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旅人 ルイ を 3人が心の中で指差しました。
木こり ドミニク を 1人が心の中で指差しました。
老女 ゼルマ を 3人が心の中で指差しました。
隠居 ベリエス を 1人が心の中で指差しました。
旅人 ルイ は人々の意思により処断されたのです……。
次の日の朝、羊飼い アルベリヒ が無残な姿で発見されました。
今、ここにいるのは、奉公人 ドロテア、牧師 メルセデス、木こり ドミニク、老女 ゼルマ、少女 アナ、隠居 ベリエス の全部で 6 人かしら。
[ベリエスに木こりは視線を向けます。
首は縦にも横にも動きません。]
……けど、ほっといたらみんな食われちまう。
[ホラントの残骸を見た大男は、低い声で呟くのでした。]
〔ゼルマが見ているのに気づいたらしいアナは、きょとんとして。〕
ゼルマお婆ちゃん、心配しているの?
アルベリヒさんだけじゃなくて、エリーやフリー、みんなもいるから、だいじょうぶ。
それに、アナ、お手伝いだってできるもの。
〔へいきだと笑って、アナは、アルベリヒの手を取った。〕
[アナの言葉に、牧師は困ったように微笑みます]
ええ、貴女の仰る通りですね。
人はそれぞれに、自分に与えられたお仕事をするのです。
牧師は神様に祈るのが、お仕事。
子供は大人に護られながら、
やがて立派な大人になって、道を照らすのがお仕事なのですよ。
そうじゃのう……。
[ドミニクに頷くおじいさんの顔は、やっぱりかなしそうなものでした]
じゃからわしも、やめろとは言えぬのじゃが……。
[首を振るおじいさん。本当は、わかっているのかもしれません。
疑い合うことでしか、狼は見つけられないことを]
[アナのしっかりした答えに戸惑いながら]
ああ、ええ、そうね。そうだわね。アナはお手伝いもできることは知っているわ。ホラント兄さんが居た時だってあなたが世話をしていたような、、
それじゃ、帰るわね。また明日。
[言ってから慌てて取り繕いましたが亡くしたばかりの兄のことに触れるなど子供に酷なことを言ってしまったと後悔するゼルマでした。]
[ぱしゃ、ぱしゃり。
足元で水がはねます。
走るのに合わせて、籠の持ち手の花も揺れるのです。
その色は、いつの間にか白から薄紫に戻っていました。]
思っていたよりも、のんびりとしてしまったわね。
……後で、ちゃんとホラントさんのお墓参りにいかないと。
[そんな呟きをもらしていると、ふわ、ふわり。
花の中から小さなひかりが飛び立ちました。]
牧師さまは大人じゃないの?
〔やっぱり不思議そうにアナは言って、同意を求めて、二匹の羊を見た。
そうしているうちに葬儀は終わって、ホラントのからだとは、さようならをしなければいけないときが来る。〕
……?
うん、また明日、ゼルマお婆ちゃん。
〔急いで去ってしまったゼルマを首をかしげて見送ったアナは、アルベリヒの袖を引く。そろそろ帰ろうと、言うように。〕
[御隠居のかなしそうな顔に木こりは口を引き結びました。
ベリエスの気持ちは伝わっても、やめる気はありません。
首を振る姿をじっと見ます。]
………。
[雨に濡れた柄を後ろ手に握り、その場を去るのでした。
弔いの鐘が鳴り響いています。**]
[小さなひかりは、魔法の蛍。
それを使うのは、亡くなったお母さまに教わった秘術です。
小さな蛍は、誰か一人の側に行って、その力を少しだけもらって。
そうして、その人の在り方のいろを、蛍袋に映すのです。
昨日の蛍は気まぐれでしたけれど。
今日の蛍は違います。
信じる方が難しいなら、誰よりも信じたいひとを見定めよう。
ずっと、お仕えしてきた方を。
そんな想いが舞わせた蛍は──果たして。
どんな色彩を、映すのでしょうか?**]
牧師は牧師ですよ。
[アナさんは賢いですね、と牧師は微笑みを作ります。
言葉遊びのようなやりとりを終えて、
少女が羊飼いの袖を引くのを見やります]
ゼルマさん、さようなら。
お気をつけて。
[ちょうど宿へと帰る老女に頭を下げると
最近口癖になってしまった別れの挨拶の言葉に
牧師は溜息をついたのでした]
[宿に戻るとルイの作った夕食が待っていました。
ちょっと前までは小さいなりに賑わっていたのに。
ツィンカも行ってしまった。女将さんも行方不明。とても静かになってしまっています。
せめてルイさんを待ってから食事にしよう。]
早く戻ってくださいね。
[そう口にして、疲れがどっと出たのかゼルマはそのままロビーのソファで*眠ってしまいました。*]
[それは何時のことでしょうか、月のない夜のこと。
雨上がりの蛍舞う水辺に、銀の頭がころりんこ。
清き流れのあちらとこちら、体は別れてさようなら。
白い指から零れた短剣が、十字架のように煌きます。]
[教会を去るドミニクの姿を、おじいさんは静かに見送りました]
……あやつが、最初の一歩を踏み出してしまうのかのう。
[それは、果てしない下り坂への一歩です]
人狼を見つけねば、みんな食われてしまう。
けれど全部の人狼を見つけたとて……。
[それは、とてもとても悲しいお話です。
けれどそれを聞かせても、果たしてドミニクの考えが変わるかどうか]
〔一度、家に戻って、着替えを用意して。
村のお店で食材を買って、アルベリヒの家に着くと、料理をして。
メニューは、シチュー。
アナはじぶんが作ると言っていたけれど、危なっかしかったんだろう、結局、半分以上はアルベリヒ任せになってしまった。
誰かといっしょのごはんに、アナは満足のようだった。
まるでホラントと一緒のときと同じように。
時おり、「お兄ちゃん」と言いかけてしまって、アナは恥ずかしそうにしていたけれど、アルベリヒは、いったい、どう思っただろう?
そんなふうに、平和な時間は過ぎていく。
昇った月は、今日は、どんな姿をしていたやら。
おやすみなさいの挨拶をして、借りたベッドでアナは目を閉じる。
ほんとうはアルベリヒのものなんだろうけれど、彼は、別の場所で寝ることにしたみたいだった。
ふかい、くらい、夢の中。
アナは、とても、とてもよく、眠っていた。〕
旅人さんが来て、女将さんがいなくなった。
旅人さんが来て、ホラントの噂話が始まった。
不幸な偶然? そんなのしらねえ。
あんたが人間でも人狼でも、オイラを怨めばいいさ。
こんな時でも、腹は減るんじゃのう。
[おじいさんはいつものように、宿へと向かいます]
お邪魔するぞい。
[先に宿に着いていたゼルマは、ルイの帰りを待っているといいました。
けれど彼が帰って来るよりも早く、ソファで眠ってしまいます]
やれやれ、仕方ないのう……。
[おじいさんは毛布を引っ張ってきて、ゼルマに掛けてやりました。
そして、今夜はゼルマの隣で眠ろうかと、そんな風に思ったのでした**]
[やがて葬儀は終わります。
降りしきる雨の中、牧師は人々が帰っていくのを見送って
弔いの鐘を鳴らした所で]
……。
[くぅ、くぅと牧師のお腹が二回、鳴ります]
やれやれ、少々疲れましたね。
食事にでも行きましょうか。
[遠くでからからと、雷の鳴る音。
綺麗な月は、きっと雲の向こうです。
牧師は自分の影を確かめてから、教会から外へと出て*行きました*]
[斧を持つ腕からは赤い雫が滴ります。
身を守る術を持つ旅人へ斧を振るうのと、木を切るのとではまったく違います。
木こりは最後までルイの名を呼びません。
ドミニクにとっては余所者でしかなかったのでした。**]
〜 ×××××の牧場 〜
〔朝が来るのは、いつだって変わらない。
けれどアナが見た光は朝陽ではなくて、ランタンに灯る炎。
きれいな色だった。
ただの白、とは言いづらいそれは、まるで銀のきらめきのよう。
早く誰かに見せようと、アナは、身支度も忘れて、部屋から出て行った。〕
あのね、あのね、
〔けれど、そこは、しずかなもの。
さわがしいのは、外だった。
めぇめぇ、めぇめぇ、羊が鳴いている。〕
〔いつの間に、小屋から出てしまったのだろう。
真っ白な羊の毛は、その日は、なんだか赤かった。
緑の中に、赤い果実が転がってる。
ここは牧場で、農場ではないのにね。〕
……アルベリヒさん、どこにいるの?
〔きょとんとしたアナは、ランタンの炎を見る。
そこにいるのは、違う人。
ぽつんと尋ねたけれど、答えは、アナには聞こえない。〕
〔ぱたぱたぱた、
アナはパジャマ姿のまま、村へと駆けていく。
誰かを見かけたら、こう言うんだ。〕
アルベリヒさん、いなくなっちゃった。
からだをなくしちゃった。
それから、誰か、もうひとりも。
〔アナの腕の中、ランタンの中。
* きれいな灯りがゆらゆら、揺れている。*〕
おいらはここだよ。
[アルベリヒは、少女のすぐ傍らで答えました。もちろん少女には聞こえませんけれど]
ああ、おいらの羊の自慢の毛がすっかり染みになっちまった。
[嘆く声は羊達には聞こえたでしょうか?]
[それは何時のことでしょうか、月のない夜のこと。
ころり転がる丸いもの。
そのそばに、一羽の小鳥がおりました。]
チチチ。
[真っ青な羽の小さな小鳥は、ドミニクを見上げて小首をかしげます。
けれども不思議なことに、ドミニクがそれに気がつくことはないのです。]
[いいえ、彼だけではありません。
村にいるだれひとりとして、その小鳥を見れはしないのです。
だれかさんみたいに、頭がころりんこと*落ちたりしないかぎりは、きっと。*]
あのランタンの灯は、旅人さんだな、ルイって言ったっけ?
[今のアルベリヒには、それが判るのでした。多分、おんなじものになったからでしょう]
[どこかで小鳥が鳴いています。アルベリヒは、その声に呼ばれるように、ふうわりと空に浮かびました。羊雲のようにふうわりと]
ああ、おいらも羊に産まれたかったなあ。
[めえめえと、七匹の羊が空に向かって鳴いておりました**]
[ふいに、小鳥は首をくるりと回します。
そしてぱたぱた、短い羽をはばたかせました。
小鳥が飛んでいく先には、ふんわり浮かぶ羊雲。
・・・ではなく、*羊飼い。*]
[教会に帰り着いたのは、葬儀が終わる頃でした。
まだ人は残っていたようでしたけど、濡れたままでご挨拶をするのは失礼かしら、と奥へ回ります。
支度を整えた頃には、教会には人の姿はありません。]
……牧師様、お出かけになられたのかしら?
[空を見て、呟いて。
それから、誰も居ないその場所で、神様にお祈りを捧げます。
部屋に戻ると、昨夜眠れなかったせいでしょうか、すぐに眠りの精がやってくるのでした。]
[やがて朝が訪れます。
始まるのは、いつも通りのお仕事。
ご飯の支度やお掃除などを一通り済ませて部屋に戻ると、ふわり、魔法の蛍が戻ってきて花の中へと入り込みました。]
ああ、おかえりなさ……え?
[どのくらい、そうやって立ち尽くしていたのでしょうか。]
とにかく。
誰かに、お話しないと。
[誰か、って言っても、限られてしまうんですけれど。
とにかく、籠を手に取ると、外へと駆け出しました。
籠の持ち手に挿した、天鵞絨のように艶やかな黒い花が風に揺れました。**]
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