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[瞳を伏せ、敗北感に打ちひしがれていた彼女には、お母上の言い放った爆弾発言は幸か不幸か耳に入っておらず。]
はぅ…。
[小さく吐息を零して。せっかく温泉に行くのに、いつまでも落ち込んでいられないと顔を上げる。
余り遠くない所にもう一つの集団が形成されつつある事には気付ずに、主と青年の友情についての会話(?)を、ちょこんと後ろに控えて*聞いているらしい。*]
[そうして、駆けてきた元気な女友達には、本当に嬉しそうに手を振って]
こんばんは、リディ!昨夜は大丈夫だった?
[人波に流されていた姿を思い出したらしい。原因は自分なのだが]
っと、よーリディか。
今日も良く食べてるな、お前。
[呼びかけてくる陽気な声に、ひらりと手を振る。
言い方が直球過ぎるとかは、全然気にしてない]
…………?
[それから、ミリィの小声の返事にきょとん、と。
何か様子が違うような気はすれど、その理由には思い至らなくて。
肩の相棒は、呆れた様子で、へしょり]
[じっと見詰めてみた]
[何故か目を逸らされた]
[訳が解らない]
[そして突然の台詞に、訝んだ表情に]
……男の、友情? いいや。
[いきなり何を言い出すのだろうかと思いつ、言葉を返す]
[ユリアンが手を振るのにひらと返し。
イレーナが手を振る先の少女に気付き、昨夜源泉の傍で少し話した少女と気付けば頭を下げた]
こんばんは。リディだったかな。
[改めて問うように昨夜聞いた名を繰り返す]
そう、ランプが出来たと聞いたから見に来たんだが…
忙しそうだから改めての方が良いかな?
[当然、子供は温泉常連。
混浴があることなど知っているが、
特別、おかしいとも思っていない。
話の内容が聞こえないから、とととと、
小さな足音で、
皆の方に、近づいた。
一緒に温泉を行くんだと、そういえば話は聞いていた気がする。]
…ぁ。
[ぽん、と手袋を嵌めた手を叩き]
はい、出来たんです。
…そう、ですか…?
知り合い、ばっかりですから…
それに、取ってくるのも、すぐ、後ろにお店、ありますし。
[別に構わないですよ?と軽く首を傾げ]
[問いかけに、はふ、と一つ息を吐いて]
ん、どーもな。
一つだけ……どーしても形にならねぇ石があって……それが、どーにも引っかかっちまってるって感じかな。
[作業台の上の紫水晶を思い出しつつ、またため息を一つ。
それから、並べられたランプたちを自分も見やって]
ああ、結構見かけるな、お前の作品持って歩いているの。
今年は、売り上げ勝負にもならねーかもなー。
[何となく苦笑しながら、軽くこんな事を言い]
あ、イレーネさんもこんばんはっ!
ここ、イレーネさんのお店だったんですねー?
あたしも見て良いですかー?
[かけられた挨拶にへらりと笑みを返しながら店へと近寄って。
ミリィの言葉に一瞬首を傾げ。事に思い当たればぽむ、と手を打って]
あぁうん、全然へーき!
っていうか、アーベルにぃが助けてくれたというか?
……相変わらずーって、だって苺美味しいんだもん。
[全然自力では大丈夫じゃなかったことを白状。
ユリアンの言葉にえへへーと竹串を振って]
[構わないと言われてしまえば断るわけにもいかず。
何より自分が完成品を見てみたくて]
じゃあ、お願いしてしまおうかな。
[結局は自分の欲求に負けた]
そう、助けてもらったの。良かった。
私も、ダーヴィッドさんに助けてもらったのよ。
[少女は微笑んで、ダーヴィッドに視線を向け、そちらで交わされている会話に、軽く首を傾げる]
ダーヴィッドさん、ランプを注文されていたんですか?
[ユリアンの言葉に、小さく、ぁぁ、と]
…確かに…元から、形のある、物を…加工、するからね…
紫水晶、かぁ…
[少し考え…]
…確かに、難しいかも…あの、色が…上手く、使える…気が、しないから…
[あたしはランプだから、専門外なんだけど、と小さく苦笑し]
ん、だから、少し…早く、出店、畳むかも。
…まぁ…この場所も、なかなか、良いし…
作れる量も、あたしのは、ガラスだし…
色々、宣伝もして貰ってるし…ね。
[そう言って、軽く見上げ…所々の出店に吊されたランプを見て]
[青年はミハエルの両肩をはしっと掴み
それから1つ深呼吸……]
…………古来から伝わる伝統で、
男の友情とは…深めるには風呂が一番だと聞く。
ミハエルに会えたのも縁だ。
折角だから親交を深めたい。
[そこまで言うと今度はフィリーネに向きなおり。]
と、言う訳で俺は御子息ミハエルと男湯で親交を深めたいと考える。
親子水入らずの所悪いのだが…
[唐突に、脈絡なく出来るだけ一気に捲くし立てる。]
[何が"と、言う訳"なのか、自分でもよくわからず
普段無口なだけに、喋り慣れないので支離滅裂になりながら]
[リディに小さく頷き]
ぇぇ。見ていって…?
見てるだけでも、綺麗だと、思うから…
[灯は入ってないけどね。と軽く微笑み…]
ぁ…はい。少し、お店の方、見ててくださいね…
[ダーヴィットに小さく頷くと、出店の奥にある、店の扉を開けた]
[アーベルが熱心に何かを言っている。
子供はそれをきいて、悲しげな顔をした。]
みんな一緒に入れないのかなぁ……
[繰り返すがこの子供にとって、
温泉=混浴である。]
えーと、ダーヴィッド、さん!こんばんはっ!
はい、リディであってますっ!昨日は有難う御座いましたっ!
[ダーヴィッドに頭を下げられれば、慌てて頭を下げ返して
ミリィの言葉に、へらりと笑みを浮かべつつ]
うん、ミリィも無事でよかった!
ミリィが流されてくのを見たとき、どうしようかと思っちゃった。
あの人ごみで、怪我したら大変だもんね。
[へら、と笑みを向けて。]
いや、苺が美味いのは認めるけど。
……その串の数を見るに、食いすぎじゃないのかと。
[言ってもムダだろうとは思いつつ。つい、突っ込んでみた]
ん、なんかこう……な。
毎年、色々考えてるんだけど、どーも、あれだけは形にできねーんだよなぁ……。
[また一つ、息を吐いて]
それもいいんじゃね?
祭りのシメ辺りに店離れられねーのも、なんか侘しいし。
宣伝、かあ……。
[あちこちのランプを自分も見やり]
俺の場合は、そーもいかねーし、な。
宣伝になったとしても、師匠の名前に乗っかるとかは、絶対したくねーし。
[ミリィの問いに首を横に振って]
注文していたというわけではないんだ。
少し話をしていたらイメージが湧いたらしくて。
自分の愛馬をイメージにしてもらったから、気になってしまってね。
[苦笑混じりに少し肩を竦めてみせた]
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