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うん、どうやらそうみたいだね。
封印がどうのとか言ってたっけ……?
基準、ねぇ……雷・陽・水・命・影……人間・精霊・竜……属性やら種族やらは関係ないっぽい?
[クレメンスがここに来ている事には未だ気づかず。]
……そこに?
[唐突な言葉に、戸惑いつつ、視線を辿り。
昨夜、取りあえずは、とポケットに放り込んでおいた指輪の事を思い出す]
君は……これが何か、知って?
ん、そうだね、わからないね…
どうしてなのかも…鍵の書が、今どこにあるのかも…
[アマンダはベアトリーチェがわからないのは、無理ないと思う。
子どもだから、そして、口にしてるアマンダ自身も推論でしかなく、当事者ではないはずの子どもに答えられるはずがない、と。
だから、気付かない、気付けない。
子どもだって、14の内の一つであるのに。
天聖という、稀有な力の持ち主であるのに]
……そうだな。
種族は関係ないだろうが、属性は関係あるんじゃねえか?
対になってる属性の『片割れ』が来てるんだろ……って、おい。
竜までいるのか。知らんかった。
[ブリジットが精霊である事には気付いたのだが。
ついでに、アーベルが精霊である事にも気付いていない様子。]
[辺りの喧騒もまるで気にならないふうに、ベアトリーチェは一点を見つめていました。けれども訊ねられれば、わずかに首をかたむけます。知らない筈もありませんでしたが、素直に答えてはいけないのはよくわかっていました。]
……それは、元は天聖界にあったものだよ。
[ゆっくりと言葉を選んで、紡ぎます。
アマンダの声が耳に、右手で袖の上からそっと左の手首の辺りを押えました。]
ひゃはっ、上等!!
じゃあ、俺を楽しませてくれや。そして美味しく食べさせてくれよな!
[そう言うと、目にも止まらぬ速さでダーヴィッドに袈裟斬りに斬りかかる]
[ふと胸騒ぎが強くなって、エーリヒに近寄り]
やな、かんじ……
どんどん強くなってきてる……
[その服の端をぎゅっと掴んだ]
[オトフリートの説明には、視線は闘いの方に向けながらも一つ頷く。
永き時を見てきた竜の言葉は、静かな重みが詰まっていたから]
そう…ブリジが、
いないから…
ハインも、エーリヒも、アーベルも、イレーネも…皆いない…
神父は…迷宮から出る術を知っているのかな…
だったら、内側から…みんな出てこれないのかな…
[容易く解く事の出来ぬ迷宮。
その内で生きてはいるだろうとの影の王の説明の後からは、あまり口には出していなかったけれど、心配して居ない訳ではなく。
鍵の書を探すしかないとの言葉を忘れ、つい、そんな弱気な呟きが零れた]
[ほんの一瞬だけ、アマンダへと眼が向けられます。]
大丈夫だよ。
きっと、大丈夫。
[なにをもって大丈夫というのか、それもやはり、定かではないのですけれど。]
[左手首を押さえる姿に、僅かに首を傾げるものの。
返ってきた答えには、さすがに驚きは隠せずに]
天聖界……に?
何故、そんな物が、人の世界に……。
[天聖界。
ある意味では、人の世界に最も近く、そして遠い場所。
そこに存在していたものが、何故、ここにあるのか。
それは、ごく自然な疑問と言えた]
ま、今はとりあえず『迷い込んだ』連中を集めている最中なんだが。
……この迷宮、出口はあるのか?
[不意に、沸いて出た疑問。]
…くっ!!
[早い!
咄嗟に受け流すべく剣を凪ぐ。
高い金属音。 焔を纏っているとはいえ、素体はただの剣。
刃は耐えられず砕け散り、肩へと迫るその黒い刃。
だが、左手は既に、腰の拳銃を抜いている。
鋼の筒へと込められてあるのは、幾千度もの熱い息吹。]
んぁ……。
まぁうん、いるね。
[ちらと視線をイレーネに向けた後、言っていいものかどうか…躊躇って結局は言葉を濁し。]
未だ欠けぬ対は風と地、天と時のみ、か……。
[アマンダの呟きに、一つ息を吐いて]
……結界は、もし破られたなら、その様相を変える。
あのおっさんがどんな方法で入ったかはわからんが、少なくとも、同じ方法では開けられない。
……書を返還しようとすれば、迷宮自体が口をあけて……まあ、こう言うとなんなんだが。
自分にとって不要な存在は、弾き出すだろうが……な。
[肩へと刃は深く喰いこみ、肉迫した至近距離から、
引き金によって解き放たれるのは、
鉛の玉ではなく、火竜の咆哮。
がら空きの腹を狙って火球は飛び出す!]
……それは、ベアトリーチェは知らない。
ただ、それを追って来たのだと、云っていた。
そのために、永き時を巡って来たのだって。
[主語のない、誰かから聞いたような言葉。]
だから、返して欲しい。
風と地、天と時……。
そもそも、天と時って対だっけか?
お互い干渉していなかった気もするが。
[誰だっけな、その属性持ち。とも聞いたりする。]
[文字通り火花散る、激しい剣戟。
オトフリートの鎖がとった護りの型に、少し安堵して後ろを見やる]
…天聖界? ベアは…よく知ってるんだね。
[精霊にとってはごく当たり前の【界】の話。
ただ、何を指すかはわからずに不思議そうに問う]
【これ】って、なに?
[呟きはオトフリートが持っているらしい、ベアトリーチェの視線の先にあるらしいものに対して。
けれど、アマンダの視線は偶然、抑えている左の手首の辺りを見ているように思えたかもしれない]
[眼だけを向けたベアトリーチェにアマンダの見ている先をきちんと知ることは出来なくて、弾かれたように顔を挙げました。]
……なんでも、ないよ?
[それは、不自然に見えてしまったことでしょう。]
[アマンダは、一瞬だけ向けられたベアトリーチェの視線と言葉に、微笑んだ]
……うん。そうだね、信じてあげないと。
みんなに、怒られちゃうよね。
[元気付けてくれてるのだろうと、茶色の目を細めて]
…………。
[どこか、遠くから聞こえてくるような言葉に、左の手をポケットに入れて、指輪を取り出す]
天聖界にあるべきもの。
それを、あるべき場所に返そうとする者がいるなら、それは均衡を、安定を保つために必須だけれど。
でも。
何故、君がそれを?
さぁて、どうだろね?
そもそも、この迷宮自体何処なのかもわかんないしなぁ……。
まぁ、書さえどうにかしてくれりゃ出れるとは思うんだけども。
…ってそうじゃん。
あー、なんかボケてんのかなぁ?
[頭をぽりと掻きつつ]
天はベアトリーチェ、そして時がオトフリート、だね。
[再び気配を感じて顔を上げた。
昨夜のように揺らぐ空間。今日のそれは空中に像を結び]
えっ!?
[対峙する月闇と火炎。
どこか歪んだ気配も届いてきて]
なっ、なんでー!?
[エーリヒの服を思いっきり引っ張ってしまった。
モロに破けたりしなかったのは不幸中の幸いか]
やはり、鍵の書…なんだね
[オトフリートが息を吐いた様子に、やはり甘い考えなのかとアマンダは肩を落とす。
ベアトリーチェの不自然な様子に何か言おうとして――視界の端で、鈍い音を立て飛び散った赤が見えた]
…ダーヴ!
[視線は一瞬、ベアトリーチェから逸れる]
!?
[ダーヴィッドの肩を切り裂く感触に目を細めるが、第6感が危機を告げる
腹腔に放たれる火球をかわそうとするが、さすがの吸血鬼の反応速度でも避け切ることは出来ず、腹腔部の一部を持っていかれる
一旦跳び退き、喀血する。苦しそうに手を当て、修繕を試みているがその顔には狂気の笑み]
げはっ。……はは、いいね楽しかったぜ
だが、もうお終いだ。美味しく食ってやるから安心しな!!
[そう言って止めの一撃を加えようと飛び掛る。その刀身がダーヴィッドの体を貫こうとした瞬間]
!? な、てめっ何をしやがる。邪魔……すんじゃねぇ!!
[ぴたりと止まった刃先。困惑と苛立ちを浮かべる歪んだ顔]
[苦しそうに唸っていたが、右眼の金色が薄まったかと思うと]
私を……殺…して
んなっ、てめっ。フザケタこと……言うんじゃ…ねぇ!!
[肩に埋められた刃。
痛み以上に、強烈な脱力感。
思わず膝を付き、目を上げるが動けず。
その剣が胸を、貫いたと…思った。]
…な?
[数ミリ手前で止まる切っ先。]
だから、返して。
それがないと――……
[声には少しばかり、焦ったような響きがありました。けれどもその続きは、遠くから聞える鐘の音か、近附く力の奔流に消えてしまうでしょうか。]
[遺跡の方から、力が高まるのを感じる。
胸の紋章と、左手にはめた指輪が輝きだす。
うねるその封護結界の力へ、干渉できるだろうか!?]
どう、って……。
[真っ先に思い浮かんだのは、初めて会ったあの桜の元の笑み。]
ん……なんだろう?
何かが欠けてる、そんな感じはしたっけな。
[苗床はただ見ているしかできず
重くあつい息を吐く]
……ちからを
[戻さねばなにも出来ない。
その視線を森へ向けると、瓶を握ったまそちらへゆこうとした]
[オトフリートの声に、逸れた視線は再びベアトリーチェへと戻る。
そう、勝負はあちらに任せることが出来るけれど、小さな少女は…]
…ああ、どうしたの? ベア。
なにが…?
[自分の言葉を思い出し、首を傾げつつも。
手でも繋いで力づけようと、重ねられた手へと指を伸ばして]
―墓地―
[今日もやってきた。うねりは力のあるものを飲み込もうと虎視眈々と狙っている]
今までの僕だったら、何もできないと嘆いていたかもしれないけど。
僕には「約束」があるから。早くこの喜劇を終わらせる!
いけ!風よ!
[...がさっとうねりの方向に腕を翳すと、風がうねりに向かって襲い掛かった]
[これが初めて「ユリアン自身の願い」で起こした風とは本人も気付いてなかった]
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