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……人でなきゃ駄目?
[そんな問いを、この館に来る前の自分なら口にしただろうか。
少し前は疑問にさえ思わなかったことが、今は逆に不思議だ。
そして、疑問を口にしたあと、その言葉が過去形であることに気づく。
それは、先ほどからの彼女への違和感に繋がっている気がして。]
今は、怖くないの?
ボクらの一族は、異能……異端なの。
死を視る。
声を聴く。
どちらも、普通の人の身では、できはしない。
だからと言って……異形……獣と称されるものでもない。
どちらにもなれないし、どちらにも寄れない。
狭間のものたち。
……初めて声に接するまで、そんな事、知らなかったから。それを受け入れるのは、すごく怖かった。
[静かに、澱みなく、語る。
何故、この少女にこんな話をしているのかは、わからない。
ただ、誰かに聞いて欲しいだけなのかもしれないけれど]
今は……どうなんだろうね。よく、わかんないんだ。
ただ、どちらにも寄れない、から……。
そうでないと、いられないような気がしたから。
そう思ったら、あんまり……気にならなくなった。
[差し出されたナイフを見て、少女はくすりと笑みを零し――]
武器を持つ勇気が無かったのに…武器庫の鍵を探していたのですねぇ。そして今は…トビー君のナイフを…。そうですか…。
でも、そんな小さなナイフで…本当に自身の身を守れるのでしょうか…。武器庫にはもっと優れた者があるのに…。
[そこまで言って、少女は息を吐き――]
まぁ、尤も…。別な力があるのならば…。武器なんて必要ないんでしょうけどもねぇ。
[くすり――]
[微笑む――]
[いつもの彼女であれば、直ちに部屋を出て行っただろう。客人の頼みを聞くこと、それは彼女の勤め。
――けれど]
申し訳ございません。
今、取り込み中でございまして。
[男性のほうを見すらしないまま、淡々と告げる]
[ 広間に入って来た男が部屋を横切っていくのを端目で見遣り、]
俺は、“自分で入りたい”とは云った覚えが無い。
誰が武器を手にしたか。其れを気にするのは、当たり前だと思いますが。
……自分は傷付けられない自信でもおありでしょうか。
[嘆息して眉根を顰めれば、初めて疑念の眼差しが金糸の少女へと向けられる。]
俺は自分から他人を傷付けたいとは思わない――。
[ 其の言葉には過去を悔いるかの様な強い光が宿り、然れどほんの一瞬で消え、]
別な力?
[ 怪訝そうに、問う。]
[ネリーが断るのにも][然して感慨を覚えた様子も無く]
……では、其方の用事が済んでからで構わない。
[暖炉の前に立ち][燃える炎に見入る様子で]
[じっと眺めている。]
[滔々と語られる言葉を少しだけ意外に思う。
彼女と自分は深く言葉を交わしたわけではなかったから。
語られる内容は、力を持たない自分にはわからないものであったけれど。
ただ、理解できないことで、少しだけ彼女を哀れに思った。
どちらにも寄れない少女は、ただひとり。
声を聞く力とは何の為にあるのだろう?
人狼が現れた時にだけ、聞こえる声。
彼女の声を、最後まで聞いて、ヘンリエッタは首を廊下へと巡らす。]
私、ウェンディを探しに行くわ。
そう。
いってらっしゃい。
[赤毛の少女の内心の思いを悟る事もなく。
廊下へと踵を返す背に向ける言葉は、やはり淡々として。
薄紫の瞳には、静かな色彩]
…………。
[零れ落ちる、嘆息。
閉じた鍵盤に、しばし、視線が落ちる]
何故、誰が武器を手にしたか…。気になるのでしょう?
『自分だけ――』人と違う行動を取っては『疑われる』から?
私は…傷つけられない自信なんてありませんけど…、他人が武器を手にしようがしまいが…気にはなりません。
人を疑いたくないから――甘い考えですけどね…
[自嘲的に微笑むと、怪訝そうに返された言葉には答えず――]
そういえば…ハーヴェイさんはご存命の方の存在を、メイさんくらいしか知らないと仰っていましたが…。
何か私を見て…違和感を感じませんでしたか?
[話題を変える――]
[少しずつ距離を取りながら――]
……ボクも…………行こう。
[どこへ、何をしに。
それを言葉にはしないものの。
……それでも、ここにいるよりは、と。
静かに、音楽室を出て、扉を閉める]
…………。
[しばしの沈黙。
やがてその足は、ごく自然に広間へと]
-廊下-
[音楽室を出、ネリーの使用人室の前を通る。
玄関前まで出たが、金の髪の少女の姿はなかった。
外に出たのかと扉を開け、思い直して室内を振り返る。
その視線の先には、館の主が死んだ夜、皆で集った広間。]
人を傷付ける武器が其処に在るのに、気にしない?
疑われるから、ではない。自分に危害が及ぶかもしれないからだ。
[ 話に成らないと、然う云いたげに肩を竦めて云えば、]
人を疑いたくないから、信じたいから、ですか。
俺には出来ない考え方です。其れだけの話。
[次ぐ問い掛けにも動じる様子は一切見せずに、淡々と声を紡ぐ。]
……ええ、ルーサー神父がいらっしゃらない。
そして、貴女が『聖書』をお持ちだ。
[ 少女を見詰める双瞳は何処か冷え、感情を感じさせない。]
態々、「死んだなったのか」――然う尋ねる事は、無粋かと。
……人……異形……。
ねぇ。
なにが、どう違うの?
[自らを異能という立ち位置に置いてしまった巫女には。
それらの相違が、掴めずに。
こんな呟きをもらして、そっと、広間の内へと滑り込む]
─…→広間─
[扉をあければそこには久方ぶりに見る濃茶の髪の青年と、金の髪の少女、殺人者の男と、ヘンリエッタの大切な少女。
この館にまだこれだけの人が残っていることを喜ぶべきか、減った人数を嘆くべきか。
一瞬だけ考えたけれど、彼女にはどうでもいい。大切な人が生きてさえいれば。]
[双眸は前を見据えたまま。
袖のホックを外し、中に収められた黒い塊を掌中に。黒の端には紅い狗。
“弾”の込められていない、武器にすらならないそれを弄ぶかのように掌でくるり、転がす]
焦らさず正直に言って遣れば好いのに……
[琥珀の眸は炎の照り返しを受け][黄金に煌き]
[揶揄する様に][刻まれた笑みは薄く]
[一掻きで掻き落とせるのではと思う程]
[その、大切な人のいつにない厳しい表情に、少女は頬を堅くする。
彼女が見据えるは、濃茶の髪の青年。
”俺が人狼ではないかと”青年の言葉が響いた。]
[話にならないと、肩を竦める青年に、少女は苦笑を漏らし――]
実は、武器庫の話なんてどうでもいいんです…。
鍵が一度無くなった。でも戻ってきた――。
その事実だけ有れば私には――
[すっとネリーの方を見て…微笑――]
あ、そうそう。ハーヴェイさんは何故、私に聞かずとも神父様が『死んだ』と確信したのでしょうか…?
他の方は、開口一番に神父様の事を聞いてきたのに…
それは私が『聖書』を持っていたから…?
それとも……
[聖書から『武器』を取り出して――]
あなたが…神父様を喰らったからでしょうか?
[向ける――目の前の青年に――]
あなたを疑ったのは単に消去法でした。
武器を持てない少女、記憶をなくした青年、力を持つ少女に…武器庫の鍵を独占しなかった少女――
ネリーさんの事は結構悩みました。実は今でも僅かに疑っています。
しかし…彼女が人狼で有るならば…何故武器庫の鍵を返したのかがわかりません。
誰だって無抵抗の人間を…喰らいたいでしょうから。
だからあなたに疑いを掛けた。
あなたがもし人であれば――まだ惨劇は繰り返されるでしょう。
しかし、人狼でだったら…?
と言っても、これは私の個人的な掛けなんですけどね…
でも、私は…神父様の敵を討つためなら…人だって殺せる程に…なってしまったんです
[ふわり――微笑んで]
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