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─ 廊下 ─
だーよねぇ。
こう広いと、探検好きでもちょっと辛いわ。
[同意の言葉>>185への応えは、どこまでも軽い]
うん、そこは俺もちょっと考えたなぁ。
……拝ませてもらえるかどうかは、わかんないけどさ。
[示されるものが何かは察しがつく。
似たような思考をした者が他にもいた事には、自分の感覚が間違ってもいなかった、と思えて安堵するものの。
同時、状況への警戒もまた強くなる]
ま、他にも上に行きたい理由はあるし、行くとしましょーか。
[それでも態度は変えぬまま、階段を上がり、三階へ。
階段の先、人の気配が薄く思えるのは気のせい……と、思いたかった]
─ 大広間 ─
どう致しまして。
あー、食事、かぁ。
そう言えばもう夕方過ぎてるんですよね…。
[雨が降る前は茜色の空が見えていたはずだ。
それで大方の時間は知れたは良いが、そろそろ腹も空いてくる頃合。
メーフィエの言葉>>186を聞いて、その時間が近付いていることにようやく気付いた]
非常食、全部落としちゃったしなぁ。
僕も何か頂いて良いですか?
[贅沢なものは望まないから、メイドに任せると言う意図を含めてメイドに頼んでみる。
返るのは抑揚の無い「かしこまりました」の声。
感情が籠もっていないとこんなにも気まずい気分になるのだろうか、と思うくらいに無機質な声だった]
─ 二階・廊下 ─
ベルナルトさんは探検がお好きなんですね。
もう下の階は見て回られましたか?
[軽い口調に合わせるように問う声は何でも無い風に。
何か変わったものがあるならこれで教えてくれるだろうと、目の前の男を判じたから。
他にも上に行きたい理由は追及しなかったが、この問いで合わせて答えてくれただろうか。
促す言葉に頷きを返して共に階上へと向かった]
─ →三階 ─
さて、と。
[ぐるり、見回す。廊下が伸びるのは二方向。
片方は、先ほどの庭の上だろうと当たりをつけ、反対側に向かおうとしたものの。
数歩進んだ所で、奥から出てきたメイドに道を阻まれた。
曰く、この先は主の私室につき、ご遠慮ください、との言葉に眉が下がる]
えー、ご挨拶するのもダメ?
……いや、やっぱり、そこの筋は通したいんだけど……ダメ?
[無害な風で交渉を試みるものの、メイドの無表情さは揺らぐ事無く。
結局、階段のところまで引き返すハメとなった]
……、うん。
[口をつけて、少し飲んでみる。
この紅茶が美味しいのかどうかは分からない。温かい液体が喉の奥に流れて行く感覚、それ自体が新鮮で、少し動きが止まる。
少しして口を離し、ほぅと吐いた息すらさっきより暖まっていた]
すっごい……
[つい本音が洩れてしまった。
単なる味の感想としても、然程おかしくは無い、と思うけれど]
─ 三階 ─
[二手に分かれる廊下に、どちらへ向かおうと問うよりも先。
歩き出した青年>>194の後についていこうとしたが、それはメイドに阻止されて]
私からもお願いします。
せめて、一晩お世話になるお礼だけでも済ませておきたいのですが。
[ベルナルトに続き、交渉を試みたがやはりメイドの態度は崩せなかった。
階段前まで引き返したところで振り返ると、メイドはもう姿を消していたけれど]
…宝を拝むのは無理みたいですね。
あちらは行けるのか、試してみますか?
[また行こうとすれば出てきて阻止されるのだろうという推測は、きっと当たっている。
今のところは引き下がるべきか、と青年がここに来たもう一つの理由を確かめようと問いかけた。
同意が返されれば、そちらへと歩みを進めるつもりで]
― 大広間 ―
[サーシャ>>189の言葉に、未だ雨に打たれる暗い窓にちらと視線を向けてから、頷いた。
今が夕飯の時刻だと知っていて食事を頼んだ訳ではなかったが、それは敢えて言わないでおいた。
そんなメーフィエは、非常食を落としたとサーシャがメイドに告げたのに瞬きはしたが。
頭の中で幾らか想像はすれど、自ずから彼の素性を問うたりはしなかった。]
美味しい夕飯、用意して頂けると思います。
紅茶も、今まで飲んだことのある中で一番美味しいですし。
その、お茶のことは詳しくはないけど――みんなの顔を見ていたら、やっぱり良いお茶なんだって判るから。
[ロングテーブル奥の扉に向かうメイドを見送ってから、そんなことを口にした。]
[結局メーフィエの注文に対してメイドが返したのは淡々とした承諾で、手伝いに対して返ってきたのは、やはり淡々とした否定。
それに気まずさを思うより前に――そういえば此処のメイドはずっとこんな調子だ、と思い当たった。]
…………。
[重なる疑問を誤魔化すように、もう一口紅茶を含んだ。]
─ 三階 ─
[階段を上りながらの話への反応>>199から、アレクセイがこの屋敷に似たような評を下しているのは感じられた。
状況如何では利害が一致する可能性あり、と意識に刻んでおく。
特異環境では、そこを的確に読めるか否かが命運を分けることもあるから]
ガード、固そうだしねぇ。
……ま、焦っても仕方なさそうだし、白地図を埋めるの優先しましょーか。
[問い>>200に返すのは、同意。
反対側へ進む歩みを阻むものはなく。
進んだ廊下は、扉に突き当たって終わった]
下と、似たパターン、てことは……。
[呟いて、扉を押し開ける。
途端に響くのは、一際大きな水の跳ねる音。
何事か、と見回した視界に入るのは、降りしきる雨と、それを弾く透明な、硝子]
─ →展望室 ─
……ないわー。
[踏み込んだ場所が何なのか。
理解した瞬間、口をついたのはこんな声]
ほぼ全面硝子張りの空間とか。
どんだけよ。
[外に接している壁面と、天井まで硝子張りのそこは、展望室か何かだろう、との察しはついた。
今は降りしきる雨に視界を閉ざされ、森の木々の影くらいしか見えるものはないのだが、晴れていたならそれなりの絶景が見えるのは想像に難くない]
― 大広間 ―
あ。ええ、ティーセットもそうだし、綺麗な食器もかな。
色んな場所から取り寄せた雑貨をお店で扱っているんです。
[オリガ>>197に向けて、一先ず簡単にだけ素性を述べた。
素性を述べてから、自分自身の身の上のことが思い出されて、少しだけ声色を落としたのだが。
続ける言葉は、今一度確りとしたものに努めた。]
そうね、こんな綺麗なティーセットで――、
貴女みたいな綺麗な宿屋さんからおもてなしされれば、
お客さんも、もっと喜んでくれるんじゃないかな。
[ティーカップもオリガ自身も、メーフィエにとって綺麗に見えたのは本当だったが、それでも少しお世辞っぽいかな、とは内心思う。
思いながらも敢えて口には出さぬまま、探索してみると告げた彼女に緩く頷いた。]
― 大広間 ―
[幾らかして、厨房に通じる扉が開く音と、大広間にもう一つ加わる温かな香り。
相変わらず無表情なままのメイドが、カートを引いて現れた。
キャベツや肉が入れられ、サワークリームを入れて仕上げられた温かなスープの鍋に、人数分の食器。
それらを載せたカートを、メイドは紅茶のカートの傍に止め、ひとり分、ふたり分、とスープを取り分けていく。]
ああ。ありがとうございます。頂きますね。
――ほら、キリルさんも、皆も。
[そう勧めながら、メーフィエは自分の分のスープの小皿とスプーンを手に取った。
この場に対する違和感は確かにあったが、それも、温かなスープの前では薄れてしまっていた。**]
― 大広間 ―
[こんな森の奥なのに、こんなに大きな屋敷がある事だとか。
こんな森の奥なのに、随分と沢山のお客さんがいる事だとか。
そこにはっきりとした違和感を感じる程の常識というものを、ボクは持ち合わせていなかった。
雨が止んでここを出るまでボクの素性がバレないように、それだけ気をつけていれば大丈夫なのだと、その他の事について気を回す余裕が無かった、というのもあるが]
あ。美味しそう。
[無表情なメイドだけはちょっと怖かったけれど、メーフィエさんに勧められるまま>>208受け取った食事もすごく温かい。
他の皆を少しずつ蝕み始めている不安の存在なんて知らず、ボクは幸せだった**]
[オリガへと向けられるメーフィエの言葉。
少しだけ驚いたように目を瞠り
そして、意味を理解すれば恥じらうように睫毛が伏せられる]
綺麗な方にそう言われると何だか恥ずかしいです。
……けど、そう言って貰えるのは、嬉しい。
宿を訪れた人が笑顔で過ごしてくれるのが
何よりも嬉しいので――…
[メーフィエにそっと頭を下げるのは感謝の意を込めて。
けれど暫くは照れもあり、顔を上げられそうにない。
落ち着く為に紅茶を口に運んで、くちびるを綻ばせた**]
─ 展望室 ─
[恥しがりやという評にはみたいねー、と軽く返すに止めておいた。
詮索はあれこれできるが、考えすぎるのも危険、という判断もあるから。
もっとも、そんな思考の全てが一時どこかに飛ぶくらい、扉の向こうは予想を超えた世界だったのだが]
……あんまり、考えたくないが。
ここの主が、あらゆる意味で、タダモノじゃないのは、間違いなさそうだわ。
[零れた疑問>>207に返すのは、ため息混じりの言葉]
(これだけの財力があるならもっと表に……いや、逆の可能性もあり?
しかし、これだけのモノ作れるようなヤツの話なら、どっからか流れてきそうなんだが……)
[同時、巡らせるのはこんな思考。
とはいえ、考えはすぐに行き詰まる。
考えるためのピースが、圧倒的に足りなかった]
……さて。
望んだお宝は拝めなかったし……雨眺めてても、仕方なさそうだし。
一端、降りようかと思うんだけど、どーする?
俺が見てきたとこ行くなら、案内するけどー。
[気を取り直して、投げかけるのはこんな問いかけ。
もし案内や、まだ見ていない場所への同行を望まれるならば、付き合う心算で。**]
─ 三階・展望室 ─
少なくとも、余程の好事家であることは間違いなさそうですね。
[客室一つにとっても行き届いている設備に、一階にあるらしい室内庭園やこの展望室を備えた屋敷。
ここが避暑地や観光地なら解らないでもないが、こんな森の中には不相応に思う。
無駄に金を持て余しているか、余程の厭世家か。
どちらにしても変わり者ではあるだろうと下した評は恐らく青年も同じだろう。
きっと、この屋敷の主人についての情報が事前に無かったことに不審が増しているのも]
…そうですね。
大浴場はともかく、室内庭園は見ておきたいかな。
あぁ、それと。
私が来た時に伺った、後の御二人にもまだお会いできていないので。
どんな方なのかお教えいただけますか?
[今は足りない情報を埋めるべきと判じ、案内を頼んだ後問いかけた。
答えは移動しながら聞くことになるだろう**]
─ 大広間 ─
そうかもしれないね。
凄く良い趣味してるんだろなぁ。
[屋敷の主人の好みだろうかと言う疑問>>192には同意の声を返して。
紅茶の注がれたカップの受け渡しに関してはにこりと微笑みを向けた。
キリルの反応>>195>>196も紅茶の味に対するものと捉え、余程良い紅茶なのだと受け止める。
メーフィエも口にしている>>190のを見てから、僕も紅茶を頂くことにした。
カップに注がれた茜色はここに来る前に見た空の色と少し似ている]
……うん、美味しい。
本当に良い物を使ってるんだね。
[茶葉の質だけでなく、扱い方もしっかりしているのだろう。
そこまで細かいことは知らなかったけれど、その美味しさや香り高さの良さは何となく分かった]
オリガも食べない?
紅茶よりも温まると思うよ。
[席につく前にオリガを誘うのも忘れない。
手を差し伸べて、応じるようなら席へと誘導して座る椅子を少し引いて着席を促そうと。
ついでにオリガの隣の席に座れるよう目論む*つもりだ*]
― 個室 ―
[メイドに案内された客室は、男の荒屋よりも広く、思わずほう、とため息吐く。
下がるメイドにタバコを所望し。
一人になれば乱暴に服を脱ぎ捨てると、用意されていた風呂へ。
細身とは言え、銃を扱うのに必要なだけの筋肉の付いた身体をバスタブに沈める。
平均的身長の男が、足を伸ばしてもゆったり出来る大きさ。
ふ、と息吐き天井を見上げる。]
……1年分くらい、喋った気がするな……。
こんな状況だから、かね?
[いつも仏頂面で、表情の変化に乏しく、しゃべるとしたらせいぜい取引相手くらい。
誰とも口を聞かない日なんて珍しくもないのに。
迷ったことで不安になったのか、と、自分自身を鼻で嗤う。]
[湯浴みをおえた後、用意された衣服に身を包む。
濃藍のイタリアンカラーのシャツ、黒のベストとパンツは、どれも男の身体にあわせて仕立てられたかのようにぴったりのサイズ。]
ここのご主人様とやらの趣味かね?
ありがたいが……落ち着かんな。
[シャツの襟元を後ろに抜いてくつろがせ、ベストはボタンを止めないまま羽織る。
タバコに手を伸ばしかけて、止め。
その手は袋に入れたままの猟銃へと。]
手入れ、してやんなくちゃ、な……。
[袋に包んでいたとは言え、あの雨では濡れていてもおかしくない。錆びられては困ると。
猟銃を袋から*取り出した。*]
[ふ、と過ぎるのは幼い頃を過ごした孤児院で聞かされたおとぎ話。
それを振り払うように軽く頭を振る仕種は、傍目どう見えたか。
問われたとしても、なんでもー、と軽い調子で誤魔化して。
問いに答える事で話題をすり替える]
先に来てた二人?
んー、ゆっくり話せる状態じゃなかったから、名前も聞いてなかったんだよねぇ。
俺も名乗ってないけど。
ただ、まぁ……。
[言いながら、思い返すのはエントランスでの二人の様子]
なーんとなく、ワケありさんっぽい気はしたけどね、どっちも。
[ワケあり、という意味では自分も変わらないが、そんな事はおくびにも出さずにさらりと言ってのけた]
─ →室内庭園 ─
[そんな話をしながら階段を降りてエントランスへ。
廊下の分岐を進み、途中、両開きの扉を差して、大浴場はここ、と伝えておく。
突き当たりの扉を開いた直後、また、雷光が閃いた]
……本格的に荒れてるなぁ。
あんまり長居したくはないから、せめて雷はどっか行ってほしいんだけど。
[硝子隔てた向こうとは対照的に穏やかな緑の園を眺めつつ、ため息と共に吐き出したのはこんな呟き。**]
[光が闇を裂き、轟音が静寂を破る]
ああ…
[案内された部屋の中、明かりも灯すことなく、プラーミヤは寝台の上で膝を抱え、窓の外を見つめている**]
― 大広間 ―
[紅茶を飲み終わる頃、メイドが運び来る香りは
豊かなものでオリガの食欲を些か刺激した。
宿を出た昼過ぎからこの時間まで何も口にはしていない。
空腹を感じるのに十分な時間が経っている。
誘う声がメーフィエ>>208とサーシャ>>218から向けられた。
これ以上お世話になってもいいのだろうか。
そんな事を思い迷うように視線が彷徨う。
雨音はまだ鳴り止む気配なく
この屋敷を出て森を抜けるのは難しいと知れた。
申し訳なさそうに眉尻を下げて]
ご厚意、ありがたくいただきます。
ありがとう。
[メイドを、そしてメーフィエとサーシャを見て言葉紡ぐ。
そうして導かれるようにしてサーシャの引いた椅子に腰下ろす。
近くあるその人に微笑みむけてから、匙を手にした**]
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