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―宿・一階―
この中から、まだ絞るんだ。
全部作ってたら大変か。それは。
[当たり前の話。そもそも、どんな動物だって売れるというものでもないだろう。]
それ可愛いかも。
親鴨と小鴨のセットね。家族で持つと良い感じがする。
何時でもずっと一緒にって?
[カルガモがモチーフのブローチを皆でして歩いている様子を思いうかべ、くすりと笑う。]
少し現実の鴨より丸っこいデザインで作ると可愛い気がするかな。
[少女の言葉に彫刻家がインスピレーションを沸かしているなど
知らぬまま掃除道具を借りてぱたぱた慌しく動いている]
――…ん。
[窓を拭く手がふと止まり
ガラスの向こうに見える自衛団員の姿>>312に
大きな双眸が釘付けとなる]
家に帰ったら、家にも誰か見張りに来るのかな。
[そうなればまた母親は心配してしまうだろう。
少女は何処か悩ましげに吐息を零した]
─ 宿・二階角部屋 ─
[珍しく唇を動かして繰り返す友の様子>>312に、そ、と言って頷いて]
ま、あの真摯な態度を演技とは思いたくないんだが。
……色々とね、パターンを考えすぎると、信を傾けきる事はできないんだわ。
[できれば疑いたくはないけれど、とは言葉にせず]
あー……それなんだよなぁ。
皆目見当もつかん状況だし……とはいえ、俺らが何もしなくても、自衛団の連中は動くだろうし……。
[ため息混じりに言って、窓の方に目を向けて。
こちらはもう一つ、ため息をついた]
[思考は途切れてゲルダのほうを見返しながら]
大丈夫?つらいなら一旦家で休む?
[ゲルダのことを気遣いながら。
ご飯もそのときついででいいかなと考えていたり]
─ 宿屋 一階 ─
別に期限は無いに等しいから、沢山描いてもは良いんだけど。
需要があるかは重要だからね。
[そうリズ>>315に返して。
次いだ言葉と笑みに虚ろな瞳を細めて微笑んだ]
うん、そんな感じ。
じゃあ、これは確定にしようかな。
…丸めのデザインか。
…………こんな感じ?
[提案にしばし考えて、さらさらとペンを走らせカルガモを一羽描いてみせる。
本物よりデフォルメされた、リズが言った通りの絵]
― 宿 ―
でも、よくないことは、これからするよ。
誰か分からないのに。
[少女>>311がぽつりとこぼした言葉に、声を潜めて言った。
人を殺すのは良くないことのはずなのに。
瞳の色がいつもより暗くなっていたけれど、振り切るように少女が首を振って笑うので、合わせて少しぎこちない笑顔を作った。
二人でせっせとやると終わるのも早そうだ]
村から出られなくなってるんだから、逃げようもないのにね。
[悩ましげな吐息>>316が聞こえて窓の外を見た。
睨みつけるような視線になったら睨み返されて窓の側から離れた]
―宿・一階―
どんな動物が受けがいいってのはあるのかな。
前に採掘場の人から、自然の守り神だって… 隼?とかいう鳥の話をちらっと聞いたことがあるけれど。
そういうの作ったら採掘場の人達、買うかもしれないね。
事故とは縁が切れないから案外迷信深いの、あーゆー人達。
[断崖に住む鳥だそうだが見たことはないので姿の説明はできない。
図鑑には載っているだろうけれど。
新たに描かれた丸みをおびた鴨の姿にパッと明るい笑顔を浮かべ手を叩く。]
うんうん、こんな感じ。
これだったら私もほしいなあ・・・。
[疲れているだけと告げる姿に苦笑を漏らしながら]
そういうのはつらいって言うんだよ。
宿屋にやっかいになるにしても、家に戻るにしても少し休んだほうがよさそうだけど?
[それでも、本当に休ませないとまずいと思うまでは強制をするつもりはなく。
おそるおそる見上げる姿に、思うところはやっぱりあったけども今はそれに対して口にすることはなく、ただ気遣う様子でいた]
―宿―
[甘い液を飲み干してから、移動するでもなく、周囲の話を聞くでもなく、ただぼんやりとした時間をその場で過ごした。
薬の効果の程はすぐに分かるものではない。
ただなんとなく楽になったような気はしている。単純に気持ちの問題かも知れなかったが]
……。
[その薬をくれた薬師も、いつしか近くからはいなくなっていた。
容器を洗い、元あった場所に仕舞いながら、自衛団員の言葉を思い出す。
一人差し出さねばならないと思えば、表情は自然と憂鬱めいたものになる]
─ 宿・二階角部屋 ─
[『どれもこれも、可能性考えるとキリがねぇな。』
友人の胸中は知らず、視線を戻して手を動かす。
彼女に関してどう出るかは、こちらも内にしまっておいた。
少なくとも全面的に信用している素振りはない。
オトフリートが窓の外をみながら溜息つく様を横目で見つつ。
『殺す事自体は問題ない、が。』
と、傍らに置いた獲物を見ながら仕草した。
今更殺す相手が一人二人増えても、良心はさほど痛まない。とはいえ自分にも殺したくない相手はいるから、それ以外から選ぶ事になるわけだが。
どうするよ、という視線を友人に向けた。
溜息を見る限り、あまり答えは期待してはいなかったが。]
― 宿 ―
[よくないこと、とフォルカーは言う>>322
その意味を理解するのに少しだけ間が空いた]
――…そうだね。
よくないこと、しなきゃ、いけない。
選ばなきゃ、いけないんだね。
[自衛団長と団員は処断と言った。
それが意味する事象は薄々分かっている。
御伽噺と同じで魂を見定める者が居ると思うなら
その力もまた村の為に使われることになるだろう、と。
少しぎこちなさを感じる少年の笑みも少女にはあたたかく感じる]
逃げようもないのは私たちも牙もつ者も同じ。
逃げられないから、牙もつ者は人を襲うのかな。
[自衛団員との一幕には気付けず
ただ窓側から離れた少年の後を追うように少女もまた窓辺を離れた]
─ 宿・二階角部屋 ─
……ああ。
これだけじゃ、複数の予測、それを絞り込むだけのピースが足りん。
[友>>326に答えて、視線を向けるのは机の上の書きつけ。
殺すこと自体には、という仕種には、だろうなあ、と思いながら。
向けられた視線に、肩を竦めた]
……とりあえず、ここに引きこもってても、進展のしようはないし。
判断材料探しも兼ねて、下、降りるか。
[決めかねている、と言葉にはしないものの、それは紡ぐ言葉と態度にはしっかりと表れていた]
─ 宿屋 一階 ─
自然の守り神…。
──そうだね、そう言う迷信とか、逸話とかなら、信心深い人にはウケが良いかもしれない。
隼は……これ、かな。
[リズの言葉>>323に頷きながら、該当するページを開く。
カルガモの絵を見て表情を明るくするのを見ると、新しい羊皮紙を出して、それに少し大きめに親鴨と小鴨を1羽ずつ描いた]
…僕はアクセサリを作れないから。
代わりに、これ、あげる。
[そう言って親子カルガモの絵を描いた羊皮紙をリズへと差し出す。
それを元に作ってもらえば良い、と言う考えもあったのだが、伝わったかどうか]
だねぇ。
武器を持っているんだから使いどころを考えて欲しいもんだよ。
[クロエ>>328と軽く言葉を交わしながら、周囲に視線を流す。
リーゼロッテが手を振っているのに気づけば、そのそばにいるヘルムートへとともに手をふり返し。
ゲルダやアーベルと入れ違うのにちらりと視線をむけるが、案じる言葉をかけるのは何か違う気がして無言ですれ違った]
誰か一人……って難しいねえ……
[差し出したくない人間なら選べても、差し出す人間は選べない。そういうものだ。
それに反する要望に迷いが出て決められないのは当然で。
だからといって自ら名乗り出るなんて莫迦なことはしない]
もちろん、送るよ。
[断らせるつもりはない様子でゲルダをつれて一室へ向かおうと]
それじゃあ皆、またね?
[残った人にも挨拶をそう残した]
[宿の主から空いている部屋を教えてもらって、二階に上がろうと立ち上がり。
その場にいる面々に声をかけた。]
必要があれば、呼んでくれると助かる。
[途中すれ違う人がいるなら、同じように頼んで。
二階に上り部屋に入ると、アーベルに言った通り横になった。
アーベルが一緒にきてくれるなら、彼が座れるくらいのスペースは空けて。]
― 宿 ―
うん。しなきゃ。
僕は見つけるための力は持っていないから。
[霊能者のことは口にしない。無意識に避けていた]
そうだね。人狼も逃げられない。
入り口が崩れたりしなければ、何も起きなかったのかな。
[少女>>329の言い方が何か気になった。
何が気になったのか分からないまま窓から離れた]
─ 宿・二階角部屋 ─
[ピースが足りないという友人>>330には、『まぁな』と仕草しながら。
『無傷ではいられんのは、全員覚悟の上だろうな。』とも手は動いた。
狼がいる以上、だれもかれも死なずに済むなどという展開はありえないのだからと。
状況が動かないのなら、動かす必要がある。
迂闊に自衛団に抹殺される気は毛頭無い。
友人が、下に降りると言えば頷いて、獲物を手に自分も立った。
同じく降りるという旨が態度で伝わるだろう。
オトフリートの迷いは見えたが、それは横目で見ただけだった。
励ましも慰めも今はそぐわない。]
―宿・一階―
[該当するページを覗き込むようにして件の鳥の姿を見る。]
そんなに大きな鳥でもない…?
精悍な感じはするかなあ。
[守り神なんて言われるととてつもなく大きな鳥が思い浮かんだりして、ややイメージが違ったかもしれない。]
でも、格好良いから男性がつけるにはいいのかも…。
え? いいの? わぁ、ありがとう。
[大きめに描かれたカルガモの絵を大事そうに受け取って。]
これって、これを基にしてアクセサリー作ってもらったりできるんだよね?
[嬉しそうに絵を見ながらそんなことを言ってみました。]
― 宿・入口外 ―
たくさん手伝ってくれてありがとう。
楽できちゃった。
[少女にお礼を言って、道具を片付けよう外に出た。
さっき睨みあった団員が来ていて、腕を掴まれた]
これ片付けようとしただけなのに。
なんで朝から教会に行ったのか?
……行かなきゃいけないと思ったから。
[問い詰められて首を傾げた。
自分でも理由になってないなと思った]
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