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[深い皿に入れられたクッキーに手を伸ばす。
口に運ぶ]
…美味しい。
[空きっ腹に染み込む。
素直な感想は、ぽつりと、心情関係無く落ちた]
もしいたとして、人狼がどんな存在なのかもわからねぇ。
本当に、噂通りのヤツ等なのかも…な。
[こんな話をして、不安を煽ってしまっただろうか。]
(マズったか…。)
[反省しかけた時、旅人から譲り受けた本の話>>259を聞くこととなった。
その本を読んでロランが何を抱いたのか。
語られるのを無言で待っていたせいか、
すぐに、「何でもない」とロランは口を結んでしまって。]
なぁ、その本。後で貸してくれないか。
[それだけ言って、後はロランの作業を見て時間を過ごした。
無意識にだろうか。
それ以降は、人狼の話を避けて世間話のような会話を交わしただろう。]
[イライダが持ってきた深皿に手を伸ばしクッキーを一つ摘んだ。
さくりと一口頬張れば紅茶の香りが口腔に広がる。
甘みが薄い代わり紅茶の味が引き立つようだった]
良い香りだね。
こうばしくて、美味しいよ。
[残りを口にほおりこんで一枚食べきれば
ぺろりと指についた欠片を舐めとり目を細める]
どうしてそう思うのかしら。
[ロランの言葉には、苦笑してそう言って。
一度、クッキーを取りに戻る時に、そっと頭を撫でたりもしよう。
カチューシャの言葉を聞くと、視線はこの場の男性陣(兄を除く)をちらと見て]
――…まぁ、大丈夫だとは思うけど。
でもね、いつ何があるかもわからないんだから、カチューシャちゃんはかわいい女の子だから、だめよ。
[すごく真剣に言った。
さすがに此処に住む人たちだから、そういう信頼はしているけれど、という意味だが、完全な安全パイ扱いしたことも否めない。
料理については嬉しそうに頷いたのだった]
―回想・夕方ロラン宅―
あぁ、もうこんな時間か。
[ロランにつられて窓から外を眺めた。
ここから見える広場には、昨晩同様に篝火の準備をする人影があり。]
働き者だねぇ…。
[そう言い終わるが早いか、ロランの腹がか細く声をあげて>>282、差し出されたチーズを一欠だけ貰い、口に放り込んだ。
その後レイスがここを訪れるまでは、また少しの間、他愛もない話をしたか。
傷の手当が済んだ頃、ロランに言われて>>297]
じゃー、俺も手伝いに行くか。
昨日も来たら終わっちまってて、晩メシと酒をもらいに来たようなもんだったからな。
[広場に出ようとして、ロランの疑問のような声>>308に首を傾げる。
[誘われるように窓から広場を覗き見、先程はなかったイヴァンの姿>>306を認めた。]
―篝火そば―
[ロランがイヴァンに声を掛けるのを見て、自分は遠慮した。
気にはなったが、ユーリーやイヴァンと軽く挨拶を交わし、]
今日は間に合ったか?
[などとマクシームの肩にぽむ、と手を置いたりして。]
―― キリルの家 ――
[扉の向こうからキリルの声がする。
けれど扉は開かない]
キリル
[名前を呼んだ。もうノックはしない。
開かなくても仕方がないかなあと思っている。
扉に掌を当てた]
怖かったら開けなくていいよ。
この時間だ、それが普通の対応だし。
迎えに来たわけじゃないんだ。ただ知って欲しくて。
キリル、好きだよ。とても好きだ。大切なんだ。
――…飲み物、か。
ン、……僕はそろそろ戻るからクッキーだけで十分だよ。
[飲み物は遠慮するらしくイライダにはそんな言葉を返した。
チラと目を遣るはミハイルの方]
今夜も飲むなら、何かもってくるけど。
[ぽつと呟く]
今夜は冷えそうだから余り長居しない方がいい。
風邪をひいてはかなわないからね。
[獣への警戒は別の言葉となって紡がれた]
[わかったと頷いてくれたレイスに、ありがと、と小さくお礼を言った。
それから戻ってきてクッキーを食べる皆の言葉に、嬉しそうに笑う]
お口に合ったようでよかったわ。
そうね、じゃあ一緒に。お願いしてもいい?
[カチューシャが手伝いを申し出てくれたから、一緒に、と誘いかけて]
[今日の食事は朝に一度取ったきりだった。
だから程なく運ばれてきたクッキーは有難く頂くことにする。]
頂きます。
[さくりと一口齧る。
いつも通り甘くはない。]
……何だか、落ち着くな。
[落ちるのは味の感想、と言っていいものかは分からない言葉だった。]
[イライダとカチューシャ。
女同士の会話には口を挟まない。
安全パイ扱いには微かに苦い笑みが過ぎるがそれも一瞬。
ほろほろと口腔でとけゆくクッキーが気に入ったのか
また一つ、手に取り口許を緩める]
[宿酔でからかわれたときのミハイルの反応はちゃんとみてなかったから、ちらりとそちらに視線を向けたりもしたけれど。
お茶とクッキーの時間が終れば籠を手にして]
それじゃ、あたしは帰りますね。
また明日。
[火の番をする人には後で差し入れでももってこようとは思いつつ、みんなに手を振って、家へと帰っていった**]
…イヴァン。
[名を呼ぶ声に、震える息をそっと吐き出す。
片手を木の扉に添えた。知らず、恋人と対象の形となる]
ううん、
…ううん、違うんだ。
[上手い言葉が見つからない。ことりと、扉に額を預けた。
薄い扉に、恋人の声がくぐもって響く]
……違うの?
でも、いいよ。一番気楽な形で聞いて欲しい。
[木の扉を一枚挟んでいる方が、落ち着いて話せるかもしれない。それでも少しさびしかった]
好きで、大切で、俺はたまに君を、君の意思を無視して無茶苦茶に手折りたくてしょうがなくなるときがある。さっきやりかけたみたいに。この欲求は俺だけのものじゃないのかもしれないし、でもだからと言って正当化していいもんでもないだろう。
それは嫌なんだ。
きちんとキリルとゆっくり関係をつくって、レイ兄にもきちんと義理を通して、幸せになりたいんだ。
年ばっかりくってる癖に、いつまでもガキみたいな事を言ったり辛抱が効かなくなったりしてごめん。
[ゆっくりと話してく。
都市での生活は自堕落で享楽的すぎて未だ誰にも懺悔できていないくらいのものだった半面、ここまで大切に思う人は初めてだった。だからこそどこか過敏すぎるほど怯えている]
……。
[紡ぎかけた言葉は、上手く音にならなくて消えてしまう。
扉の向こうの気配を、息を詰めるようにして探った。
扉に添えないもう一方の手を、強く握り締める]
……、イヴァン。ボクも、大好き。
[だから本当に大切なことだけを言った]
帰るのなら、ユーリーも気をつけるのよ。
こんなに明るければなんにも起きないとは思うけれど。
[自分にも言ったのだから、と、ユーリーを見て言う。
飲み物は一緒にカチューシャと運んで。
それから、ロランの不思議そうな声色に、困ったように笑った]
ロランくんは、自分が思うよりずっと、格好良いと思うわよ?
今でも、ね。
[火の番をかってでる幼馴染に苦い表情。
先に戻るらしいカチューシャには軽く手を振り]
おやすみ、カチューシャ。
[声を掛けてその背を見送る。
マクシームへと向き直ると]
さっきも言ったが……
火はいいから、しっかり戸締りして家で寝ておけ。
[嗜めるように言ってはみるが幼馴染の返事は曖昧だった。
やれやれと肩を竦める]
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