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[人狼は人間により作られた]
[それには、へぇ、と小さく声を漏らす]
[お伽噺として聞いていた人狼は実在し]
[それは人の手により作られた]
[何もかも発端は、ヒト]
[理由もなく、滑稽に思えた]
[周囲から自分の名を紡ぐのが聞こえた]
[真紅はそちらへと流れる]
[それは先日ヨハナを刺した人物]
[彼がまた、手を下すと言うのか]
思い知っておきなさい。
「探すもの」も、
「守護するもの」も、
「象徴たるもの」も、
「牙をもつもの」も、
全て、同じ場所で作られた兄弟だということを。
貴方達は既に、兄弟を手にかけているということを!
[エーリッヒの言葉にうなづいて]
気遣いは、ありがたいが―――
[言葉を返そうとして]
人が……作り上げた?
[ヨハナの告白に驚いたように、その真意を確かめるように視線を向ける]
あたしは、エーリッヒが壊れるのだって、嫌なんだけどな。
[小さく落ちる言の葉が届いたとして。
気には、ならなかった。
人間が作った。
告げられたそれを考えるほうが、よほど優先されたから]
[けれど、それは口にされてはいけないことだ]
どうして…
[止めなければ]
そんなことを…
[子供は、武器を手にしていないことに気付く、視線が彷徨い、エーリッヒの手元に止まった]
同じ――…
[人間も人狼も、同じく生けるもの。
そうであるのなら。
同じく、神の作った子。
その事すら、思考から外していたというのに。
同じ場所? 兄弟?]
………っ、嘘を、言うな!
[老婆の言を肯定すれば、全てを否定する事となる]
どんなに嫌悪しているフリをしても、
貴方達も私たち人狼と同じ、
人を殺すことに快楽を得ているのです。
仲間は殺さないという唯一のリミッターさえ、無くした生き物です。
それが……貴方達、人間の本性よ。
ああ、皆ジャマするな…俺が殺すよ…。
ヨハナさんを、殺す…。
死にたいって言ってるんだ、お世話になったお礼をしてやらないとな。
[湧き上がる熱が身体を支配する、痛みの欠片は、胸に残っていたけれど、それを凌駕して青い炎が燃え上がる]
[子供は、エーリッヒの方へ駆けた、その手から銀を奪い取ろうと]
ああ。だから。
「教会」は、この仕組みを知ってたんだ。
[いとも簡単に腑に落ちる。
そうしてさらに。
ウェンデルが掴みかかる様を見て、ヨハナが本当に殺されたいのだと、そう思った]
[ウェンデルが飛び掛るのを手で制して]
そんな逆上した状態じゃ手元がおぼつかないぞ、
[エーリッヒの元によって]
忘れたのか、俺の職業?
それにゲルダが悲しむのは何も俺だけじゃないとはおもうがな。
[一瞬視線をゲルダに向けてから意味ありげにエーリッヒに視線を向ける]
[神より賜りし力を持つ者]
[それですら人に作られたと言う]
[それも人狼と同じ場所で作られた「兄弟」であると]
[場の混迷に口元が緩みそうになる]
(ああ、なんて愉快なんだ──)
[もしかしたら自分の弟すら自分の手にかけたのでは、と]
[そんな錯覚に囚われる]
[それもまた愉しいと、ゼルギウスは感じた]
[ヨハナに掴みかかろうとするウェンデル]
[老婆の傍に居たゼルギウスは場所を譲るように立ち上がり]
[一歩後ろへと下がる]
[この混迷の成り行きを見届けるために]
ウェンデル!
[より老婆の近くにいた青年が動く。
刃持たぬ左手でその腕を掴もうと
右手そのものには注意を払ってなどいなかった]
[長年愛し続けてきた村の子に、
最後に思い切り憎まれ、
そして、誰にも悲しまれること無く死ぬのは、
何十年も昔に、
あの「我が子供達」を腹に宿して、
産み落とすことが出来なかったときから既に決まっていたことなのだと老婆は悟った]
[だけど、最後まで憎まれたままで逝こう。
残った最後の「我が子供達」の為に。
私は世界中の人間に嫌われても良いと思った]
[ゲルダの言葉が届く前に事態は急変してゆく。
近づいてくるマテウス。止めるのを手伝って貰おうと。
だが寄越された言葉にホンの一瞬、力が緩んだ]
えっ。
[右手に加えられる衝撃。
冷たい銀が掌から抜けてゆく]
……ふふ。
なんとなく、エーファちゃんに始めてあったときから、こんな結果になるんじゃないかって……思っていたわ。
[最後に、老婆は穏やかな笑みを浮かべ、エーファの頭を一度だけ撫でると、*長い生涯に終止符を打った*]
[エーリッヒから牙を奪うエーファ]
[その勢いのままヨハナに駆けるのを見]
[止めようともせず成り行きを見守った]
[口元に僅か、歪んだ笑みが張り付く]
ウェンデルには任せられないって言ってるんだ。
[ウェンデルのにらみにも動じた様子もなく、
エーリッヒが一瞬気を抜いたときに、
完全にそこには意識が向いていなかった、
不意打ちで、気づいたのはすでに遅いとき]
エーファ…?
[かける声は戸惑いの色を含めたもの]
……エーファ。
[呆然と、刃を奪いヨハナに突き立てた子供を見る。
その向こう、老婆の笑みはどこまでも穏やかで。
望みは叶ったのだろうか。そんなことを思った]
[深々と、老婆の胸に吸い込まれていく銀。そして溢れ出る赤……]
ヨハナ………
[頭を撫でる手の感触に拭い去られるように、身体を侵す熱が冷めていく]
………うん。
[子供は、老婆の笑みを見つめた。ガラス玉の瞳に、表情は無い。けれど、ぽとり、と何かが、老婆の頬を濡らした]
[確認のために再び寝台の傍へと寄る]
[エーファの横から手を伸ばし、ヨハナの首筋へ]
………。
[脈は無い]
[正直、ああやって起きて話をするのも不思議なくらいだったことだろう]
[ヨハナから溢れる紅は倒れ伏す寝台へと広がって行った]
[伸ばした手が空を切る。
あの時は、両方の腕だった。
守ろうとしたのは、二人の親。
決められなければ、零れ落ちるのだと知っていた]
ヨハナ、様…。
[選ばなかったことを、悔いてはいないけれど。
何も掴めていない掌が、少しだけ淋しい。
穏やかな笑みを見るのが辛くて、そっと睫毛を伏せた]
[ぼんやりとした顔で、子供は老婆の胸を貫いた銀から手を離し、ベッドの上へと座り込んだ]
[熱が冷めていくと同時、蘇った痛みが強くなり、子供の胸を刺す]
いや……
[子供は、ひゅうと息を吸い込み、喘いだ]
ああ、あ………!!
[血まみれの手を宙に突き出して、意味を為さない悲鳴をあげる]
……返してもらって、いいかな。
[一歩、二歩。
エーファに近づき、離れてゆくのと逆に近づき銀を握る。
傷口から抜き出せば赤は更なる広がりを見せた]
さよなら、ヨハナ婆。
[直後、背後から上がる悲鳴に何事かと振り返る]
いや…いやだ…!
[子供は手を伸ばす、朱花の主にだったか、それとも見えぬ何かにだったか]
消さない、で……!!
[顔を歪め、子供はひくりと身体をのけぞらせて、そのまま、がくりと崩れ落ちる]
[エーリッヒに遅れてヨハナさんの下に寄り]
ヨハナさん、
いつも只者じゃないとは思っていたが…
[その先の言葉は続けられず]
じゃあな、ヨハナさん。
[すでに事切れたヨハナをベッドの上に寝かせて胸の上で手をくませた。
悲鳴が聞こえ振り返る、その途中ゼルギウスの姿が見えたであろうか?]
[激情に突き動かされる今のウェンデルに痛みはない。
ただ、身体が熱く、頭がくらりとした。
それすら、花により齎されたものかも分からない]
本当なら、これで…終わり?
[自分の零した声。
確認するように、朱花と蒼花の二人を見つめ。
その片割れから響く声は悲鳴。
二度の瞬きの後で近付き、腕を伸ばして身体を抱きとめる]
なに、なんで…?
[ざわりと、心が騒ぐ。
それは、エーファの顔半分を覆う色に気付いてしまったから]
[傍で上がる悲鳴]
[それを心地よいと思ったか、煩わしいと思ったか]
[真紅を向けるだけで手を出そうとはしない]
[消さないでと青灰は叫んだ]
[それが何を意味するかは分からないが]
[その言葉を最後に青灰は崩れ落ちて行く]
[支えようとする手は出なかった]
[息絶えたヨハナをマテウスが運ぶ]
[胸の上で手を組んで横たえられたヨハナの表情は穏やかだった]
[悲鳴に振り返るマテウスに真紅を向ける]
[彼もまた俺を必要としないのか]
[それとも裏切らずに居てくれるのか]
[この場のこととは全く関係のないことが頭を支配した]
…なら、この証は、何のために――
[己の左手を掴み、酷く顔を歪め、吐き捨てる。
子供の顔を半ば覆う蒼の花に向ける眼差しすら憎しみに似たものを孕んだ]
おい!?
[エーファの言葉は意味を解することが出来ず。
ゲルダが支えるのを見て、何があったかとそちらに寄る]
……あ……?
[間の抜けた声が零れた。
倒れた子供の顔に脈打つ、蒼炎花。
振り向き、朱花の持ち主を見る]
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