後ろに控えておりますので、何かありましたらお声かけください」
[メイドは行うべきことをすると、自己完結してから、壁際まで下がり、そのまま無言で直立をするのであった]
[今回の召集に先んじてエドガーに齎されていた一通の文書
それはカレンが母様と呼び、実際彼女の産みの親であるミレイ・バジェナからのもの]
《エドガー様、この度の召集をカレンから聞きましたが、何やらただ事では無いご様子
もし御身に降りかかる火の粉があるのでしたら、どうぞ私の娘をご自由にお使い下さいませ。当人にもそのように言付けておきます
最後に、御身に何事も起こらないことをお祈りいたしております
ミレイ・バジェナ》
<naka>おーれーに話作れってかー!!??任す気、ってか巻き込まれる気満々だったのに!マジでどーしよ…。</naka>
―私室―
『さて…如何したものか』
[襟を緩く開けた白いシャツと黒いスラックス、そんなラフな服装でベッドに腰掛けたまま首を捻ったまま、暫し瞑目。
ふと足元に何かのすりよる感触に翡翠の瞳を開いてその存在を微笑みとともに抱き上げる]
君でしたか、レギーナ。
どうしました…お腹がすいた?
[にゃうー、と細い鳴き声をあげながら白い猫の尻尾がぱたぱたゆれる。
キラキラと輝く灰色の瞳をもつほっそり美人は彼にかまってほしいらしかった。
膝の上に下ろし指先で喉を撫でてやりながら]
…さて、そろそろ行こうと思うのですが…お前も来る?
[首をかしげて尋ねたらするりとまた足元によってきたものだから、軽く身支度を整えてから部屋を共に出る]
―私室→会議場―
―客室―
―――…えぇ、申し訳有りません。
はい、では…お言葉に甘えて。失礼します。
[ピ、と小さな電子音と共に通話が切れる。
口許に微笑みを湛えながらも、確かに小さく溜息を零した]
――表の顔を続けるのも、時には便利では有りますが
[手間が掛かりますね。と、独りごちて。
携帯端末をサイドテーブルへと置いた引き換えに、
銀のフレームに彩られた眼鏡を軽く手に取った]
[早々に済むだろうと考えていた用件が長引き
――しかも隔離と言う方法を取られた事で、
表の顔として繕っていた仕事の方に出る事も叶わなくなる。
適当な理由を捏造し、暫くの休暇をと上司に告げば
何らかの形で話が回っていたのだろう、いとも簡単に許可が下りた。
通話を切る間際に投げられた、気をつけて行ってこいよ!やら、
カンガルーのお土産を楽しみにしてるからな!やら
――…一体、どの様な話が回ったのか、気になる処では有るが]
[何にせよ、簡単に話が通るのは有り難いには変わり無かった。
…この組織は、こう言うフォローの手回しが相変わらず良い。
小さく感嘆の混じる笑みを零し、銀のフレームを目元へ添える。
ブリッジを軽く押し上げ、客室の窓から眼下に広がる夜景へと視線を落とす]
―――何の『価値』もない。
[くつ、と。喉の奥を鳴らし小さく零れた]
[小さく無数の煌きに彩られた世界――高層階から眺めるこの景色も、
百万ドルの夜景と称されるに等しいモノなのだろうが
―――何の感慨も沸かなかった。
名残惜しげな素振りも見せず、ひらりと踵を返し窓際から離れ。
簡易に支度を終え、自らに割り当てられた部屋を後にする。
再び扉の閉まった室内には、静寂と闇の帳が残った]
―客室→会議場―
[二つ目の報告に目をとめる。幹部らの過去の記録だ。]
[組織加入の際に、多少は収集済みとはいえ、裏切りの可能性を考えての精査には時間がかかる。しかし、例外が二人。それが今エドガーの手元にある。「組織以前」の過去を持たない二人の子供。]
[少しだけ愁いを面に現し、直ぐに改める。]
[頭を切り替え、]
『まぁ…まずはクローディア、か。話を聞いておく必要がある。』
―未だ陽の昇らぬ時間の客室―
[薄暗い部屋の中、影が動いた。
見下ろした黒髪のメイドは、白い肌を更に白くして居る。艶やかな口唇からは吐息。
吸い寄せられる様にもう一度、其処に口接けた。
触れるだけの口接けは、小さな音を立てて離れる。其れでも彼女は目を覚まさず――]
気を付けて抱くのも――抱かれるのも、久しい物だね。
[殺す相手しかして居なかった最近。殺さない様に何処か抑えは入り、其れは今も身を苛む。
背より生える二つの手を、彼女の体から退かす。絡み付いていた腕に紅の痕が浮かび、今度は其処に舌をチロリと這わせた。
其れから。
自らの胸に咲く紅の薔薇を、膨らみに添う様に押さえる。
首に掛かった、普段は隠れているチェーンが音を立てた。]
お休み、嬢。
――目が覚めたら蜂蜜の、甘い口接けをして上げよう
─客室─
[ふい、と浮上する意識。
十分な睡眠その他を取ったためか、目覚めはわりあい快適で]
……自分の場所なら、もっと寛げるんだけどねぇ……。
[ここだとねぇ、と呟いて、起き上がる。
傍らにいたメイドは、先に起き出し、部屋の隅に控えていた]
や、おはよ、アイリス。
[にこ、と笑いながら呼びかけて起き出し。
一見細い外見に似ず、鍛えられた体躯とその上に舞い散る傷痕をいつもの装いに包み込み]
さぁて、と。
引きこもりはよくないし、行きますかねぇ。
[ふわ、と欠伸をしつつ、会議場へ]
─…→会議場─
[再び彼女の隣に身を寄せて、牡牛座は眠りに堕ちる。
其れは深くはなく、浅い物。
警戒は解かれて居ない――証明するかの様に、黒の手が檻の様な形を取って二人を囲っていた。
やがて訪れた目覚め。触れ合った口唇は甘い蜂蜜の味。
黒い髪のメイドは寝台に寝かせ、衣類を纏う。
他のメイドに食事を頼み、自分は部屋の内部の書棚に手を伸ばした。
――静かな時間が流れる。
其れから疲れの見える少女が幾度も軽い眠りに堕ちた後、
最後の頁を捲った彼女は、立ち上がってフードをかぶりなおす。
月に似た銀糸の髪は隠れ、何時もの三日月の笑みが浮かぶ。
部屋を出た所で他のメイドに聲を掛け、目を覚ましたら中の少女を部屋に運んで遣って欲しいと告げた。
向かう先は、昨夜12――13の星が集った場所。]
−会議場−
[扉を開ければ真っ白い猫は悠然とした足取りで中へと進む。
その様子が何だかおかしくて思わず微笑んでしまったがちらり、と灰色の視線がこちらに向けられたので肩をすくめてまずは全員分の軽い食事を用意することにした。
通りかかったメイドに頼んで幾つか用意するように言付ける]
では、頼みましたよ。
[やがて集まりだす星たちにはいつもどおりの微笑で猫と共に向かえるだろう。
そしてまずは飲みたいものを聞いていく]
─会議場─
[中に入れば、やー、と言いつつ場にいる面々に手を振り、自分の席へ]
……しかし、ここに来ると眠くなるのはどーにもなあ……。
[殆ど条件反射のような気がしつつ、はふ、と欠伸を一つもらして]
―会議場―
[中に揃う面々に軽く挨拶を投げ、第十一席へと座す。
随分と人の少ない会議場に、何処か安堵の息を零し
ゆっくりと背凭れに寄り掛かり、ゆるりと瞳を瞬いた]
…貴方は常に眠たそうですね、ディーノ。
――あぁジョエル、お手数ですが今日はコーヒーを頂けますか。
[短い欠伸を零す相手に、小さく笑みを零し。
頬へと流れた髪が、常は隠している左の銀を垣間見せる]
―昨夜・自室―
[一人戻れば、届けられている見慣れた己の鞄。そっと開き、中身を確かめていく。]
[鞄の中から愛用の煙管を取り出すと、ソファーに座り、慣れた手つきで刻み煙草を雁首の火皿に入れ、火をつけ。ゆっくり吸いはじめる。]
ふぅ……ターゲットがわからないと言うのはなかなか面倒ね。それもあの12人のうちの誰か……。
[一応、クローディアが裏切り者そのものである事も頭の片隅には置いているらしい。]
……ターゲットさえはっきりすれば簡単なお話なのだけどもね。
[ぼんやり、煙管を口にしたまま天井を見上げ]
ん、慣れない考え事なんてするもんじゃない、か。こういうのはエドガーやレッグに丸投げしておきましょ。
[呟きつ、とんと灰皿に灰を落とした後、シャワールームへと向かった。]
[ディーノとシャロンが現われればいつもどおりの挨拶を]
ご機嫌よう。
軽い食事をご用意しましたが、召し上がられますか?
甘いものが宜しければそちらも用意いたしますが。
[シャロンが猫に視線をとめたのに気がついてああ、と呟く]
レギーナと呼んでやってください。
彼女の名前です。
[マイルズが扉を開いてやってくればやはり丁寧に挨拶をして]
かしこまりました。
軽い食事や甘いものもご用意しておりますが、如何されますか?
[翡翠の瞳を細めて柔らかく微笑みながら意向を尋ね]
[隣の席にやって来たマイルズに、やほい、と言いつつ手を振る]
んー、眠いというかなんというか。
外に出れない事に飽きてるだけだからねー。
一日一時間の散歩の習慣が途切れるのは、イロイロと切ないんですよ、と。
[けらりと笑いつつこう言って]
あー、紅茶だけでいいよ。
今んとこは、それで。
[ジョエルにはこう返して、また小さな欠伸を一つ]
先に少し食べたから、今は良いよ。其うだね――今日も紅茶を貰っても良いか?
[ジョエルにそう告げるも、目は猫を見]
レギーナ
綺麗な子だね
[口元がほころんだ。]
ならば、軽い物も一緒に戴きましょうか。
お願い出来ますか?
[ジョエルの問いに、同じ様に笑みを返し。
ディーノの言葉に、あぁ、と小さく言葉を零す]
寝不足、という訳で無いのなら宜しいのですが。
僕は…室内に籠もる事には慣れていますが
外を好まれる方には、この状況は厳しいでしょう。
毎日の習慣は、一度抜けるだけでも気になるものですしね。
[心中お察しします、と小さく苦笑を零す。]
ヤメロオオォォォォォォォッ!
[絶叫と共に飛び起きる。然し防音加工の施された壁の向こう側には、その叫び声に込められた殺意にも似た激情は伝わらないだろう。
・・・少なくとも、壁の向こう側に居る人物が人間並の聴覚を持っていれば、の話だが。]
糞・・・酷い夢だ・・・
[呟いて額に手を当てる。眉を顰め、心底不機嫌な表情を浮かべる彼の手には少年の普段の態度には似合わぬテディベアが一体。・・・但し、その表面は凍りつき、所々に傷痕を残してはいるが。
ふぅ、と重々しい溜め息を一つ。そしていつもの様な無表情に戻り、携帯電話を取り出す。]
あぁ、少し長引きそうでね。暫くそっちには行けそうも無い。
計画は通常通りだ。それと、もしエスメルダスが失敗するようなら、すぐに17番を処理して代わりを用意できるようにしてくれ。
それじゃあ、頼むよ。
[時計を見る。時刻は朝。寝不足だった少年も、その疲れは充分に取れていた。]
さて、それじゃあパーティ会場へ行くとするかなぁ。
[言うと口元に弧を描きつつ、仕度を整える]
―昼過ぎ・自室―
[ぼんやりとした覚醒。見慣れない天井が霞んで見え。...はゆっくりと身体を起こす。]
あぁ……そうだったっけ。
[慣れないベッドから抜け出して。いつものように着物を着込み、いつものように紅を引く。いつもの場所ではないけども、なんら変わらない始まりの儀式。]
さぁて……何か進展があればいいのだけども。
―→円卓会議場―
ま、寝ても寝ても眠い時は眠いけど、ね。
そこらは、まあ、体質だから?
[冗談めかして言いつつ、くすりと笑って]
オレは、基本的に外飛び回るからねー。
一日一時間は、羽伸ばさないと、肩凝って。
[羽を伸ばす、というのは、文字通りの事で。
それなりに、重要であるらしい]
―客室―
[自覚しない内に疲労が溜まっていたのか―ソファに座って考え事をしていたはずの...は何時しかぐっすりと眠っていた]
……ん……あ?
[肩を揺さぶられて目を開ければ困った様な顔をしているメイドの後ろにすっかり冷め切ったスパゲティ・ナポリタンが見えた]
あー…ひょっとしなくても寝てた?
[返答はイエス]
…………あー。
[思わず天を仰ぐ]
…っくしょー、こんな所他のヤツラにゃ見せらんねぇぜ…ってか―
[それよりも何時殺り合いになるか分からない現状でこんな大きな隙を作ってしまったと言う事の方が問題だった]
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