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新人 フラン は 船員 ジョエル に投票した。
研究者 スティーヴ は 少年 オーフェン に投票した。
少年 オーフェン は 船員 ジョエル に投票した。
軍人 カルロス は 船員 ジョエル に投票した。
航宙士 エリカ は 研究者 スティーヴ に投票した。
通信士 ノブ は 船員 ジョエル に投票した。
機械犬 パトラッシュ は 軍人 カルロス に投票した。
船員 ジョエル は 研究者 スティーヴ に投票した。
整備士 リディア は 船員 ジョエル に投票した。
船員 ジョエル は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、整備士 リディア が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、新人 フラン、研究者 スティーヴ、少年 オーフェン、軍人 カルロス、航宙士 エリカ、通信士 ノブ、機械犬 パトラッシュ の 7 名。
― 第二階層・集会室 ―
[本物か偽者か分らなくて、誰かを撃たなきゃいけない。
そういわれたときに、子供の頭が選んだのは人間で無い一人と一匹。
ロボットなら直るから大丈夫。
そしてジョエルはすぐ直ると言っていたから―――そんな単純な思考の結果だった。
取り出したレーザー銃の引き金、もといスイッチを、目を瞑ったまま強く押した。
玩具のように、後ろのプロペラがくるくると回ったが
その先から出るレーザーは、間違いなく本物だった。それもなまじ威力の強い。
放たれたレーザーは、ジョエルの頭の上部を一瞬でごっそりと持っていった。
自己申告のあったジョエルを撃ったのは自分だけではないようで。
だが目を瞑っていた子供は、他の者がジョエルをどう撃ったのか見てはいなかった。]
/*
各所大変そうな様子なので、状況により本日も48hにすることも考えております。
意見等ありましたらメモでいただけると嬉しいです。
―第二階層・会議室―
[自分以外の何名かもジョエル撃ったらしい。
自分が打ったレーザーはジョエルの額を撃ちぬく。すぐにその跡は別のレーザーによって判別不能となった。
こちらに向けられた銃口はひとつ、一発の弾丸がとっさに顔をそらせた頬を掠めて一筋の赤い傷跡を作り出す]
ふぅ…
[レーザー銃を下ろし煙と共に吐息を吐き出す。
ひとつ出なければあたっていたのは自分もになっていたか、それとも向こうの狙いが外れたおかげでもあったか。
撃った理由は単純、撃てと、生きる意志がこの中で一番少ないと判断したから]
― 第二階層・集会室 ―
[瞑っていた目は、体にドンという衝撃を感じて開く事になる。]
え……?
[何だろうと思った瞬間、急に崩れるような音と同時に、体の右側がすとんと落ちた。
何が起こったのか。
足元を見ると、右の義足の足首あたりが何かに打ち抜かれて壊れ、崩れていた。
――撃たれた。
それを知ると、撃った相手を見る。
猫掴みしたおっちゃんを、驚いたように見つめ――]
う、うわ…あああああ!!!!
[突然叫びだしその場に蹲った。
痛いはずなど無いのに、痛い痛いと蹲り、ガタガタと震えていた。]
[オーフェンが撃たれるのを庇うことができず、義足にあたったのは不幸中の幸いだっただろうか]
オーフっ!
[撃った相手を責めることはしなかったが、そちらを一度だけちらりと見た]
大丈夫だ…
俺ならここにいるぞ。
[蹲るその姿をしっかりと抱きしめて背中を*撫でる*]
―第二階層・集会室―
[ジョエルの言葉をキャッチし、理解、そこから思考。
キュルキュルと軋むような音を立てた後、結局機械犬は彼から視線を外した。
知る限りのPMCの情報と照らし合わせ、少なくとも“自覚あるもの”の確率は低いと、生体脳が下した判断に従ってのこと]
[代わりに目を向けたのは、一番接する機会の少なかった軍人。
他の殆どは事が起きる直前にも顔を合わせた者であり、その時の記憶する範囲での様子と、現在の集会所内での様子とを比較して、特に大きな違和は見当たらないと判断し。
つまりは消去法に近かった為か、自動的に報復していた時よりは狙いも甘い。
更には相手が相手の為、弾は見当違いの方向に飛んで行ったかも知れない]
― 第二階層・集会室 ―
とーちゃ……とーちゃあん!
[背中を撫でてもらうと縋るように抱きついた。
それでも震えは収まらず、暫くそのまま離れようとはしなかった。
壊れた義足は応急的にでもリディアが診てくれただろうか。礼も満足には言えなかっただろうが。
ともあれ何かしらの方法で、不恰好ながら歩けるようには*なっていた*]
―第二階層・集会室―
[機械犬の放った銃弾が相手を殺すことは無かったが、それでも別の場所で生体反応が消えた為、臨時プログラムは一応遂行された形となる。
銃器を再び体内に呑み込みながら、現在の状況を視認する]
[機械犬を狙った攻撃は無かったらしいこと、倒れたのが先のアンドロイドであること、
そしてその彼に、PMCらしき反応は見られないこと]
[以上を確認した後、機械の目はそれぞれの反応を見せる周囲の観察に移る。
少し前まで行動を共にしていたジョエルに、機械の犬が再び目を向けることはなかった]
『現在の船内の生存者は Franca Olivero、Steve=Hargreaves、Orphen=Balada、Carlos=Balada、Erica Kirchenlied、Nob Oswald Voland Akatuki、PTr-585d、Lydia Stone、以上8名となります。
PMC反応有り、まだ船内に存在します。引き続き臨時プログラムを続行します』
[一人少なくなった生存報告が船内に流れた]
―第二階層・集会室→第一階層・整備室―
[そうしているうちに流れる生存報告>>#1、それからも暫く時間が経過した後。
機械犬は不意に身を起こして、馴染みの整備士の傍へ向かい、服の裾を引っ張った。
彼女が反応したならば、そのまま集会室から廊下に出る。
言葉は使えなくともエレベーターホールまで来てうろうろと動けば、意図するところは伝わったか。
第一階層へ通じるボタンを押して貰って、エレベーターを降りてからは一直線に整備室へと向かった]
[目当てのものを見つけた機械犬が戻るまでには、そう長い時間は掛からなかった筈。
リディアとは何処まで一緒だったか。
いずれにせよそれが機械犬の認識できた、彼女の“最期の姿”となった**]
―第二階層・リディアの部屋(翌朝)―
[朝の警備の後には大概メンテナンスが控えている。
非常事態の最中ではあっても、プログラムに訂正が入らなければそれは実行される。
今日も遺体の転がる廊下の見回りを滞りなく終えた後、機械犬は唯一残っている整備士の部屋に向かい]
くぅ?
[視線をあちこちに向けた後、首を傾げた。
部屋の中に入り、彼女を探すようにうろつく]
[そのすぐ傍のベッドの上には、うつ伏せに眠るリディアの姿が確かにあるのに、機械犬はそれをなかなか認識できない]
[彼女が既に生命活動を停止していた為に]
[駄目なら言わないって、と笑って返す言葉は間に合わず。
レーザー銃を向けたのは製作者。その銃弾がどうなったのかを、ジョエルが生きて知る術はない。
その事への表情を作る間もなく五つの銃弾はジョエルへと撃ち込まれ、電子頭脳の入った頭も簡単に吹飛んだ。
倒れた身体。人ですらなかったもの。]
[リディアが所持するIDカードは部屋の中には見当たらない。
それが何故かクローディアの傍に落ちていることなどは、機械犬には知り得ぬことだが]
[彼女の首の後ろには不自然な穴が空いており、そこから脳に至るまでの中身が失われていた。
更にその先の脳の一部が欠けていることも、少し調べれば分かるだろう]
[しかし今、機械犬の嗅覚は効かない。
ジョエルの時のように倒れた瞬間を見たわけでもない。
故にその目は、リディアの遺体を無機物としか捉えられていなかった。
途方に暮れたかのような右往左往は、次に訪れる誰かか、或いは放送が彼女の死を告げるまで続く**]
[自己犠牲。その言葉に小さな笑みが浮かんで居たのは誰か気付いただろうか。
浮かべた理由は、それが全くの見当違いだったから。
このアンドロイドは最期に、ただ、“人“を裏切っただけだった。]
[PMCに自分を重ねてるのか?]
[スティーヴの言葉。
それは正しくて、でも間違っている。
自分がPMCだとしたら、内面までもオリジナルへ似せる事ができたのだろう。
がっかりされる事も、失敗作だと言われる事も、きっとなかった。
アンドロイドは、
PMCが、
ただ、羨ましかった。]
[鳴り止まなかった電子音。
アンドロイドはずっと考えていた。
自分がPMCならどうするのか。無意味な思考。
いや、最初はまだ最善策を模索していたのだが、PMCに憧れ、電子頭脳は熱を持ち、オーバーヒートすれすれの稼働をずっと続けている内に、そうなってしまった。
そしてアンドロイドは、このシステムは実に良くできていると言う事に気付く。
何故なら、“人“に生き残る方法は用意されているけれど、PMCにはひとつすら、生き残る方法など残されて居ないのだから。]
[この状況でPCMが出来る事は、
道連れを増やすか、
システムを止める方法を、死ぬまでに見つける事。
時間稼ぎの案だった。
ただしそれは、PCMにとっての。
カルロスの言う通り、“自己犠牲では何も解決などしない“。]
[-jeeeeeeeeeee-]
[-vuuuuuuuuuuu-]
[何もない空間に響く電子音。今は誰にも*聞こえない*]
─ 第二階層・集会室 ─
[自分とジョエルのやり取りが他者に何を思わせたかなどは、当然の如く知る由もなく。
直後の提案には]
はぁ?
ジョエるん、それ、どーいう発想よ?
[呆れたように言いつつ、眉を寄せる。
響いた機械音声に、表情の険しさを増しながら。
黒銀の銃口が向いた先は──自分の中で一番信用できないままの相手。
一応、感情以外の理由もあるが、その割合は推して知るべし、といったところか]
……っつ……。
[とはいえ、しっかりとした狙いをつける余裕がなかった事と、先の銃撃で受けた傷の痛みは正確な射撃の妨げとなり。
撃ち出された銃弾は、研究者を捉えきる事はできなかった]
……ちょお、良くないなぁ……。
[一発撃つ毎の反動が、どうしても大きい。
早目に手当てはしておかないと──と、思いながら、『お守り』をゆっくりと下ろし。
どんな意図があったかは知れぬが、同じ相手を狙った者の方を一瞬見て、すぐに目をそらした]
……はぁ。
言うは易く行なうは難し……ってぇのは。
わかってないわよねぇ。
[流れる生存報告に対し、零れるのはこんな悪態**]
[ジョエルのモデルとなった人間のことは知らない。
そも、何故彼が製作されるに至ったかも一介の整備士には与り知らない。
だが、彼の身体と中に入れられた頭脳はあまりにアンバランスで。
そこから起きる諍いや、死者をモデルとした為の悪口。
それら全て彼のせいではなく、人にそのように造り上げられたのだというのにと胸を痛めていた。
けれどそれを無くすことなど不可能に近く、それならいっそ壊れてしまえば、こんな扱いをされることもなくなるのに、と。
そう考えたこともあったが、それも人の身勝手だと思うとどうすることも出来なかった。
だから。]
……すまない。
[そう呟いたのは、どれに対してだったのか自分でもわからなかった。**]
[リディアの呟きは、ジョエルには届かなかった。
彼女が何を思っていたかもアンドロイドは知る事はない。
ジョエル自身は、殴られても構わなかった。怒られても構わなかった。
”人”として見てもらえるのは、もしかしたら喜びだったのかもしれない。
ただ、一番怖かったものは、落胆。
オリジナルを知る人の反応。
ジョエルの電子頭脳の働きは鈍かったから。
バカだったから。気付かずにやって来れたのに。
BaiAシリーズは、人間を作る事を目的としたシリーズだ。
”オリジナルと似ても似つかない”
その言葉は、すなわち失敗作だと言われるに等しい。
ゾンビにすら成り損なった自分に、命があるなどという認識は出来なかった。]
[けれどスティーヴを撃った理由。
それは私怨でもなんでもなくて。
オーバーヒートしそうな電子頭脳の片隅で考えた。
PMCの一番近くに居た人間。
PMCの可能性が、一番高い人間。
だから。
スティーヴの指示通りに、プログラムに従ったまで。
それは矛盾行動だったけれど。
製作者(おや)を嫌えるはずがない。]
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