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あたし、自分よりもあなたの方が大切だから。
[呆れられるだろうと思いつつ、嘘はつけない。
怪訝そうだったライヒアルトの顔が緩むのを見て、思惑が図に当たった事を知った。ほっとすると同時に悪戯心が湧いた。]
見えたみたいね。クス、ふふ。ねえ、最初。あたしにキスされると思ったでしょ。えっち。
[まだ目を閉じたままのライヒアルトを悪戯っぽい顔で見上げた。]
ペルセウス。
…素敵ね。
[きっと夜空には星が見えるのだろう。
キーボードを叩くけれど同じく薬の情報が映し出されるのみ。]
もう少し…詳しい人の方がいいわ。
[肩を落としてダーヴィッドを見上げれば髪がふわと舞い、首輪の数値が見えるかもしれない。いつの間にか彼を追い越していたそれ。]
…別の場所に行きたいわ。
ダーヴィッド…一緒に来て貰える?
1人だと、その――ね。
[蛇が、と視線で訴えた。]
口移しなんて、アーベルさんに目隠ししてもらってブリジットさんだと偽って誰かがすればいいのよ。
[さらりと口にする]
エーリッヒさんがするのは、ちょっと、嫌だな。
[思い出したのは糸の先の大切な人のこと]
でもお医者様ならそういうのもするのよね。慣れてるかもしれないんだ。
─2階→3階階段─
[どくん。それは唐突に前触れもなく訪れた。
突如襲う激痛に、階段を上っていた私はその場に蹲る。
かろうじて機能していた腎臓がメドゥーサの影響で石化。ほぼ完全に機能を停止したことを悟るも、既に手遅れ。
震える手でインシュリンのケースに手を伸ばすも、取り落としてしまい、こんこんと階段を転げ落ちていく。
激痛に顔を歪めながら這い降りて、ケースに手を伸ばし……そこで自分を見下ろす存在に気がつく。
朦朧とする意識では、それが誰であるか。そも人であるか獣であるかの区別もつかず。
某と見上げる私の首に伸びる何か。]
[…………そうして私の意識は、ブラックアウトした。]
それは───譲っちゃいけない、気がする。
[何より性別が違う]
[流石にそれは詐欺だ]
───だから、飲みたくないんだって。
[ゆっくりと息を吐き出す]
[飲みたくないからこその条件提示だ]
[そう簡単にクリアされてたまるか]
>>321
そうだな。詳しい人間を呼ぼう。
ん?いや、同行するのは構わないが……。
……ノーラ?
[そして、こちらを見上げた際、見える数値……。
それにしばし黙り込む……。]
……君も戻ったほうがいい。蛇も嫌なんだろ?
[顔を顰める。]
100歩も譲らなきゃならん位置なのか、俺は。
[ハインリヒへのぼやき。
咳き込むと、また何処かが軋む音がした。
注意深く体内に耳を傾けてみるのだけれども、
何処から音が鳴っているのかわからない。]
―――…お前は。
時間が有限だってわかってるなら、
こんな小さなことでごねずに…
諦めず――…生きようと、しろよ。
その為の薬で…、その為に俺は…
[チリ、と脳裏に何か掠めたような気がして。
アーベルへの声は悲哀を堪えるようなものになった。
――――…ルの時も。今と同じように。
……何時?…………思い出せない。]
[噴出して、咳きこんだハインリヒに、
ひょいっと片方の眉をあげた。
よもや、それでパーセンテージが進んだとは思わずに。]
……時間が有限というのは、分かるけどね。
[だから――僕は、あの人に触れた。
ふっと、アーベルの言葉に、すとんと降りる答え。]
ま、僕は初めてでもないし。
医療行為のMouth To Mouseだと思えば、なんとも。
[けれど、あの人に想う気持ちと、今のアーベルへの行為は、
また別問題でもあるので、望まれば躊躇いなく口移しは出来る。
苦笑を浮かべて、ベアトリーチェの頭を撫でた。]
……嬉しいんだか、嬉しくないんだか、わからん事を。
[は、と零れ落ちるのはため息。
続いた、悪戯めいた言葉に、更にそれは重なって]
……お前、俺をなんだと思ってる。
それに、だな。
[ゆっくり、目を開いて。
言葉は、不自然に途切れさせながら。
霞む視界にいろを捉え、手を伸ばす。
抗われぬなら、腕の内に捕らえようと]
時間が…ないのよ、ダーヴィッド。
[数値を見たなら解るはずだと彼を見て必死な顔。
松葉杖をつけば先ほどより迷惑をかけず歩ける。]
この奥…屋上と繋がる扉があるはずなの。
それが見つかっていないのなら
――この先、このフロアにはまだ何かあるという事。
さっき…蛇をまた見たわ。
嫌いよ。大嫌い…、でも――
誰かの死を見るより、ましだわ。
[咳き込む声にびくりと肩を震わせる]
ツヴァイさん、大丈夫? アーベルさんだけじゃなくてツヴァイさんだって飲んだ方がいい気がするのよ。
でも、まだ苦しい時のためにとっておいたほうが、いいのかな。
[傾けた顔。ブリジットが名前を口にすると、逆に首をかしげた]
アーベルさん、時間は、少ないかもしれない。でも少ないなら、その時間を少しでも延ばしたいと思うよ。
治る可能性があるんだったら、なおさら。
アーベルさん、あきらめてるの?
>>329
わかったよ……。
[ふうっと息をつくと、立ち上がる。
そして脇に置いてた斧を手に取った。]
行くと決めたからにはすぐに行く。
[そして、研究室を出ていく。]
嬉しくないならもう言わない。
[気持ちは変えようがないけど。]
なにって、おとこのひと。
[ライヒアルトの目が開けば、天鵞絨をじっと見つめ、動かずに捕らわれる。]
それに、………なに。
[こくん、と、小さく唾を飲み込んだ。]
───?
[微かに]
[途切れたような気がした]
[ハインリヒの声]
俺に莫迦だって、さっき言ったのは君だろう。
[ブリスの声に小さく]
[わらう]
───治りたいと願う人が使うため、だろ?
[自然な意見]
[それは至極もっともな答え]
[エーリッヒの妙に割り切った答え]
[苦笑する]
[ゲルダの隣に座って、ぼんやりと何かを考える。
言葉を伴わない思考は、とても散漫で。
あちら、こちら。
まるで気まぐれな蝶のように、飛び交っていく]
[障害児教育の、訓練を受けた教室の名前]
[自分の人生を変えた、偉人の映画]
[あの世界的に有名な鼠の名前はなんだっけ]
[パソコンに写っていたのは何語だろう]
[大好きな詩人の、最期の句はどこにある?]
[悩む令嬢の姿に、
接吻けという行為事態が初めてなのだろうか……
などと余計なことを考えて。
女の子で初めてって、重要だろうしなぁ……
と更に思って。
ちらり、見つめるのは、アーベルとハインリヒ。
こう見えても、結構、他人の色恋沙汰には聡い
――と自分では思っている。
天井を仰いで、頭を掻いた。]
―研究室→3階奥へ―
助かるわ。
[私の身に何かあれば少女が気付いてくれる気がしていた。
先ほど見えた蛇は時間が経ったからか姿はなかった。
ほ、と胸を撫で下ろしたのもつかの間。蛇が二匹落ちてきた。
ひ、と悲鳴を上げるのと斧で叩き潰されるそれは同時だろう。
逃げるようにこつこつと先へ進めば
上り階段と石像がひとつ、奥にも何かある。]
…この石像、何か…持ってるわ。
諦め、かな?
[少女の問いかけ]
[首を捻る]
[わからない]
長さの問題じゃ、ないさ。
[長くても怠惰な人生]
[短くても実りある時]
[自分がどちらを選ぶか]
[ブリジットが悩んでいるのが見えた]
[苦笑]
[左の眸がチクリと痛んだ]
もう一回言う───薬は、いらない。
−回想−
[飾りピンを返すときにヘルムートは何か言葉を飲み込んでいた。
気を使わせてしまったようだ、少し悪いことをしたなと後悔した。
]
箱が溶けていたですか、ならば今度は耐熱機能付で作りましょう?
秘密は、暴かれては大変で、しょう。
時間をもらえれば、最高の一品を作り、上げ、るです。
[ヘルムートの真面目な顔を見る。
この人はいつも真剣なんだろう。
自分に無いものを持つヘルムートが少し羨ましかった]
>>337
上り階段か……。
[それを見上げる。
屋上のそれと同じくらいの大きさに感じた。]
屋上へかもしれないな。
[そして、何か持っているという石像の元に……。]
……カード?
[外そうと試みるが、……そのままでは……無理そうだった。]
…ん、
[感覚は遠いけれども、それでもちゃんと伝わる温もり。]
ごめん、せんせ。
も、…だいじょぶ。
[先程の言葉は意識にしっかり染み込んでいて、振り払うように頭を振っても出て行ってはくれない。
けれど、彼の前では口に出せない。
…残ることを、望んで見殺しにされる事を、
受け入れてしまいそうな人だったから。]
みんなのとこ、戻ろ?
[もう言わない、という言葉には、ん、と頷き。
続いた、疑問の答えにはふ、と笑む]
そう。
だから、それなりの意地も、ある。
それに。
触れられるのを期待するなら……自分から、触れる。
[静かな宣。
頬に手を触れて。
不意をうつよに、詰める、距離]
−現在・6の部屋−
[ヘルムートとの会話の後は黙って会話を聞き続けた。
周りから見たら不自然に見えたかもしれない。
しかし、自分の意見はもう話した、後は聞くだけのつもりだった。
それに、じっとしてれば体の痛みもましに放っていくだろうという考えもあった]
しかし、変人ばかりです、ね。
[鎮痛剤を駄々っ子のように嫌がるアーベルを見て呟いた。
自分を棚に上げているのは言うまでも無い]
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