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―回想・1日目/教会―
――亡くなった姉、ユーリエのことで、
おうかがいしたいことが、あるのですが。
[姉の名を出せば、神父が少し思案してから頷いて。
これから出かけるし、シスターや子どもたちのいる場所より、
静かに話せるほうがいいだろうから、宿を尋ねると言ってくれ]
――ありがとうございます。
――神父様の、ご都合の良い時にお訪ねください。
[こんな状況だからだろう、神父も忙し気に見えて、
本来なら島民の為にいらっしゃる方、無理を言うのが忍びなく。
都合を聞かれれば、そう答えた。
姉が漏らした家族の秘密>>1:174は、そのせいで、
12年前、夜逃げのように島を後にし、
その後、両親が島民との接触を禁止した>>1:172もので]
―回想・1日目/教会―
[もしも、誰かに、漏れ聞こえたならば。
『誤解』から、
処刑票を投じられても、おかしくないだろう内容だから]
[本当は、二人きりになりたかったけれど、
話をしてもらえるだけでも、ありがたいと思えば、
それ以上は求められずに]
――回想・了――
─ 回想/黒珊瑚亭 ─
[ユリアン達が交わす言葉と視線、それに積極的に加わろうとしないこちらに誰か気づいたか。
話題を軽んじているつもりはなかったけれど、何処か上の空な部分はあって。
だからだろうか、カルメンとユリアンのやり取り>>50>>51もこの場では気付く事は無く。
半ば投槍に吐いた言葉を真に受けたらしいヘルムート>>52の視線に向き合った]
わかってるよ、んなこと。
大体言って馬鹿正直に出てくるなら、そもそもこんな状況作ったりしないだろうし。
[睨まれながら肩を竦め、現状が人狼にとって覚悟の上だろう推測を口にする。
だからこそ、この中の誰かが人狼だという事実を受け入れ難く。
力持つ者が表に出たらという話題にも踏み込めないでいたのだが]
─ 回想/黒珊瑚亭・二階 ─
[またね、というロミ>>72に手を振るだけで応えて二階に上がり。
部屋に戻ると、ズボンのポケットに入れていた羅針盤を取り出した]
…本当、難儀だよなぁ。
[自衛団員が来る前、エーリッヒが零した言葉>>55を思い返し、独りごちる。
確かに、力ある者が名乗り出た方が皆にとっての指針にはなれるだろう。
そうは思っても、今はまだ表に出ることを迷う。
自分が見たのはまだ一人だけで、その正体は人狼ではないのだから]
……今出ても、指針にはなれねーだろ。
[せめてもう一人、人であることを証明したい。
名乗りでた後、自分が見た彼女の身の安全を任せられるように、と。
願いを抱きながら、またあの深い眠りの奥にと落ちていって]
─ 回想/黒珊瑚亭・二階 ─
─────… っ
[目覚めは、やはり酷い倦怠感を伴うもの。
どれ位寝ていたのだろうとか、自衛団はもう来てしまったかとか。
案じるべきことは幾つもあるのに、それに気を払う余裕もなくただ驚愕に目を見開いたまま呆然と天井を見つめていた。
女の嗚咽>>68が聞こえることに気付いても、しばらく身体は起こせぬまま。
ようやく身動きが取れるようになって部屋を出て、鼻を刺すような臭いと落ち着かぬ空気を察し]
…誰が。
[シスターはヘルムートの指示で部屋から出された後>>75。
既にこの場から離されていたかもしれないが、まだ居たのならば彼女が手を下した事は一目で解ったろう。
部屋の中に入ればゲルダの遺体が目に入り、ぐ、と唇を噛む。
シーツに覆われた彼女に手を伸ばし、けれどかける言葉は見当たらなくて]
─ 回想/黒珊瑚亭・二階 ─
……きっつい、な。
[せめて、少しでも安らかに眠られると良いと、彼女の頭を緩く撫でる。
いつも刺繍をしている姿を見るばかりで、自分はあまり接することはなかったけれど。
そう考えて、彼女と親しい少女の姿が見えないのに気付き]
……ユー坊は?
[呆けたような声で問うたのに返る答えはあったか。
この場で返されなくても、主から自室に居る>>82と教えられただろう。
ゲルダの遺体を動かしたり何か手伝う事があるならばそれを為した後、ユーディットの部屋の前に向かい。
こちらにもかける言葉は思い至らず、こつりと扉を叩いて来訪だけを告げ。
部屋の中から声が返ればそれに応えて、無ければ小さく、ごめん、とだけ呟きを落として立ち去った**]
―翌朝/黒珊瑚亭―
……誰か、シーツか何かを…。
先生を、運んであげないと…。
[どのくらいそうしていただろうか、
誰かに声を掛けられれば、どこか焦点の合わない瞳のまま、
ゼルギウスの頭部をそっと降ろして。
服と体をゼルギウスの血に染めて、運ぶ手伝いを求めた]
― 回想/二日目夜 ―
[部屋に閉じこもったあとで扉をたたく音が聞こえる。
それがゲルダからはなれてどれだけ時間がたってからかも考える気になれないまま]
――だれ……
[泣いて擦れた声で、ぽつりと零す。
扉の外にいたアーベル>>107がその声を拾ってなのりを返すのにゆるりと瞬き]
アーベル……
ゲルダ、しんじゃった、ね……
[扉まで近寄ったもののあけることなく言葉を紡ぎ]
あした……には、なんとか、平気な顔、するから……
[だから、ごめん、と呟き。
扉は開かぬままだった]
/*
鳩から箱に移行して改めてログの厚さに涙出て来た…
長文使いしか 居らぬ !
ええと何か所か出して頂いてたよなログ漁らないと。
─ 昨日/黒珊瑚亭 ─
[はらはらと零れる雫は枯れることなく。
ゲルダから零れ出た紅で染まった手を見詰めたまま、かけられた声>>75を聞いた]
─── こうするしか、なかったのです。
時間になってしまえば、それまでに決められなければ。
自衛団の方々がどんな行動に出るか……。
それでは護りたい者を護れません。
あの子達を 護れません。
[誰が居て、どんな風にその言葉を聞いたかは知れない。
睡眠も取らず、食も得ずに居た身体は当然のように思考力を低下させていて。
それが凶行に走らせた原因であることに気付く者は居たかどうか]
人だと判っている者を護るためにも、こうするしか ───
[うわ言のように紡がれる言葉。
それはそこで一度途切れる。
怪我の確認のために腕を引かれれば、それに逆らうことなく動いて。
その際に紅に染まったゲルダの部屋から連れ出されることになった。
タオルを渡され手に付いた紅を拭って、それからゼルギウスの手により傷の治療が為される。
傷は腕や背中などへの打撲と、頬や手に付いた引っかき傷。
幸い、ナイフは自分の手から離すことが無かったため、それによる傷を受けることはなかった]
[治療を終え、目立つ紅だけはきちんと拭い取り。
問われることには答えるが、夜が更けると教会へ戻ると言い出す。
引き止められても泣き腫らした目をした顔を緩く横に振り、深く一礼した後に黒珊瑚亭を後にした]
─ 昨日/→教会・聖堂 ─
[夜だったこともあり、外は出歩く者も少なくて。
鉄錆の匂い纏う姿であっても嫌悪の視線を受けることはあまり無かった]
[教会へ戻ると一度自室へと向かい、修道服を着替えてから聖堂へと入る。
祭壇の前に膝を付くと、昨日と同じように両手を組み祈りを捧げた。
不思議なことに空腹や睡魔は訪れて来ない。
祈りの姿勢になり、小声で聖句を紡ぎながら夜明けまでを過ごした]
[父親から伝えられたまじないは確かに人狼避けのものだった。
人狼である息子に守り手の父はその術で母を人狼から守れという。
これまでもずっと人狼から守ってきたのだという。
だからか、とユリアンは納得した。
幼い頃、どんなに寂しい夜も
どんなに激しい嵐の夜でも
両親の寝室には近づけなかった。
人恋しさに親の寝台に潜り込むなんてことも出来なかった。
母はそんな息子を甘えべたなんだと言っていたけれど
ただ、守り手の力に獣は敵わず退けられただけ。
守り手の道具と術をもちながら、
獣の身ではそれを結ぶことが出来ず形ばかりのまじないになる]
― 二日目/黒珊瑚亭 ―
[自衛団が決めた期限が迫るのを感じながら過ごす時間。
誰を選ぶか悩むのは何が最善か分からないから。
エーリッヒのいうように>>91自分なりの答えを出さねばならない。
思考を巡らせ信じたい生きて欲しいと願うものを選択肢からはずし
思い浮かべたのは繋がりの薄い島の住民だった。
ユーディットとは親しい友人であったように思う]
――…誰を選んでも、誰が選ばれても、
悲しむ者がいることには変わりないんだよな。
[身寄りのない子供たちでもきっとそれは同じで。
そんなことを思えば席を外したナターリエの事が気になったが
探しにゆくほどの行動力はなくその場に残っていた]
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