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─ 自室 ─
[カナリアの歌声は響かぬまま、ヘンリエッタは、はた、と我に返る。
どうやらうつらうつらと眠りに誘われていたようだ]
はふ……ねちゃってたのね。
[目元を手の甲で擦り、椅子から床へと飛び降りる。
視線は再び白いカナリアへ。
鳴く様子がないのを見て、しょんぼりした表情をしてから自室を出た]
─ →書斎 ─
[とてて、とヘンリエッタが移動したのは父が居ると思われる書斎。
来客も多く、父への挨拶も多いだろうとは思えど、ちょっとだけ甘えたくなって。
扉の前で3度、ノックをした]
お父様、今、いい?
[書斎の中からの返事の後、扉を開けて隙間から顔を覗かせる。
問いかけると、笑みと共に諾の声が返った]
[部屋の中に来客の姿はなく、大きな机に向かって腰掛ける父の姿があるだけ。
ヘンリエッタはその傍に駆け寄ると、父の首に短い両腕を伸ばしてぎゅっとしがみ付いた。
どうした、と父が問いかけながら背を軽く叩いていたが、しばらくはそのままで。
満足すると両腕に込めていた力を抜いた]
…んと、ね。
イェニーが、お声を聞かせてくれないの。
待っても待っても聞けないから、寂しくなってきて……。
[そこで言葉を途切れさせ、ヘンリエッタはまたぎゅうと父にしがみ付く。
ヘンリエッタの心境を察したか、父も今度は優しく頭を撫でてくれた。
その所作が嬉しくて、寂しい気持ちも徐々に薄れていく]
──ありがとうお父様。
もう、だいじょうぶ。
[ヘンリエッタは再び腕の力を抜いて、父から身体を離して微笑みかける。
父もまた、安心したように笑みを浮かべていた]
今日はたくさんお客さまがいらしてるのね。
もうお会いになったの?
[問えば父も楽しげに返答してくれる。
しばし来客についての話をした後、そういえば、と父が引き出しから何かを取り出しヘンリエッタへと差し出した]
───わたしに?
わぁ、なにかしら。
[差し出された包みは淡い薔薇色のリボンがかけられていて。
その包みそのものが宝物のように見えた。
父の机を借りてそっと包みを開き、中にあるものを覗き込む]
…──わぁ、きれい───
[包みの中にあった箱を開くと、古めかしいデザインながらも輝くネックレスがあった。
銀で作られた楕円の台座に、リンゴの形をした赤い宝石が一つ。
ヘンリエッタの髪の色と似たそれがピジョンブラッドであることは、見る者が見れば判ることだろう]
ねぇお父様、つけてつけて。
[箱からネックレスを取り出し、父に渡してつけるよう強請る。
父は笑いながら、自分に背を向けるヘンリエッタに対してネックレスをつけてくれた。
子供用ではないため少しばかりチェーンが長いが、その分ヘンリエッタの視界にもネックレスは良く見える]
ありがとうお父様。
大事にするね。
[父へと向き直り、ヘンリエッタはもう一度ぎゅうと抱き締めた。
そこには感謝の気持ちが多分に含まれている]
それじゃあそろそろ行くわ。
お夕食はみんなでいっしょに食べようね。
[子供の無邪気さを発揮して笑みかけて、ヘンリエッタは書斎を後にした。
父の笑みを背に進路は階下へと]
─ 廊下 ─
今日のお夕食なにかなぁ。
[胸元に赤い輝きを揺らしながら1階へと降りる。
今は丁度支度をしている頃か。
台所ではいつものように彼女が手際良く動き回っているはずだ]
あ、お菓子、どうなったかな。
[屋敷の主の娘をも揶揄うメイドだが、その能力は確か。
菓子作りの腕も見事だが、その性格故にお菓子が大変なことになりかけているなどと、ヘンリエッタは知る由もなかった。
その辺りはヘンリエッタの説明不足によるものでもあるが]
─ →台所 ─
[菓子が気になってやってきた台所。
中は案の定、忙しそうな雰囲気だった]
…ネリー、お菓子、出来た?
[忙しそうではあるが彼女のこと、話しかけるくらいは問題無いだろうと考え声をかける。
中にも入るものの、邪魔にならないように隅っこに留まる]
─ 広間 ─
そうかぁ……やっぱり、旅暮らしってのは、思うほどラクじゃないんだなぁ。
[持ち歩けない、という言葉に緩く腕を組む。
楽しみに、という言葉>>119には、楽しげに笑った。
もっとも、敬称のついたままの呼びかけに、少しだけ苦笑い染みたものに変化したが]
依頼主曰く、「頻繁にやり取りすると、会いに行きたくなる」から押さえてるんだと。
……色々、柵あるみたいよ?
[軽く肩竦め、冗談めかした口調で言って。
天気の話題>>121に僅かに眉を寄せた]
……荒れる?
[耳を澄ませば、確かに響く風鳴りは甲高い。
長く荒れると面倒だな、と。
その時過ぎったのは、その程度の事だった]
[そう言い、天板の上の細長くまだ熱い生地を、素手で天板から剥がしとると、端からくるくると巻き始めた。
出来上がるのは薔薇の蕾のような、目の前の主に良く似合う可憐な菓子。
赤や緑の不思議色な生地も、こうすれば美しく映えるが。]
はいお味見どうぞ。
[と、出来たばかりの普通のランドグシャをひとつ、ヘンリエッタのてのひらに乗せた。
ヘンリエッタが味見するその間に、赤や緑はさっさと別に分けてしまう。
おんなこどもに食べさせられないアレな物が混ざっているのは言うまでも無かった。]
― 客間の一室 ―
[清潔に整えられた部屋、其の一角にふたつの鞄を纏めて下ろす。
ふ、と呼気を吐いて天井を仰げば、自宅に次いで見慣れた天井が此方を見下ろしていた]
……やれやれ。自分の家でも無いと言うのにね。
[不意に零れた安堵の感情に小さな苦笑。
旅に歩く身では同じ天井に迎えられる事は稀少なもの。
窓の外に広がる光景にも、ふと目を細めて]
[――暫し流れた静寂を破ったのは、扉が開く音。
続く酷く慌てた、出迎えた緑髪の子とは別の使用人の声]
……ああ。すまないね、声を掛けられる前に入ってしまって。
荷物を置かせて貰っただけだから、仕事の邪魔はしないよ。
[手数を掛けてしまうけれど、よろしく頼むね。
笑って、鞄のひとつからスケッチの道具だけを手に部屋を出た]
― → 広間 ―
[其の足が目的地に選んだのは、最初に訪れた広間]
……おや。
[人数は変わらずとも其の人物と配置が変わっているのに自然と声が漏れる。
新たに現れた一人に見覚えがあれば其れは余計に]
ハーヴェイじゃないか。
また後で寄らせて貰うつもりだったけれど、此処で会うとは思わなかったよ。
[山の麓、彼の祖父が営む骨董品店に訪れるのは自身がこの館を訪れるとほぼ同じ頻度。
店番をする彼とも幾度か顔を合わせている。
――彼が覚えているか否かは、また別だが。
何せこの館には数日滞在するが、店に顔を出すのはその間の一度切り。
ネリーの記憶からも薄れる程度。あまり期待は出来ない現状で]
─ 台所 ─
わぁ、いいにおい。
[オーブンが開かれ、漂った甘い匂い>>131にヘンリエッタの眼が輝く。
邪魔になってはいけないからとオーブンの傍には近付かなかったため、いくつか色が混じっていることには気付かなかった]
ありがとう。
[味見に差し出されたラングドシャ>>132を掌に乗せ、指先で摘んで口へと運ぶ。
サクサクとした食感の後、焼きたて独特の香ばしい香りが鼻を抜けていき。
口の中では解けるように生地が溶けていった]
──おいしい!
これならきっと喜んでもらえるわ。
本当にネリーは料理が上手ね。
[ラングドシャの欠片を手に、ヘンリエッタは満足そうにネリーへと笑いかける。
直後、残りのラングドシャも口の中へと仕舞ってしまった]
村の設定が変更されました。
― 広間 ―
慣れれば楽しめるのですけどね……旅を始めた頃は何かと不自由しました。
[元々内向的であるが故に、と言うのもあるけれど、それは口にはしない。
苦笑の理由はわかるから、それにはやはり苦笑を返すしかなくて]
柵、ですか。
そう言えば教会にいた頃に、毎日のようにいらしていたお年寄りも同じような事を言っていましたっけ。
[プライベートに踏み込むのはいけないと教会で教えられていたから憶測でしかなく、故に返す言葉は軽く]
来た時より大分風が強い……
麓に荷物を置いてこなくてよかったです。
[そんな冗談ともつかない言葉を返すと、広間に先ほど会った画家が現れ>>134ハーヴェイに声を掛ける。
知り合いとの再会を邪魔する気はないから、画家―ヒューバートには軽く頭を下げるだけ]
巡礼者 ユージーンがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(巡礼者 ユージーンは村を出ました)
― 広間 ―
[ユージーンから会釈を受け>>138、細い目を更に細めるようにして笑みを返す。
其れから、ハーヴェイと交わされていた会話を追うように窓の外を見遣って]
……確かに、此れは荒れそうだね。
屋根のある場所に辿り着けていて良かったよ。
[くす、と零す音は彼の言葉に更に乗せて冗談混じり]
[其処に、差し出されたカップ。
追い掛けるように見上げれば、其れはラッセルから伸ばされて]
…おや、遣らせてしまったかな。
すまないね、ありがたく頂くよ。
[謝罪と礼とを合わせて紡ぎ、カップを手に取る。
ゆるり、香りを堪能してから口元に運んだ]
巡礼者 ユージーン が参加しました。
― 広間 ―
[二人の会話から、仕事上、或いは商売上の付き合いと察して。
そんな偶然もあるものなのだな、と心中で思い。
こうして、訪問が重なるのも何かの導きなのだろうか、とは、仕事柄身についた思考の流れ]
そんなに美味しかったなら、
もうちょっと食べてってもらっても…と思いますけど、
そろそろ御夕食の準備が整いますから。
またそのうち、お嬢様には作りますね。
[そう言い、余った分は台所の片隅に置いておいた。]
今日は鹿肉のムニエルと、海老のサラダとスープ…
クルミのパンも焼いてありますから。
[他にもいくつか前菜と、セロリも入ってるがさておいて。]
そういえばお嬢様、その首飾り、旦那様からの贈り物ですか?
[ふと彼女にはまだ早そうな、赤い宝石に目が行く。
鳩の血だろう事は知れたから、余計に不釣合いにも思ったが、それでも数年経てば相応しくなるのだろうかと思いながらも、笑みはずっと湛えたままだった。]
仕立て屋 オードリー が参加しました。
― 広間 ―
宿泊については、巡礼と聞けば部屋を貸してくれる方も多いですし、教会に宿を求める事も出来ますが……
それもできない時は野宿しかないですし。
[そうならないように気をつけてはいるけれど、と最後に加えて]
言うにいえない、と言うのもあるのでしょうね。
だからこそ、他人に言いたくもなるのでしょう。
旅人だから、と話してくれる人も少なくないですね、そう言えば。
[そういう信頼で聞いた以上、内容を口にすることはないけれど]
あの橋は、本当に…渡り慣れていないと大変でしたね。
帰るときは風のない日にしようと思いますよ。
[自身の目の事には触れず、笑って、残っていた茶を口にして]
[大きなトランクを二つ手に提げて、おぼつかない足取りで吊り橋を渡りながらその先に待つ屋敷を瞳に映し]
ここに来るのも久しぶりだけれど…
今回の服はお気に召して頂けるかしらね。
[艶やかに熟れた林檎の様な赤に染めた絹のドレスと、深い真紅のビロードのドレススーツ。
屋敷の主と、その娘の気に入るだろうか、と目を細めた]
─ 広間 ─
[普段はあまり知る機会のない旅暮らしの話題に、生来の好奇心が疼いているのか聞く様子は興味深々、と言った態]
……ん、だろうねぇ。
ま、俺の場合、その後になーんでか見合い話が来たりするんで一苦労なんだが。
[軽口のように付け加えるのが実話なのは、余談として]
慣れてても、揺れるときついよ、あれは。
風が静まるまでは、俺も動かん方がいいなあ、これは。
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