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給仕人 ユーリ を 3人が心の中で指差しました。
道具屋 エト を 1人が心の中で指差しました。
絵描き ミケル を 1人が心の中で指差しました。
給仕人 ユーリ は人々の意思により処断されたのです……。
次の日の朝、化粧師 ノクロ が無残な姿で発見されました。
今、ここにいるのは、道具屋 エト、薬師 コレット、絵描き ミケル の全部で 3 人かしら。
― コレット宅 ―
[コレットがちゃんと答えてくれていたので、ほっとする。
だから、その次、つづく言葉を、すぐに理解することは出来なかった。
青の花。
にせもの。
思わずコレットを見る。
何を言っているのか、わからなくて。
いつもの様子と違う気がして。]
[さわ、
さわり。
雪を溶かし、春を告げる陽光のように穏やかに、
そして、
地を砕き命を飲み込む雪崩のように容赦なく]
[死神憑きは、ミケルの目の前で、ノクロの命を、
刈った]
[ゆらりと立ち上がるけれども、
その動きは常人と変わらず。
いや、常人よりゆっくりで、
ぎこちなく、
目も耳も、不確かで頼りなく。
でも]
― 洞窟奥地 ―
[不意に、灼けるような痛みが首筋に走る。
しるしが現れた時に似た、しかしそれよりも鮮烈な――]
あ、――……
[気が付くと、視界一面にヒカリゴケの放つ淡い光が広がっていた。
落ちている、と気付き手を伸ばすが、もう何処にも届きはしない。
淡いはずの光が、白く、しろく滲んでいき]
…………。
[すべてが途切れ、それが再び繋がった時には、青年は地面に横たわっていた。
痛みはない。
自身の体の重ささえも]
― 道具屋 ―
サリィやクレイグに字、習っとけば良かったかな。
まあ、読み取れはするだろ。
[本になるほどの量はない、メモを書き終えると
字を書くのになれた二人を思い出してぽつと呟いた。]
やっぱ、さ。
クレイグに頼みたかったよな。
[次の代に託す事になるだろう案件。
『筆記者』であり『本屋』であった彼に頼みそびれたものを
じ、と見詰めて、困ったようにへなりと眉尻を下げる。]
[人が、いなくなる。消えていなくなる。
ノクロが、今、手を差し伸べていた彼が、いない。
荷物が床に落ちる。
コレットの言葉を聞く。
まだ。
続くのか。
こうやって、いきなり人が消えてしまうのが。
視界が歪んで、それでも、泣いてなんかないと、ミケルは、ぎゅっと唇を強くかみ締めた。]
いやだ!
[いつもより、ずっと、声は早かった。
立ち上がるコレットを見る目は、いつもよりも、強い意思を示す。]
どうして、
みんな、いきなり、消えないでほしかったのに
おばあちゃんが、どうして、そんなこと、のぞむの?
おばあちゃんは、ぼくも、みんなも、嫌いなの?
[言いながら、自分も、荷物を落としたままに立ち上がる]
― コレット宅 ―
な、…んだよ、心配させんじゃねーよ…。
[はー、と深く深く安堵の息を吐いた]
[其れが、詰まる]
[彼女に右腕の印は見せて居ない。
包帯に覆われた色が見える筈もない]
[別人のような瞳に一瞬気圧されて]
コレ
[ぷつりと、全てが途絶える。
真っ暗になって、そうして]
[訳がわからない。
眼前で繰り広げられる光景が]
[今、何が起きている?]
[目の前の、けれどもう届かないと何故かはっきりとわかる場所を]
[ただ、呆然と――**]
僕は、おばあちゃんも、好きだよ。
死神なんてだいきらい。
花なんて、大嫌い。
みんなが、いきなりいなくなっちゃわなきゃだめな花なんて、大嫌い。
みんなかなしい。
だから、ぜったい、いやだから!
[言い切って、じっと、コレットを見る。
止めて、止まってくれないかな、なんて、願いもあった。]
まあ、ミケルちゃん。
どうしてそんな悲しいことを言うの?
[ゆったりと、静かに、
微笑んだ]
わたくしはミケルちゃんを嫌ったりしていないわ。
皆の事も同じよ。
わたくしは、ただ、
[涙もそろそろ枯れるかという頃、ふと、身体がぴくりと動いた。
撫でてくれる手を邪魔する程の動きではなかったが、ゆっくりと顔を上げて、ここでない遠くを見て]
…… まだ?
[そうして、泣き顔を更に歪めた**]
……そうね。
でも、もう少しだけ時間をあげる。
さあ、ミケルちゃん、
クッキーを焼いてあげましょう。
お腹一杯になったら、きっとミケルちゃんも、
幸せに死んでいけるわ。
[食べる(生きる)ことと、
死ぬことを、
同列に言って。
今、ここでノクロが死んだことなどなかったように、
ちっちゃな血吸い虫を潰しただけとでもいうように、
なんでもない様子で]
[ちょっとだけ、泣きそうに眉が下がった。
それから首を振って、幾度か口を開いて、閉じて。]
……その方が、悲しいよ、おばあちゃん。
[クッキーを作ろう。そういう彼女に、ミケルは首を横に振る。
作ってもっていくといった相手がもういないのは、知らない。
作り方を知ったところで、自分に誰かに教えられる力があるわけじゃない。
だから、首を横に振った。]
死ぬ事に、幸せなんて、ないよ。
どこにも、ないよ。
僕は、
[生きているから]
サリィちゃんの、もっていって、あげなくちゃ。
……
おばあちゃんのクッキー、しぬためなら、僕は、要らない。
…………。
残ってて、聞こえてて。
でも、こっちからのは届かない、って。
[小さく呟き、右手首の花を軽く、撫ぜる。
紅く褪せた花はやはり、色を失ってはいないであろう対の花に、響きを届けてはくれぬよう]
なんていうか……理不尽、だよ、なぁ。
[口をつくのは、そんな、ぼやくような声]
ごめんサリィ、テレーズ探すの頼めるかな。
[”また”の意味するところを確認しに行こうと、サリィにそう頼んで。
都市のあちこちを見て回ろうと、行き先を念じてその場から姿を消す]
先代と同じである必要は無かったんだよなぁ。
僕は、僕なんだし。
――…いや、
[言い直そうとして、口を開くが
慣れぬ言葉を音にするのは難しく
結局、それを口にせぬまま息を吐く。]
繋ぐ事も大事だけど
繋ぐだけでなく――…
欲張り、かなぁ。
[首を傾いでみせるが無論返る声は聞こえない。]
……死ぬことに幸せなんてない?
ミケルちゃん、
考えても御覧なさい。
永遠に生きられるヒトはいないわ。
ううん、
ヒトだけじゃなくて、トカゲも、虫も、花も皆いつか死ぬわ。
死が不幸だとしたら、わたくしたちは、
「必ず不幸になる為に生れてくる」
ということになるわ。
……でもそうね。
「不幸な死に方」があることはわたくしも認めるわ。
だからね、
「誰かの役に立つ死に方」をするのは幸せなことなの。
[ゆったり、ゆったりとエプロンを身につける。
竈の火は赤く燃えている。
ぼうぼうと赤く燃えている]
死神が呼んでいるわ。
花が求めているわ。
わたくしたちの命を。
……間に合いませんでしたか。
[地面に横たわったまま、零れたのはそんな呟き。
周囲に誰もいないから、自分の身に何が起こったか確かめようはないが、想像はつく。
重さも熱も消えてしまったが、意識だけはあるらしい]
…………。
[遥か高くに、手を伸ばしたあの香草が見える。
今ならきっと、手は届くだろう。
決して触れられはしないだろうけれど**]
死ぬのは絶対でも、僕は、まだ、死にたくない。
だから、死ぬのは、不幸だ。
花なんかのために、死ぬのなんて、ぜったいいやだ。
[花なんかと、はっきり言い切る。
右足首がちりちりうずいた。]
…花のために死ぬのが、幸せなら、
おばあちゃんが死ねばいいじゃないか!
[確認した居場所が多すぎて、辿り着く先はアトランダムになってしまい。
異変の分かる場所に辿り着いたのは20回の移動を繰り返した後だった]
……ここ、香草の……?
[普段は滅多に来ることのない場所。
それなのに来れたのは、場所ではなく人を思い浮かべたせいか]
……─── ユーリ!
[目に入ったのは、地面に横たわるユーリの姿>>+16。
地を蹴ることもせずに近付き、その傍に膝を折って顔を覗きこんだ。
反応が無いならそれでも良い、ユーリは生きていることになる。
けれど反応があるなら。
それを確かめるため、傍で固唾を呑んでその様子を見詰める**]
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