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[しゃがみこみ、欠損が激しい肩の辺りの血を拭う]
…蒼な…
[餌といわれていた徴の微かな痕を見出す。次は私と口にしていた理由だろう
もしもあの時…と考えてやめた。意味がない。現実はここにある。]
[それから今までどうしていたのだろうか。
肉体の無い今、眠っていたとは思えないが、思考の海の中に沈んでしまってはいたかもしれない]
カル?
[気づけば目を覚ましたカルメンの近くにいた。
痛みを口にするのを見て心配そうに覗き込む。
ロートスの鳴き声が響く]
やること、って。
[胸がざわめく。
カルメンは口伝を知っている風なところがあった]
いかなきゃって。
…待って。
[追いかける]
『…ばかたれが…一緒に楽団にいくんじゃなかったのか?』
うん…ごめんね。
『よかったな…俺みたいな変なやつの世話を焼かずにすんで』
…あんたは変なやつなんかじゃないよ。
優しい良いやつだよ。
だから、好きになったんだ。
『よかったな…お前、疑いあって殺しあうなんて嫌だったろ』
うん…イヤだった。
…でも。
『よかったな…もう哀しむことも、苦しむこともないぞ』
…哀しいよ。ゼル。
あんたに、謝りたいのに。約束破って、ごめんねって。
[ふる、と首を横に振る。
流血を暗示するような、色彩。
ずっと身近にみていた花に、初めて、畏怖のようなものを感じた。
じり、と後ずさり、踵を返す。
やる事を思い出した──と、言わんばかりに。
布を運ぶつもりだった部屋へ、急いだ]
[広間を出て、階段のほうへ足を向ける]
ふぇ。
…ロートス、カルねぇ。
[見えたのは鮮やかな色の鸚鵡と、カルメン。
ロートスがユリアンと一緒でないのに首をかしげて]
…あ。
[その後ろから歩いて来るハインリヒを見つけて、ロミルダは足を止めた]
[ゆっくりと歩を進めながらカルメンは考える。
為すべきことをするとして、自分にはどんな手段があるのか]
…カーラ、は、えらべ、ない。
えらべ、ず、みえる、だけ。
じんろー、さがす、しゅだん、ひとつ、だけ…。
[その手段すら、為すことは難しい。
見えぬ眼をこんなにも苦に思うのは初めてだった]
―一階・廊下―
[広間に向かう途中で、同じように広間に向かうらしいカルメンを見つける。
階段の途中で声をかけるのは危険かと、そのまま後ろをついて行く]
[階段を下りて、その向こうにロミルダとゲルダを見つける]
ん?どうした、ロミ?
[どこかいつもと違う様子に声をかけて。
手に持った折り紙にはまだ気付かない]
おはようです。
…ロートス、今日はカルねぇと一緒ですか?
[1人と1羽には挨拶しながらも、後ろを気にしてか、ロミルダの声は何処かおぼつかない]
―2階廊下―
[聞こえたのは、決して明るいとは言いがたい旋律。
遠慮がちながらのノック>>123で、その音は途絶えた]
…おはよ、ゲルダちゃん。
子連れで夜這いをするほど、俺も野暮じゃないよ。
[一晩中と問われたなら、曖昧に笑って濁す。
それをごまかすように、室内で目に止まったものを問いかける。
その変じに多少なり表情は曇った]
ん…、そんな中に悪いね。良くない知らせだ。
[ローザのことを端的に告げる。
下に行くというなら、それを止めることはせず]
…あぁ、この子なら、まだ俺が預かってるよ。
知らせてまわるだけなら、ほとんど手、空いてるしね。
[そう言って、背を向けたとき>>125、背中越しに掛かる声]
…そう、聞いた?
誰に……って、大体は想像つくけどさ。
一応忠告するなら、それを信用するか否かは別問題ってとこかな。
俺を、その誰かさんが庇ってる可能性もあるんじゃないのー?
[間延びした声を残し、今度こそ別の部屋へと]
[カルメンに伝えた時には、どこか険しい表情を見て。
ゼルギウスの挨拶には、溜息交じりのツッコミの後、その親しさを思ってか、やや婉曲にローザのことを告げ。
ハインリヒには、言葉少なく通じたから、すぐに背を向けて。
伝えていないのは、これで、あとひとり]
――…れ?
ロミちゃん、居ないのか。
[各個室をまわり終え、見えない姿に首を傾げた。
階下だろうかと、階段の方角を見る]
おは、よ。
ローテュ、カーラ、と、いっしょ。
ユーラ、どっか、いった。
[一緒に居る理由を口にし、また首を傾げた]
ローミュ、なにか、あった?
[おぼつかぬ声に何かがあるのだろうと訊ねる。
後ろでハインリヒがロミルダの名を口にしたことで、彼が居ることには気付いたけれど]
[ハインリヒに問われて、ロミルダはゆっくりとそちらを見る。
広間で“見つけた”時と同じような、なんだか困ったような表情で]
…ハインおじさん。
話があるです。
[少し経ってから、口を開いた]
[ロミルダにどこか困ったような表情をして「話がある」と言われて]
[どこかいやな予感がした、けれど、それに気付かれないように]
話?オレにか?
[軽く、笑みさえ浮かべて]
[血で比較的汚れていない一房の髪を手にとり、刃を通すようにそっと切りとる]
もらってくぞ。
[髪を結い。ばらばらにならないように纏めて。懐に納め、立ち上がる。体を覆う布もない。昨日干した布は乾いただろうか
そこまで考えながら、ローザの部屋を後にして、階段へと向かった]
─1階・廊下─
……なに?
[布束を抱えて戻ってきたなら、そこには妙に張り詰めたような、何とも言えない空気があり。
足を止め、一つ、瞬く。
状況は気になったものの、上もあのままにしはしておけないから、と。
軽く、挨拶だけをして、階段を駆け上がる。
鸚鵡には、このままここに、と短く告げて]
─ →2階─
投票を委任します。
漁師 ハインリヒは、浴場管理人の娘 ロミ に投票を委任しました。
そう、ですか。
[カルメンにうなずいてから、ハインリヒのほうを向く。
途中で通り過ぎたユリアンは見ずに、ハインリヒとの距離は詰めようとしない]
さっき、みたですよ。
[軽くすら見える笑みを、ロミルダはじっと見上げた。
ずっと握っていたせいでよれよれになってきた黒い鳥を、両手できゅっと握る]
…ハインおじさんが、人狼ですか。
[尋ねるようでいて、疑問系ではない言葉を、ハインリヒに向けた]
………ゼル……
…ごめん、ね。
そんな、顔…させたくなかった、のに。
[身体から離れてしまった自分にも、涙は流せたのか。
頬を濡らしていく雫は、何にも触れることはなく。
ただ、落ちていくばかり。
そして何より、後ろめたいこの思いは。]
[あなたがあたしを連れていってくれることが、嬉しいということ。]
[歩きながら呟かれる言葉に眉が寄る。
それが正しいとも間違っているとも言えない]
ロミちゃん?
[見えないカルメンとは違い、その手にある折り紙に気がついた。能力の話は聞いたことが無かったが、引っかかった。
ハインも含めた三者で話し始めるのを緊張の面持ちで聞く]
[階下へ向かうゼルギウスの背中を廊下の奥から見送って。
入れ違いに、ローザの部屋へと入る]
「双花聖痕」は、導き手にして。
…甘美なる餌、か。
[徐々に黒ずみだした赤の中、微かに覗くのは、蒼の色彩。
なるほど、と柔らかく呟く]
─2階・廊下─
[通り過ぎた後のロミルダの声は、聞こえず。
聞こえていたら、引っ返していただろうけれど。
ともあれ、当初の目的通りローザの部屋へ向かおうとして]
…………。
[そちらから来る人影に気づいたなら、自然、歩みは止まる]
/*
告発は場所変えるべきかと思ったんだけども、時間が無いぽいので巻いてしまいました。
あとはカルねぇの本気が見たかったと言い訳してもいいですか。
[通り過ぎたユリアンも、目の前のカルメンさえも今は視界に捉えず。
見つめるのは小さな少女。
その手にある黒い物と、口にした言葉に、ほんの一瞬言葉を失くして目を伏せて]
……そうか
[少し間をおいて口を開く。
どこか笑ってえいるかのような声]
……お前が「捜す者」か……
[問いには答えず言葉を落とす。
それはそのまま「肯定」に繋がるのだけれど]
――回想――
[明確に問うことはない。
けれど、海鳥を象った折り紙を見て、]
それ――
昨日は、青かったですよね。
そういうこと、ですか?
[どんな答えが返ってきたとしても、勝手に納得の色を見せた。
少しの間、沈黙を置いて]
……ロミルダちゃん。
「一段落」ついた後で、構いません。
ちょっとだけ、お話する時間、頂けますか?
なぁに。
とって食いやしません。
――私達は『共犯者』ですからね。
[場違いに、悪戯っぽい笑みを作ってみせる]
聞いて欲しい、お願いがあるんです。
[探しに行くというロミルダを止めはせず、]
ロミルダちゃん。
人狼は、ただでは死なない――そうです。
気をつけて。
[投げるのは警告。
ロミルダとは別方向から目的の人物を探すといった素振りで、広間を後にした**]
[ロートスに短く告げる声。
ユリアンが戻って来たことに僅かな安堵。
また傍を離れる気配はそのままにし。
そうして聞くロミルダの言葉]
……ハーリ、が。
[みた、と言うロミルダ。
それが事実なのかを知る方法はカルメンは持ち合わせていない。
けれど]
…ハーリ、なんだ。
[ハインリヒ本人の言葉でそれは確証へと変わる。
同時に、ロミルダが本当に「視る」者であることも確信した。
ゆっくりと、ハインリヒの声がする方へと振り返る]
[ぐし、と涙を拭って。
足を動かす。
ゼルがあたしを連れていってくれたから。
あたしはゼルと一緒に行ける。
そう思って。]
…ロミ、ちゃん?
クロ、エ…?
あなた、も?
[そして見つけるのは、生きている彼らと。
自分と同じように、身体の枷から離れた彼女。]
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