情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[突き放すような言葉に、小さく息を吐いて]
……わかってるよ、そういう言い方しかできないのは。
でも。
[でも、どちらかといえば。
その方が自分にはありがたいから、と。
それは心の奥で呟くに止め]
ん……ここ、寒いから、ね。
[代わりに声に出したのは、こんな呟きで。
ゆっくりと、広間の中に入って行く]
[懇願の眼で見つめられて。
傷に触れぬように、すぐ支えられるようにと傍らに寄り添いつつ、彼の部屋へと案内する。
最後にベットメイクされたまま、誰も寝ることなかった剥き出しのシーツに倒れこむように沈んだ身体に、剥ぎ取ったままだった上掛けをそっと被せて。
洗面台に置かれたままだったタオルで、額の脂汗を拭った。]
……どうしよう。誰か…呼んだ方がいいのかな…。
[呟きに答える声は無く。]
「三十年前――」
[ルーサーから漏れた言葉に、少女はピクリと反応する。
しかし解かれる抱擁にその変化を滲ませることなく、少女は男の手に導かれ広間へと足を進める。]
[途中、ネリーと共にやって来た、憔悴しきったヘンリエッタを視線に収めれば、眉を下げ泣きそうな顔で頭を下げて――]
……三十年前?
[ 其の単語を耳に留めれば片眉を上げ、記憶を探れば其れは確か先日、証であるという薔薇の指輪を見せられて聞いた物。其の時は触りの部分しか聞かなかったが、今となっては状況が異なっていた。]
今回の件と、何か関係が。
30年前……封印……。
[耳に入ったルーサーの言葉に、僅か、眉を寄せる]
……ばーちゃんが……言ってたこと……?
[呟きの後半は、我知らず、口をついたもの]
[皆が話す声が此処まで聞こえてくる。
人狼…その言葉にあぁ、やはり、と唇を噛む]
……何故?
[昔、自分が人を傷つけたときの事を思い出す。
暗い夜の森の中、襲ってきた男は……それは
赤い眼をしていた、と
それが、人狼だったと言う確信はないけれど]
わからない。
じゃあ、どうすればいいの?
[彼に答えを求めたのは、彼が聖職者だからだろうか。それとも、その自信に充ちて見える態度の所為だろうか。]
−客室−
[汗を拭いたタオルを、洗面器に注いだ冷たい水で絞って、青年の額に乗せる。]
……ちょっと、待ってて…すぐ帰ってきますから。
[食事と、水。それから着替えも。
いくつかを頭に浮かべながら、助けを得る為に、広間へと]
−客室→広間−
[ 呟かれた言葉の続きを問うでもなく、後から入って来たメイを見遣れば無言で椅子を引いたのみで、ハーヴェイ自身も其の一つに腰掛ける。其の距離は僅かに、開かれているか。普段と変わらず頬杖を突きつつ、皆の話を聞く体勢を取る。
ネリーが用意をしたのか、卓上には人数分の料理が並べられていたものの、スープは既に冷め切っていた。]
関係者……。
……『力』について、聞かされた時に。
少しだけ、聞いたけど……。
[詳細には、祖母は触れなかった事を思い返しつつ。
引かれた椅子に、かくん、と力なく座り込んで]
[ずっと嵌められていた左手の白い手袋を無造作に外す。
コーネリアスが手渡されたものと瓜二つの、薔薇を象った銀製の指輪。]
まずは、この指輪と密約について話さなければいけません。
この指輪は『秘密の共有』を約束するものでした。
アーヴァインは『人狼審問』の真実を、そして私は異端審問官としての地位を。
その秘密を共有する代わり、お互いに見返りがあったのです。
その見返りについては黙秘させていただきますが。
アーヴァインは部屋の管理を、私は鍵の管理を。
鍵と部屋を同じ人物が所持していては、すぐに事が知れてしまいますからね。
[事も無げに。]
[それは幼い頃に聞いた昔話――
人の姿をした化け物が、村を襲った恐ろしい御伽噺。
その話を聞いた幼かった少女は、ずっとそれは作り話だとばかり思っていた。]
[――二年前…人狼の手によって両親の命が奪われるまでは…]
[二年前のあの日、村の誰かが言っていた。
三十年近く前に起こった、無残な事件の詳細を――]
[その事件が、今、目の前で語られている事と合致するかは、少女には判らない。
しかし――]
きっと…あの悲劇は…繰り返されるのでしょうね…
[そっと呟くと、少女はルーサーの話に耳を傾けた。]
[広間では、赤々と暖炉の火が燃えていて、廊下で冷え切った身には熱いくらいなのに。
何故か、ひどく冷え切った空気に満たされているような気がした。]
……ぁの、 なに…が……?
[ひどく蒼褪めた顔色で、ゆるりと見渡して。
その場を支配するルーサーへと、視線は釘付けになる。]
[ 武器庫。次いだ台詞に思い当たったのは、先程見たばかりの開かずの部屋の扉。嗚呼、其れで閉ざされていたのかと心得て僅かに目を伏せるも、軋んだ音を立てて開いた扉へと視線は向けられる。タイミングの好い其の音は、まるで彼の部屋の封印が解けたかの如き様相を思わせた。]
って、何だ、トビーか……。
[ 具合が悪いというのは侍女から聞いていたが、此処数日顔を逢わせる事は全く無く、随分と久し振りに見る気がする。]
……如何した、大丈夫か?
むかしばなし…?
[酷く緊張した雰囲気とは裏腹に聞こえる単語に、小首を傾げる。
けれど、それ以上は何も言わずに。”昔話”に耳を傾けて。]
[異端審問官。――“人狼”審問。
遠い昔に聞いた覚えのある言葉。奴等の名が入っていた]
…!
[錆び付いた鍵と、管理の言葉に]
まさか、あの部屋…?
[先程の会話を思い出す]
[神父の話の最中、扉が開く音が聞こえて息を飲む。
そっと振り向けば、緑の髪の少年が扉を開けて入ってくるのが見えた。
自分とそう年の変わらないように見える少年。そして、同じく年の変わらないように見える少女を見る。
自分達はまだ、何も知らないのに。何の力も持たないのに、ここに閉じ込められて、為す術もない。
大人には分からない不安を、無力感を。
二人に話し掛けて、共感を得たかった。]
[30年前と聞いて、今まで何度か出てきたそれに姿勢を正してじっとルーサーを見る。
その姿はいつもと違って見えて。
それは服装のせいかも知れなかったけれど]
…いったい、何が?
[一言だけ呟いて、その言葉を待つ]
むかしむかしのお話。
人狼が巣食ったある村に、一人の異端審問官がやってきた。
彼は、『人狼を探したいが身内を疑うなど出来ない』と言う村人にこう言ったのです。
「無条件に相手の言う事を鵜呑みにする事は『信じる』とは言わないのです。
言葉を交わし、互いの意志を確認する事で初めて『信じる』事が出来るのですよ」と。
「どうしてもその手を汚したくなければ、私が裁きましょう。
あなたたちは、ただ誰を裁くかを選ぶだけでいい」とも言いました。
そして村人は処刑する人間を多数決で決め、処刑はやってきた異端審問官が行ったのです。
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新