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……『堕天尸』になったからって、その者の本質は変わらない。
アタシの母上が、そう言ってたよ。
『虚』は、誰しも抱えるモノ。
ただ、それとどう付き合うか、どう向き合うか。
それが道を分けるだけ……ってね。
[亡き母の言葉を思い返しつつ。
笑う様子に、笑みで返して]
ああ。
頑張らないと、ね。
[止めようとするジョエルを手で制して、まるで気にする様子もなく...はラスの羽に触れた]
さっきも言ったじゃない!
私は親がいないんだってば! でもラスさんはいる。ア〜ヤだっている! ジョエルんだってあんなに心配してるし!
これで恵まれてなかったら罰あたるよね〜!
[あ、当ててもらってもいいのかなぁ? と物騒な一言]
あは、ラスが堕天尸になったのは
目がこんなにちっちゃいからだよ〜
[と真似するように、糸目にして]
だからちょっとのことしか見えなかったんだよ〜。
うん。きっとそうそう〜あははは〜
[雰囲気など読めた試しもない...は、やっぱり笑っている]
俺、は。
このまま、後何十年同じ生活をしたらいいんだ。
それで、親父やお袋が居なくなった時は自分の体さえ満足に動かせないくらい老いてるんだろう。
でも逃げられない、逃げられないんだ。
そんな人生、もういやなんだよ…!
緩慢な真綿で首を締められるような苦しみ、だ…
[リディアの言葉はほぼ聞かず、勝手に綴る言葉は、彼を知る者ならば多分驚くような後ろ向きな「心の闇」。
背の翼は、薄金より闇色を濃くし、ざわりと「虚」の気配が波立った。]
うー………
[呻きながら、柔らかな寝床から起き上がった。意識をはっきりさせようとすれば、片方だけのみつあみがゆらゆらゆれる。目の前に居る、人々を見て]
……ああ。
[思い出す。捕らえられたラス、迫ってきた黒と、目の前のスティーヴの顔、ちらりと見えたアヤメの顔と]
皆、無事か。
[小さく、呟いた]
あは。
お寝坊さん〜。お寝坊さん〜。おはよー。
[ゆらゆら揺れる三つ編みを楽しそうに見ながら]
無事〜。無事〜。
[やっぱり周囲を気にした様子はない]
[ゆらゆらと中空を漂う、
淡い――薄くなったひかりを見上げ、緩慢に身を起こす]
……どうしようか、な。
[首筋に、色を失った指先を添えて、独り言ちる。
ゆるりと首を巡らせ、
微かに聞こえる水の音に喉の渇きを覚えて、そちらへと歩むことにした。
数日前に訪れた、洞窟の傍と気づいたのは川辺に辿り着いてからのこと]
[腕を伸べたまま、ラスの言葉を聞く]
だから、それを早く…言えと、言うんだ……!
[蠢く虚の気配に、息苦しさを覚え、声は掠れた]
堕天尸……に、なっても、変われるわけじゃ、ないんだ……
[目を伏せて、つぶやく]
虚は、なく、ならない……
……うん。虚があってもなくても、ラスさんは、ラスさん、だったし。
[アヤメの顔に笑みが浮かんだことに一瞬嬉しそう]
堕天尸、どこにいる、んだろ……?
……知ってる?
[ラウルに向かって首を傾げる]
/なか/
会話するの、難しいキャラで、ごめん。
脈絡のなさと曲解と自分勝手な理論の半分は故意で、半分は中の人の仕様だったり。
[ネロの声を聞いて、ふむふむとうなずいた。みつあみがひょこりと揺れる]
そうみたいだな。あんまり変わっていないから拍子抜けした。
………そんなに眠っていたのか。虚に飲み込まれたせいか、夢見が悪かった。
ところで、眠っている間に髪型が変わっているのは結界樹の効果なのか、ひょっとして。
[それ程多くも無い、エリカとの記憶を思い出す。
最初に出会ったのは、広場]
後は…島の端と、あの洞窟か……。
エリカちゃんは、人目に触れないような場所が好みなのかね。
[そんな場所にばかり向かっていた自分に気付けば苦い顔。
けれど、躊躇うことなく、どちらかと言えば近い森の中の洞窟へと足を向ける]
[ざわりと広がった「虚」は、すぐに抑え込まれて霧散する。
ぐ、と拳で胸を押さえて膝をつきながら、額に汗を浮かべてジョエルを見る。]
…言ったって、あんたが心労で禿げるだけだろう?
[苦しげに、笑った。]
[ラスの羽を撫でながら、大丈夫と呟いて。そしてネロの言葉に大きくうなづいた]
そうね。
結局そうやっていつもいつも狭い世界しか見れなかったから、そう勘違いしているだけなのかもね。
だったら、ここで羽が真っ黒になっちゃうくらいまで全部吐き出しちゃえばいいよ! それでもみんなついてきてくれるよ?
変わりたくて、そうなるヤツも、いるかも知れないね。
けど、人の根っこなんて、そうそうころころ変わりゃしないよ。
[目を伏せる様子に、静かにぽつりと呟いて]
『虚』がなくなれば、人も世界もおかしくなる……だったかな?
ただ、強くなりすぎると、危なくなる……ってだけで。
ちぃちゃい頃に聞いた話だから、よくは覚えちゃいないんだが。
[嬉しげな様子に、感じるのは安堵]
どこに……か。
さて、島にいるのは、確かなんだが……。
[呟いて、空を見上げる。
首を傾げられたラウルは、くぅぅ、と鳴きつつ、同じ向きに首を傾げ]
そうなのよ〜! ここに入ると髪形変わるんだよ! ジョエルんが逆毛になってるのは思わず噴出しちゃったもん!
[とりあえず、カレンには冗談を言っておこうと...は思った。
だって、カレリンのクールな反応もかわいいんだもん。とは言葉にはしないが]
−施療院−
[見慣れぬ部屋で目を覚まし、顔を顰めて手の平で覆う。
薬による眠りの強制。常と違い覚醒は鈍い。]
………一服盛られたか。
[諦めの溜息を吐き、顔を洗う。
鏡に映る姿に渋面は更に酷くなり、腰に差したままの狩猟ナイフを顔に当てた。]
…これでいいだろう、先生。
[無精髭を剃り終え、鏡に写る老女へと問う。
頷きに口の端を上げ、感謝の呟きを残し露台から飛び立った。]
[カレンの三つ編みをやっぱり楽しそうに見つつ]
うん。でもここ狭いの〜。狐さん嘘つき〜。広いっていったのに〜
[ケイジはあくまで外観よりも大きいといっていたのだろうが
いつのまにか外より狭いことで嘘つきになってしまっている。]
カレンがぐっすり寝てる間に、髪型はネロがいじりましたー。
[そして嬉しそうに報告]
[片膝を突く。
揺れる水面に映る己の顔に、表情はなかった。
手のひらの器で水を掬い取り、喉を潤す。
ほぅと、細く息を吐いた。
それから、顔を洗う。全てを流そうとするように]
[リディアから同意を得られれば嬉しそうに頷く。
ただ意味がわかっているか否かは反応から不明だろうが]
でもねでもね。
目を大きくしてみようとしたんだけど、そしたらラスはカエルさんみたいになるんだよ〜
……ああ、おはよう。リディアも変わっていないな……。
[言いながら、あまり雰囲気を気にかけることなく、ラスの黒と金の斑の羽を興味深く眺めている]
[リディアの様子に、はあ、と息をつき、腕を降ろす]
誰が禿げるか。
[ぼそりと反論してから、額に滲んだ汗を拭った]
そうだな……つまり、そういうことなのかもしれない。
[顔を上に向け、光の漏れる空間を見上げる]
そう……かも、ね。
服、着替えて、気分変わっても、中身は、一緒……
うん、婆様も似たこと、言ってた。
……必要、あく……とか
やっぱり島に、いる……んだ、よね
……僕の知らない人、かな
[ラウルと見つめあった後、アヤメにつられるように空を見上げる]
……あ、どこかに行くつもり、だった?
感染すなら感染すればいいのよ!
友達に触れるのに、そんなくだらない物いらないよ!
[と、愛しげに羽を眺めて]
ね、ね! カレリン! この羽って綺麗よね!
[と、カレンの呟きに合わせるかのように、まるで変わっていない...の笑顔を向けた]
ラスが蛙さん?
ん〜……。
[と、ネロの言葉に、目を大きくしたラスの顔を想像して]
…………………………プ。
[吹いた]
[さくりさくり。森の中、踏む草の音は先日と変わらず。
重い気持ちの一人歩きであることも、変わりは無く。
変わってしまったのは――…、]
いや、本当は何も変わってないのかもね…。
ただ…、俺がバカだってだけ、で。
[自嘲して。近くのせせらぎの音が、乱れたのを耳が捉える。
人か、獣か。覗き込む先、見覚えのある探し人の姿]
/*
ここは墓下赤は見えるのかな??
グレイ殿。
今日も私は襲撃に悩んでおります…_| ̄|○ il||li
誰を…誰を…襲えばいいでしょうか…。
空襲撃でもやろうかなぁ(笑)
御令嬢 ロザリーは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
そ、そんな感じだろうさね。
[服の例えに、くすりと笑って]
アンタの、婆様が?
必要悪……か。
まあ、例えそうだとしても、迷惑極まりないし。
さっさと頭冷やさせるに限るさね。
ローディが結界を張ってから、外に出たヤツはいない……つまり、『堕天尸』は島にいる。
知らない人とは……限らないだろうさ。
良く知ってる相手が、って可能性は、まだまだ、ある。
[静かに言って。
問いかけに、あ、と短く声を上げる]
そうそう、エリィや旦那に見つかる前に、化粧直しをしないとって思ってたんだ。
急がないと、見つかってバレちまう。
/*
どうしようかな。
まだ、疑いがロザリーに向かないんだよね。
一応、オーフェンに気付けるようなことはしたけど。
鷹の目殿とか、それ以外のとことは絡んでないし(笑)
疑いがロザリーに向いたら自分襲撃工作でもしようかな。
あれはだけど好みが別れそうだなー…。
浄化の、意味、だ。
[苦しげなラスの様子に翡翠の瞳は揺れる。声は僅かに掠れたまま]
心の闇を消すことは、誰にも出来ない。
だから、闇を認めて受け入れる。
元に戻すのじゃない。
心の在り様を、ただ、変える。
そういうことなのかも、しれない。
[それは、ここにやって来てからずっと考え続けてきたこと]
−上空−
[上空の冷たい風が、体に残る倦怠感を吹き飛ばす。
風に乗り体力を温存し、地上に探し人の姿を求め目を凝らす。]
………高度を落とすか。
[森の上、生い茂る木の葉に阻まれ人影が探しにくい。
少し高度を落とし、緩やかに旋回した。]
[ツバサに触れるリディアには、苦しげではありながらも笑みを浮かべ。
ジョエルの言葉に、目を細めて]
…認めて、って。
駄目すぎだろ、俺こんなこと言ってたら。
や、エリカちゃん。
こんな所で会えるなんて、運命かな。
[常に似せ、飄々とした態度を作る。
手持ちのハンカチを差し出して、]
水も滴る良い女なのは良いけど、ほら…顔拭きな。
うん。婆様……
……自分に、言い聞かせてる……みたいだった、かも。
さっさと……うん、見つけてから、考える
あ、知ってる人……も、そうかも、しれないんだ。
……どう、しよう。
[ラスの笑顔を思い出し、小さく息を吐く]
……あ、急いでたのに、引き止めちゃった?
心配かけたくないから、内緒、だね。
だが、その中に、お前やスティーヴがいるから、躊躇う、やめる。
それでいいのだと、納得する。
そんなことの繰り返しだ。お前と変わらん。
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