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[それから、ユリアンの話を聞いて、
それも、ひと段落した頃か。]
…ユーディ。
[友人の名前を呼んで、手招く。]
……さっき。居合わせた、と、言っただろう?
[やはり主語のないままで。
消えた人の事を、尋ねる。]
──どんなだったか。と、
聞いてもいいかね。
[聞いた処で。どうしようもないことだったかもしれないけれど。それでも、消えた時の事を知りたくて、居合わせていた、というユーディに、こっそりとそんな話を尋ねた。]
返事のないラブレター、送ってるみたいだ。
[ぽつりと呟くコエ]
誰かに聞かれたら、ますます変な人、だな。
[ミハエルに、語った後、わずかな時の間のコエ、その返事が返る前のこと。
自分が変わった大きなきっかけはきっとゲルダで、そしてそれによって悲しむ事が増えても、恨むつもりはなく、送るのは*感謝の言葉*]
─道具屋─
[エーリッヒの悲しげな表情に、視線が泳ぎ。]
…………ごめん。変なこと、言い出しちゃって。
[目を伏せ、謝罪の言葉を呟いた。
続く言葉には、暫しちらちらエーリッヒの様子を窺っていたが、]
だったら……ごめん、ちょっと向こう向いてて。
[そう言って、エーリッヒの背後の方を指差す。
それにエーリッヒが従ったとしたら、エーリッヒの背後から手を回し、腰に抱きつく。]
……ごめんね。泣き顔は、もう、見せたくないから、さ。
[そう言って、落ち着くまで、ぽつぽつと思うことや心情を背中越しに呟いていただろう。
結果として、泣き顔を見せたり、泣き喚く様子を聞かせるということはなかった。
落ち着いたあとは、戻るなりどこか行くなり、とりあえずエーリッヒに付き従っていくだろう。]
─道具屋─
[謝罪にはふるりと首を横に振る。心情を理解してやれない申し訳なさもあった]
え、ああ、うん。
[後ろを向けと言われ、言われるままにベッティに背を向ける。腰に抱き付かれると少し驚きを見せるが、振り返ることはせず。ベッティの気が済むまで語られる言葉に耳を傾けた。時折相槌を打ったりもしたことだろう。ベッティが落ち着いたなら]
一旦ユリアンの家に戻ろう。
ユーディットやミハエルも心配してるだろうから。
[ね?と提案して。返答を聞いたなら、ベッティを連れてユリアンの家へ戻ることに*なるか*]
―ユリアン宅―
[ユリアンが語る『死神』の話は、黙って聞いていた。
ただ、自分たちを刈るもの、としか聞かされていなかったものたち。
彼らが求める花とはどんなものなのか、そしてそれを見る事は叶うのか――そんな事を、ふと考えつつ]
……ふに?
三回、リィにいのとこにって……でも。
[刈られて、ないよ、と。
話の中で、ふと感じた疑問が言葉になって零れ落ちた]
[疑問に返る答えがどんなものであれ。
エーリッヒが戻って来たら、大丈夫なのか問おう、と心に決めた所で]
に……どしたの、ミィ?
[手招きされて、こてり、と首を傾げる。
足は落ち着いているようだったから、立ち上がって、ミハエルの傍へ向かい]
……どんな、だったか。
[主語のない問い。
軽く、目を伏せる]
……直接、消えるのを見れた訳じゃないんだよ。
また後でね、って言って、帰ろうとして。
そしたら、何か、駆け抜けてくみたいな感じがして……。
それがなんだか、気になって振り返ったら……もう。
[いなかったんだ、と呟くように告げて]
……ただ、その時に、ね。
花が見えた気がしたんだよ。
[思い返すのは、刹那の幻視のような、影。
どんな花かと問われたなら、しばしの思案の後に、釣鐘草の名を口にする**]
―自宅―
[ユーディットのもらした疑問の言葉]
エーリは、『死神』に刈られることはない。
ただ、消えないとはいえない。
[直接のことは本人に聞き話すようなら、と付け加えて、ただ疑問に対する答えになることだけ伝えた。
難しいとの言葉、確かに自分を一番理解してくれたのはただ一人の親友。自分が感情を触れ合わせた、数少ない相手。
今はもうそうすることもできない。
他人と心を触れ合わせ、接するのはやはり自分には難しく、それでもそうしないことは親友への甘えに思えた。
何よりも、同じ『死神』に憑かれた仲間に、消えた彼女に、申し訳が無い様に感じた]
うまく、伝えられなくてすまない。
[腕を伸ばすのに気付けば、身を低く、それを受け入れようと。
頭を撫でられる感触]
こうされるのは、父さんにずっと昔に、以来だ。
[ミハエルからの気遣いを、今はすんなりと受け入れて感じることができた気がする]
―自宅―
[笑うミハエルに]
ミハエルにはそうやって、元気で笑っていてもらえると嬉しい。
それがお返し代わりにもなる。
[頭突きをとの言葉には]
甘えに飛び込んでくるんなら、いくらでもかまわないが。
[と冗談とも本気ともつかない様子で。
口調も表情も変わることがなければ、やはり親友以外にそれはうまく読み取れないのだろうが。
二人の少女からは、ジト目で見られることになったかもしれない。
ミハエルがユーディットに話を聞きに行くのは、自分は静かに*聞いていた*]
─ユリアン宅─
……刈られない、けど。
消える可能性は、ある。
[疑問に対するユリアンの返答を、口の中で繰り返す]
わかったんだよ。
後で、自分で聞いてみる。
[疑問は感じるものの、先に二人だけで話していた事とも関わりがあるのかも、と思い至り。それなら、直接聞こう、と思った]
……リアにい。
それって……。
[その後の、甘えに云々と言う言葉は、変わらぬ調子で紡がれた事もあって真意は読めず。
お約束のように、ちょっと呆れた視線を向けたとか]
─ →ユリアン宅─
[落ち着いたらしいベッティの頭をぽんぽんと撫でて。少女を連れてユリアンの家へと戻る]
ただいま。
ベッティも連れて来たよ。
[ノックの後に直ぐに扉を開き、自宅よろしくそんな言葉を口にして。ベッティを先に中へ通してから自身も家の中へと入った。その後、当たり前のようにユーディットの隣へと座る]
―自宅―
[後で自分でと、ユーディットの言葉には頷いて、
呆れた視線を向けられれば、ちょうどエーリッヒたちが家に来たところで]
わかった、二人の分もお茶用意する。
[ベッティの様子はどうだったか、ちらりと見てから二人の分のお茶の用意もした]
─ユリアン宅─
……あ。お帰りなんだよ。
[開いた扉の方を見て、戻ってきた二人の様子に、ほっとしたような声を上げる]
ティ、大丈夫?
[そ、と投げた問いかけに、返ってきたのはどんな答えか。
ただ、落ち着いているらしい、というのは見て取れたから、そこには安堵して]
…………。
[エーリッヒが隣に座ると、少しだけ、惑うようないろを乗せた目で見上げる。
先ほどユリアンに聞いた事を問いたいような、問いたくないような。
迷いの元は、そんな思い]
─ユリアン宅─
すまないね、頼むよ。
[お茶を、と言うユリアンにはそう答えて。隣で見上げて来るユーディットに気付くと]
ん?
どうかした?
[三人で話していたことは知らないから、微笑みながらも不思議そうに見返した]
─ユリアン宅─
……うん。
あのね。
[どうかした、と問われ。
少しだけ悩んでから、ゆっくり言葉を紡ぐ]
リィにいは、大丈夫なのかな、って、思ったんだよ。
……『周期』が来てから、ずっと、みんなの心配してる、けど。
自分は、大丈夫なのかな、って……。
─ユリアン宅─
俺?
[言われて、濃い翠を瞬いた]
ああ……俺は、色々と覚悟が出来てたからね。
誰かが『刻』に飲まれることも、自分が『刻』に飲まれることも。
まぁ、辛く無いと言ったら嘘になるけど。
でも、自分よりも皆が辛そうにしてるのを見る方が、俺は辛いから。
自分よりも周りを優先したくなるんだ。
─ユリアン宅─
……むぅ。
やっぱり、ずるいんだよ、リィにいは。
[返された言葉に上がるのは、少しだけ拗ねたような声]
それって、結局、自分辛いの、我慢してるって事になるんだよ。
それ、なんか、やだ。
[気持ちを表せる、上手い言い方が見つからなくて、結局言えたのはこんな言葉]
それに……。
何か、変わった事、起きてるみたい、だし。
─回想/道具屋─
[暫くエーリッヒの背に抱きつき、取り留めない呟きを漏らしていたが、]
…………ん、もう大丈夫。
[そう言ってゆっくりと身体を離す。
振り向いたエーリッヒが一旦ユリアンの所に戻ろうと言うと、こくりと頷き、共に戻る。]
─ユリアン宅─
やだ、って言われてもな。
[拗ねるような声に苦笑が漏れた]
辛いのは、絵で紛らわせてた部分もあったからなぁ。
……今はね、まだ良いんだ。
俺にとって一番辛いと思える事態が起きて無いから。
それを思えば、今はまだ、耐えられる。
それに……今、傍にユーディットが居るしね。
[自身も支えられているのだと。そんな意味を含めて言葉を紡ぐ]
ん、変わったことって?
[続いた言葉に再び疑問が浮かんだ]
─ユリアン宅─
[そうして、エーリッヒに連れられる形でユリアン宅まで戻ってくる。
飛び出した手前、僅かに入りにくい気持ちもあったが、エーリッヒに促され中へ。
声を掛けられれば、うっすら笑みを浮かべ、]
……うん、もう大丈夫。えっと、ごめん、勝手に飛び出して。
[幾分か落ち着いた様子でそう返す。]
─ユリアン宅─
……やなのは、やなんだもん。
[苦笑されても、ぽそぽそとそこだけは主張した。
傍に居るし、と言われると、それはそれで嬉しいのだけれど。
自分の方が多くもらってばかり、という気持ちがあって、それが少しだけもやもやとしているとかいないとか]
……うん。
さっき、ね。リアにいたちのこと、聞いた、の。
『周期』、始まってからの、こと。
それで……。
[投げかけられた疑問。どう返すかしばし悩んで]
リィにいは、刈れないからって。
それは、嬉しい、けど……。
大丈夫、なのかな、って……。
[ようやく紡いだ問いかけは、不安を帯びて掠れがちに]
―自宅―
[机の上に置きっぱなしだった本を手にして]
これ、戻してくる。
[そう言って呼び止められることがなければ、そのまま本を手にして畑のそばにある乾燥小屋へと向かった]
─ユリアン宅─
[再び主張される言葉には、苦笑を漏らしたままユーディットの頭を撫でた。次いで、自分が刈られないと言う話を聞いたと知ると、乾燥小屋へ向かう前のユリアンに一度瞳が向いたか。喋ったのか、なんて意味を含んだ視線だったかも知れない]
ん…刈られないのは、本当。
でもね、それも万能じゃないんだ。
だから、「絶対に大丈夫」と言い切れないのが実情、かな。
[不安を帯びた問いかけに、「ごめんね」と言葉を続けた。安心させてやりたいけど、この先どうなるかは分からない。後に落胆させてしまう方が嫌だからと、きちんと自分の状態を告げた。『死神』に憑かれていることまでは明かさなかったけれど]
─ユリアン宅─
……うん。
消える可能性はある、って、リアにいも、言ってた。
[撫でてくれる手に、安堵を感じるけれど。
伝えられた状態への不安は、やはり、消しきれなくて]
あ、え、と。
謝らないで、なんだよ……。
ディは、ただ。
そういう風になってるのが、辛いんじゃないかなって……それで、そうだったら、やだなって、そう、思ったから……。
だから……聞いておきたかったの。
[謝られて、慌てて言葉を重ねるけれど、やっぱり上手く表せていない気がした]
─回想、ユリアン宅─
[くしゃりとユリアンの頭を撫でて、やっぱり普段とは変わらなく見えてしまう底の見えない青年の顔を顔を覗き。]
上手に出来なくて困りはしなかったなら。
きっと、
ゼルギウスは、ユリアンだけは、
甘やかし放題だったのだな。
[怒る様でもなくそう言って。たぶん。今の自分よりずっと深く深く、その見えにくい感情を汲み取れていた薬師の事をそう評し]
なんとなく、終わる時が、近い気がする。
[今起きている、その際たる原因に憑かれているからなのか、そんな気がしていた]
できれば、もう他の誰も消えないのが、一番だが。
借り賃代わりに、少しくらい、言うこと聞けばいいのにな。
[語りかけるコエ、もう何度もしてきたそれは、今日も返るコエはない]
[お返しの代わりと言われて、うん。と笑う。]
ボクが曲がりなりにも笑えているなら。
それは、ユリアンと、ゼルギウスのおかげなのだよ。
……恩人のお返しになるのなら、なによりだ。
[そう言って]
……。
前も言ったが誤解されるのだよ。
[続く言葉には、青年の想像どおりにじと目が送られた>>56。]
どうせなら妬いて、──…、
……くれるのかはわからないのが難点だ。
まあ。
それに。ごろごろ甘えるだけなら、
ボクにはエーリ兄がいるからな。
そういうのを頼むかは、
甥か姪ができるような事態になってから考える。
[ボクは心の広い妹だからな。と、兄と友人の関係にはっきりとは感づいていないまま、真顔でそう言ってユリアンから離れ、]
[手招きした友人から聞く話に、うん。と頷いて、
目を伏せるも正面から見届けたまま]
……
… うん。
["また。"と、その言葉にこくりと頷いて]
──そうか。
[釣鐘草の名を告げられて目を細める。知らず、触れていたのは彼の人の痣があったと同じ場所。]
[話を聞いてから置いた沈黙は短くはなく]
……ありがとう。
[友人に最初に口にしたは感謝を。]
それでも。
…ちゃんと、聞けて、良かったのだよ。
[そう伝えられた後には、戻ってきたエーリッヒや、ベッティの声の方に顔を上げた。]
─現在、ユリアン宅─
…気にすることはないのだよ。
[すでに自分の分のお茶は飲みきっていたがお代わりを貰うこともなく、ベッティにはそう返して迎え>>67
ユーディが兄に問いをかけるかかけないかは、
邪魔をせずに、空のコップに視線を落として待つ。]
―→乾燥小屋―
すぐに、戻る。
[ひらりと手を振って戸から出て行き、乾燥小屋へと向かった。
棚の一つ、本を納めてあるそこ、あいている場所に本を納めて]
また、くるか…
[小さく呟く声]
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