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―広場―
さすがにこんな非常事態に何時までも寝てないわよ。
[揶揄う男に軽く肩をすくめ。
続く言葉に、そう、と小さく呟いた。]
冗談だったら、よかったのに。
そしたら日常に戻れたのに――
[聞いたわけではなく、その目で確認したと言う男に視線を向け、それからふるりと首を振った。]
人狼の仕業だった……?
ふっ…――。
[吐息に混じる様な笑みが、囁きに乗る。
それは二人の応えに対するものではなく。]
くくっ。
[珍しく可笑しそうに喉を鳴らした。]
/*
あんましメモ会話したくないんでこっちに残しておこう。
>ライヒアルト
『拳骨で梅干し』なのでこめかみぐりぐりですよ、と。
狩人……?
[笑みを浮かべながら、ライヒアルトを見つめ、呟かれた単語を繰り返したが───次の瞬間、いきなり、少女の体がぐらついた]
……あれ?
[目の前が、ぐらぐらと揺れる。
何か、大事なものが次から次へと零れ落ちていっている気がする]
……なんか、変?
[足が体を支えきれない。
今までゆっくりと落ちていた砂が、急速に落ちていく]
……みゅう。
[呟きながら、少女はその場に膝をついた。
今まで、新たに付け加えていた記憶は、何処に消えようとしているのか。少女には分からない]
─宿屋─
…いいけどな。
[気になりはするが、こういう従妹から何かを引き出せた試しはない。諦めた風に返して。
強めにしがみつかれれば、安心させようと腕に力を篭めた]
ああ。話すから横になれって。
叔母さん自身の体調は平気そうだった。
気にして起きてたみたいだけど、俺らが見てるからって言ったらちゃんと休むって。
…今朝のが伝わったら、目離したって怒られるかな?
[冗談めかした一言を挟み]
自衛団から誰に容疑が掛かっているかという説明はあったらしい。村中に伝えられてるのかもな。
ならきっと他の人らも様子を見てくれるだろう。
[顔色は先よりだいぶましになった頃。
その足は惨劇の場所を離れて広場へと向いた。
そこには昨夜見た顔がふたつ。]
よお、ゲルダ。
[もう一方の顔は、名前が思い出せずきょとんと見遣ったまま瞬き]
見た?
[ゲルダに向けられた言葉に、「何を?」とは続けて問うこともなく、なんとなく理解したように目を細めた]
―広場―
そりゃぁ失礼。
[短く笑い]
そりゃそうだが。
起こっちまったモンは、どうにもなんねぇさ。
……これからどうすっかだ。
[小さく息を吐いて。
続く言葉には、思い返すかのように視線を空に移す]
少なくとも、人間業じゃぁなかったな。
[傷の様を詳しく告げることこそ控えたが。
声は低い]
…―――。
[去る幼馴染を見つめる視線は、どこか恨めし気に。
吐息を一つ吐いてから、視線を少女に戻すと、
くずおれて行く少女の身体。]
おんぶとだっこ、どちらが宜しいですか。
[酷く幼い子に対するように問いかける。
流石に、そのまま放置して行けるわけもなく。
そもそも、こうなった理由が、どうも自分らしいと思えば。
ただし、抱きあげるにしても、背負うにしても、
そのまま森にフィールドワークに出かけようとしてるのが、
この生物学者が変人呼ばわりされる由縁なのだけれど。]
―宿屋前―
クーちゃん……だいじょうぶかしら?
[案じるひびきで、こえを落とす]
ええ、もうあたくしも、狼がいるのをうたがってはいないわ。
きちんと、傷口までみたもの…。
[ふっと、声のトーンがおちる。
それでも一般男性よりかは、たかめのこえであるのだが]
ねぇ、でも。
あのことが起きるよりさきに、おじさまは…その。
人狼のことを、しんじていたの?
お伽話でないって、やっぱり、知っていたの?
[わずかに警戒の面に、表情が緊張をおびた]
―広場―
[声を掛けられ、視線を向ければそこには昨夜宿屋にいた人物が居て。
ゆるく瞳を細めてかるく手を上げた。]
おはよ、ユリアン。
[どこか顔色が悪く見える相手を、じっと見やる。
この騒動に巻き込まれた、旅人。
島の人間からしたら――一番に疑われてもしかたがない立場の男を。]
―広場―
――――生き残りたければ、誰かを差し出すしかない……
[ソレがギュンターから聞いた最後の言葉――もっとも大分意訳されているが。]
ウェンデルは、誰が疑わしいと思う?
[人間業じゃないと告げる、その有様を想像することなんてできない。
ふるりと首を振って、問う。
これから、に直結する問いを。]
─港→広場─
[ライ達と話したことで落ち着いたのか、団長が殺された、という広場の方へと足を進め。
現場へと向かう途中、よく知る顔を見つけると、知らず安堵の息をもらしその方へと近づいた。]
ウェンデル、ゲルダ。
…それと、ユリアン、だったか。
三人とも、ちゃんと、休んだか?
[自衛団長のことはあえて口に出さず、三人の身体を心配して]
よぉ。
……あーっと……
[現れた青年に軽く片手を挙げ。間]
……あぁ、ソレだ。
[ゲルダが呼んだ声で手を打った辺り、こちらもはっきりと名前を覚えていなかったようで]
─宿屋─
[それ以上の追求がない事に、感じたのは安堵と、他のあれこれが入り乱れた感情。
それでも、それは一時、押し止めて、言われたとおり横になる]
……そっか、それなら、良かった。
んん……どうだろね、怒られるかもしんないなぁ。
[冗談めかした一言に、少しだけ笑って]
……かあさんは、関わりないから。
お医者様も、ちゃんと診てくれる、よね。
……これから、何があっても……。
[最後の部分は、ごく小さな呟き]
―広場―
[ヴィリーがこちらへと歩いてくるのを見れば、ほっとしたような吐息をこぼす。]
おはよう、ヴィリー兄。
うん、やすんだよ……ヴィリー兄は? 大丈夫?
[軽く首を傾げて問いかける。
ウェンデルがユリアンの名前を覚えてない様子にはくすっと小さく笑った。]
多くの時間を費やした相手程、人は相手を信頼するから。
だからこそ、話すことに時間を掛けるのは有益だろうね。
ヘマをしなければ、だが。
ヘマをしたなら指をさして哂おうか。
[ヒースクリフを揶揄うつもりで]
[けれど、訊き慣れぬ哂い声に、思い切りまたたいた]
――……ヴァイオラ?
─宿屋─
今アーベルがついて部屋で休ませてる。
アイツらは従兄弟同士だ、落ち付かせるには適任だろう。
[目の前の人物を安堵させるように状況を説明して。続く問いにはしばしの沈黙を返す。どこまで説明するかを考えてから、口を開いた]
……ああ、知ってたさ。
この眼で見たし、襲われもしたからな。
[考えて、口にしたのは事実の一部。右手が左腕を握り込む]
だが、この島に人狼が現れたと言う話が間違いなら間違いであって欲しかった。
懇意にしてた奴が人狼だった、ってぇことにはなって欲しくなかったからな。
[そこまで一気に言って、大きな溜息をついた]
― 広場 ―
[声をかけて、目を細められれば少し安心したようで]
良かった、あんたらにも白い目で見られるかと。
[しかしゲルダに見つめられれば、
見透かされたか、と苦笑を浮かべながら]
あー、今、人だかりに紛れてきたとこ。
[何処だと言わなくてもこれで通じるかな、と勝手に解釈した]
こりゃあ本気で覚悟きめろってことだよなー…。
[今は亡き初老の言葉を思い出し、視線を遠くへ流しながら]
え?……えーっと。
[今にも倒れそうな少女が耳にするのは、抱き方の選択の言葉だった]
それじゃあ……前が、いいかな。
───なんか、恥ずかしいけど。
[そう言った顔は、ちょっとだけ恥ずかしそうだった。
その様子だけを見ていると、そこにいるのは見た目通りの年齢の少女であることは間違いの無い事実である]
……みゅう。
私が、ライヒアルトを守るはずなのに、これじゃあべこべだよ……。
―広場―
あぁ、旦那。
俺は大丈夫だ。
キャルの所為で少しばかり寝不足だが。
[ヴィリーには僅か、冗談めかして答えるが。
ゲルダの言葉に、そちらに視線を向けて]
さぁて。
あからさまに怪しいのは、余所の人間……だがね。
[具体的な名前は出さない。
だが、そこに含まれる人間の前でも、言葉を紡ぐのに殆ど躊躇いはなかった]
─宿屋─
[クロエが大人しくベッドに入れば、その枕元に立つ]
そ。叔母さんのことも信頼してやれ?
[母娘仲を十分に知っている上での軽口。
小さく笑うのを見て、自分の首筋をポリポリと掻いた]
ああ。だから心配しすぎるなって。
……考えすぎるな。
[呟きは否定はしても気休めにすらならないと。
別の言い方をして、いつものよに頭を撫でた]
どうする、一人の方が休めるか?
―広場―
まあこんなことになっちゃったし。
旅人には居心地悪いだろうなあ……
[苦笑浮かべるユリアンに、やっぱりか、と僅かに頷き。]
――あたしは、まだ見てない。
見るのが、恐いから。
[人だかりに、ということばにふるりと首を振った。]
[今度は声をかけられる側になれば、視線を近くに戻してそちらへと。
名を呼ばれればそれであってる、というように手をあげて返した]
んー…、まあ少なくともぶっ倒れてりはしねえ。
[リッキーから聞いた話では、と思い当たりゲルダに顔を向け、「大丈夫なのか?」と遅すぎる言葉を向けた。
その口から出た質問と、答えには表情を硬くした]
んー…まあそうだわな。
[当然といえば、と硬い表情のまま笑ってみせ]
ゲルダたちもそうなんじゃねーの?
[まるで冗談を言うように自分から口にしてみせた]
[自然とゲルダの隣に立つと、自分を気遣う妹分を安心させるように微かに笑顔をみせ]
俺は、少し休んだ。
[そう言うと、ゲルダの頭を撫でて。
ウェンデルの返答には、そうか、と微かに苦笑したものの、続いた言葉に笑みを消し。]
………そう、だな。
もう、会ってきたのか?
[自衛団詰め所の方へと、自然視線を向けたまま、何とは言わず。]
― 森へ ―
[前が良いと云われれば、ひょいと抱き上げる。
一番最初に運んだ時とは違い、今度は横抱きに。
それでも、どこか荷物を運んでいるように見えるのは、
運び手が生物学者だからだろう。]
…――ヴィリーさんに護ってやれといわれましたから、
まぁ、間違いではないのではないでしょうか。
[そのまま、行き先も告げず、歩み始める足。
抱えてる重みも感じさせず
――そもそも、少女は見た目より軽いわけだが
何故か導かれるようにやってきたのは]
…―――?
[先程見た風景。
円のように開けた場所。
ひときわ大きな切り株が印象的なその場所だった。]
[ちょうど呟いた時に、ヴィリーに頭を撫でられて、
なんとなく宥められたような気分になりながら、ヴィリーとウェンデルのやり取りを聞く。]
嗚呼、すみません。
[セザーリオが自身を呼ぶ声に、我に返ったような返答を。]
…――守護者が人狼を護ろうとするなんて、
なんという喜劇なのかと思いましてね。
いや、悲劇なのでしょうか?
[誰がそうなのかなど、やはり詳細の飛んだ言葉が連なり]
今宵喰らってしまっても良いかと思っていたのですが、
嗚呼、暫く生かすのと、喰らってしまうのと、
貴方でしたら、どちらが愉しいと思いますか?
[最終的に何処か愉しげに、そんな問いを向けた。]
みゅうぅぅ。
[抱きかかえられると、今までの中で一番尾を引く口癖を口走った。
なんだか、顔が熱い。なんでだろう。よく分からない]
……?
[そして、少しだけ痛む貝のブレスレットを巻いた右足]
[───遠い昔。この足を怪我したような覚えがある。
さて、それは一体どうやって治ったのだろうか?少女は覚えていない。
だけど、その時に、同じような感触で、何処かに連れて行ってもらえたような───]
───!!
[微かにあった思い出は、また違う思い出によってかき消された。
ドクン。と心臓が高鳴る]
……。
……まぁ、とは言え。
そいつらも含めて、そもそもどういう基準で容疑者なのか、それすらわかんねぇけどな。
聞きそびれちまった。
[ひらひらと手を振り、続けてから、詰所の方向を見て]
あぁ。
酷ぇ有様だったよ。
[同じ方向を見るヴィリーにそう返した]
[───……嗚呼]
[ここに来たときもそうだ]
[少女は、確かに抱きかかえられていた]
[どこかへ連れて行かれたときと同様に]
[此処に置いていかれたときと同様に]
[きっと、それは優しさだったのだろう]
[生まれた場所に返してくれることは]
[だけど、少女にとってそれは]
[心に傷を負うほど、悲しいことだったのだ……───]
ベルちゃんと従兄弟だったのねぇ。
それは初耳だわぁ。
[安堵半分。けれど、現状ではもう半分に疑念をうかべるのも当然といえば当然か]
――……おじさま、おそわれた、って。
[ぱちくり、焦げ茶がまたたいて警戒の色をさらに強める。
左腕をつかむのに、その視線もうごいて]
「感染」……。
[思いついたことばをつぶやき、それに身をふるわせた]
あたくしみたいに、関わりのうすい人間なら、人狼でも、へいき?
人狼として、殺されても、へいき?
─宿屋─
うん……わかってる。
[軽口と、その後の仕種と。
気持ちは緩むけれど、不安は容易くは消えない]
……そう、言われて、も。
[目の当たりにした死。
これから向き合わされる事は──自衛団長の話を聞いた時点で、感じていたけれど。
幼い頃に力の重圧から守ってくれた両親は、一方は既に亡く、一方は場所を隔てて。
それだけでも、重いものがあって──と。
そんな思考は、撫でる手と、向けられた言葉に遮られた]
……大人扱いする気、そも、ないよね……。
答えにくい聞き方、する、し。
[何やら、いじけたような物言いになるのは。
素直に心細いといえない気持ちの裏返し]
[自分から軽く重い言葉を口にするユリアンの頭を、ゲルダにするのと同じように撫でて]
…自棄には、なるなよ。
こんな時なら、尚更だ。
[それだけ言うと、手を離して。
ウェンデルの言葉には、そうか、と呟くも表情は翳り。]
…詳しい話を、させたくなかったから、かもしれん、な。
そっか。
ま、俺から言わせりゃ楽ってだけで殺されたんじゃたまんねえって話なんだけどな。
[呟くように返されたゲルダの答えには苦笑交じりの明るさを帯びたまま返した]
ああいや、なんか昨日倒れたって聞いた気がしたから。
[ヴィリーと話すウェンデルを見遣り]
容疑者だけ、って訳でもないといいんだけどな。
ほら、お伽噺ではいるだろう?
能力を持つもの、ってやつさ。
― 森の中 ―
[白い光を受けて見た風景。
その瞬間にも既視感を覚えていた。
それは今、同じ場に立っていることで強くなる。]
…――何か、此処であっただろうか。
[首を傾げる。
毎日フィールドワークで来る森のこと。
特別此処だけに想いを寄せることなどないと思うのだけれど。
微かな頭痛を感じて、1mm程眉をひそめた。]
まぁ、良いか。
リディさんは、そこに座って置いて下さい。
[一際大きな切り株の上に、少女の身体を降ろす。
フィールドワークをする為なのだが、
その説明はなく、少女を降ろすと、くるりと踵を返した。]
─宿屋前─
[ヘルムートが紡ぐ『感染』と言う言葉。知って居たか、と言うように小さく息を吐いた]
いや、それは無いとお墨付きは貰ってる。
それに、死ぬほどの怪我を負ったわけじゃない。
その前に助けられた。
[誰に、とは言わず。言う必要も無く。続く問いにようやく視線を上げ、ヘルムートを見やる]
……どっちも是とは言わん。
俺は、人狼を『止める』。
それだけだ。
少なくとも人狼と相打ちする以外で死ぬ気はねぇ。
[見やる瞳に強い光が宿る。紡いだ言葉は他の『人間』の手にはかかるつもりはないと言う意味を持ってヘルムートへと向けられた]
/*
うん。
なんとなく、そんな気はしてたけど。
……キャラの基礎が、いつの間にかイヴになってないかーっ!
[中が増えてきたのは役職COで裏で落とすネタが減ったからと、くろねこの余裕の問題ですw]
謝らなくて良いよ。
本当に貴方なのだったなら、僕としては嬉しいから。
[ヴァイオラの感情が揺れるのは]
[繰り返す程度には、男にとって好ましいことなのだろう]
――……守護者が、狼を?
[呟きの前後には、長い空白]
誰がそんな愚かしいことを…。
どちらにしても劇ならば、愉しむだけだが、さて。
[ヴァイオラの問い掛けには、また沈黙が流れ]
かもな。
[ヴィリーの言葉に腕を組んで]
……だが、容疑者の中に本当に隠れてんだとしたら、結果的に自分の首も絞めてるコトになる。
どうも奴ら、そこまで賢い生き物ってワケでもないらしい。
[ふん、と鼻を鳴らした]
生物学者 ライヒアルトは、船大工見習い カヤ を投票先に選びました。
生物学者 ライヒアルトは、雑貨屋 クロエ を投票先に選びました。
俺は、クロエが、そうだと聞いた。
[霊能者、だそうだ。と、ユリアンに向かって言い。
リディとライヒアルトのやり取りは、二人が言わない限り他言するべきではないだろうと思い、口を噤んだ。]
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