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……ここで、落ち込んでても仕方ない……。
とにかく……探さないと。
[『憑魔』を、と。小さく呟いて。
既に機能していないミッドナイトブルーの携帯をポケットに押し込み、部屋を出る。
……寮の中は人気が途絶え、シン……と静まり返っているように思えた]
[いもしないはずの空間に、何度も語りかけて笑う。
変わっているのは彼女だけではなく、
部屋の中、机の上。
一冊のノートが開かれている。
窓の外の風を受けて、めくられていたそれは――昨夜、ないし、明け方、彼女が来たときにはなかったもの。
彼の文字が、そこには躍っていた。
彼女が見てはならなかった――封じていた言葉が、連なっていた。]
……おなか、すいたかなぁ?
ごはん、たべてこよう。
おにいちゃんはどうする?
[問いかけて、かえるはずのない答えを聞いたか。
小さく笑って]
うん、じゃあいってくるねー
ちゃんとたべてくるから、だいじょうぶだよ。
[静まり返った廊下に響く音。
扉を開けるそれは、生きた人間がいる、という事で]
……誰? 誰か、いるの?
[生きてるの、と。そう問いたいのは辛うじて抑えたものの。
それでも、呼びかける声には微かな警戒の響きが混じるか]
[一度ふりかえって、手を振って外に出ようとしたときに、
声が届いて首を傾げる]
?
あ、こんばんは。
……内緒にしてください!
[女子生徒が男子寮にいてはさすがにまずいと声をあげて。
まるで昨日がなかったものであるように――昨日の彼女の様子を知っていればそれはおかしなことに違いはないのだが――
いつものように、わらう。
目元は赤く腫れているけれど、それ以外はすべて日常であるかのような]
内緒にって……。
[言われた言葉の意味が、つかめなくて。
思わずきょとり、と瞬く]
『この子……確か、昨日……』
[桜に向けて、桜花に向けて。
叫び声を叩きつけていた姿と、今そこにいる姿は、余りにも差がありすぎて。
どう、言葉を続ければいいのかわからず、それきり何も言えなくなる]
−寮・自室−
[寮に戻り入浴と着替えを済ませたショウは、
何をするでもなく、部屋でぼんやりとしていた。
髪には滴が残り、肩にタオルをかけて、
腫れた瞼を冷やすため、目元にも濡れタオル。
人工の灯かりは点していないけれど、
差し込む明かりが部屋を薄く照らす。
仔犬はひとり、人形にじゃれついて。
聞こえる音は少なくて、静かだった。]
[窓の外に、薄紅色の花弁を付けた、大樹が見える。
昨日よりも鮮やかに見えるのは、気のせいだろうか。
じゃれつくのを止めた仔犬が、一声、吼えた。]
…ん。
リュウ、どうした?
腹でも、減ったか。
[近寄って来る仔犬を膝の上に乗せつつ問いかける。
………直後、鳴ったのは、自分の腹だった。
そう言えば、昨日から何も食べていない。
食欲はなくとも、身体はきっちり空腹を訴えていた]
だって、女の子がいたら、だめっていわれますしー
いくらおにいちゃんの部屋でも
[にこにこと笑って]
……どうかしたんですかー?
[言葉に詰まったその様子に首をかしげた。]
―寮・自室―
[昼間にも目を覚ましはしたのだが。
どうにもだるさが先に立ってそのまま起きる気になれなかった]
『ちから、たりないよ』
[微かに残る違和感、そして疲労]
ああ、食事もしないと。
[呟いた時には既に、再び暗くなった後で]
皐月さんに怒ら…れない、のよね。
[溜息混じりに呟く]
……それは……そうだけど。
[既に、そういう問題じゃない、と。
言っていいものかどうかの逡巡。
……告げた方がよいというのは、現実を見せた方がよいというのは、『わかって』いて。
壊れた心。
それは無垢であるが故に、魔を呼び込みやすい、という側面もあると、『知って』いるから]
いや……俺は、どうもしない……よ。
なんだか、へんな、かがみせんぱい
[おかしいのは彼女だというのに、本人にはわからない。]
あ、ごはん食べに行きませんか?
おにいちゃんに怒られちゃう
[後ろ手に扉を閉めて]
一緒に居るんだもの。
『ずっと一緒に』
寂しくなんか無い。
[身支度を整えながらポツリポツリと呟く。
机の上に置かれた携帯電話を手に取る。
もちろん表示は圏外のままで]
本当に隔離しているのね。
『逃がさないよ』
そう、ずっと一緒にいたいもの。
おかしい……か。
[そうだね、と。小さく呟いて]
……何もかも、おかしくなり始めてるのは、確かな事だから。
[静かな言葉は、正しく届かない可能性も高いけれど、それでも、こう言って]
ご飯……か。
でも、きっと自分で作らないとならないだろうね……。
[後ろ手に閉められた扉に、一瞬だけ視線を向ける。
中には、人の気配は感じられなかった]
なにもかも?
[不思議そうに首を傾げる。
彼女がいると思っている部屋の中には、ベッドの上には、義兄の姿が本当はない。
告げられた言葉に、首をかしげて]
ええと、ごはんって自分で作ってましたっけ?
あれ、誰か……?
そういえば誰に怒られるんだろう?
[何かがわからなくて、だけれど 深く考える事はしたくなくて]
まあ、いっかぁ。
せんぱい、一緒にいきますかー?
………残っているのは、10人だけか。
[生き残っているのは、と…口にしなかったのは、その事実を正面から受け止めるには、まだ躊躇いがあるからか]
[落ちかけていた濡れタオルを外して、
肩の布で目元に残る滴を拭う。
腫れは多少、引いているようだった。
仔犬は置いていくかどうか一瞬迷って、
やはり、連れて行く事にした。]
あんまり、吼えたりするなよー?
[言葉はしっかり届いたらしく、
ショウを見上げる仔犬は口を動かすも声はなく、
代わりに頭を上下に揺らした。
扉を開いて、廊下に出る。]
そう、何もかも……ね。
[言いつつ、目を伏せる。
言葉を交わせば交わしただけ、壊れている事が感じられて。
……いっそ、自分もこんな風に壊れてしまえば楽なのだろう、と。
ふと、そんな風にも思えるけれど]
『……それじゃ、コトネが浮かばれないもんな……』
[そんな考えがそれを押し止めて。無意識の内に、ポケットの中の携帯と鈴を握り締める]
……作ってくれるひとは、多分、もう、いないから。
うん……俺も行く。食欲はほとんどないんだけど、ね。
[フユはゆっくりと数歩、校舎から離れ
重みで枝が落ち掛かるかと思わせる程見事に花を咲かせた巨大な桜の根元から頂上までが望めるあたりで立ち止まり、咲き誇る花を見つめた。]
[開いたフユの掌から、握り潰された花びらが
風に乗らずに地に落ちた。]
?
[不思議な顔をして、マコトを見る。]
たべないと、体がうごきませんよー?
そうしたら……
[どうなるのかなと、よくわからずに口をつぐんだ]
そうなんですかー
[自分のわからない色々なことは、決して追求せずに。
それはどこか防衛本能でもあるのだろうか。]
[視界の正面にある桜の木、その花弁が風に躍る様を、見るともなしに眺めていると、見覚えのある女生徒の姿を見つける]
………
[彼女が桜の木に近付いていくのを、知らず知らず目で追った]
[時刻は食事に適した頃だったが肉体的な空腹は感じない。
そもそも榎本芙由は大食らいでは無かったし、ここ最近は夏バテだろうか、食欲自体も落ちていた。]
[視線を上にあげ、枝の上を見上げている。]
動けなくなるのは、困るなあ。
[何にもできなくなるし、と。どうにか、冗談めかした響きは織り成せたか。
こちらの言葉を追求しない様子には、僅か、眉を寄せて]
それじゃ、行こうか、食堂。
[ここにいても仕方ない、とこう促して歩き出し]
……あ……そう言えば。
―寮内―
[そういえば皐月と響子の身体が消えたことは確認していない。
頭から浴びたはずの返り血が、いつの間にか消えていたから、おそらく同じように消えたのだろうと思っただけで]
見ておくべきよね。
[まずは浴室へ向かい、それから皐月の私室へと。
勿論どちらにもその身体は残されていなくて]
やっぱりない。
[そういうと、座り込んで窓の外をぼんやりと*見た*]
うん、こまりますよー
せんぱいは、ええと、剣道とかでしたっけー?
[首を傾げる。日常の会話]
うん、いきましょう!
……どうかしましたー?
[歩き出した彼についていって、何かを思い出したような言葉を聞く。
何かあったのかな?と、尋ねたのは、当然のことだろう]
うん、剣道。
……強く、なりたくて、ね……ずっと、続けてきてた。
[呟くように言う刹那、視線はどこか遠くを見たか]
ん……大した事じゃないんだけど。
お菓子、買って来てたの……昨日の騒動で、忘れてたなって、思って。
[ごく何気なく織り込んだ言葉は、果たしてどう捉えられるか]
そうなんですかー?
剣道ってかっこいいですよねー
[にこにこと笑う。
遠くを見る様子には何も気付いていないのか]
おかし?
[まず反応したのはそこで。
ふと、昨日は何かあったっけとおもって――]
忘れちゃ、おかしがかわいそうです、よ?
[ずきと、頭が痛んで。
だけれどそれを隠して、えがおを浮かべて。
口にした言葉のせいで、また痛んで。
今度は瞬きの拍子に、雫が散った。]
−寮・食堂−
[ゆっくりと、扉を開く。人気は、なかった。
幾度も使わせて貰っていたから、勝手知ったるもので。
電灯を点けて、奥の炊事室へと向かうと、食料を漁る。
仔犬は、入り口の傍、見える位置。
中身は、荒らされてはいないようだった。
そう言えば、建物にも変化は見られない。
“アレ”は人間だけを狙ったのだろうか―――
ぼんやりと、そんな事を考える。]
…何、つくろー。
[気を紛らわすように、声を零した]
うん……昔の俺、どうしようもなく弱かったからね。
ま、今もだけど……。
[今も、という部分には、微かな自嘲の響き]
お菓子どころじゃなかったからね、昨日は。
[それから、静かに言葉を続けて。
散った雫に、僅か、表情は翳るか]
……大丈夫?
[そう、と、問う。何が、とは言わずに]
[フユが、こちらに視線を向けたのを見て、ゆっくりと数歩、足を進める。声をかけられると、足を止めて、軽く首を振った]
………いや。俺も、桜を見ていた。
[淡々と言う]
えー、せんぱいがよわいなんて、ないですよ
[にこにこと笑うものの、その目からはとめどなく雫があふれ。]
おか、しいなぁ
[ひとりごちて、両手でそれを拭う。ひりつく肌]
昨日、なんにもなかったじゃないですか。
いつもとおんなじですよ
まいにち、あっついしー
[目をそらして窓の外。
何かが見えた気がして、すぐに視線を戻した。]
だいじょうぶですよぉ……なんで、ないてるんだろ
綺麗…か。
[その言葉に、今気付いたように、桜を見上げ]
そういえば、そうだな。
[不思議そうに呟く。続くフユの問いに、視線を再び彼女に向けた]
………学校の外に出られなくなっている。この桜が原因なら、彼女に直談判するのが近道かもしれない。
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