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……あ……あー。
大浴場。
そうなんだ。
[こちらの奇声にも動じた様子のないメイドに、張り詰めていたものが違う意味で、切れる。
一体いつからいたとかどっからでてきたとか、言いたい事は色々あるが、言葉にはできなかった]
……ちなみに、男女別?
[代わりに投げたのはこんな問いかけで。
それに、メイドは首を横に振った。どうやら、男女別にはなっていない──つまりは混浴であるらしい]
「支度は常に整えてございますので、こちらもご自由にお使いくださいませ」
[そんな言葉と共に礼をすると、メイドは踵を返して立ち去っていく。
その姿が見えなくなると、はあ、と深く、息を吐いた]
……心臓わるー。
[口をくのは、こんなぼやき]
─ 屋敷内・廊下 ─
[気を取り直して、また歩き出す。
進む廊下はやがて、小さな片開きの扉に突き当たった]
……勝手口……にしちゃ、不自然だな。
[呟きながら、扉を開ける。
直後に響いたのは、一際大きく聞こえる雷鳴。
白の稲光が視界を染め、それが消えた後に目に入ったのは──鮮やかな、緑]
外……? いや……。
[雨音は響くけれど、風雨が身を襲う事はなく。
周囲に見える草花には濡れた様子もない]
……え、なにこれ。室内庭園、ってヤツ?
ちょっと、ここのご主人ってばどんだけ……。
[財力あんのよ、という呟きは、雷鳴に飲まれて消えた]
[隻眼と唇の形作る笑みに後押しされるように
こくんと頷き暖炉傍に置かれたソファーにそっと腰を下ろした。
暖炉の炎は森の中で見た夕暮れの空を思い出させる。
一瞬見入り、ちいさな息を零して]
あたたまります。
……ありがとう、サーシャさん。
[サーシャへと顔を向けて表情を綻ばせた。]
─ 室内庭園 ─
[ぐるりと周囲を見回す。
踏み込んだ空間は、壁の一部が硝子張りになっており、叩きつける雨が流れ落ちる様が見えた。
二階部分は吹き抜けになっていて、天井は、高い]
……こんな場所じゃ、この位の気晴らしは必要なのかも知れんけど。
……怪しい草とか、植わってんじゃねぇだろなぁ。
[冗談とも本気ともつかない口調で呟きながら、柔らかな緑の空間を見て回る。
中央には小さな池と噴水。植えられている花は色々とあるが、目を引くのは紅と白の花咲く薔薇の茂み]
趣味は、悪くないっぽい?
[目利きできるほどではないが、『何でも屋』として庭の手入れを請け負う事もある身。
庭園の花木、一つひとつに手入れが行き届いているのは見て取れた]
/*
他はともかく。
ここの描写だけは、譲るわけにはいかんかった……!
ちなみに、三階は展望室のつもり。
建築力学的な強度とかは気にすんな、てことでひとつ(
─ 大広間 ─
もっちろん。
そのために動かしたんだから。
[良いのかと問うオリガ>>144に頷いて、僕はもう一度笑った。
オリガがソファーに座るのを見れば、その傍らに立つようにして。
僕もまた暖炉の恩恵に与る]
どう致しまして。
…さっき手を繋いだ時、冷えてたみたいだったからさ。
早く温めてあげたくて。
そうだ、温かい飲み物が無いか聞いてこようか?
中からも温まった方が体温も戻るだろうし。
[綻ぶ表情>>145と感謝の声。
それを見、聞けて嬉しいと言う表情は隠すことなく表して、僕はもう一つ提案を口にした。
僕自身、何かお腹に入れておきたくなってきたからだ]
― 大広間 ―
[そのためにとサーシャが言えば>>147
笑みは少しだけ照れたようなはにかむものが滲む。
気さくで優しい人だという印象を受けるその人の言葉に
釣られるようにその手を見詰め、己を軽く握る]
冷たいの、サーシャさんに移してしまいましたよね。
少し心細かったから、手を引いてくれたの、嬉しかった。
[時折言葉遣いが緩むのは心を許し始めた証拠か。
心遣いに感謝しながら、訊ねにこくんと頷いた]
お願いできますか?
――…此方のメイドさん、少し話しかけ難くて。
[雨宿りを了承してくれたのだから親切とは思うけど
あの無表情さが気に掛かり話し掛けるのに勇気がいるのだとも漏らす]
― 大広間 ―
あら。
貴方も、だったんですね。失礼しました。
[その青年>>134から挨拶と共に返ってきた訂正の言葉に、メーフィエは瞬き。
自分もまた「雨宿り客」であると認める言葉を返した。
それからロングテーブルの席に着いたところで、少し離れた暖炉の方から先程の青年からの声が掛かり、振り向いた。]
あぁ、あたしは、メーフィエ。
サーシャさん、ね。それに、其方の方も――、
その、宜しくお願いします。
[暖炉の方に顔を向けると、サーシャが立つ傍にあるソファに、もうひとり若い女>>145の姿が見えた。
この名乗りは、そのふたりに向けたもの。]
─ 客室 ─
[「こちらをお使い下さい」と案内されたのは品良く整えられた部屋。
メイドは「不自由があれば申出を」とだけ言い置き、音もなく去っていって。
一人になり扉に鍵をかけてから部屋を見まわせば、着替えも入浴の準備も既に済まされていた]
…本当に至れり尽くせり、だな。
こんな森の中じゃ維持するのも大変だろうに。
[口に出す言葉は感嘆だが、表情は険しいもの。
此処に来る前から腑に落ちない事はあった、が]
…朝になって雨がやんでいなくても、出ていくべきか。
[下手に首を突っ込むと厄介そうな気がして。
長居しなければ大丈夫だろうと、深く考えることは一旦止め]
─ 客室 ─
しかし。
部屋に風呂がついているのは有り難いな。
[代わり、考えるのは現状のこと。
着替えだけで済ませるのは辛いと思っていたから人目を気にせず入られることは正直助かる。
水が滴る程に濡れた外套を脱ぎ、絞った後ハンガーにかけ。
着ていた服も同じようにしてから、胸に巻いた幅広の包帯を外して湯に浸かる。
雨に冷やされていた体がゆるゆると解けるように湯の温度に馴染んでいくのが解って。
存分に疲れを癒すと、包帯を胸に巻き直して用意されていた着替えを手に取る。
シンプルなパンツとドレスシャツで、別段不思議に思うことなど無いはず、なのだが]
─ 客室 ─
…なんだか、気持ち悪いな。
[若干余裕のあるシャツと、対してパンツはぴったりとしたスキニータイプ。
まるで元から自分の為に誂えられたように体型と好みに合っているのが不自然に思えて、無意識を声に落とした後]
……ちょっと、ここの中を見てこよう。
[いくばくかの思案の後、荷物から短剣を出すとシャツに隠れるようにパンツのベルトに括りつけて。
一人で部屋の中に居たくないと、理由を作って部屋の外へ出た。]
─ →廊下 ─
/*
さて。
胸の包帯は皆どう受け取ってくれるかな(
アレクセイは男性名だけど、キャラグラ綺麗なので男装の麗人にしてみた次第。
青年に見えるなら青年でいいのよ的なふらふら感ですが。
─ 大広間 ─
ああ、大丈夫大丈夫。
僕はお風呂で温まっても来たし。
このくらい何てこと無いよ。
[冷えを移してしまったと言うオリガ>>148に返すのは首を横に振る仕草。
冷えているオリガに比べたらかなりマシな状態なのだから、そこを気にすることは無かった。
手を引いたのが嬉しかったと言われると、口端を持ち上げて笑った僕の頬に僅かに朱が走る。
力になれたのが嬉しかったし、そう言えば手を繋いだんだ、と今更意識してしまったのが理由]
分かった、じゃあちょっと行って来るよ。
オリガはゆっくり温まってて。
[提案には是が返り、僕はオリガに頷いて一旦傍を離れた]
─ 廊下 ─
さて。
まずは何処に行こうかな。
[部屋を出たはいいが、あても無く屋敷内をうろつくのも悪趣味に思えて気がひける。
かといって立ち止まったままでも不審だろうし、とゆったりとした足取りで歩き始めて]
そういえば、ここのご主人の部屋はどこなのかな。
[この屋敷に着いた時の事を思い返し、メイドに聞いてもきっと答えてはくれないだろう疑問を口にした]
― 二階廊下→ ―
あっ、大した怪我じゃないですよぉ。
ちょっと、擦り剥いちゃっただけで。
[さっきの間>>116の所為で違和感を与えていたなんて知らず。
誤魔化すように、両手を顔の前でぱたぱたと振った。
今度のスカートの丈は膝と同じくらいで、動けば手当のあとがちらちらと覗く]
メーフィエさん。うん、覚えた。
じゃ、行きましょうか。
……って言ってもアタシ、どこ行ったらいいか知らないんですけど。
[エントランスから案内されるまま客室に来て、それ以外の屋敷の中の配置はまるで分からない。
えへへ、なんて笑いながら、一緒に下に降りる事にする。メーフィエさんが辺りを見渡しているのには気づいたけれど、メイドか誰かを探しているのだとばかり思っていた]
二階廊下→大広間 ―
あ、えっと。……
[途中でメイドとすれ違う>>131。
メーフィエさんが大広間について聞くのを待ってから、彼女に借りた救急箱を渡そうとしたけれど、ちょっと悩む。さっき救急箱と着替えを持って来てくれたのってこの人だったっけ、と。
さっきと同じ無表情で、だけど良く見たら顔立ちが違う気もする。
けれどそうしている間に、中途半端に差し出したままだった救急箱は受け取られた]
……あっ、ありがとう、ございましたっ。
[戻しておきます、と相変わらず無表情のままに告げられて、慌てて御礼を言う。
多分この人で合っていたんだろうと、メイドが全員無表情だなんて知らなかったその時はそう思った]
─ 室内庭園 ─
[庭園の中を見て回る。
どこかのんびりと花木を眺める態だが、実際にはその場の観察が主な目的]
観賞用の花だけじゃなくて、ハーブ類も結構あるみたい、と。
……ご主人さんの趣味なんかねぇ。
[庭園には見目好い花木以外に複数のハーブも植えられていた。
食材になるもの、香草として使うものが主体だが、薬としての用途があるものも幾つか見受けられた]
ここは、覚えといて損なし、と。
……しかし、ここの上って、どうなってんだ?
[場の観察が終われば、好奇心が頭を擡げる]
……見に行ってみるのも、あり?
[間取りの把握、という目的もあるけれど。
この庭の上に何があるのか、はそれとは別に気になった]
― 大広間 ―
[案内を頼まなかったから、ちょっとだけ時間をかけて大広間に辿りついた。
扉の近くに立っていたのはメイドではない。>>134
メーフィエさんが挨拶をしている間、その人の長い前髪が何となく気になって、ついちょっと見つめてしまう]
あ、すみません。
[道を空けられて、我に返って頭を下げる。
部屋の中に入るともう一人女の人>>145がいたから、そっちにもこんばんは、と挨拶した]
アタシは、キリルです。
よろしくお願いします。
[サーシャさんと、オリガさん。
新たな名前を反芻しながら、ボクはまた“彼女”の名前を名乗った。
2人も含めて雨宿り客は多いようだし、本人の知り合いがいたらマズイんだろうけど、まさかそんな偶然はないだろう。きっと]
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